武蔵小杉駅周辺自転車等放置禁止区域拡大、新駅ロータリーに駐輪場2箇所新設
武蔵小杉再開発に伴う市街地拡大、とりわけ横須賀線武蔵小杉駅の
開業に伴って、自転車等放置禁止区域が拡大されることになりました。
2010年1月1日より、川崎市が禁止区域変更案に対してのパブリック
コメントを募集しています。
また、パブリックコメントの資料により、横須賀線武蔵小杉駅ロータリー
にさらに2箇所の駐輪場が設置される予定であることがあきらかになり
ました。
■川崎市パブリックコメント 自転車等放置禁止区域指定及び変更の告示
http://www.city.kawasaki.jp/pubcomment/info414/index.html
詳細は上記URLを・・・といいたいところですが、
・新しい区域図がXDW形式で掲載されており、富士ゼロックスの
「ドキュワークス」をインストールしないと閲覧できない
・「ドキュワークス」で区域図を閲覧しても、新しい図しか掲載されて
おらず、新旧対照になっていないため何が変更されたのかわからない
・現在の区域図は建設局のサイトの下層まで探しに行かなければ
閲覧できない
上記のような非常に不親切な仕様になっているため、武蔵小杉駅周
辺の区域変更に関して、本サイトが独自に編集の上掲載いたします。
※1/5追記
本日朝9時33分、XDWファイルがPDFファイルに差し替えられました。
昨日21時9分の本エントリアップロードの翌朝早々に川崎市当局が
対応したものです。
(パブリックコメントページ上部に最終更新時間が記載されています)
ただし、放置禁止区域の変更箇所が分からない仕様は改善されて
いません。
■従来の武蔵小杉駅周辺放置禁止区域
http://www.city.kawasaki.jp/53/53ziten/home/ziten_top/ziten_
kinsi[kosugi].html
まず、従来の放置禁止区域は上記ですが、こちらは1987年に制定
されたもので、すでに20年以上が経過していました。この段階では
武蔵小杉新駅周辺は指定外になっていたわけです。
今回公表された新しい区域図(案)は、以下の通りになっています。
■武蔵小杉駅周辺放置禁止区域図(案)の全体図(別ウィンドウ)
※上記をクリックすると全体図が別ウィンドウで開きます。
■武蔵小杉駅周辺放置禁止区域図(案)の新規指定区域(点線内)
上記のうち、青い点線で囲んだ部分が、今回新たに放置禁止区域に
指定される区域(案)です。(点線は本サイトが独自に付加している
ものです)
ご覧の通り、武蔵小杉再開発で建設された都市計画道路や、横須
賀線武蔵小杉駅の周辺が新たに指定されています。
今回指定される区域については、現在のところ特段放置自転車の多
い地域ではありませんが、2010年3月13日から新駅周辺地区となる
ことから、放置禁止区域の見直しは当然必要となりますね。
目立たないところでは、2009/9/29エントリで荒れている現状を取り上
げ、実際に自転車も放置されていた新丸子東第2公園も新たに放置
禁止区域に指定されています。
上記図面では武蔵小杉新駅から東側は掲載されていませんが、
こちらは別途向河原駅周辺区域として別途指定されています。
■向河原駅周辺放置禁止区域図(案)の全体図(別ウィンドウ)
※上記をクリックすると全体図が別ウィンドウで開きます。
ところで、前掲の武蔵小杉駅周辺放置禁止区域図をよく見ると、武蔵
小杉新駅ロータリーに、新たに2箇所の駐輪場が設置予定である旨
記載されています。
少々文字が読みづらいため、当該部分をピックアップしてみましょう。
■武蔵小杉新駅ロータリーに新設予定の駐輪場
上記の通りなのですが、まず「K」の「JR武蔵小杉駅自転車等第3
駐車場」は、現在ほぼ完成している4階建て駐輪場のことです。
今回公表された図面には、それに隣接して「L」「M」として、「JR武蔵
小杉駅自転車第4駐輪場」と「武蔵小杉駐輪場(民営)」が記載され
ています。
■4階建て駐輪場裏手の駐輪場新設予定地
写真で見てみると、上記の4階建て駐輪場の裏手の部分ですね。
4階建て駐輪場と新幹線高架の間に「L」、新幹線・横須賀線高架下
に「M」が配置されることになります。
新幹線高架下の「M」については、以前から市議会等でも駐輪場設
置が予定されていることがあきらかになっていましたが、4階建て駐
輪場と高架の谷間のスペースの「L」は初出ではないかと思います。
限られたスペースは全て活用する、ということですね。
「K」は「自転車等駐車場」ですが、「L」は「自転車駐車場」と表記さ
れていますので、こちらはバイクは利用できない仕様になっている
ように思われます。
これら2箇所の駐輪場については、いつ完成、供用開始となるものか
わかりませんが、スペースさえ確保されれば、駐輪設備の設置自体
は比較的簡単にできてしまうものと思います。
2009/12/28エントリでは4階建ての「JR武蔵小杉駅自転車等第3
駐車場」の利用受付が2010年2月1日から開始されることを取り上げ
ましたが、新たな駐輪場についても(定期利用があるかどうかは不明
ですが)そのうち何らかの告知があるのではないでしょうか。
※ ※ ※
さて、最後にパブリックコメントに対してあらためて苦言を呈したいと
思いますが、エントリのはじめに書かせていただいたような不親切
極まりない仕様では、「市民からなるべく多くの意見を」という言葉は
正直虚しく響きます。
現在はウェブが発達しており、平日の昼間に区役所まで行って資料を
受け取り、手紙を書いて意見を応募するというかたちには限界があり
ます。幅広い意見を集めるには、ウェブを活用するのが合理的でしょう。
当然川崎市もそれを理解しているからこそウェブサイト上にも資料を
掲載し、メールによる意見応募も可能となっているものと思います。
しかしながら、そこで掲載されているデータが、一般の方が聞いたこと
の無いようなアプリケーションのインストールが必要で、なおかつ「区域
の変更」に対して新旧対照もなくどこが変わっているかわからない、と
いう状態で、どうやって意見を出せというのでしょうか。
ファイル形式は一般的にどの端末でも閲覧できるPDFか画像データ
にし、変更した部分は色分けなどでわかるようにしておく、ただそれ
だけのことができない理由がわかりません。
率直に申し上げて、わざわざ不親切な仕様にしているのでは、とさえ
思えてきますが、おそらくは右から流れてきたXDWファイルを左に
流して掲載しているお役所仕事というだけのことなのでしょう。
これでは結局のところ、「ファイルが見られない」「何が変わっているの
かわからない」といった問い合わせが川崎市に流れ込むだけのこと
だと思いますが、普通の感覚があれば容易に予見できるはずで、
ほんのわずかだけ想像力と頭を使えば良いのです。
市民からの幅広い意見の反映、というパブリックコメントの本来の
主旨に偽りがなければ、「お役所仕事」で終わらせず、障壁のない
現実的な情報掲載方法(ユーザーフレンドリーまでは期待しません)
をとってほしいところです。
※ ※ ※
以上、苦言は申し上げましたが、自転車等放置禁止区域の新規指
定、駐輪場の増設自体は必要な措置であり、基本的にポジティブな
話です。
放置禁止区域の指定という「制度」と、駐輪場という「ハード」を整備
したところで、新駅開業後はそれらの「運用」が重要になりますので、
混乱のないような対応が期待されるところですね。
■横須賀線武蔵小杉新駅ロータリー
【関連リンク】
川崎市建設局 自転車 中原区
武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉駅東部地区:横須賀線武蔵小杉駅
2008/12/26エントリ 武蔵小杉駅周辺の放置自転車撤去
2009/9/18エントリ 犯罪のないまちづくり
2009/12/3エントリ 横須賀線武蔵小杉駅ロータリーの屋根設置と駐輪場
2009/12/18エントリ JR東日本2010年3月13日ダイヤ改正:横須賀線
武蔵小杉駅に成田エクスプレスを含む全列車が停車
2009/12/25エントリ 横須賀線武蔵小杉駅ロータリーから川崎市営
バス新規路線設定
2009/12/26エントリ 横須賀線武蔵小杉駅駐輪場の利用申込を
2月1日開始、開業同時オープン
2009/12/28エントリ 横須賀線武蔵小杉駅駐輪場の利用申込詳細情報