武蔵小杉・法政通り商店街の1958年七夕祭りのチラシを公開!当時の全店舗がわかる絵図を掲載、映画館「有楽座」では「無法松の一生」などを上映
【Reporter:はつしも】
本サイトではこのたび、1958年(昭和33年)の法政通り商店街「七夕祭り」のチラシを入手することができました。
今から約60年前の、同商店街の姿を伺うことができますので、ご紹介します。
■1958年の法政通り商店街「七夕祭り」のチラシ
※所蔵:武蔵小杉ライフ(以下同じ)
1950年代の法政通り商店街では、毎年「七夕祭り」が開催されていたようです。
チラシを見ると、1958年のお祭りでは「児童絵画コンクール」「写真コンテスト」「無料映画会」などが開催されていたことがわかります。
■「無料映画会」のご案内
「無料映画会」は、法政通り商店街の中央部において、東映の「純情部隊」が上映されていました。
「純情部隊」は、力道山・東千代之助の主演により、太平洋戦争末期の補充兵たちの友情を描いた作品です。
■商店街絵図に描かれた映画館「有楽座」
■「有楽座」の優待割引券
また、チラシには商店街の絵図が描かれています。
これを見ると、当時の商店街の店舗の並びを細かく確認することができます。
当時、現在の中原ブックランドのあたりには映画館「有楽座」があったようです。
チラシには「有楽座」の優待割引券がついていまして、下記の映画が上映されていたことがわかります。
●「無法松の一生」
●「流れる」
●「お笑い大福帖」
●「美女と液体人間」
●「大番 完結編」
●「ワンマン社長純情す」
●「若い獣」
●「俺にまかせろ」
●「漫才」
このあたりのレトロなラインナップを見ると、当時の時代を感じますね。
「美女と液体人間」など、かなりのB級映画という気がいたします。
■絵図の「泉心庵」「三富商事」
■現在の「泉心庵」
■現在の「三富商事」
商店街の絵図には、現在も残る「泉心庵」「三富商事」の名前がありました。
この両店舗は、60年以上の歴史があるということですね。
また、絵図には「三富商事」に隣接して料亭「大野屋」があります。
これは現在の「大野屋」のご親戚の方が経営されていたものではないか、と伺いました。
■現在の「大野屋」
■絵図の「森小鳥店」「工都ラジオ」「工都衣料店」
絵図の中には、「工都ラジオ」「工都衣料店」というお店があります。
これはかつて、現在の武蔵小杉駅ができるまえに「工業都市駅」という駅があったことに由来するものでしょう。
工業都市駅は、現在の東横線と府中街道が交差するあたりに設置されていましたので、法政通り商店街にとっては武蔵小杉駅よりも身近な「最寄駅」だったはずです。
同駅が廃止されたのは1953年で、このチラシがつくられた1958年は廃止からすでに5年が経過しています。
ただ、店名としては残っていたということではないでしょうか。
ラジオという業種もそうですが、店名にも当時の時代を読み取ることができました。
また、絵図には「森」という小鳥店が描かれています。
これは現在も残っている店舗です。
■「森小鳥店」
森小鳥店は、現在耐震補強工事中ですが、また営業を再開されるということです。
■ほとんどが入れ替わった商店街のお店
その他、ほとんどの店舗が入れ替わっていまして、時の流れを感じます。
これからまた60年後、法政通り商店街はどのような姿になっているでしょうか。
■法政通り商店街 1958年の絵図で確認できた店舗一覧
なお、チラシの店舗名は、Googleで検索をしてもほとんど情報が出てきませんでした。
今後ウェブで昔の情報を求める方がいらした場合、本エントリのチラシに到達できるよう、上記の通り店舗一覧を掲載しておきます。
このような情報のアーカイブも、本サイトのひとつの役割であろうと考えております。
【関連リンク】
・武蔵小杉ライフ:タウンガイド:和菓子 泉心庵
・武蔵小杉ライフ:タウンガイド:不動産 三富商事
・2014/4/19エントリ 法政通り商店街に「シャチハタタワー武蔵小杉」が登場
・2017/6/29エントリ イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店の、昔のフロアガイドを発掘。「らーめんにほんばし」「高島屋クリーニング」など今はなき店舗が多数
本サイトではこのたび、1958年(昭和33年)の法政通り商店街「七夕祭り」のチラシを入手することができました。
今から約60年前の、同商店街の姿を伺うことができますので、ご紹介します。
■1958年の法政通り商店街「七夕祭り」のチラシ
※所蔵:武蔵小杉ライフ(以下同じ)
1950年代の法政通り商店街では、毎年「七夕祭り」が開催されていたようです。
チラシを見ると、1958年のお祭りでは「児童絵画コンクール」「写真コンテスト」「無料映画会」などが開催されていたことがわかります。
■「無料映画会」のご案内
「無料映画会」は、法政通り商店街の中央部において、東映の「純情部隊」が上映されていました。
「純情部隊」は、力道山・東千代之助の主演により、太平洋戦争末期の補充兵たちの友情を描いた作品です。
■商店街絵図に描かれた映画館「有楽座」
■「有楽座」の優待割引券
また、チラシには商店街の絵図が描かれています。
これを見ると、当時の商店街の店舗の並びを細かく確認することができます。
当時、現在の中原ブックランドのあたりには映画館「有楽座」があったようです。
チラシには「有楽座」の優待割引券がついていまして、下記の映画が上映されていたことがわかります。
●「無法松の一生」
●「流れる」
●「お笑い大福帖」
●「美女と液体人間」
●「大番 完結編」
●「ワンマン社長純情す」
●「若い獣」
●「俺にまかせろ」
●「漫才」
このあたりのレトロなラインナップを見ると、当時の時代を感じますね。
「美女と液体人間」など、かなりのB級映画という気がいたします。
■絵図の「泉心庵」「三富商事」
■現在の「泉心庵」
■現在の「三富商事」
商店街の絵図には、現在も残る「泉心庵」「三富商事」の名前がありました。
この両店舗は、60年以上の歴史があるということですね。
また、絵図には「三富商事」に隣接して料亭「大野屋」があります。
これは現在の「大野屋」のご親戚の方が経営されていたものではないか、と伺いました。
■現在の「大野屋」
■絵図の「森小鳥店」「工都ラジオ」「工都衣料店」
絵図の中には、「工都ラジオ」「工都衣料店」というお店があります。
これはかつて、現在の武蔵小杉駅ができるまえに「工業都市駅」という駅があったことに由来するものでしょう。
工業都市駅は、現在の東横線と府中街道が交差するあたりに設置されていましたので、法政通り商店街にとっては武蔵小杉駅よりも身近な「最寄駅」だったはずです。
同駅が廃止されたのは1953年で、このチラシがつくられた1958年は廃止からすでに5年が経過しています。
ただ、店名としては残っていたということではないでしょうか。
ラジオという業種もそうですが、店名にも当時の時代を読み取ることができました。
また、絵図には「森」という小鳥店が描かれています。
これは現在も残っている店舗です。
■「森小鳥店」
森小鳥店は、現在耐震補強工事中ですが、また営業を再開されるということです。
■ほとんどが入れ替わった商店街のお店
その他、ほとんどの店舗が入れ替わっていまして、時の流れを感じます。
これからまた60年後、法政通り商店街はどのような姿になっているでしょうか。
■法政通り商店街 1958年の絵図で確認できた店舗一覧
店名 | 業種 |
有楽座 | 映画館 |
中村雑貨店 | 雑貨店 |
大野屋 | 料亭 |
とみをか | 靴店 |
三富商事 | 不動産 |
フミ美容院 | 美容室 |
ボンヌ | 喫茶店 |
江戸銀 | 寿司店 |
丸美 | 理髪店 |
泉心庵 | 和菓子店 |
ほりうち | 履物店 |
今井 | 万年筆・文具店 |
横山 | 氷菓店 |
松本 | 電気店 |
武笠 | 精肉店 |
丸鈴 | ふとん店 |
越後屋 | そば |
工都ラジオ | ラジオ店 |
工都衣料店 | 衣料品店 |
村瀬 | 銅工 |
森 | 小鳥店 |
ゑびす屋 | カシ店 |
浅田建具店 | 建具店 |
たつみランドリ | クリーニング店 |
山下商店 | 鋼鉄商 |
ナガラ | カメラ |
まるみ屋 | クツ店 |
五才石 | 食堂 |
富士見堂 | 薬局 |
鶴ノ湯 | 銭湯 |
なお、チラシの店舗名は、Googleで検索をしてもほとんど情報が出てきませんでした。
今後ウェブで昔の情報を求める方がいらした場合、本エントリのチラシに到達できるよう、上記の通り店舗一覧を掲載しておきます。
このような情報のアーカイブも、本サイトのひとつの役割であろうと考えております。
【関連リンク】
・武蔵小杉ライフ:タウンガイド:和菓子 泉心庵
・武蔵小杉ライフ:タウンガイド:不動産 三富商事
・2014/4/19エントリ 法政通り商店街に「シャチハタタワー武蔵小杉」が登場
・2017/6/29エントリ イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店の、昔のフロアガイドを発掘。「らーめんにほんばし」「高島屋クリーニング」など今はなき店舗が多数