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2021年
07月20日

二ヶ領用水が「国登録記念物(遺跡関係)」の指定受け、中原平和公園内など市内4か所に案内板が設置

【Reporter:はつしも】

川崎市内を流れる二ヶ領用水は、2021年3月10日付で「国登録記念物(遺跡関係)」の指定を受けました。

これを記念して、中原平和公園内の二ヶ領用水沿いに、国登録記念物指定と二ヶ領用水のあらましを伝える案内板が設置されています。

■二ヶ領用水の案内板(中原平和公園)
中原平和公園の案内板

二ヶ領用水の案内板

二ヶ領用水は、現在の川崎市多摩区から幸区にかけて流れる用水です。
その名前は、かつての「稲毛領」「川崎領」の2つの領地に跨ることに由来します。

徳川家康から江戸近郊の治水と新田開発を明示された小泉次太夫が奉行となって1597年から1613年にかけて整備したもので、多摩川流域のもっとも古い農業用水のひとつとされています。

二ヶ領用水は農豪用水としての役割を終えたのちは地域の発展とともに工業用水に代わり、現在では地域住民の憩いの場となるなど、その姿を変えてきました。

江戸時代から現代までの川崎市の発展を理解するうえで意義がある歴史遺産として、今回国登録記念物としての指定を受けたものです。

川崎市では、二ヶ領用水の国登録記念物指定とそのあらましを広く伝えるべく、今回ご紹介する中原平和公園内のほか、幸区鹿島田、高津区溝口、多摩区菅馬場にも国登録記念物指定の案内板を設置しました。

■案内板の内容
二ヶ領用水のあらまし

二ヶ領用水のあらまし

案内板では、二ヶ領用水の誕生から、その後の近代化、現在の姿までの変化が紹介されています。

前述の通り、徳川家康から名を受けた小泉次太夫による整備は比較的郷土史で知られていますが、その後の老朽化による田中休愚による改修など、初めて知る情報も多いと思います。


川崎市における国登録記念物は、2007年に指定された「禅寺丸柿(動物・植物及び地質鉱物関係)に続く2件目で、遺跡関係では初の指定となります。
また用水関係では、全国でも三重県の「立梅用水」に続く2件目です。

それだけ二ヶ領用水に、他に例の少ない歴史的価値が認められたということかと思います。

■二ヶ領用水の「選奨土木遺産」案内板
「こすぎごてんみどり歩道橋」前の案内サイン

なお、二ヶ領用水は2012年9月29日に公益社団法人土木学会の「選奨土木遺産」に認定され、2015年3月には総合自治会館近くや小杉十字路近く、平間配水所近くに案内板が設置されていました。

こちらも過去エントリでご紹介しておりますので、末尾の関連リンクからご参照ください。

■現在の憩いの場となった二ヶ領用水
憩いの場となった二ヶ領用水

【関連リンク】
川崎市ウェブサイト 二ヶ領用水が国登録記念物(遺跡関係)に登録されました!
川崎市ウェブサイト 国史跡及び国登録記念物等の案内板・解説板を設置しました!!
武蔵小杉ライフ:生活情報:公園 二ヶ領用水
2015/4/11エントリ 渋川の地元名称は「シブッカ」?川崎市が二ヶ領用水の選奨土木遺産認定記念の案内サインを設置
2016/8/26エントリ 二ヶ領用水の桃の実と、こすぎごてんみどり歩道橋前「選奨土木遺産」認定の案内サイン
2019/8/26エントリ かつて川崎市の工業発展を支えた水源。平間配水所近く、二ヶ領用水取水口跡地の「選奨土木遺産」案内サイン

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