「住吉書房元住吉店」最終営業日に地域住民がお別れ、店長最後の閉店挨拶で「素晴らしい本との出会い」を祈念【動画あり】
モトスミ・ブレーメン通り商店街の「住吉書房元住吉店」が本日最終営業日を迎え、20時をもって閉店となりました。
店内や周囲には大変多くの方が集まり、同店の閉店を惜しみました。
20時の閉店を迎えて宮下店長が最後のあいさつに立ち、地域の皆さまへの感謝と、素晴らしい本への出会いがあることを祈る言葉がありました。
■住吉書房元住吉店最終営業日
住吉書房元住吉店は、モトスミ・ブレーメン通り商店街の元住吉駅近くにある書店です。
地元書店の旗艦店でしたが、現在の住吉書房はトーハングループのスーパーブックスが取得して経営を行い、「書房すみよし」にリブランディングを進めていました。
住吉書房元住吉店はこのビルで従来は2階・3階が書店(約170坪)で1階がパチンコ店でしたが、パチンコ店閉店後に書店を増床し、2010年3月31日に3フロア構成・約300坪に拡張リニューアルされました。
グランツリー武蔵小杉の紀伊國屋書店武蔵小杉店(306坪)に次ぐ、中原区最大級の書店として営業をしていましたが、9月に閉店が告知されました。
閉店のお知らせ
平素より住吉書房元住吉店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
突然のご案内となり誠に恐縮ですが、この度、10月7日をもちまして当店を閉店させていただくこととなりました。
閉店の決定に至るまで、さまざまな選択肢を模索し、できる限り営業を続けるために尽力し、お客様にもご協力いただいてまいりましたが、あらゆる手を尽くしたとしても営業の継続は困難という判断になり、やむを得ずこのような結果となりましたことを深くお詫び申し上げます。長年のご愛顧に応えることができず、お客様には多大なるご不便とご迷惑をおかけいたしますことを、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
これまで多くのお客様に支えられましたことを心より感謝申し上げます。お客様との出会い、そして皆様に本をお届けできた日々は、私たちにとって貴重な財産です。 これからも皆様が素晴らしい本と出会えることを願いながら、残された営業日も頑張ってまいります。
最後までどうぞよろしくお願い申し上げます。長年のご愛顧に心から感謝申し上げます。
閉店のお知らせは上記の通りで、閉店の決定に至るまではさまざまな選択肢を模索し、お客様の協力も得てきたものの、「あらゆる手を尽くしたとしても営業の継続は困難」ということでした。
現在の書店業の苦しい経営環境を伺わせるメッセージとなっています。
■「53年間ありがとうございました」
入口には「53年間ありがとうございました」というメッセージが掲示されていました。
1971年から半世紀にわたって営業をしているということになります。
■最終日は20時閉店
■多くの人が来訪
本日の最終営業日は20時閉店ということで、19時過ぎから閉店時間までにはたいへん多くの方が集まっていました。
1階のレジは店内をぐるりと回るほどの大行列になっていました。
■最後のフェア
住吉書房元住吉店の最後のフェアは、「私の好きな本フェア」でした。
多くの方が足を止め、本を手に取っていましたね。
2024/9/23エントリでお伝えした際には50%OFFだった文房具セールは、70%OFFになっていました。
ほとんど在庫はなく、2階の一角に残りが全て集められている状況でした。
■地域の本好き有志による感謝のメッセージ
また2024/9/23エントリでお伝えした、「本屋さんが好きな地域住民」の企画による感謝のメッセージボードは、さらに多くのメッセージが集まって大幅拡張されていました。
1階の入口近くのほか、階段にもスペースをいっぱいに使って掲示されていました。
■力作のイラストも
メッセージの中には、力作のイラストもありました。
お別れのメッセージですが、いずれも心温まるものばかりでした。
■最終日までメッセージは書き込み
■お店の感謝のメッセージ
このメッセージボードは、本日最終営業日の閉店間際まで、来店された方が書き込まれていました。
また住吉書房元住吉店からの感謝のメッセージも添えられていました。
店内のメッセージボードのほか、SNSなどに寄せられたメッセージにも触れられています。
■20時過ぎ、閉店の挨拶
■宮下店長の閉店のご挨拶
20時を過ぎると店頭に宮下店長が立ち、集まった地域の皆さんに閉店のご挨拶をされました。
今日をもって、最後の営業となりますけれども、皆さんのご支援のおかげでここまでやってこられました。本当にありがとうございます。
このような形でお別れするのは非常に寂しいですけれども、これまで支えていただいて深く感謝するとともに、これからご迷惑をおかけすることになると思いますので、そのへんは申し訳ございません。
ここで過ごした時間は本当にかけがえのないものでしたし、皆様にとっても出会いと、(聞き取り困難)これに勝る喜びはございません。.
本屋さんは今ちょっと厳しい状況にあるので、皆さんできる範囲で買っていただけたら嬉しく思います。
これからも皆さんの生活に素晴らしい本との出会いがあることを心よりお祈り申し上げます。
今まで本当にありがとうございました。
伏し目がちに、噛みしめるように小さめの声でお話されていましたので1か所聞き取りが難しい部分がありましたが、皆さんにとって本との出会いの場、記憶に残るような場になっていれば嬉しいという趣旨のことをおっしゃられていたかと思います。
またご挨拶の中にも、現在の書店の苦しい状況を吐露されるところがありました。
地域の書店の存在意義は間違いなく存在すると思いますし、これまでの住吉書房元住吉店の長年の地域文化への貢献は、色あせることなく皆さんの記憶に残っていくのではないかと思います。
なお、ご挨拶は前述の通り小さめのお声でしたので、電車の音や騒めき等もある中、現地に集まった方のうち前列以外の方にはあまり聞こえなかったのではないかと思います。
本記事では、地域の歴史として住吉書房元住吉店の最後の姿、店長のご挨拶を現在の皆さまに広くお伝えするとともに、後世に残しておく意義があると考え、武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネルで収録・公開させていただきました。
■武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネル 住吉書房元住吉店営業最終日!店長最後の閉店挨拶
こちらもあわせてご視聴ください。
【関連リンク】
・2010/2/22エントリ 住吉書房元住吉店が1階拡張オープン
・2014/3/31エントリ 住吉書房元住吉店の機械式駐輪場
・2017/3/4エントリ 「住吉書房元住吉店」が2017年3月1日リニューアルオープン、書籍在庫・文具売り場を強化、児童書コーナーを改装
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・2022/2/23エントリ 「スーパー猫の日」で住吉書房元住吉店が「にゃんにゃんにゃんフェア」開催、2月末までご自慢のペット写真を展示
・2021/9/10エントリ 9/28リニューアル「ビーンズ武蔵中原」に住吉書房のリブランディング店「書房すみよし」が先行オープン、旧和幸・丸亀製麺部分を増床
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・2024/9/23エントリ 10/7閉店「住吉書房元住吉店」に感謝メッセージボード設置、地域住民企画で「泣いてしまうそうになる」との声
店内や周囲には大変多くの方が集まり、同店の閉店を惜しみました。
20時の閉店を迎えて宮下店長が最後のあいさつに立ち、地域の皆さまへの感謝と、素晴らしい本への出会いがあることを祈る言葉がありました。
■住吉書房元住吉店最終営業日
住吉書房元住吉店は、モトスミ・ブレーメン通り商店街の元住吉駅近くにある書店です。
地元書店の旗艦店でしたが、現在の住吉書房はトーハングループのスーパーブックスが取得して経営を行い、「書房すみよし」にリブランディングを進めていました。
住吉書房元住吉店はこのビルで従来は2階・3階が書店(約170坪)で1階がパチンコ店でしたが、パチンコ店閉店後に書店を増床し、2010年3月31日に3フロア構成・約300坪に拡張リニューアルされました。
グランツリー武蔵小杉の紀伊國屋書店武蔵小杉店(306坪)に次ぐ、中原区最大級の書店として営業をしていましたが、9月に閉店が告知されました。
閉店のお知らせ
平素より住吉書房元住吉店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
突然のご案内となり誠に恐縮ですが、この度、10月7日をもちまして当店を閉店させていただくこととなりました。
閉店の決定に至るまで、さまざまな選択肢を模索し、できる限り営業を続けるために尽力し、お客様にもご協力いただいてまいりましたが、あらゆる手を尽くしたとしても営業の継続は困難という判断になり、やむを得ずこのような結果となりましたことを深くお詫び申し上げます。長年のご愛顧に応えることができず、お客様には多大なるご不便とご迷惑をおかけいたしますことを、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ございません。
これまで多くのお客様に支えられましたことを心より感謝申し上げます。お客様との出会い、そして皆様に本をお届けできた日々は、私たちにとって貴重な財産です。 これからも皆様が素晴らしい本と出会えることを願いながら、残された営業日も頑張ってまいります。
最後までどうぞよろしくお願い申し上げます。長年のご愛顧に心から感謝申し上げます。
閉店のお知らせは上記の通りで、閉店の決定に至るまではさまざまな選択肢を模索し、お客様の協力も得てきたものの、「あらゆる手を尽くしたとしても営業の継続は困難」ということでした。
現在の書店業の苦しい経営環境を伺わせるメッセージとなっています。
■「53年間ありがとうございました」
入口には「53年間ありがとうございました」というメッセージが掲示されていました。
1971年から半世紀にわたって営業をしているということになります。
■最終日は20時閉店
■多くの人が来訪
本日の最終営業日は20時閉店ということで、19時過ぎから閉店時間までにはたいへん多くの方が集まっていました。
1階のレジは店内をぐるりと回るほどの大行列になっていました。
■最後のフェア
住吉書房元住吉店の最後のフェアは、「私の好きな本フェア」でした。
多くの方が足を止め、本を手に取っていましたね。
2024/9/23エントリでお伝えした際には50%OFFだった文房具セールは、70%OFFになっていました。
ほとんど在庫はなく、2階の一角に残りが全て集められている状況でした。
■地域の本好き有志による感謝のメッセージ
また2024/9/23エントリでお伝えした、「本屋さんが好きな地域住民」の企画による感謝のメッセージボードは、さらに多くのメッセージが集まって大幅拡張されていました。
1階の入口近くのほか、階段にもスペースをいっぱいに使って掲示されていました。
■力作のイラストも
メッセージの中には、力作のイラストもありました。
お別れのメッセージですが、いずれも心温まるものばかりでした。
■最終日までメッセージは書き込み
■お店の感謝のメッセージ
このメッセージボードは、本日最終営業日の閉店間際まで、来店された方が書き込まれていました。
また住吉書房元住吉店からの感謝のメッセージも添えられていました。
店内のメッセージボードのほか、SNSなどに寄せられたメッセージにも触れられています。
■20時過ぎ、閉店の挨拶
■宮下店長の閉店のご挨拶
20時を過ぎると店頭に宮下店長が立ち、集まった地域の皆さんに閉店のご挨拶をされました。
今日をもって、最後の営業となりますけれども、皆さんのご支援のおかげでここまでやってこられました。本当にありがとうございます。
このような形でお別れするのは非常に寂しいですけれども、これまで支えていただいて深く感謝するとともに、これからご迷惑をおかけすることになると思いますので、そのへんは申し訳ございません。
ここで過ごした時間は本当にかけがえのないものでしたし、皆様にとっても出会いと、(聞き取り困難)これに勝る喜びはございません。.
本屋さんは今ちょっと厳しい状況にあるので、皆さんできる範囲で買っていただけたら嬉しく思います。
これからも皆さんの生活に素晴らしい本との出会いがあることを心よりお祈り申し上げます。
今まで本当にありがとうございました。
伏し目がちに、噛みしめるように小さめの声でお話されていましたので1か所聞き取りが難しい部分がありましたが、皆さんにとって本との出会いの場、記憶に残るような場になっていれば嬉しいという趣旨のことをおっしゃられていたかと思います。
またご挨拶の中にも、現在の書店の苦しい状況を吐露されるところがありました。
地域の書店の存在意義は間違いなく存在すると思いますし、これまでの住吉書房元住吉店の長年の地域文化への貢献は、色あせることなく皆さんの記憶に残っていくのではないかと思います。
なお、ご挨拶は前述の通り小さめのお声でしたので、電車の音や騒めき等もある中、現地に集まった方のうち前列以外の方にはあまり聞こえなかったのではないかと思います。
本記事では、地域の歴史として住吉書房元住吉店の最後の姿、店長のご挨拶を現在の皆さまに広くお伝えするとともに、後世に残しておく意義があると考え、武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネルで収録・公開させていただきました。
■武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネル 住吉書房元住吉店営業最終日!店長最後の閉店挨拶
こちらもあわせてご視聴ください。
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