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2018年
11月17日

武蔵小杉再開発地区から下沼部小への通学路で安全向上取組中。踏切拡張に続き歩道にグリーンベルト設置、同小PTAが見守り活動を継続

【Reporter:はつしも】

武蔵小杉の再開発事業によって、タワーマンションを通学区域に含む小学校は近年児童数が急増しています。
その中のひとつ、下沼部小学校は、タワーマンションからの通学路の途中に南武線の踏切や歩車分離のない道路など、交通安全リスクの高いルートが含まれています。

このリスクを低減すべく、川崎市や同小学校PTAなどによって安全向上の取り組みが進められていますので、本エントリで一部をご紹介したいと思います。

■タワーマンションからの通学路(NEC玉川ルネッサンスシティ前)
タワーマンションからの通学路

武蔵小杉再開発地区のうち、「THE KOSUGI TOWER」「リエトコート武蔵小杉イーストタワー」「リエトコート武蔵小杉THE CLASSY TOWER」など綱島街道西側・中丸子地区のマンションは下沼部小学校の通学区域となっています。
中丸子地区から下沼部小学校に通学するためには、武蔵小杉新駅前ロータリーから横須賀線・湘南新宿ライン・東海道新幹線のガード下をくぐり、NEC玉川ルネッサンスシティ前を通過して向河原駅前の踏切を渡ることになります。

タワーマンション周辺や、NEC玉川ルネッサンスシティ前については、ビル高層化に伴って公開空地や広い歩道が整備されましたので、上記写真のように安全に通学することができます。
問題はこの先の、踏切以降の通学路です。

■向河原駅前踏切
向河原駅前踏切

向河原駅前の踏切に到達すると、ここまで続いてきた広い歩道が一気に狭くなります。
しかもラッシュ時の南武線はどこも「開かずの踏切」として遮断時間が長くなりますので、たくさんの児童が踏切前に滞留することになります。

安全のためには、ここで児童が横に広がらず、きちんと並んでくれることが大切です。

■踏切の整理ボランティア
踏切の整理ボランティア

そこで向河原駅前踏切では、PTAの皆さんなどがボランティアで児童への安全呼びかけを行っています。
列が広がらないよう、毎日踏切に立って活動をされていました。

■2014年の拡張前の踏切
2014年の拡張前の踏切

なお、この向河原駅前踏切は、2014年に拡張が行われたもので、拡張前は上記写真のように歩道部分がかなり狭い状態でした。
それが当時拡張されたことで、以前よりはだいぶ安全性も向上しています。

■向河原駅前の商店街「向河原商栄会」
向河原駅前の商店街

さて、踏切を渡ると、綱島街道までは商店街を歩いていくことになります。
この道路にはご覧の通り、車両と歩行者を分離するきちんとした歩道がありません。

そこで、2018年(夏ごろ)にグリーンベルトの塗装が行われました。
そのうえで、児童が車道にはみ出さずに歩くよう、こちらもPTAの皆さんなどが見守りと呼びかけをされていました。

下沼部小PTAでは、通学路の「きけんポイントマップ」なども作成され、児童への注意喚起を行っているということです。
 
■センターラインを抹消した道路
センターラインを抹消した道路

また、この道路では、グリーンベルトの塗装に伴って、中央で車線を分けるセンターラインが抹消されています。

センターラインがあると、車両はそれを越えまいとおのずと歩行者のより近くを走行することになります。
それを抹消することで、歩行者がいる場合、車側が柔軟に避けて通ることができるようにしたものと思います。

■南武沿線道路側からの進入禁止
南武沿線道路側の進入禁止

さらに朝7:30~8:30の通学時間帯は、この道路は南武沿線道路側からは進入禁止になっています。
児童はこの進入禁止側の車線(上記写真左側)を通行することになっていますので、これでさらに安全性が高まるというわけです。

逆に、もしここにグリーンベルトもボランティアスタッフもなく、、車も両側車線から密集して走行するとしたら、多数の児童が通学する時間帯には相当に危険な状態になることがご想像いただけるかと思います。


このように、武蔵小杉側からの下沼部小学校の通学路に関しては、かねてから安全面のリスクが指摘されてきたことから、踏切の拡張も含めさまざまな対策が講じられてきました。
特にその中でも、PTAの皆さんらによる見守り、呼びかけはたいへん熱心に活動をされているのが印象に残りました。

抜本的には商店街の道路も拡張して車両と歩行者が分離できれば良いのでしょうが、現実にはかなりハードルが高いでしょう。
まずは現状の運用の中で、児童の安全確保を続けていくことになろうかと思います。

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