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2018年
08月10日

川崎市がブロック塀等に建築基準法不適合の疑いある市立小中学校24校を発表、東住吉小ブロック塀や大戸小投てき板などに警告を掲示

【Reporter:はつしも】

2018年6月18日に、大阪府北部を震源とするマグニチュード6.1の地震が発生しました。
この地震により高槻市内の小学校のブロック塀が倒壊し、登校途中の児童が下敷きになって死亡するという痛ましい事故が発生しています。

事故の背景には、ブロック塀が建築基準法の定める基準を満たしていなかったこと、2015年にはその危険性が指摘されていたにも関わらず、その後安全対策が講じられていなかったことが挙げられています。

川崎市ではこの事故の発生を受けて、校内にブロック塀等があると報告のあった市立学校57校の現地調査を行い、そのうち24校において現行の建築基準法に適合していない疑いがあることを発表しました。

中原区内においては、大戸小学校、平間小学校、東住吉小学校、下小田中小学校、住吉小学校がリストに含まれています。

■川崎市による現地調査の結果、不適合の疑いのある小学校
ブロック塀(高さ2.2m超) 浅田小学校、南河原小学校、大戸小学校、梶ヶ谷小学校、白幡台小学校、菅生小学校
ブロック塀(高さ2.2m以下で仕様を満たす控壁なし) 殿町小学校、さくら小学校、幸町小学校、下河原小学校、平間小学校、東住吉小学校、登戸小学校、西生田小学校、南百合丘小学校、塚越小学校、宮前平中学校、稲田中学校
投てき板(高さ2.2m超) 下小田中小学校、西有馬小学校
投てき板(高さ2.2m以下で仕様を満たす控壁なし) 幸町小学校、住吉小学校、大戸小学校、長尾小学校、宿河原小学校、片平小学校

今回の調査対象は、「ブロック塀」と「投てき板」です。
「投てき板」とは、小学校によくある、ボールを投げる壁のようなものです。

これらはそれぞれ「高さ2.2m」が上限になっていまして、それを超えるものは基本的に不適合です。

また2.2m以下であっても、仕様を満たす「控壁」(柱の機能を果たすもの)がなければ、やはり不適合ということになります。

川崎市の調査では「不適合」という断定はせず、「不適合の疑いがある」として24校が発表されました。

■東住吉小学校のブロック塀
東住吉小学校のブロック塀

まずこちらは、東住吉小学校の綱島街道側のブロック塀です。
高さは2.2m未満ですが、ブロック塀を支える控壁がないため、不適合の疑いがあるとされています。

■「注意 この壁に近づかないでください」
注意 この壁に近づかないでください。

注意 この壁に近づかないでください。

そのため、壁面に一定間隔で「注意 この壁に近づかないでください」という掲示が取り付けられていました。
ふりがな付きで、小学生でも読めるようになっています。

■歩道橋沿いのブロック塀
歩道橋沿いのブロック塀

ただ、この場所には綱島街道を渡る歩道橋がありまして、歩道が狭くなっています。
この部分は、ブロック塀に近づかないといっても限界がありますね。

■フェンス部分
フェンス部分

東住吉小学校の外周部で不適合(の疑いがある)とされているのは、綱島街道側のブロック塀のみです。
それ以外はご覧の通りの金属製の柵になっていました。

■大戸小学校の投てき板
大戸小学校の投てき板

続いてこちらは、大戸小学校の投てき板です。
2.2m以下ですが、やはり控壁がないために不適合疑いにリストアップされました。

■同様の警告
同様の警告

基本的に頑丈に作られているとは思いますが、長年サッカーボールなどの衝撃を受けてダメージが蓄積していることもあるかもしれません。
現在の建築基準法に適合していない以上、リスク回避は必要な措置でしょう。

その他の小中学校においても、同様に不適合とされた場所には近づかないような対処がなされていることと思います。

首都圏直下型の大型地震はいずれ高い確率で発生すると予測されていますので、ブロック塀や投てき板に限らず、学校全体での安全対策が適切に実施されることが大切ですね。

【関連リンク】
川崎市報道発表資料 川崎市立学校におけるブロック塀等の現地調査について

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