武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

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2015年
09月27日

子どもたちが、こころとからだを知る。「こすぎこども大学医学部」第1回講座「しんぞう、ドッキドキ!」開催レポート

【Reporter:はつしも】

2015年9月26日(土)に、かわさき医療情報ネットワークによる「こすぎこども大学医学部」の第1回講座「しんぞうドッキドキ!」が開催されました。

■「こすぎこども大学医学部」
「こすぎこども大学医学部」 

「かわさき医療情報ネットワーク」は、「老いても病気になっても安心して暮らせるまちづくり」を実現することを目的とした市民団体です。
同団体は2014年10月には中原市民館自主企画事業として「親子との絵本で知る障がいと病気」を開催しておりまして、本サイトでも2014/10/19エントリでご紹介させていただきました。

今回の「こすぎこども大学医学部」は小学生を対象にした体験学習講座です。
「からだとこころ」について体験や実験を通して理解を深め、自分と他人を大事にして心身すこやかに成長することを目指しています。

全体で3回連続の構成となっており、今後第2回講座「めざせ、キッズドクター!」、第3回講座「ココロ探検隊」と続きます。

今回は、第1回講座の様子をレポートさせていただきたいと思います。

■第1回講座「しんぞうドッキドキ!」
第1回講座「しんぞうドッキドキ!」

第1回講座「しんぞうドッキドキ」は、そのタイトル通り心臓のはたらきについて理解を深めていくことをテーマにしています。

中原市民館2階の実習室に子どもたちと保護者の皆様が集まり、2時間の講座が行われました。

■講師の田村寛之さん
講師の田村寛之さん

今回のメイン講師は、一般社団法人カワサキノサキ代表理事でライフセーバーもつとめる田村寛之さんです。

子どもたちの目線で、親しみやすくお話をされる姿が印象的でした。

■絵本「からだのなかでドゥンドゥンドゥン」の読み聞かせ
絵本「からだのなかでドゥンドゥンドゥン」の読み聞かせ 

■「からだのなかでドゥンドゥンドゥン」
「からだのなかでドゥンドゥンドゥン」 

まずは田村さんの講義に入る前に、導入として絵本の読み聞かせが行われました。
タイトルは「からだのなかでドゥンドゥンドゥン」

人間やさまざまな動物たちから聴こえる心臓の鼓動から、「いのち」を実感する絵本です。

■映像で、心臓を知る
映像で、心臓を知る

続いて、講師の田村さんが登場です。
映像を使って心臓の基本的な仕組みを知り、心臓が血液と栄養を全身に運ぶことで人間を含む動物たちの生命が維持されていることを理解します。

さらに田村さんのライフセーバーとしての経験や、ライフセービング先進国であるオーストラリアでの救命映像を紹介し、AEDなどを活用した緊急時の対応の大切さを説明されました。

決して刺激的すぎる映像ではなかったと思いますが、小学生の子どもたちは現実の救命映像を食い入るように見つめていました。

■聴診器で、鼓動を聴く
聴診器で、鼓動を聴く

田村さんの講義を受けて、いよいよ実体験に入っていきます。

幸区で民間救急を提供される阿久津さんも講師に加わり、聴診器を使ってお互いの心臓の鼓動や呼吸音を聴いてみました。

■田村さんによるAED救命講習
田村さんによるAED救命講習

田村さんのAED救命講習

■子どもたちによるAED救命体験
子どもたちによるAED救命体験

まずは田村さんによる講習を受けて、子どもたちがAED救命体験を行います。

今回の講習では、心臓は体の左側ではなく基本的にほぼ中央にあること、そのため心臓マッサージは体の中央でよいことが説明されていました。

写真の子どもたちを見てもわかるように、皆さん体の中央をマッサージしていますね。

■最後に、大人たちが実践
最後に、大人たちが実践

そして最後に、会場の保護者の方も救命活動を実践しました。
子どもたちは周囲で、大人たちが間違っていないか監督し、教える立場です。

これは田村さんによると、学習効果を高めるのにたいへん効果的な方法なのだそうです。

■会場に集まった皆さん
会場に集まった皆さん

AEDを用いた救命については、武蔵小杉周辺では中原消防署が各地の町内会や大規模マンションなどを回って講習活動を行っています。

ただ本講座では「心臓の仕組み」「実際の救命活動」など前提となる部分から楽しく入っていくことで、子どもたちの理解が深まり、より積極的な参加が促進されていたように思います。

これには子どもたちの目線に立った田村さんの姿勢によるところも大きかったのではないでしょうか。
参加した子どもたち、保護者の皆さんの満足度も高かったと思われます。

■心臓や人体に関する絵本
心臓や人体に関連する本

会場には、心臓や人体に関する絵本などが集められていました。

こういった本はなかなか自分で選ぶことは少ないですけれども、子どもたちの理解のきっかけのひとつになりうるでしょう。



さて、今回の第1回講座「しんぞうドッキドキ」は、あっという間に20名定員満了になってしまい、今回はキャンセル待ちの方もいらっしゃったようです。

また第2回、第3回も定員満了のため、これからの参加はできない状態になっています。

ただ「かわさき医療情報ネットワーク」による「こすぎこども大学医学部」の取り組みは、地域にとって意義のあることと思います。
定員が限られている分、その内容を一部ではありますがシェアさせていただくこととしました。


参考までに今後2回の内容を、下記にご紹介しておきます。

■第2回講座「めざせ、キッズドクター!」
▼講師:結城俊也(千葉中央メディカルセンター理学療法士) 西智弘(川崎市立井田病院医師)
▼内容:
なぜ?なに?ふしぎ?からだはナゾにつつまれています。お医者さんが使うエコーをさわったり、はやく走れるには?など、みんなで実験してみよう。お医者さんと看護師さん、リハビリの先生がやさしく教えてくれるよ。
▼ねらい:
自分の身体や内臓の働きに関心を持ち、医療を実体験することで身近に感じることができます。

第3回講座「ココロ探検隊」
▼講師:塚田薫代(静岡県立こども病院 医学図書室司書)
▼内容:
笑ったり、怒ったり、泣いたり…こころはいろんな種類があることを知ろう。そして、自分がいまどんな気持ちなのか感じてみよう。
▼ねらい:
自分のこころの状態を感じ、それを肯定できるようになることで自尊感情を育みます。

また、下記関連リンクの「かわさき医療情報ネットワーク」facebookページにもレポート等が掲載されていくと思いますので、どうぞご参照ください。

【関連リンク】
かわさき医療情報ネットワーク facebookページ
2014/10/19エントリ 絵本を通して、ともに考える。「親と子の絵本で知る障がいと病気」開催レポート

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