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2020年
10月08日

川崎フロンターレはルヴァン杯準決勝で敗退、入場規制の段階的緩和で10/10仙台戦は11,000人に拡大へ

【Reporter:はつしも】

昨日10月7日に、YBCルヴァンカップ準決勝「川崎フロンターレvsFC東京戦」が等々力陸上競技場で行われました。

J1首位の川崎フロンターレと、それを追いかけるFC東京との、カップ戦に場所を移した「上位対決」は、優劣つけがたい互角の戦いとなりました。

しかしながら、FC東京が最初のフリーキックと一発カウンターの2回のチャンスをものにし、0-2で川崎フロンターレが敗れました。
川崎フロンターレはリーグ戦1敗に続き、今季わずかに2敗目となりますが、一発勝負のカップ戦につき、ルヴァンカップは準決勝で敗退ということになりました。

昨年初優勝を果たしたルヴァンカップの連覇は、残念ながら果たすことができませんでした。

一方この試合から、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために従来5,000人を上限としていた入場者数が7,000人に緩和され、雨天ながら6,635人が観戦しました。

安全面に配慮しつつ、今後も段階的に緩和が行われ、今週末10月10日(土)のベガルタ仙台戦は約11,000人、10月18日(日)の名古屋グランパス戦は約12,000人が観戦できるようになる見込みです。

■後半途中出場でゴールに迫る宮代大聖選手
後半途中出場でゴールに迫る宮代大聖選手

■同じく、途中出場で競り合う小林悠選手
同じく、途中出場で競り合う小林悠選手

■同じく、途中出場で中盤をコントロールした大島僚太選手
同じく、途中出場で競り合う小林悠選手

■途中出場でドリブル突破を見せた三笘薫選手
三笘薫選手

今シーズンの川崎フロンターレの特長は、厚い選手層を活かし、後半の選手交代で一気にギアを上げることです。
スターティングメンバーによる得点と、途中交代選手による得点数がほぼ同水準にあることが、それを証明しています。

今シーズンは新型コロナウイルス感染症による中断期間があったため、再開後はたいへんな過密日程となっています。
選手の疲労を勘案して、通常は「3名まで」の途中交代枠が「5名まで」に拡大されていることも、厚い選手層の活用につながっているようです。

後半62分、0-2と複数得点のリードを許したため、一発勝負のカップ戦においては、残り約30分のうちに少なくとも2点(同点の場合はPK)をとらなくてはいけません。

この試合も後半にクラブ内の最多得点者である小林悠選手、ユース出身で得点力のある宮代大聖選手・三笘薫選手など、攻撃力を重視した選手交代を仕掛けましたが、FC東京の堅守をこじあけることはできませんでした。

基本的に、総合力で上回る川崎フロンターレが「ゲームやボールを支配される」ことは国内ではあまり多くありません。
そんな中でもリスクが高いのはワンプレーで決まってしまうセットプレーと、一発カウンターです。

今回はまさに、今シーズンの川崎フロンターレにとっては数少ない「敗北パターン」であったといえそうです。

勿論、勝負の世界は結果がすべてですので、「内容は…」といった仮定は意味がありません。
試合後の選手からも、最後に決めきる精度などでFC東京を上回れなかったことを反省するコメントが多く出ていました。

■不動のキャプテン、谷口彰悟選手
谷口彰悟選手

■右サイドを切り裂く山根視来選手
右サイドを切り裂く山根視来選手

■鉄壁のフィジカル、家長昭博選手
鉄壁のフィジカル、家長昭博選手 

家長昭博選手

■インサイドハーフで出場する田中碧選手
田中碧選手


そしてもちろん、連戦の中で出場を続けるスターティングメンバーらも、体力的に厳しい中でもハードワークを続けました。
湘南ベルマーレから加入した山根視来選手と、2018シーズンMVPの家長昭博選手は、右サイドでの攻撃で相互に連携する欠かせない存在です。



■アップを行うゴールキーパー、チョン・ソンリョン選手
チョン・ソンリョン選手

■同じく、丹野研太選手
同じく、丹野研太選手

丹野研太選手

さて、試合観戦の楽しみは、勝利だけではありません。
今回は試合前のアップにも少し注目してみました。

試合開始50分前あたりから、選手たちがピッチに出てアップを始めます。
最初にゴールキーパー、しばらくしてからフィールドプレイヤーが登場します。

ゴールキーパーは多くのクラブで「正ゴールキーパー」が固定されるのが普通で、アクシデントやよほどの不調がない限り、フィールドプレイヤーのように途中交代することはありません。
また試合ごとに入れ替わるということもあまりありません。

川崎フロンターレでは、元韓国代表のチョン・ソンリョン選手が正ゴールキーパーをつとめ、ベンチには今季セレッソ大阪から移籍加入した丹野研太選手が多くの試合で入っています。

前述のような事情により、丹野研太選手の試合出場機会は限られており、今シーズンはここまでルヴァンカップ1試合の出場となっています。

ただ、ほとんど出場がなくてもいつでも出場できるように準備をし続けなくてはいけないのが控えゴールキーパーで、アップの際には必ず正ゴールキーパーとともにピッチに登場します。

丹野研太選手は今年34歳になり、ベテランらしい安定したセービングと、非常によく通る大きな声が特長です。
日本人のフィールドプレイヤーに対しては、最後列から日本語での細かいコーチングができるのは強みといえるでしょう。

アップの際には、普段プレイを見られない選手に注目してみるというのも楽しみ方のひとつです。
 
また、川崎フロンターレの特長であるショートパスによる細かいボール回しの妙技も、アップでは存分に見ることができます。
これが試合では、ゴール前での敵陣の守備を切り崩すことにつながっているわけです。

■ランニング
ランニング

■シュート練習
シュート練習(登里享平選手)

さらにシュート練習も見ごたえがあります。
試合中には、ここまでフリーで打てるケースは多くありません。

アップは試合中よりも静かですので(今は声を出しての応援が禁止されているため、試合中も拍手以外は静かですが)、「バシッ!」というボールを叩く音が想像以上に大きく、ボールの軌道も迫力があります。

川崎フロンターレでは、後援会員向けのサービスとして、このアップをピッチの近くで鑑賞できるイベントも抽選で実施しています。
観客席からも見えますが、より近くで楽しんでみてはいかがでしょうか。

等々力陸上競技場に足を運んでの、醍醐味の一つです。



■ホームゲームイベントもルヴァンカップ仕様
ホームゲームイベントもルヴァンカップ仕様

ホームゲームイベントもルヴァンカップ仕様

また、FC東京戦当日の等々力陸上競技場の周辺では、平日、かつ雨天ながらホームゲームイベントが開催されていました。

今回はYBCルヴァンカップににちなんで「等々力キッズランド~YBCキャンペーン~」です。

ここでの「YBC」とは「YBC(Y:やられたらやり返す B:倍返し C:チャレンジ)」ということで、日頃よりフロンパークに足を運んでくださる方に感謝の気持ちを「倍返し」する企画となっていました。

通常の倍の枚数のトレカがプレゼントされたほか、各アトラクションに設けられたミッションをクリアすることで、豪華景品もプレゼントされました。

■「倍返し」フォトスポット
「倍返し」フォトスポット

■某人気ドラマを思わせるビジュアル
某人気ドラマを思わせるビジュアル

某人気ドラマを思わせるビジュアル

某人気ドラマを思わせるビジュアル

某人気ドラマを思わせるビジュアル

「倍返し」…といえば、最近驚異の視聴率をたたき出した某人気ドラマの決め台詞ですね。

川崎フロンターレの選手らが「等々力中央銀行」の行員となったフォトスポットも展示されていました。

ホームゲームイベントもあまり大規模に集客するものは難しく、感染対策を講じつつの実施となります。
そんな中でも、少しでも工夫して楽しんでいただきたいということかと思います。



■入場時の検温設備のバージョンアップ
県音設備のバージョンアップ

さて、Jリーグでは新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、入場者数の制限や入場時の検温などさまざまな規制や対策を行ってきました。

それが政府の方針を受けて10月から一部緩和され、この試合でも適用されていました。

まずこちらは規制緩和とは別に、入場時の検温設備がバージョンアップしていたものです。

従来はひとりひとり立ち止まる必要があったものが、ウォークスルーで通過しながら検温ができるようになっていました。

立ち止まる必要があると、それは後ろ手の待機列の形成につながり、人の密度が上がることになります。
それがよりスムーズになったことで、感染リスクの低減にもつながるものです。


そして一番大きい変更点が、入場者数上限の緩和です。

Jリーグは当初は無観客試合(リモートマッチ)で始まり、その後5,000人上限で試合が開催されてきました。

それがこの試合から、7,000人に緩和されたものです。

■5,000人上限での各スタンドの座席配置
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■7,000人上限でのメインスタンドの座席配置(市松模様)
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これにより従来、各スタンドともに全席指定で「間に2席をあけて着席・前後1列は完全に空席」だったものが、メインスタンドについては「間に1席あけて着席」に変更されました。

上記はメインスタンドで、間に1席をあけ、前後の列にも同様に着席するため「市松模様」のようになっています。

■従来通りのサイドスタンド・バックスタンド
従来通りのサイドスタンド・バックスタンド

■入場者数上限が7,000人に緩和(写真はメインスタンド)
入場者数上限が7,000人に緩和(写真はメインスタンド)

実際のスタンドを見てみると、配置図の通りになっています。

全席指定にすることで席取りの待機列や人の交錯もなく、一定の距離をとって観戦ができるようになっているわけです。

■6,635人が来場
6,635人が来場

結果として、この日は6,635人が来場しました。

冒頭にもお伝えした通り、これが10月10日のベガルタ仙台戦、10月18日の名古屋グランパス戦では順次緩和され、約12,000人まで入場できることになる予定です。

また入場者数が増えることで、退場時の人混み発生を回避するため、エリアごとに順番に退場する規制退場が実施される予定です。

■応援は「拍手」「手拍子」「タオルマフラーを掲げる」
タオルマフラーを掲げる

また現在、声を出しての応援はできません。
「拍手」「手拍子」「タオルマフラーを掲げる」が基本の応援スタイルとなっています。

単に規制緩和するだけでなく、必要な感染防止措置をとりつつの開催となります。

10月10日に開催される「ベガルタ仙台戦」は、上限緩和の効果もあってまだチケットが購入できます。
「いつも完売で買えないから…」とあきらめていた方も、今後余裕が出てきて購入しやすくなりそうです。

川崎フロンターレはルヴァンカップ敗退となりましたが、現在首位を走る「J1リーグ」と、今シーズンはJ1リーグ2位のクラブまでが準決勝から出場できる形式に変更された「天皇杯」があります。

ルヴァンカップの悔しさを胸に、残る2冠に向けての戦いが続いていきます。
クラブでは安全に配慮した試合運営に努め、なるべく多くの方に観戦を体感していただきたいということです。優勝がかかる終盤戦、等々力陸上競技場で応援をしてみてはいかがでしょうか。

またこれまでにご紹介したように、等々力陸上競技場周辺で開催されるホームゲームイベントはどなたでも参加できます。
まずはイベントから楽しんでみるというのも、入口としてはよいと思います。

■10/10(土)ベガルタ仙台戦は「かわさきものづくりフェア×エコ暮らしこフェア」
(※今回、天候を鑑みエコ気球は中止になっています)

火を使わないエコ気球

■今後のホームゲームの予定
開催日 対戦相手 入場者数上限 チケット
10/10(土)18時 ベガルタ仙台 約11,000人 発売中
10/18(日)19時 名古屋グランパス 約12,000人 シーズンチケット購入者10/11
会員10/12
一般10/14

(試合撮影:株式会社fawn 本平基)

【関連リンク】
川崎フロンターレ 【更新版】10月「ホームゲーム運営」について
川崎フロンターレ 【更新版】10月「チケット販売方針」について
川崎フロンターレ 10/10 仙台「川崎ものづくりフェア&エコ暮らしこフェア」開催のお知らせ
DAZN 川崎フロンターレクラブ応援プラン専用ページ

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