東横線に乗って、みなとみらいの「カップヌードルミュージアム」へ
【Reporter:はつしも】
みなとみらい駅の近くに、日清食品の「カップヌードルミュージアム」があります。
今回は武蔵小杉から東横線・みなとみらい線に乗って、行ってまいりました。
■カップヌードルミュージアム ウェブサイト
http://www.cupnoodles-museum.jp/
■カップヌードルミュージアム
カップヌードルミュージアムは、インスタントラーメンに関連するさまざまな展示や体験を行っている施設です。
横浜ワールドポーターズの向かい側にあり、最寄駅はみなとみらい線のみなとみらい駅または馬車道駅(いずれも徒歩8分)です。
武蔵小杉から直通で、特急電車であれば17分ほどでみなとみらい駅に到着します。
入場料は大人500円、高校生以下は無料となっているほか、1,500円の年間パスポートもあります。
■巨大カップヌードル
エントランスホールの上で目に留まるのは、巨大なカップヌードルです。
裏面の成分表示や注意書きなども、しっかり再現されています。
展示は主として2階にありますので、1階エントランスで受付をしたら2階にのぼっていきます。
なお、この際に3階の「マイカップヌードルファクトリー」の整理券を先にもらってしまうのがお勧めです(ファクトリーの詳細は後述します)。
■「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」
2階で最初に展示されているのは、「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」です。
これはインスタントラーメンの歴代パッケージを時系列で展示したもので、徐々に日清食品の商品ラインナップが拡充されていく様子がわかります。
■1958年「チキンラーメン」登場
ヒストリーキューブは、世界初のインスタントラーメンが発明された1958年からスタートします。
日清食品創業者・安藤百福(あんどう ももふく)氏がひとりで研究を重ね、さまざまな試行錯誤を経て登場した「チキンラーメン」は大ヒット商品となりました。
ここからインスタントラーメンの歴史が始まり、発展していきます。
■1971年「カップラーメン」登場
そしてインスタントラーメン業界にとって、もう一つの大きなエポック・メーキングとなるのが、1971年の「カップラーメン」の登場です。
先ほどの「チキンラーメン」は袋に入ったものを容器に移して食べますが、こちらはもともとカップに入っためんにお湯を注いでそのまま食べることができます。
これは安藤百福氏がアメリカ視察に行った際、現地のスーパーマーケット担当者が「チキンラーメン」を小さく割ってカップに入れ、お湯を注いでフォークで食べたことにヒントを得たものです。
同氏は食習慣の違いに驚き、それを取り入れることでインスタントラーメンを世界に広めることに成功しました。
■1987年「初恋タッチ」カップラーメン
ヒストリーキューブを見ていくと、中には当時の人気漫画をパッケージにしたものもありました。
これは1987年の「初恋タッチ」です。
「タッチ」は1981年から1986年まで「少年サンデー」で連載されていた人気漫画で、同時期の「うる星やつら」とともに同誌の黄金時代を築いた作品とされています。
「初恋タッチ」が販売された1987年はすでに連載が終了していますが、テレビアニメや映画がまだ続き、人気があったのでしょう。
■「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」のパノラマ
※クリックで拡大します。
「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」は写真1枚では収まり切りませんので、パノラマ画像にしてみました。クリックで拡大してみてくださいね。
このヒストリーキューブに続いて案内されたのは、インスタントラーメンの発明者、「Mr.noodle」安藤百福氏の生涯をまとめた「百福シアター」です。
シアターは撮影禁止ですが、ここで同氏の「クリエイティブシンキング(創造的思考)」の原点となる6つのキーワードが紹介されます。
■カップヌードルミュージアム クリエイティブシンキングボックス
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/04.html
6つのキーワードは、ミュージアムのウェブサイトでも説明されています。
1.まだ無いものを見つける
2.なんでもヒントにする
3.アイデアを育てる
4.タテ・ヨコ・ナナメから見る
5.常識にとらわれない
6.あきらめない
「カップヌードルミュージアム」の展示や体験は、すべて上記の6つのキーワードに沿って企画されています。
「まだ無いものを見つける」というのは、まさに安藤百福氏が発明した「インスタントラーメン」が当てはまりますね。
■「なんでもヒントにする」
■「タテ・ヨコ・ナナメから見る」
ミュージアムの総合プロデュースは著名クリエイターの佐藤可士和氏が担当していまして、きちんとテーマ性のある展示、センスの感じられるクリエイティブデザインが徹底されています。
余談ですがミュージアムのロゴと、同氏の出身である博報堂のロゴはなんだか似ているような…。
■「安藤百福ヒストリー」
また「百福シアター」で上映されたビデオの内容は、のちほど「安藤百福ヒストリー」の展示でも振り返ることができます。
■安藤百福氏の研究小屋
こちらは、安藤百福氏が独力で「チキンラーメン」を発明した研究小屋を再現したものです。
「チキンラーメン」が完成に近づいた1958年3月5日の未明、作業を終えた安藤百福氏が眠りについた直後の状態が忠実に再現されているということです。
小屋の中には特別な道具などはなく、同氏がまさに身一つで発明を成し遂げたことがわかります。
ミュージアムの展示スペースには、ご紹介した以外にも多数の展示があり、前掲の「6つのキーワード」に沿ってインスタントラーメンの歴史を知ることができました。
さて、「展示」に続いて、次は「体験」スペースに行ってみたいと思います。
■「マイカップヌードルファクトリー」
■カップヌードルミュージアム マイカップヌードルファクトリー
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/07.html
体験スペースは3階にありまして、こちらは「マイカップヌードルファクトリー」です。
自分でカップをデザインし、スープや具材を選んでオリジナルのカップラーメンを作ることができます。
このファクトリーは時間帯別の整理券が配布されていますので、入館時に最初に一度3階まで来て整理券をもらい、指定された時間が来るまで2階の展示を見ているとロスが少ないと思います。
またはローソンチケットで事前に利用券を購入しておくことも可能ですので、詳しくはウェブサイトをご参照ください。
■オリジナルカップをデザイン
まずは税込300円で標準のカップを購入し、テーブルに座ってマジックで彩色をしていきます。
■チキラーズのひよこちゃん
こちらはお手本にあった、チキンラーメンのキャラクター・チキラーズのひよこちゃんです。
もちろんカップには何を書いてもOKで、みなとみらいの風景を描いている方なども…。
■カップへのめん投入
カップができたら、自分でハンドルを回してカップへめんを投入します。
この工程において、安藤百福氏が開発の際に苦労したのは「めんがなかなかうまくカップに入ってくれない」ということでした。
それを解決したのが、「めんの上からカップをかぶせたうえで、そのカップをひっくり返す」という方法です。
このファクトリーでもその手法が再現されていまして、同氏の「逆転の発想」を体験することができます。
■4種のスープと、12種のトッピング
続いて、スープとトッピングを選択します。
スープ4種のうちはどれかひとつ、トッピングは12種のうち4つを選択できます。
■一番人気の「ひよこちゃんナルト」
ちなみに一番人気の具材は、「ひよこちゃんナルト」だそうです。
かわいいですね。
■蓋の圧着
■ビニールの把捉
具材を入れ終わったら蓋を圧着したのち、ビニールでカップ全体を把束します。
この際、ビニールは最初はブカブカしていますが、加熱処理によって縮み、店舗で売っているカップラーメンのようにぴったりフィットします。
■持ち運び用包装
最後に、持ち運び用のエアーバッグに空気を入れて、完成です。
ここまで、平均的なオリジナルカップヌードルの作成所要時間は45分程度とされています。
持ち帰っておいしくいただいたのち、カップは記念にとっておいても良いでしょう。
この「マイカップヌードルファクトリー」は、来館されたお子さんの大半が参加しているように思います。
高校生以下入場無料ですが、この300円が実質的な入場料回収になっているかもしれません。
■「チキンラーメンファクトリー」
■カップヌードルミュージアム チキンラーメンファクトリー
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/06.html
そしてもうひとつの体験スペースは、「チキンラーメンファクトリー」です。
小麦粉をこねるところから始めて、「瞬間油熱乾燥法」で乾燥するまでの工程を体験することができます。
安藤百福氏は、「いかにしてめんを乾燥させてお湯で戻るようにできるか」でも苦心をしました。
それを解決したのが「瞬間油熱乾燥法」なのです。
「チキンラーメンファクトリー」は完全予約制で、ローソンチケットでチケットを購入しておく必要があります。
こちらも詳細はウェブサイトをご参照ください。
■「チキンラーメンファクトリー」のキッチン
このように、「マイカップヌードルファクトリー」では「逆転の発想」、「チキンラーメンファクトリー」では「瞬間油熱乾燥法」という、それぞれ安藤百福氏が試行錯誤の末にたどり着いたアイデアを体感できるようになっています。
「単なるモノの展示」「とりあえず体験」ではなく、きちんと「カップヌードルファクトリー」全体で1本筋が通ったテーマが感じられる点がなかなか良いと思いました。
■「ワールド麺ロード」
■カップヌードルミュージアム ワールド麺ロード
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/09.html
さて、10時の開館から展示や体験を回ってくると、そろそろお昼時でおなかがすいてくることでしょう。
そんなときは、「NOODLES BAZAAR ワールド麺ロード」で食事をしましょう。
■アジアのナイトマーケットをイメージした店内
「ワールド麺ロード」は、安藤百福氏が「めん」のルーツを探し求めて世界を旅する途中で出会った、各国のさまざまな麺料理を提供するフードコートです。
店内はベトナムのような、アジアのナイトマーケットをイメージしてつくられています。
■トムヤムクンヌードル(タイ)
辛さレベル3段階の一番上は、タイの「トムヤムクンヌードル」です。
レモングラスやコブミカンの葉、ナムプラーの風味がよくきいています。
■ミーゴレン(インドネシア)
こちらはインドネシアの「ミーゴレン」です。
ケチャップマニスで味付けがされていまして、甘味のある焼きそばといった感じでおいしかったです。
辛さレベルは一番下で、お子さんでも十分食べられるでしょう。
その他、辛味が全くないフォー(ベトナム)、パスタ(イタリア)、ラグマン(カザフスタン)などもあります。
各メニューはハーフサイズ(税込300円)ですので、大人であれば2~3種食べられると思います。
せっかくですので、ご家族でいくつかシェアするとよいでしょう。
■商品化されたインスタントの「ミーゴレン」
「トムヤムクンヌードル」「ミーゴレン」は、いずれも日清食品から商品化されていましたね。
一番最初にご紹介した「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」でも、海外製品が展示されていました。
■「カップヌードルパーク」
■カップヌードルミュージアム カップヌードルパーク
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/08.html
そしてこちらは、子供向けの体験型アトラクション「カップヌードルパーク」です。
巨大なカップヌードル工場を模したアスレチック施設で、自分自身が「めん」になって製麺から出荷されるまでの工程を体験できるようになっています。
■スタート地点の「製麺ネット」
スタート地点は、「製麺ネット」です。
「めん」になった子供たちが元気よく登っていきます。
この先には、「味付け」のボールプールや、「瞬間油熱乾燥法」を体感するバーチャルフライヤーがあります。
■具材をカップに入れるゲーム「トッピングキャッチ」
こちらは、制限時間内に具材をカップに入れる「トッピングキャッチ」というゲームです。
具材を入れたら、いよいよ出荷です。
■出荷する「ケーサースライダー」
完成したカップヌードルは、箱詰めされて出荷されます。
それらの箱をスムーズに運搬するのが、「ケーサースライダー」です。
平たく申し上げると滑り台でして、最期はここから子供たちが出てきます。
ケーサースライダーの奥に、さかさまになったカップヌードルの巨大カップが見えますね。
ここでも、先ほどの「めんをカップに入れるのではなく、カップをめんにかぶせる」という「逆転の発想」を体感できるようになっています。
「カップヌードルパーク」は完全入れ替え制で、1回300円で25分遊ぶことができます。
3歳以上、小学生以下で、身長90cm以上のお子さんが対象ですので、あらかじめご承知ください。
■ミュージアムショップ
ミュージアムを一通り回ったら、最後は定番のミュージアムショップですね。
ここではさまざまな日清食品のインスタントラーメン関連グッズが販売されています。
■人気の「ひよこちゃん」グッズ
やはり人気は、チキラーズの「ひよこちゃん」グッズです。
■カップラーメンの重し
こちらは、カップラーメンのふたの重しです。
これを日常的に愛用する食生活にはならないほうが良いかもしれませんが、グッズとして面白いと思いました。
他にもカップヌードル型のおまんじゅうなど、たくさんのグッズが並んでいました。
ついつい、お土産に買ってしまいます。
「カップヌードルミュージアム」のレポートは、以上です。
この日は平日の10時開館から行ったのですが、小学校の団体さんなども多く「マイカップヌードルファクトリー」などはたいへん混雑していました。
そうなると休日はさらに盛況でしょうから、やはり早めに入館して回るのがよさそうです。
■過去エントリでご紹介「キリンビール横浜工場」
2015/2/7エントリでは、キリンビール横浜工場「ビアビレッジ」の見学をご紹介しました。
「ビアビレッジ」はあえて「南武支線」経由を楽しむというルートを選択してみましたが、それに比べると「カップヌードルミュージアム」は直通17分・徒歩8分ですから、アクセスはずっと便利です。
武蔵小杉から気軽に半日楽しめるスポットとして、いかがでしょうか。
■安藤百福氏と、カップヌードル
【関連リンク】
日清食品ホールディングス 2013年8月8日付ニュースリリース 「カップヌードルミュージアム」来館者200万人を達成
2008/3/4エントリ バスに乗って、ラゾーナへ(前編)
2008/3/5エントリ バスに乗って、ラゾーナへ(後編)
2008/4/5エントリ グリーンラインで、ノースポートへ(前編)
2008/4/6エントリ グリーンラインで、ノースポートへ(後編)
2008/7/19エントリ バスに乗って、トレッサ横浜へ(前編)
2008/7/20エントリ バスに乗って、トレッサ横浜へ(後編)
2008/8/13エントリ バスに乗って、IKEA港北へ(前編)
2008/8/14エントリ バスに乗って、IKEA港北へ(後編)
2008/11/29エントリ ラゾーナで食べる「佐世保バーガー」
2009/6/22エントリ ラゾーナ川崎プラザで買う「堂島ロール」と「ぼくのプリン」
2009/9/21エントリ ラゾーナ国のナゾーラ総理
2011/4/27エントリ 東急線に乗って、二子玉川ライズへ
2011/5/8エントリ リムジンバスに乗って、羽田空港へ(リムジンバス編)
2011/5/9エントリ リムジンバスに乗って、羽田空港へ(羽田空港編) 2015/2/7エントリ 南武支線を経由しても、行ける。「キリンビール横浜工場ファミリーツアー」参加レポート
みなとみらい駅の近くに、日清食品の「カップヌードルミュージアム」があります。
今回は武蔵小杉から東横線・みなとみらい線に乗って、行ってまいりました。
■カップヌードルミュージアム ウェブサイト
http://www.cupnoodles-museum.jp/
■カップヌードルミュージアム
カップヌードルミュージアムは、インスタントラーメンに関連するさまざまな展示や体験を行っている施設です。
横浜ワールドポーターズの向かい側にあり、最寄駅はみなとみらい線のみなとみらい駅または馬車道駅(いずれも徒歩8分)です。
武蔵小杉から直通で、特急電車であれば17分ほどでみなとみらい駅に到着します。
入場料は大人500円、高校生以下は無料となっているほか、1,500円の年間パスポートもあります。
■巨大カップヌードル
エントランスホールの上で目に留まるのは、巨大なカップヌードルです。
裏面の成分表示や注意書きなども、しっかり再現されています。
展示は主として2階にありますので、1階エントランスで受付をしたら2階にのぼっていきます。
なお、この際に3階の「マイカップヌードルファクトリー」の整理券を先にもらってしまうのがお勧めです(ファクトリーの詳細は後述します)。
■「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」
2階で最初に展示されているのは、「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」です。
これはインスタントラーメンの歴代パッケージを時系列で展示したもので、徐々に日清食品の商品ラインナップが拡充されていく様子がわかります。
■1958年「チキンラーメン」登場
ヒストリーキューブは、世界初のインスタントラーメンが発明された1958年からスタートします。
日清食品創業者・安藤百福(あんどう ももふく)氏がひとりで研究を重ね、さまざまな試行錯誤を経て登場した「チキンラーメン」は大ヒット商品となりました。
ここからインスタントラーメンの歴史が始まり、発展していきます。
■1971年「カップラーメン」登場
そしてインスタントラーメン業界にとって、もう一つの大きなエポック・メーキングとなるのが、1971年の「カップラーメン」の登場です。
先ほどの「チキンラーメン」は袋に入ったものを容器に移して食べますが、こちらはもともとカップに入っためんにお湯を注いでそのまま食べることができます。
これは安藤百福氏がアメリカ視察に行った際、現地のスーパーマーケット担当者が「チキンラーメン」を小さく割ってカップに入れ、お湯を注いでフォークで食べたことにヒントを得たものです。
同氏は食習慣の違いに驚き、それを取り入れることでインスタントラーメンを世界に広めることに成功しました。
■1987年「初恋タッチ」カップラーメン
ヒストリーキューブを見ていくと、中には当時の人気漫画をパッケージにしたものもありました。
これは1987年の「初恋タッチ」です。
「タッチ」は1981年から1986年まで「少年サンデー」で連載されていた人気漫画で、同時期の「うる星やつら」とともに同誌の黄金時代を築いた作品とされています。
「初恋タッチ」が販売された1987年はすでに連載が終了していますが、テレビアニメや映画がまだ続き、人気があったのでしょう。
■「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」のパノラマ
※クリックで拡大します。
「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」は写真1枚では収まり切りませんので、パノラマ画像にしてみました。クリックで拡大してみてくださいね。
このヒストリーキューブに続いて案内されたのは、インスタントラーメンの発明者、「Mr.noodle」安藤百福氏の生涯をまとめた「百福シアター」です。
シアターは撮影禁止ですが、ここで同氏の「クリエイティブシンキング(創造的思考)」の原点となる6つのキーワードが紹介されます。
■カップヌードルミュージアム クリエイティブシンキングボックス
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/04.html
6つのキーワードは、ミュージアムのウェブサイトでも説明されています。
1.まだ無いものを見つける
2.なんでもヒントにする
3.アイデアを育てる
4.タテ・ヨコ・ナナメから見る
5.常識にとらわれない
6.あきらめない
「カップヌードルミュージアム」の展示や体験は、すべて上記の6つのキーワードに沿って企画されています。
「まだ無いものを見つける」というのは、まさに安藤百福氏が発明した「インスタントラーメン」が当てはまりますね。
■「なんでもヒントにする」
■「タテ・ヨコ・ナナメから見る」
ミュージアムの総合プロデュースは著名クリエイターの佐藤可士和氏が担当していまして、きちんとテーマ性のある展示、センスの感じられるクリエイティブデザインが徹底されています。
余談ですがミュージアムのロゴと、同氏の出身である博報堂のロゴはなんだか似ているような…。
■「安藤百福ヒストリー」
また「百福シアター」で上映されたビデオの内容は、のちほど「安藤百福ヒストリー」の展示でも振り返ることができます。
■安藤百福氏の研究小屋
こちらは、安藤百福氏が独力で「チキンラーメン」を発明した研究小屋を再現したものです。
「チキンラーメン」が完成に近づいた1958年3月5日の未明、作業を終えた安藤百福氏が眠りについた直後の状態が忠実に再現されているということです。
小屋の中には特別な道具などはなく、同氏がまさに身一つで発明を成し遂げたことがわかります。
ミュージアムの展示スペースには、ご紹介した以外にも多数の展示があり、前掲の「6つのキーワード」に沿ってインスタントラーメンの歴史を知ることができました。
さて、「展示」に続いて、次は「体験」スペースに行ってみたいと思います。
■「マイカップヌードルファクトリー」
■カップヌードルミュージアム マイカップヌードルファクトリー
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/07.html
体験スペースは3階にありまして、こちらは「マイカップヌードルファクトリー」です。
自分でカップをデザインし、スープや具材を選んでオリジナルのカップラーメンを作ることができます。
このファクトリーは時間帯別の整理券が配布されていますので、入館時に最初に一度3階まで来て整理券をもらい、指定された時間が来るまで2階の展示を見ているとロスが少ないと思います。
またはローソンチケットで事前に利用券を購入しておくことも可能ですので、詳しくはウェブサイトをご参照ください。
■オリジナルカップをデザイン
まずは税込300円で標準のカップを購入し、テーブルに座ってマジックで彩色をしていきます。
■チキラーズのひよこちゃん
こちらはお手本にあった、チキンラーメンのキャラクター・チキラーズのひよこちゃんです。
もちろんカップには何を書いてもOKで、みなとみらいの風景を描いている方なども…。
■カップへのめん投入
カップができたら、自分でハンドルを回してカップへめんを投入します。
この工程において、安藤百福氏が開発の際に苦労したのは「めんがなかなかうまくカップに入ってくれない」ということでした。
それを解決したのが、「めんの上からカップをかぶせたうえで、そのカップをひっくり返す」という方法です。
このファクトリーでもその手法が再現されていまして、同氏の「逆転の発想」を体験することができます。
■4種のスープと、12種のトッピング
続いて、スープとトッピングを選択します。
スープ4種のうちはどれかひとつ、トッピングは12種のうち4つを選択できます。
■一番人気の「ひよこちゃんナルト」
ちなみに一番人気の具材は、「ひよこちゃんナルト」だそうです。
かわいいですね。
■蓋の圧着
■ビニールの把捉
具材を入れ終わったら蓋を圧着したのち、ビニールでカップ全体を把束します。
この際、ビニールは最初はブカブカしていますが、加熱処理によって縮み、店舗で売っているカップラーメンのようにぴったりフィットします。
■持ち運び用包装
最後に、持ち運び用のエアーバッグに空気を入れて、完成です。
ここまで、平均的なオリジナルカップヌードルの作成所要時間は45分程度とされています。
持ち帰っておいしくいただいたのち、カップは記念にとっておいても良いでしょう。
この「マイカップヌードルファクトリー」は、来館されたお子さんの大半が参加しているように思います。
高校生以下入場無料ですが、この300円が実質的な入場料回収になっているかもしれません。
■「チキンラーメンファクトリー」
■カップヌードルミュージアム チキンラーメンファクトリー
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/06.html
そしてもうひとつの体験スペースは、「チキンラーメンファクトリー」です。
小麦粉をこねるところから始めて、「瞬間油熱乾燥法」で乾燥するまでの工程を体験することができます。
安藤百福氏は、「いかにしてめんを乾燥させてお湯で戻るようにできるか」でも苦心をしました。
それを解決したのが「瞬間油熱乾燥法」なのです。
「チキンラーメンファクトリー」は完全予約制で、ローソンチケットでチケットを購入しておく必要があります。
こちらも詳細はウェブサイトをご参照ください。
■「チキンラーメンファクトリー」のキッチン
このように、「マイカップヌードルファクトリー」では「逆転の発想」、「チキンラーメンファクトリー」では「瞬間油熱乾燥法」という、それぞれ安藤百福氏が試行錯誤の末にたどり着いたアイデアを体感できるようになっています。
「単なるモノの展示」「とりあえず体験」ではなく、きちんと「カップヌードルファクトリー」全体で1本筋が通ったテーマが感じられる点がなかなか良いと思いました。
■「ワールド麺ロード」
■カップヌードルミュージアム ワールド麺ロード
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/09.html
さて、10時の開館から展示や体験を回ってくると、そろそろお昼時でおなかがすいてくることでしょう。
そんなときは、「NOODLES BAZAAR ワールド麺ロード」で食事をしましょう。
■アジアのナイトマーケットをイメージした店内
「ワールド麺ロード」は、安藤百福氏が「めん」のルーツを探し求めて世界を旅する途中で出会った、各国のさまざまな麺料理を提供するフードコートです。
店内はベトナムのような、アジアのナイトマーケットをイメージしてつくられています。
■トムヤムクンヌードル(タイ)
辛さレベル3段階の一番上は、タイの「トムヤムクンヌードル」です。
レモングラスやコブミカンの葉、ナムプラーの風味がよくきいています。
■ミーゴレン(インドネシア)
こちらはインドネシアの「ミーゴレン」です。
ケチャップマニスで味付けがされていまして、甘味のある焼きそばといった感じでおいしかったです。
辛さレベルは一番下で、お子さんでも十分食べられるでしょう。
その他、辛味が全くないフォー(ベトナム)、パスタ(イタリア)、ラグマン(カザフスタン)などもあります。
各メニューはハーフサイズ(税込300円)ですので、大人であれば2~3種食べられると思います。
せっかくですので、ご家族でいくつかシェアするとよいでしょう。
■商品化されたインスタントの「ミーゴレン」
「トムヤムクンヌードル」「ミーゴレン」は、いずれも日清食品から商品化されていましたね。
一番最初にご紹介した「インスタントラーメン ヒストリーキューブ」でも、海外製品が展示されていました。
■「カップヌードルパーク」
■カップヌードルミュージアム カップヌードルパーク
http://www.cupnoodles-museum.jp/attraction/08.html
そしてこちらは、子供向けの体験型アトラクション「カップヌードルパーク」です。
巨大なカップヌードル工場を模したアスレチック施設で、自分自身が「めん」になって製麺から出荷されるまでの工程を体験できるようになっています。
■スタート地点の「製麺ネット」
スタート地点は、「製麺ネット」です。
「めん」になった子供たちが元気よく登っていきます。
この先には、「味付け」のボールプールや、「瞬間油熱乾燥法」を体感するバーチャルフライヤーがあります。
■具材をカップに入れるゲーム「トッピングキャッチ」
こちらは、制限時間内に具材をカップに入れる「トッピングキャッチ」というゲームです。
具材を入れたら、いよいよ出荷です。
■出荷する「ケーサースライダー」
完成したカップヌードルは、箱詰めされて出荷されます。
それらの箱をスムーズに運搬するのが、「ケーサースライダー」です。
平たく申し上げると滑り台でして、最期はここから子供たちが出てきます。
ケーサースライダーの奥に、さかさまになったカップヌードルの巨大カップが見えますね。
ここでも、先ほどの「めんをカップに入れるのではなく、カップをめんにかぶせる」という「逆転の発想」を体感できるようになっています。
「カップヌードルパーク」は完全入れ替え制で、1回300円で25分遊ぶことができます。
3歳以上、小学生以下で、身長90cm以上のお子さんが対象ですので、あらかじめご承知ください。
■ミュージアムショップ
ミュージアムを一通り回ったら、最後は定番のミュージアムショップですね。
ここではさまざまな日清食品のインスタントラーメン関連グッズが販売されています。
■人気の「ひよこちゃん」グッズ
やはり人気は、チキラーズの「ひよこちゃん」グッズです。
■カップラーメンの重し
こちらは、カップラーメンのふたの重しです。
これを日常的に愛用する食生活にはならないほうが良いかもしれませんが、グッズとして面白いと思いました。
他にもカップヌードル型のおまんじゅうなど、たくさんのグッズが並んでいました。
ついつい、お土産に買ってしまいます。
「カップヌードルミュージアム」のレポートは、以上です。
この日は平日の10時開館から行ったのですが、小学校の団体さんなども多く「マイカップヌードルファクトリー」などはたいへん混雑していました。
そうなると休日はさらに盛況でしょうから、やはり早めに入館して回るのがよさそうです。
■過去エントリでご紹介「キリンビール横浜工場」
2015/2/7エントリでは、キリンビール横浜工場「ビアビレッジ」の見学をご紹介しました。
「ビアビレッジ」はあえて「南武支線」経由を楽しむというルートを選択してみましたが、それに比べると「カップヌードルミュージアム」は直通17分・徒歩8分ですから、アクセスはずっと便利です。
武蔵小杉から気軽に半日楽しめるスポットとして、いかがでしょうか。
■安藤百福氏と、カップヌードル
【関連リンク】
日清食品ホールディングス 2013年8月8日付ニュースリリース 「カップヌードルミュージアム」来館者200万人を達成
2008/3/4エントリ バスに乗って、ラゾーナへ(前編)
2008/3/5エントリ バスに乗って、ラゾーナへ(後編)
2008/4/5エントリ グリーンラインで、ノースポートへ(前編)
2008/4/6エントリ グリーンラインで、ノースポートへ(後編)
2008/7/19エントリ バスに乗って、トレッサ横浜へ(前編)
2008/7/20エントリ バスに乗って、トレッサ横浜へ(後編)
2008/8/13エントリ バスに乗って、IKEA港北へ(前編)
2008/8/14エントリ バスに乗って、IKEA港北へ(後編)
2008/11/29エントリ ラゾーナで食べる「佐世保バーガー」
2009/6/22エントリ ラゾーナ川崎プラザで買う「堂島ロール」と「ぼくのプリン」
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2011/4/27エントリ 東急線に乗って、二子玉川ライズへ
2011/5/8エントリ リムジンバスに乗って、羽田空港へ(リムジンバス編)
2011/5/9エントリ リムジンバスに乗って、羽田空港へ(羽田空港編) 2015/2/7エントリ 南武支線を経由しても、行ける。「キリンビール横浜工場ファミリーツアー」参加レポート