川崎市が保育所整備補助金制度導入:東急武蔵小杉駅ビル・南武線高架下に新設へ
2011年2月15日付の読売新聞において、鉄道事業者が駅舎や
高架下に保育所を整備する際、川崎市が費用の一部を補助する
新規事業を2011年度から始めることが報じられました。
その記事中内において、今後の具体的な予定として、
①JR南武線武蔵小杉駅-武蔵中原駅間の高架下(定員60~70人)
②東急武蔵小杉駅の駅舎内(定員60人)
上記2箇所に保育所が着工される予定であることが紹介されてい
ます。
■読売新聞 駅近保育所増やせ 川崎市、鉄道事業者に建設補助
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kanagawa/news/
20110215-OYT8T00049.htm
詳細は上記記事本文を参照いただきたいと思いますが、
補助対象は市内で営業する鉄道事業者で、駅舎や高架下の敷地
に保育所を開設する際、建設費の3分の1を市が負担することと
なっています。
第1号案件は前掲①のJR南武線武蔵小杉駅-武蔵中原駅間の
高架下に整備される予定の保育所であり、すでに2012年4月に
オープンすることがすでに内定しています。
この建設費約8,400万円のうち3分の1、約2,800万円を川崎市が
負担することになるわけです。
■昨年保育所整備計画が持ち上がった「武蔵小杉第一駐輪場」
JR南武線高架下といえば、一度「武蔵小杉第一駐輪場」の用地を
保育所に転換するという話が持ち上がったことがありますが、結局
立ち消えになり、再度駐輪場としてリニューアル整備されました。
その際はこういった制度がなかったわけですが、このたび川崎市
の補助が充実したことによって、事業者側としては話に乗りやすく
なったのでしょう。
■東急武蔵小杉駅ビルの図面
また、前掲②の東急武蔵小杉駅舎内の保育所については、2012
年度に着工されることとなっています。
記事中には具体的な記載がありませんが、これは東急武蔵小杉
駅ビルに整備されるものと考えて概ね間違いないでしょう。
公示されている東急武蔵小杉駅ビルの建設計画は2011年6月1日
着工、2012年12月31日完成予定となっており、スケジュールとして
は合致しますね。
建設計画の公示上は、用途として保育施設は記載されていません
が、公示時点では補助金制度自体も含め、話がまとまっていなか
ったのではないかと思います。
駅ビルのテナント判明第1号、といってよいのかもしれません。
■東急武蔵小杉駅ビル建設予定地
武蔵小杉駅周辺では大規模な再開発事業に伴っての保育所の
整備が行われており、既存のタワーマンションにも保育施設が併設
されていますし、今後建設予定の小杉町3丁目中央地区や、東京
機械製作所跡地においても保育施設が整備される計画となって
います。
待機児童の問題から川崎市全体において保育施設のキャパシティ
確保は急務となっていますので、新たな補助金制度の導入によっ
てその進捗にドライブがかかることを期待したいと思います。
■パークシティ武蔵小杉のベネッセチャイルドケアセンター
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