武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

川崎市中原区の再開発で変貌する街・武蔵小杉のタウン情報サイト『武蔵小杉ライフ』の公式ブログ。街の最新情報やさまざまな話題をご紹介します。

2010年
10月04日

武蔵小杉の「ひと」(3):NPO法人防犯ネットワーク(後編)

karejishi.gif

前編からの続き)

--先ほどの話に戻りまして、空き巣が多かったという話ですが
マンションなどは一見防犯セキュリティが高いというイメージが
あるのですが?


(田中)
ピッキングとかサムターン廻しがひと昔前に流行っていたのが、
発生件数はすごい数でした。一般の人にはわからないと思いますが、
マンション管理の仕事をしていると3日に一度ぐらいの割合で
マンションの入居者が空き巣に入られましたと来店
されていました。

--なるほど。あとこのメールマガジンを見ていて自転車の盗難、
これがほんとに多いと思うのですが。

(松川)
週明けには2桁確実ですからね。

■田中理事長(右)と松川支部長(左)
田中理事長(右)と松川支部長(左)

--これは同一犯の繰り返し犯罪なのでしょうか?

(田中)
そのケースも多いと思います。

--武蔵小杉周辺では放置自転車問題が大きな課題でいろいろと
対策が検討されていますが、この問題は自転車盗難に大きく
関係すると思われます。その辺についてはいかがでしょうか?

(松川)
そうですね。もちろん自転車で通勤通学をされないといけない方に
対しての駐輪場の確保
というのは必要なことだと思いますし、小杉の
新駅しかり、あの大きさで十分かどうかは別にしてもある程度の
拡充を図っていくという行政の取り組みもよく分かります。あと
東急電鉄というのは自転車置き場に関しては積極的に取り入れて
くれている企業だと思います。なので意識も変えていかなくては
いけないって確かにあると思うんですね。

歩いて3分のところを自転車だと1分でいけると、徒歩圏内だけど
自転車でいってしまう方の意識を変えていく必要性
もあると思い
ますし。でもまあ、いたちごっこなんですよね、この放置自転車と
いうのは。もちろん行政でも指導員たててやっていますし、
撤去もやっていますし。

(田中)
住民の意識を高めるしかないと思います。

(松川)
つくばのように地下に全部埋めるのか?というようなことも
考えていかなきゃいけないのでしょうけれどもそれこそ予算が
あっての話でしょうし。

--防犯ネットワークの理念を見たところブロークンウィンドウズ
理論が紹介されています。やはりこのような小さい犯罪の誘発が
その後の重大な犯罪の引き金になると、その点からみると「毎日の
ようにどこかで自転車が盗まれている」というのはやはり正常な
事態ではないと思います。
高津区ではその辺の取り組みはどうなのでしょうか?


(田中)
高津区は中原よりもっとひどいですね。全国でワースト5に入る
ぐらいだと聞いています。これは街づくりの話になるのですが
各都市(街)間でもそれなりに競争をしていると思います。
いま溝の口や小杉もそうですけど、平坦な道が多いので自転車が
すごく便利です。みんな買い物に来て停めるのが便利ですよね。
それを溝の口は放置自転車が多いからと「一切禁止」にして
しまったらそれは街自体の競争力がなくなってしまう
と思います。

いま溝の口の駅のところで出来ているのは短時間だと無料の
パーキング、長時間停めた場合は100円とか200円とかのお金の
かかるパーキングが設置され始めているのですけど、ああいうのを
もっとたくさん行政が設置することによって、自転車利用の便利さを
いかしながら、街自体の競争力を高めて、かつ放置自転車を
なくしていく方法
が良いと考えています。

田中理事長

--防犯の方の話に戻りまして、先日(6月)武蔵小杉周辺の小学校
では帰宅途中の児童が高校生の集団から現金を恐喝されるという
事件が発生しました。このような未成年による犯罪というのは結局
それが検挙されてもされなくてもなかなか情報としてでてくることは
ありません。しかし子供を持つ親の立場としては非常に重要な情報
だと思うのですが、この点についてはいかがでしょうか?


(田中)
例えばお正月明け、溝の口の丸井で、子供が持っているお年玉を
狙って中学生が小学生を、あるいは高校生が中学生を恐喝
するという
ような事件って結構起きていたんです。

そういう時に子供達にはこういう対応を取ってくださいとか、
すぐ大きな声をあげるとか、近くの大人に相談してとか、対応方法を
配信
しています。メールを受け取っている人は大人や親が多いので、
親とお子さんがそのことについて話し合う時間を作って下さい
ということを提案
しています。

親もそんなことが起きているということを知らない、子供も自分が
その場になって犯罪に巻き込まれて初めてびっくりしてしまうのでは
なくて、「こういうことが小杉の駅周辺では、あるいは溝の口では
あるのよ」「その時はこういうことをしようね、そうならないように
こんなことに気をつけようね」
、ということを事前に話し合って
おけばそれなりの対処ができる、ということです。

やはり、恐喝事件や、ひったくり、空き巣被害の多い街で、
子供だけが安全な街はあり得ない
わけです。
地域全体がよくならなくてはなりません。

(松川)
またこういう情報というのは小学校の教育委員会から流れてくる情報
なんですけれども、そういう情報というのも例えば地域の方で共有
すればまた新たな効果が出てくるというのもあるでしょうし、その辺
は僕自身の課題ですけれどもとにかく情報はもうオープンにして
それを共有しようと、縦割りではなくて、横にリンクする形
で出来れば
いいかなと。

松川支部長

--確かにこの情報は小学校で登録している保護者に対しての全校
一斉配信ですが、あくまでその小学校の中だけです。しかし実際に
犯罪がその小学校の学区だけでおきているかというとそんなことは
なくて、すぐ隣の小学校の学区も隣接しているわけなのですが、
そこが全く共有されていません。


(松川)
高津区のほうまでくると、そういう情報が学校から入って来たという
ことで会員同士の間で共有することができるようになってきたの
ですけれども、中原区のほうはまだできていないので、今後
そうしていきたい
と思います。

--それはぜひよろしくお願いします。

--武蔵小杉周辺は再開発で急激に住民が増えています。
 その点については率直にどう思われますか?


(松川)
率直にいうとびっくりするぐらい街が変わってきましたよね。
事実として。高層マンションがだんだん建っていって、住民が
入居されて新しい方が入ってこられたなという印象は強いですね。

賃貸として住まれている方であればまた話は変わってきますけれど
分譲という形で住まわれている方が大半ですから、ある程度の期間は
定住されていくという方ですので、そういうかたと従来の方との
融合をどういうように図っていくか
というのはこれからの課題だと
思いますし、いろんな行政の中でもコミュニティという言葉がいま
よく出始めましたけれど、そういうものをどのように築きあげて
いくのかというのがこれからの課題だと思います。

--武蔵小杉ライフでも地域コミュニティに着目して
そういった活動をされている方々にお話を伺っています。
その辺りと防犯との関連性はいかがでしょうか?

(松川)
設立当初からそうでしたけれども、とにかくみんなを巻き込んで
情報を共有して、みて見ぬ振りをしないで、自分が出来ることを
やろう
というのが大前提の団体ですから、もちろん町内会であったり
防犯協会であったり、警察関係の団体であったりいろんなところとの
アプローチができるのであれば積極的にアプローチしていきたいと
思います。

僕も町会の副会長をやっていますけれども、町会というのもある程度
高齢の方がやっぱり多く、その世代の方が出来る防犯の活動という
のと、若い世代ができる防犯活動というのはやはり違いますので、
双方が協力し合っていい効果を出せればなと思います。

田中理事長(右)と松川支部長(左)

--ただ異なる団体同士で協力体制を築くのは難しい部分もあるの
ではないでしょうか?


(田中)
確かに最初はうまくいきませんでした。
防犯ネットワークをスタートする時にも地域の既存の団体の協力を
得るのに苦労
しました。そうなると行政側もなかなか協力して
くれなくなります。

警察も地域によって全然対応が異なるのですが、先進的なところと
保守的なところはずいぶん違いますね。警察が直接情報をくれない
ので、区役所に出した情報をバイパスしてもらっている区
もあります。
中原区は突破力のある人脈を使ってお願いしましたのですんなり
いきましたね(笑)

■身近で起きている事件の情報配信(防犯メールマガジン)
身近で起きている事件の情報配信(防犯メールマガジン)

女子児童を狙った犯罪

--また防犯の話に戻りまして、我々一般市民が普段メールマガ
ジンの情報をみて、どのようなことを心がければよいのでしょうか?


(田中)
一番大事なのは自分の住んでいる地域に関心を持つことですね。
無関心にならないこと、地元でこんなことが起きているんだな、
こんな犯罪がおきているんだな、気をつけなきゃな、とまずは思って
いただきたいです。

次に自分に出来るアクションを起こす、ということです。
自分が被害にあわないように気をつける、例えば自転車は二重ロック
にするとか、ひったくりにあわないように気をつける、そう意識する
ことも大切です。

できればさらにもう一歩突っ込んで地域の人と、コミュニティの
結びつきを密にする
というんですかね・・・
つながり、連帯感を強化する事が出来れば犯罪に強い街になります。
それは自分が積極的に街の人と挨拶をすることだったり、
ちょっとした声がけをすることで良い
のです。

(松川)
警察の生活安全課の方がある会合で話をされたのが、車の予測
運転に例えた話
で、例えば交差点から子供が飛び出てくるんじゃ
ないか、自転車が倒れてくるんじゃないか?というような予測運転を
しましょうという運転の方法の話をしますけれども、犯罪もいま
どこで起きてもおかしくない状況
になってきているので、犯罪に
巻き込まれてもいいというような、例えばもしかしたら
ひったくられるから、車道の反対側にかばんを持とうだとか、
もしかしたら自転車盗まれるかも知れないから二重ロックにしよう
とかそういう予測発想をして生活をするようにしてくださいね、
という話をしていました。

--防犯ネットワークの今現在の課題と今後の方向性について
教えて下さい。

(田中)
防犯ネットワークのもともとの考え方というのは、地域に住んでいる
人は地域のためになにか自分のできることで行動を起こしてもらう。
そして地域にある企業は地域のために動いてくれる人達のために
社会的責任を果たすため、そこに寄付するなりして、地域に貢献する。
そんな考え方です。

田中理事長

ただやはり活動が見えにくかったり、あまり大きな事件がないと
関心が薄くなってしまったりして会員拡大が進んでいないですね。
メール会員の拡大もそんなに進んでいないですし、お金を払って
活動しようという正会員の拡大も進んでいない。そしてスポンサー
企業の獲得も進んでいない。
これが大きな課題だと思っています。

ときどき特定の事業で県や市から補助金をいただいたりすることも
ありますが、やはりそれは単発的なものなので、もう少しNPOと
しての基盤を確立するためには会員拡大のところに力を入れて
いかないといけない
と考えています。

方向性としてはコミュニティを強化したいということで、地域に暮らす
人たちのつながり、連帯力をアップ
したいです。これを地域住民共通
のテーマである防犯でやろうということなので、もっともっと地域の人
たちが密につながれるような、イメージするなら昔の下町のような、
ちょっとおせっかいでも街や地域の人に健全な関心を寄せるコミュ
ニティ
を作りたいと思っています。

--中原支部のほうはいかがですか?

(松川)
中原支部はまだ会員不足なものですから会員の拡充はもう今後も
続けていきたいと思います。あとは先ほども話にでましたが、
会員間の情報交換会をできればいいかなと思っています。僕は以前
から子供安全マップに興味を持っておりましたのでこれは川崎市でも
積極的に地域安全マップをつくるような教育をしていこうと前から
思っていましたので、そろそろ中原区でも進めて行きたいな
と思っています。

松川支部長

--最後に武蔵小杉ブログの読者のみなさんに一言お願いします。

(田中)
新しい街、急速に広がって変わっていく街は犯罪とか多くなりがち
なんですけど、やはり住んでいる人の意識によって犯罪の件数は
大きく違ってくる
のでぜひ自分達の街に愛着を持って自分にできる
アクションを起こしてもらいたいと思います。

(松川)
ほんとに一つの街が出来るぐらいの人口増ですので、もちろん今まで
の町内会の立場のかたと新しい方とのコミュニケーションも必要
ですけど、あたらしく横須賀線の新駅周辺にお住まいになっている方
同士のコミュニティというのもまず一つ大事
だと思うんですよね。
その中でも、もちろん地域情報が分からないものですからなかなか
動きづらいかも知れないですけどそういうところで防犯ネットワーク
としては防犯の立場からお手伝いが出来ればな
と思っています。

とにかく武蔵小杉、中原区、川崎を含めてですが、住みやすい
安心安全な街を作りたいというのは小さい子供からご高齢の方まで
どの世代でも共通な話
ですから、それに向けてみんなで出来ることを
して力を合わせていければ
、と思います。

--本日はどうもありがとうございました。

田中理事長(右)と松川支部長

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http://www.bouhan-network.com/nakahara/nakahara
_toroku.htm


【関連リンク】
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2007/10/12エントリ 小杉町2丁目の青色防犯灯(2)
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