横須賀線武蔵小杉駅連絡通路と新幹線の軌道中心
横須賀線武蔵小杉駅の連絡通路に、新幹線の軌道の位置を示す
表示がありました。
■横須賀線武蔵小杉駅連絡通路の地下トンネル
横須賀線武蔵小杉駅の連絡通路は、2011年6月25日に供用開始と
なりました。南武線のホームから「動くスロープ」で徐々に地下に潜
りつつ、綱島街道・新幹線・横須賀線の下をくぐる地下トンネルに
なっています。
新幹線の軌道位置が示されていたのは、上記写真の地下トンネル
の部分です。
■新幹線軌道中心の位置(上り)
■新幹線軌道中心の位置(下り)
私もTwitterで情報頂くまで全く気付かなかったのですが、地下トン
ネルの壁面下部に、上記のように
「新幹線(上り)軌道中心」
「新幹線(下り)軌道中心」
という表示があります。
それぞれ矢印が上を向いていまして、丁度矢印の部分が軌道中心
にあたるということのようです。
軌道中心位置はたいへん重要なものでして、安全ために軌道中心
間の最小距離(軌道中心間隔)が定められています。鉄道事業者
によって基準は異なるようですが、新幹線の本線では4.3m以上を
確保することになっています。
■国土交通省 新幹線の比較優位性(PDFファイル)
http://www.mlit.go.jp/common/000047962.pdf
実際に計測はしていませんが、連絡通路に設置された軌道中心を
示す矢印の間も、当然4.3m以上離れていることになります。
ただ、軌道中心の位置を地下トンネル内で表示する理由は何で
しょうか。
思い起こせば、この連絡通路の完成が遅れたのは、実際に施工を
してみたところ地上の新幹線の線路に影響が出てしまい、工法の
変更を余儀なくされたことが理由でした。
工事中または将来的な工事発生にあたって、新幹線の軌道位置
が重要な情報である、ということかもしれません。
■「武蔵小杉連絡地下道」の銘板
ところで、この近辺に、地下連絡通路の銘板も設置されていました。
これによると、この通路は「武蔵小杉連絡地下道」という名称の
ようです。
また、この銘板では、竣工時期が2010年12月と表示されていま
した。
連絡通路自体は2011年6月25日の供用開始で、実は供用開始
以降も一部内装工事などの工期が残っている状態ですので、
タイミングがずれています。
これは、あくまでもこの地下トンネル部分の工事だけを指している
ということなのでしょう。
東日本大震災の影響による完成遅れなどもあり、トンネルの竣工
から連絡通路の供用開始まで半年かかったことになります。
さて、今後は暫定連絡通路の解体が進められていきます。
この解体工事については別途取り上げたいと思いますが、完全に
工事が完了するまでには、もう暫くの時間が必要となります。
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