南武線各駅開業88周年記念展示(3):「向河原駅」
【Reporter:はつしも】
南武線各駅開業88周年記念展示をご紹介するシリーズ第3回は、「向河原駅」です。
■向河原駅開業88周年記念展示
現在のJR南武線は、開業当時は民営の「南武鉄道」による路線でした。
1927年3月9日に川崎駅~登戸駅間、矢向駅~川崎河岸駅間(貨物線)が開通し、その後1930年3月25日までに順次現在の路線が開通しました。1944年4月1日に国鉄に買収されて「南武線」となり、現在に至ります。
今回ご紹介する「向河原駅」は、前回の「武蔵中原駅」と同じく、1927年3月9日から開業していたスターティングメンバ―です。
■向河原駅のヒストリー
向河原駅は武蔵小杉駅に比べて小規模な駅ですが、開業当初から独自の歴史を有しています。
開業から2年半後、1929年9月10日には向河原駅~新鶴見駅間の貨物線が開通し、向河原駅は南武鉄道の貨物列車を東海道線に直通させる連絡駅としての役割を果たすようになりました。
■向河原駅下りホーム脇の貨物線跡地
年表に記載の通り、この向河原~新鶴見間貨物線は1973年10月1日に廃止されまして、現在では貨物線の姿を見ることはできません。
現在の向河原駅では、川崎寄りおよび下りホーム脇にかつての貨物線跡が空き地になっています。
■1980年頃の向河原駅
向河原駅の記念展示には、これまでの駅と同様に今昔の写真が掲載されています。
上記は1980年頃の向河原駅です。
■2013年8月の向河原駅
■2015年5月現在の向河原駅
1980年というと今から35年も前ですが、向河原駅の駅舎は現在も基本的には変わっていないことがわかります。
ただ、2013年8月から2015年5月の写真でも、細かく見ると変わっている点があるのに気付かれるかと思います。
■向河原駅の看板(2013年8月)
■向河原駅の看板(2015年5月)
まず、1980年頃の写真と比べると、壁面にステンドグラスが設置されています。
これは以前からお馴染みです。
それに加えて現在では、「JR向河原駅」の看板が、南武線カラーと沿線風景をデザイン化したものに更新されていました。
このデザインは、2014年10月4日に導入された南武線新型車両「E233系」で取り入れられたものです。
■「E233系」で取り入れられた南武線沿線デザイン
このデザインを採用した駅の看板は、今後南武線各駅に展開されていくのかもしれませんね。
■向河原駅周辺の風景画
また、開業88周年記念展示とは無関係ですが、駅舎内には向河原駅周辺の風景画が掲示されていました。
1枚目は近隣の学校の児童が描いたものと思われます。
■向河原駅とNEC玉川ルネッサンスシティ
風景画にも描かれているように、向河原駅前にはNEC玉川事業場が広がり、現在ではNEC玉川ルネッサンスシティの高層ビルがそびえたっています。
NEC玉川事業場ができたのは1936年6月で、1940年8月5日には「向河原駅」は「日本電気前駅」に名称変更され、これは1944年4月1日の南武鉄道国有化時に「向河原駅」に戻るまで続きました。
前回の武蔵中原駅が富士通のように、向河原駅はNECとともに歴史を積み重ねてきた駅であったといえるでしょう。
■高架化が完了した武蔵小杉-武蔵中原間
今後、将来的には南武線の武蔵小杉~尻手間の高架化事業が予定されています。
そうすると向河原駅は高架駅に生まれ変わることになり、高架下の活用なども行われるものと思われます。
長年駅舎も変わっていない向河原駅としては、かつてない変化の時が訪れることになりそうです。
【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉駅東部地区C地区
2010/10/11エントリ 向河原駅のNEC専用改札口
2010/1/2エントリ NEC玉川ルネッサンスシティの日電玉川稲荷神社
2010/8/14エントリ 向河原駅駐輪場のゴーヤー
2010/9/20エントリ NEC玉川ルネッサンスシティの「丸池」と噴水
2014/7/20エントリ JR南武線向河原駅前の踏切拡幅工事が完了し供用開始
2014/11/5エントリ JR南武線新型車両「E233系」乗車レポート
2015/5/7エントリ 南武線各駅開業88周年記念展示(1):「武蔵小杉駅」
2015/5/9エントリ 南武線各駅開業88周年記念展示(2):「武蔵中原駅」
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■向河原駅開業88周年記念展示
現在のJR南武線は、開業当時は民営の「南武鉄道」による路線でした。
1927年3月9日に川崎駅~登戸駅間、矢向駅~川崎河岸駅間(貨物線)が開通し、その後1930年3月25日までに順次現在の路線が開通しました。1944年4月1日に国鉄に買収されて「南武線」となり、現在に至ります。
今回ご紹介する「向河原駅」は、前回の「武蔵中原駅」と同じく、1927年3月9日から開業していたスターティングメンバ―です。
■向河原駅のヒストリー
向河原駅は武蔵小杉駅に比べて小規模な駅ですが、開業当初から独自の歴史を有しています。
開業から2年半後、1929年9月10日には向河原駅~新鶴見駅間の貨物線が開通し、向河原駅は南武鉄道の貨物列車を東海道線に直通させる連絡駅としての役割を果たすようになりました。
■向河原駅下りホーム脇の貨物線跡地
年表に記載の通り、この向河原~新鶴見間貨物線は1973年10月1日に廃止されまして、現在では貨物線の姿を見ることはできません。
現在の向河原駅では、川崎寄りおよび下りホーム脇にかつての貨物線跡が空き地になっています。
■1980年頃の向河原駅
向河原駅の記念展示には、これまでの駅と同様に今昔の写真が掲載されています。
上記は1980年頃の向河原駅です。
■2013年8月の向河原駅
■2015年5月現在の向河原駅
1980年というと今から35年も前ですが、向河原駅の駅舎は現在も基本的には変わっていないことがわかります。
ただ、2013年8月から2015年5月の写真でも、細かく見ると変わっている点があるのに気付かれるかと思います。
■向河原駅の看板(2013年8月)
■向河原駅の看板(2015年5月)
まず、1980年頃の写真と比べると、壁面にステンドグラスが設置されています。
これは以前からお馴染みです。
それに加えて現在では、「JR向河原駅」の看板が、南武線カラーと沿線風景をデザイン化したものに更新されていました。
このデザインは、2014年10月4日に導入された南武線新型車両「E233系」で取り入れられたものです。
■「E233系」で取り入れられた南武線沿線デザイン
このデザインを採用した駅の看板は、今後南武線各駅に展開されていくのかもしれませんね。
■向河原駅周辺の風景画
また、開業88周年記念展示とは無関係ですが、駅舎内には向河原駅周辺の風景画が掲示されていました。
1枚目は近隣の学校の児童が描いたものと思われます。
■向河原駅とNEC玉川ルネッサンスシティ
風景画にも描かれているように、向河原駅前にはNEC玉川事業場が広がり、現在ではNEC玉川ルネッサンスシティの高層ビルがそびえたっています。
NEC玉川事業場ができたのは1936年6月で、1940年8月5日には「向河原駅」は「日本電気前駅」に名称変更され、これは1944年4月1日の南武鉄道国有化時に「向河原駅」に戻るまで続きました。
前回の武蔵中原駅が富士通のように、向河原駅はNECとともに歴史を積み重ねてきた駅であったといえるでしょう。
■高架化が完了した武蔵小杉-武蔵中原間
今後、将来的には南武線の武蔵小杉~尻手間の高架化事業が予定されています。
そうすると向河原駅は高架駅に生まれ変わることになり、高架下の活用なども行われるものと思われます。
長年駅舎も変わっていない向河原駅としては、かつてない変化の時が訪れることになりそうです。
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