丸子山王日枝神社と住吉神社の「力石」
2010/1/23エントリでは、丸子山王日枝神社の「神猿(まさる)」を取り
上げましたが、今回は「力石」というものに注目してみたいと思います。
■丸子山王日枝神社の「力石」
これは、丸子山王日枝神社の片隅ですが、楕円形の石が地面に
置かれ、側には「力石」という札が立てられています。
■石に刻まれた「力石」の文字
石の表面を良く見ると、ここにも「力石」という文字が刻まれていま
す。
この「力石」とは何かというと、江戸・明治・大正時代にかけて各地
で行われた「力試し」で用いられた石なのだそうです。
村の祭りなどのイベントで、村人が集団で力比べを行ったりしたもの
で、神社でも開催されていたようです。
その後このような習慣は次第に廃れてしまったのですが、一部の
力石は丸子山王日枝神社のように、神社に奉納されて保存されて
いるものが散見されます。
力石があるのは日枝神社だけではありませんで、元住吉駅近くの
住吉神社にも保存されているものがあります。
■住吉神社
住吉神社は、元住吉駅から東急線沿い西側を武蔵小杉方面に歩い
てすぐのところにあります。この境内の一角に、力石があります。
■住吉神社の「力石」
こちらも楕円形の大きな石が3つ並んでいて、立て札が立てられて
います。
■住吉神社の「力石」の立て札
立て札を読んでみると、前述のような謂れが説明されていますが、
あわせて力石の重さも書かれています。
これによると、右から順に110キロ、150キロ、155キロの重さが
あるようです。
うーん、持ち上げられますかね。かなり大変そうです。
これらの「力石」については、四日市大学の高島愼助教授が研究を
行っていまして、「神奈川の力石」という著作が出版されています。
書店等に在庫があるような本ではないのですが、中原図書館に蔵書
が1冊ありますので、ご興味のある方は閲覧されてみてはいかがで
しょうか。
■四日市大学健康科学研究室(高島教授の研究室)
http://www.za.ztv.ne.jp/takashim/
普段気に留めない境内の片隅にも、ちょっと調べてみると地域の
歴史の痕跡が残されているものですね。
【関連リンク】
丸子山王日枝神社 公式ウェブサイト
武蔵小杉ライフ:生活情報:神社・仏閣 丸子山王日枝神社
武蔵小杉ライフ:生活情報:神社・仏閣 住吉神社
2009/12/31エントリ 武蔵小杉の2009年大晦日
2010/1/23エントリ 丸子山王日枝神社の「神猿」