武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

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2011年
08月03日

御幸踏切の馬頭観音

横須賀線武蔵小杉駅の南側に「御幸踏切」があります。この踏切については「開かずの踏切」状態になっていることを2010/10/12エントリで取り上げました。

この踏切のたもとに祀られている馬頭観音を、今回は紹介してみたいと思います。

■御幸踏切
御幸踏切

■馬頭観音の小堂
馬頭観音の小堂

馬頭観音は、御幸踏切の東側(NEC玉川事業場側)にあります。
まさに線路沿いのたもとにありまして、ひっそりと道端に小堂が建てられていました。

■馬頭観音の石碑
馬頭観音の石碑

馬頭観音の石碑

小堂の中には、像と石碑がありまして、石碑には「十八面馬頭観世音」と書かれています。
馬頭観音とは、観音菩薩の変化身のひとつで、その名前から馬の守護仏としても祀られています。
また、畜生道にご利益を与え、畜生類を救う観音ともされています。

自動車が登場するより以前に馬が街道を往来していたころ、道中に馬が急死した路傍などに供養として馬頭観音が多く祀られるようになりました。

この御幸踏切の馬頭観音も、そうした供養塔のひとつと思われます。

■石像の顔
石像の顔

石碑の隣の像は、顔などが風化してわからなくなっています。

馬頭観音は憤怒の表情をしているのが特徴なのですが、この像が馬頭観音なのかどうか、定かに確認できませんでした。

この御幸踏切の馬頭観音は、いつ頃からあったものなのかはわかりませんが、見たところそれなりに古いもののように思われます。

すぐ近くを通る府中街道は江戸時代に整備されたものであり、荷物を運ぶ馬も多数通行していたことでしょう。この馬頭観音は、府中街道の当時の名残を残すものではないかと思います。

中原区内には他にも馬頭観音がありまして、中原街道近くの小杉陣屋町にも同様に石碑が残されています。ぱっと見にはあまり目に付くようなものではありませんけれども、当時の街道筋の名残を今に伝えています。

【関連リンク】
2010/10/12エントリ 開かずの御幸踏切と、隣接の跨線橋

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