「第6回なかはらフォトコンテスト」優秀賞・入選作品発表
【Reporter:はつしも】
「第6回なかはらフォトコンテスト」の優秀賞および入選作品が発表されました。
審査員による審査が昨年実施され、優秀賞5作品、入選12作品が選ばれています。
■第6回なかはらフォトコンテスト優秀賞作品
http://nmachi.exblog.jp/22635600/
■第6回なかはらフォトコンテスト入選作品
http://nmachi.exblog.jp/22635599/
「なかはらフォトコンテスト」は、中原区まちづくり推進委員会と中原区役所が主催する地域写真コンテストです。
身近な風景の中に「まちの魅力」を認識することで地元への愛着を持っていただくこと、また中原区の魅力を広くPRすることを目的としています。
前回、「第5回」までは「なかはら“ゆめ”区民祭」における市民一般投票も行われていましたが、今回は審査員審査のみとなりました。
なお、本サイト「武蔵小杉ライフ」は今回も東京総合写真専門学校校長 伊奈英次氏、川崎市民ミュージアム写真担当学芸員 深川雅文氏、中原区長 鈴木賢二氏らとともに本コンテストの審査員をつとめさせていただきました。
本コンテストでは写真の撮影技術の優劣ではなく、その場のよさが伝わるかどうかが基準となっています。
それでは早速、優秀賞および入選作品をご紹介していきましょう。
写真下に本サイトの講評を記載しております。
(※本サイト独自のものであり、審査員全体の講評ではありません)
<優秀賞>
一日限定の丸子の渡し 神田 昭さん 丸子橋で撮影
一日だけの復活丸子の渡し楽しそうに乗っていた
(武蔵小杉ライフ講評)
塗装が終わったばかりの丸子橋と、ボートのブルーが揃って綺麗です。
かつての渡し船が、今は立派な橋梁になっている歴史を1枚の写真の中に納まっています。
丸子橋と船の青色が左肩上がりになっている点も、構図に拡がりを感じました。
もっと笑って! 白石 泰司さん 今井上町周辺で撮影
笑顔でお神輿を担ぐ女性とは対照的な女の子の表情がとてもかわいく、思わずカメラを向けてしまいました。緊張した表情の女の子に「もっと笑って~!」の声が上がっていました。
(武蔵小杉ライフ講評)
これは今井神社の神輿ですね。
今井神社の神輿は、昔から女神輿で、男神輿はありません。ラゾーナの裏手に「女躰神社」がありまして、これはかつて「暴れ川」と呼ばれた多摩川を鎮めるために女性がいけにえとなった歴史に由来しています。
今井神社の女神輿の由来はわかりませんが、古来から女性も神事に関わってきています。
神輿に乗っている女の子が硬い表情なのが、絵のように決まった写真よりもリアリティがありました。
一杯飲みに行こう 蛭川 匠さん センターロード近くで撮影
昔から武蔵小杉にあるゆかりのあるものを撮りました。再開発が行われ昔の風情がなくなっていく中で残っているものだと思います。
(武蔵小杉ライフ講評)
武蔵小杉の昔からの風景としてよく出てくるセンターロードです。
ただ、その中でも写真の両サイドにうつっている「とり家ゑび寿」「磯丸水産」など、新しい店舗の出店が相次いでいることを本サイトではお伝えしておりました。
この1枚の中にも、新旧が入り混じっているんですよね。
泉澤寺のいちょう 藤田 道夫さん 中原区下小田中7丁目で撮影
日々たくましく変動が続く武蔵小杉のすぐそばに昔変わらぬ美しい自然が大切に残されています。
(武蔵小杉ライフ講評)
泉澤寺は、川崎市の文化財が収蔵されている歴史ある寺院です。
その入口の銀杏が2本双子のように並んで、綺麗でした。
中原街道の反対側歩道からでないと全景が見えません。こうしてみると電柱が惜しいですので、中原街道の景観のためには将来的に地中化できるとよいと思いました。
丸子橋と三日月 ルンバントルアンソニーさん 丸子橋で撮影
丸子橋と三日月
(武蔵小杉ライフ講評)
丸子橋はよく出てくるテーマですが、これはアーチが可愛らしい丸子橋の「土木的な力強さ」を表現した1枚と思いました。
日没直前のマジックアワーでしょうか。丸子橋の向こうへ、少し家路を急ぐ情景が浮かんできました。
<入選>
ブレーメン市の「豚飼いの像」が元住吉に出現 中野 幹夫さん 川崎信用金庫(東側)で撮影
ドイツブレーメン市は音楽隊像と共に豚飼いの像が有名です。川信元住吉支店東口に出現 魚眼用レンズで撮影しました。
(武蔵小杉ライフ講評)
この「豚飼いの像」は2013年に設置されました。また裏側のシャッターアートも2015年に新しく設置されたものです。ブレーメン通り商店街から北側に少し入ったところにありますので、お気づきでない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特にシャッターアートは川崎信金が閉まっている時間帯にしか見られませんので、新しい街の風景を紹介する写真として良いと思いました。
ブレーメン商店街 初秋の夕日 勝見 順さん ブレーメン商店街で撮影
本当に暑かった夏も終わり、ちょっと涼しげな初秋の夕暮れです。
(武蔵小杉ライフ講評)
ブレーメン通り商店街のアーチは、今迄に何度か応募されているテーマのひとつです。
ただ、夕日をバックに、ブレーメンの音楽隊が影絵のようになっているのが面白い構図でした。
ズームレンズは単に遠くのものを拡大するだけでなく、より遠くの被写体をより手前に引っ張る効果がありますので、さらにぐっと手前に引っ張ってみても面白いかもしれません。
新丸子の夏空 後藤 典子さん 新丸子で撮影
中原区で生まれ育ち、33年間ずっと住んでいます。今年は、幼い息子と一緒に青空を見上げています。
(武蔵小杉ライフ講評)
新丸子で見上げた夏空の雲が鮮やかです。
右奥にNEC玉川ルネッサンスシティが見える以外は目立った建物がありませんが、それが新丸子の日常の風景を表現するのにはかえって効果的だったかもしれません。
二ヶ領の八重桜 永井 恵美子さん 二ヶ領用水で撮影
嵐が過ぎた翌朝
(武蔵小杉ライフ講評)
ここは二ヶ領用水と南武沿線道路が交わるところで、本サイトでもご紹介したことがあります。八重桜の花が散るころになると、花びらの絨毯が出来上がります。
花びらがたくさん降り積もって、なおかつまだ綺麗な状態を保っているタイミングをはかるのが難しいのですが、良い時期に撮影されたと思います。
市ノ坪歳末餅つき大会 都木 奈月さん 市ノ坪公園で撮影
初めて参加した近所の餅つき大会。自治会の方々はみんな優しく温かい気持ちになれました。振舞われた豚汁もとても美味しかったです。
(武蔵小杉ライフ講評)
地域の餅つき大会です。これはあえてモノクロ写真にしてありますね。
審査会でも話が出たのですが、最近は人を撮影することが難しくなり、さまざまな写真コンテストにおいて風景の「活き活き感」が失われています。
そんな中でも各時代の「人の姿」を残しておくことは意味があると思いますし、街の魅力は建築物や自然の風景だけではなく、「人」が重要な要素でしょう。
地域の人々の姿をとらえた写真として、入選となりました。
2015春、新しい中原、空から 毛利 元秀さん 多摩川河川敷(等々力緑地)で撮影
完成間近のメインスタンドから広がる中原の空風景。おだやかな春の天気、白くかがやくメインスタンドの屋根にわくわくしていた自分を覚えています。多摩川河川敷からドローン(dji phantom2 vision+)による撮影。
(武蔵小杉ライフ講評)
これはドローンで撮影したものです。今後規制も強化され、撮影が難しくなるであろうということもあり今年の入選となりました。
今後等々力緑地は大規模改修が続き、手前の野球場も2015/12/12エントリでお伝えしたようにすでに解体されています。
将来、等々力緑地の姿を振り返るときに見直してみたい1枚です。
鉄や鋼の行方 辻 敬一さん 川崎市市民ミュージアムで撮影
役目を終えた製鋼炉は鉄や鋼が多用されている高層タワーマンションを見据えるように鎮座しています。鉄の活用の多様性と時の移ろいを感じます。
(武蔵小杉ライフ講評)
市民ミュージアム前の「トーマス転炉」です。
被写体としては割合ポピュラーなのですが、テーマとして「役割を終えた転炉」と、その奥に鉄鋼で建てられる「タワーマンション」を対比させています。
優秀賞作品の「丸子橋」と「渡し船」の対比のように、時代の流れを表現している点が良かったです。
望む 近江 章行さん 等々力競技場で撮影
等々力競技場が今年リニューアルしたので、内覧会へ行ってきました。そこから望む景色は普段見ている景色とはまた違った感じでとても新鮮な気持ちになりました。
(武蔵小杉ライフ講評)
これは正直「不覚にも気づかなかった!」と一見して驚いた写真です。
コメントには書いていらっしゃいませんが、等々力陸上競技場の屋根と、丸子橋のアーチがよく似ているんですね。ひょっとして丸子橋をモチーフにしたデザインだったのかしら?と思ったくらいです。
この写真はその新しい発見に尽きまして、見慣れた風景に「あ、こんな見方があったんだ」という1枚がお見事でした。
川崎ものづくりフェアin等々力 佐藤 幸一さん 等々力で撮影
ゴールデンウィーク、川崎フロンターレの試合前のイベント。近隣の工場がワークショップを開催し、大いに盛り上がった。
(武蔵小杉ライフ講評)
「チーム等々力」は、市民ミュージアムの北側にある町工場グループで、子供向けのワークショップなど、「ものづくり」を伝える活動を熱心に展開されています。
写真はフロンターレとのコラボイベントを撮影したもので、鉄の廃材を使ってパッチワークアートを作る企画でした。「スポーツ」「ものづくり」「アート」という街の魅力が集まった1枚になっています。
調和 新井 貴博さん 平和公園で撮影
平和への祈りが自然と調和しています
(武蔵小杉ライフ講評)
中原平和公園の音楽堂です。平和をイメージ化すると、やはり四角いものよりも曲線を活かしたデザインになるように思います。
音楽堂はシンプルな曲線のみで構成され、色も多用されていないため、周囲の自然とも調和しやすいことをあらためて感じました。
普段はひなびて見えますが、こうしてみると緑と白が鮮やかです。
自然との調和 浅野 慎人さん 武蔵小杉駅前で撮影
高層マンション群という都会的な部分と、憩いの場である自然とが調和している中原区をイメージしました。
(武蔵小杉ライフ講評)
タワーマンションを見上げる構図は本サイトでもよく撮影していますが、これはもうほとんど公開空地の街路樹が画面の大半を占めて、タワーがその間から覗くような構図になっています。
パークシティ武蔵小杉周辺の街路樹は再開発前からあった木も一部生かして、なかなか立派なものがあります。タワーに注目しがちな視点を少し変えて、駅前の風景を切り取った点が面白いです。
いつもの道 真っ白な道 原 和仁さん 多摩川土手 宮内付近で撮影
雪が降り積もると辺り一面銀世界に変わる。それを思い起こさせるように、この季節だけ、この場所だけ、真っ白になるいつもの道。
(武蔵小杉ライフ講評)
さいごの1枚は、多摩川河川敷です。ユキヤナギが満開のころをとらえたものです。
たいへん奥行きがあって、ちょっと散歩をしてみたくなるような写真です。
サイクリングする人、ランニングする人、ゆっくり歩く人…、普段多摩川で見られる人々の姿が収められています。
また河川敷の写真は丸子橋付近が多いのですが、この写真は宮内です。
普段のエリアからちょっと足をのばしてみるのも良いかなと思います。
今回の優秀賞5作品、入選12作品は以上です。
各作品にはとくに順位等はなく、順不同で掲載しております。
各審査員も含め、当然人それぞれに受け止め方、感じ方が異なると思いますけれども、何かしらひとつでも「今度行ってみよう」と思えるような地元の風景との出会いがありましたらたいへんうれしく思います。
「なかはらフォトコンテスト」は、おそらく今年も開催されるものと思います。
手元のスマートフォンで気軽に応募できますので、その際にはご案内したいと思います。
またコンテスト等に応募有無にかかわらず、普段、ふと楽しい風景を見つけたときにでも街の姿を記録しておくとのちのち良いと思います。
変わりゆく武蔵小杉周辺の姿を、本サイトも記録しつつお伝えしてまいります。
【関連リンク】
・中原区まちづくり推進委員会公式ブログ なかまちブログ
・2011/12/29エントリ 「第2回なかはらフォトコンテスト」入選作品発表
・2013/1/21エントリ 「第3回なかはらフォトコンテスト」優秀賞・入賞作品発表、中原区役所で全応募作品を展示中
・2013/4/18エントリ 「第4回なかはらフォトコンテスト」に向けた「写真講座」が2013年5月8日(水)開催
・2013/9/5エントリ 「第4回なかはらフォトコンテスト」優秀賞・入選作品発表、中原区役所で全応募作品を展示中
・2015/1/12エントリ 「第5回なかはらフォトコンテスト」優秀賞・入選作品発表
・2015/8/14エントリ 「第6回なかはらフォトコンテスト」9月30日まで作品募集中
「第6回なかはらフォトコンテスト」の優秀賞および入選作品が発表されました。
審査員による審査が昨年実施され、優秀賞5作品、入選12作品が選ばれています。
■第6回なかはらフォトコンテスト優秀賞作品
http://nmachi.exblog.jp/22635600/
■第6回なかはらフォトコンテスト入選作品
http://nmachi.exblog.jp/22635599/
「なかはらフォトコンテスト」は、中原区まちづくり推進委員会と中原区役所が主催する地域写真コンテストです。
身近な風景の中に「まちの魅力」を認識することで地元への愛着を持っていただくこと、また中原区の魅力を広くPRすることを目的としています。
前回、「第5回」までは「なかはら“ゆめ”区民祭」における市民一般投票も行われていましたが、今回は審査員審査のみとなりました。
なお、本サイト「武蔵小杉ライフ」は今回も東京総合写真専門学校校長 伊奈英次氏、川崎市民ミュージアム写真担当学芸員 深川雅文氏、中原区長 鈴木賢二氏らとともに本コンテストの審査員をつとめさせていただきました。
本コンテストでは写真の撮影技術の優劣ではなく、その場のよさが伝わるかどうかが基準となっています。
それでは早速、優秀賞および入選作品をご紹介していきましょう。
写真下に本サイトの講評を記載しております。
(※本サイト独自のものであり、審査員全体の講評ではありません)
<優秀賞>
一日限定の丸子の渡し 神田 昭さん 丸子橋で撮影
一日だけの復活丸子の渡し楽しそうに乗っていた
(武蔵小杉ライフ講評)
塗装が終わったばかりの丸子橋と、ボートのブルーが揃って綺麗です。
かつての渡し船が、今は立派な橋梁になっている歴史を1枚の写真の中に納まっています。
丸子橋と船の青色が左肩上がりになっている点も、構図に拡がりを感じました。
もっと笑って! 白石 泰司さん 今井上町周辺で撮影
笑顔でお神輿を担ぐ女性とは対照的な女の子の表情がとてもかわいく、思わずカメラを向けてしまいました。緊張した表情の女の子に「もっと笑って~!」の声が上がっていました。
(武蔵小杉ライフ講評)
これは今井神社の神輿ですね。
今井神社の神輿は、昔から女神輿で、男神輿はありません。ラゾーナの裏手に「女躰神社」がありまして、これはかつて「暴れ川」と呼ばれた多摩川を鎮めるために女性がいけにえとなった歴史に由来しています。
今井神社の女神輿の由来はわかりませんが、古来から女性も神事に関わってきています。
神輿に乗っている女の子が硬い表情なのが、絵のように決まった写真よりもリアリティがありました。
一杯飲みに行こう 蛭川 匠さん センターロード近くで撮影
昔から武蔵小杉にあるゆかりのあるものを撮りました。再開発が行われ昔の風情がなくなっていく中で残っているものだと思います。
(武蔵小杉ライフ講評)
武蔵小杉の昔からの風景としてよく出てくるセンターロードです。
ただ、その中でも写真の両サイドにうつっている「とり家ゑび寿」「磯丸水産」など、新しい店舗の出店が相次いでいることを本サイトではお伝えしておりました。
この1枚の中にも、新旧が入り混じっているんですよね。
泉澤寺のいちょう 藤田 道夫さん 中原区下小田中7丁目で撮影
日々たくましく変動が続く武蔵小杉のすぐそばに昔変わらぬ美しい自然が大切に残されています。
(武蔵小杉ライフ講評)
泉澤寺は、川崎市の文化財が収蔵されている歴史ある寺院です。
その入口の銀杏が2本双子のように並んで、綺麗でした。
中原街道の反対側歩道からでないと全景が見えません。こうしてみると電柱が惜しいですので、中原街道の景観のためには将来的に地中化できるとよいと思いました。
丸子橋と三日月 ルンバントルアンソニーさん 丸子橋で撮影
丸子橋と三日月
(武蔵小杉ライフ講評)
丸子橋はよく出てくるテーマですが、これはアーチが可愛らしい丸子橋の「土木的な力強さ」を表現した1枚と思いました。
日没直前のマジックアワーでしょうか。丸子橋の向こうへ、少し家路を急ぐ情景が浮かんできました。
<入選>
ブレーメン市の「豚飼いの像」が元住吉に出現 中野 幹夫さん 川崎信用金庫(東側)で撮影
ドイツブレーメン市は音楽隊像と共に豚飼いの像が有名です。川信元住吉支店東口に出現 魚眼用レンズで撮影しました。
(武蔵小杉ライフ講評)
この「豚飼いの像」は2013年に設置されました。また裏側のシャッターアートも2015年に新しく設置されたものです。ブレーメン通り商店街から北側に少し入ったところにありますので、お気づきでない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特にシャッターアートは川崎信金が閉まっている時間帯にしか見られませんので、新しい街の風景を紹介する写真として良いと思いました。
ブレーメン商店街 初秋の夕日 勝見 順さん ブレーメン商店街で撮影
本当に暑かった夏も終わり、ちょっと涼しげな初秋の夕暮れです。
(武蔵小杉ライフ講評)
ブレーメン通り商店街のアーチは、今迄に何度か応募されているテーマのひとつです。
ただ、夕日をバックに、ブレーメンの音楽隊が影絵のようになっているのが面白い構図でした。
ズームレンズは単に遠くのものを拡大するだけでなく、より遠くの被写体をより手前に引っ張る効果がありますので、さらにぐっと手前に引っ張ってみても面白いかもしれません。
新丸子の夏空 後藤 典子さん 新丸子で撮影
中原区で生まれ育ち、33年間ずっと住んでいます。今年は、幼い息子と一緒に青空を見上げています。
(武蔵小杉ライフ講評)
新丸子で見上げた夏空の雲が鮮やかです。
右奥にNEC玉川ルネッサンスシティが見える以外は目立った建物がありませんが、それが新丸子の日常の風景を表現するのにはかえって効果的だったかもしれません。
二ヶ領の八重桜 永井 恵美子さん 二ヶ領用水で撮影
嵐が過ぎた翌朝
(武蔵小杉ライフ講評)
ここは二ヶ領用水と南武沿線道路が交わるところで、本サイトでもご紹介したことがあります。八重桜の花が散るころになると、花びらの絨毯が出来上がります。
花びらがたくさん降り積もって、なおかつまだ綺麗な状態を保っているタイミングをはかるのが難しいのですが、良い時期に撮影されたと思います。
市ノ坪歳末餅つき大会 都木 奈月さん 市ノ坪公園で撮影
初めて参加した近所の餅つき大会。自治会の方々はみんな優しく温かい気持ちになれました。振舞われた豚汁もとても美味しかったです。
(武蔵小杉ライフ講評)
地域の餅つき大会です。これはあえてモノクロ写真にしてありますね。
審査会でも話が出たのですが、最近は人を撮影することが難しくなり、さまざまな写真コンテストにおいて風景の「活き活き感」が失われています。
そんな中でも各時代の「人の姿」を残しておくことは意味があると思いますし、街の魅力は建築物や自然の風景だけではなく、「人」が重要な要素でしょう。
地域の人々の姿をとらえた写真として、入選となりました。
2015春、新しい中原、空から 毛利 元秀さん 多摩川河川敷(等々力緑地)で撮影
完成間近のメインスタンドから広がる中原の空風景。おだやかな春の天気、白くかがやくメインスタンドの屋根にわくわくしていた自分を覚えています。多摩川河川敷からドローン(dji phantom2 vision+)による撮影。
(武蔵小杉ライフ講評)
これはドローンで撮影したものです。今後規制も強化され、撮影が難しくなるであろうということもあり今年の入選となりました。
今後等々力緑地は大規模改修が続き、手前の野球場も2015/12/12エントリでお伝えしたようにすでに解体されています。
将来、等々力緑地の姿を振り返るときに見直してみたい1枚です。
鉄や鋼の行方 辻 敬一さん 川崎市市民ミュージアムで撮影
役目を終えた製鋼炉は鉄や鋼が多用されている高層タワーマンションを見据えるように鎮座しています。鉄の活用の多様性と時の移ろいを感じます。
(武蔵小杉ライフ講評)
市民ミュージアム前の「トーマス転炉」です。
被写体としては割合ポピュラーなのですが、テーマとして「役割を終えた転炉」と、その奥に鉄鋼で建てられる「タワーマンション」を対比させています。
優秀賞作品の「丸子橋」と「渡し船」の対比のように、時代の流れを表現している点が良かったです。
望む 近江 章行さん 等々力競技場で撮影
等々力競技場が今年リニューアルしたので、内覧会へ行ってきました。そこから望む景色は普段見ている景色とはまた違った感じでとても新鮮な気持ちになりました。
(武蔵小杉ライフ講評)
これは正直「不覚にも気づかなかった!」と一見して驚いた写真です。
コメントには書いていらっしゃいませんが、等々力陸上競技場の屋根と、丸子橋のアーチがよく似ているんですね。ひょっとして丸子橋をモチーフにしたデザインだったのかしら?と思ったくらいです。
この写真はその新しい発見に尽きまして、見慣れた風景に「あ、こんな見方があったんだ」という1枚がお見事でした。
川崎ものづくりフェアin等々力 佐藤 幸一さん 等々力で撮影
ゴールデンウィーク、川崎フロンターレの試合前のイベント。近隣の工場がワークショップを開催し、大いに盛り上がった。
(武蔵小杉ライフ講評)
「チーム等々力」は、市民ミュージアムの北側にある町工場グループで、子供向けのワークショップなど、「ものづくり」を伝える活動を熱心に展開されています。
写真はフロンターレとのコラボイベントを撮影したもので、鉄の廃材を使ってパッチワークアートを作る企画でした。「スポーツ」「ものづくり」「アート」という街の魅力が集まった1枚になっています。
調和 新井 貴博さん 平和公園で撮影
平和への祈りが自然と調和しています
(武蔵小杉ライフ講評)
中原平和公園の音楽堂です。平和をイメージ化すると、やはり四角いものよりも曲線を活かしたデザインになるように思います。
音楽堂はシンプルな曲線のみで構成され、色も多用されていないため、周囲の自然とも調和しやすいことをあらためて感じました。
普段はひなびて見えますが、こうしてみると緑と白が鮮やかです。
自然との調和 浅野 慎人さん 武蔵小杉駅前で撮影
高層マンション群という都会的な部分と、憩いの場である自然とが調和している中原区をイメージしました。
(武蔵小杉ライフ講評)
タワーマンションを見上げる構図は本サイトでもよく撮影していますが、これはもうほとんど公開空地の街路樹が画面の大半を占めて、タワーがその間から覗くような構図になっています。
パークシティ武蔵小杉周辺の街路樹は再開発前からあった木も一部生かして、なかなか立派なものがあります。タワーに注目しがちな視点を少し変えて、駅前の風景を切り取った点が面白いです。
いつもの道 真っ白な道 原 和仁さん 多摩川土手 宮内付近で撮影
雪が降り積もると辺り一面銀世界に変わる。それを思い起こさせるように、この季節だけ、この場所だけ、真っ白になるいつもの道。
(武蔵小杉ライフ講評)
さいごの1枚は、多摩川河川敷です。ユキヤナギが満開のころをとらえたものです。
たいへん奥行きがあって、ちょっと散歩をしてみたくなるような写真です。
サイクリングする人、ランニングする人、ゆっくり歩く人…、普段多摩川で見られる人々の姿が収められています。
また河川敷の写真は丸子橋付近が多いのですが、この写真は宮内です。
普段のエリアからちょっと足をのばしてみるのも良いかなと思います。
今回の優秀賞5作品、入選12作品は以上です。
各作品にはとくに順位等はなく、順不同で掲載しております。
各審査員も含め、当然人それぞれに受け止め方、感じ方が異なると思いますけれども、何かしらひとつでも「今度行ってみよう」と思えるような地元の風景との出会いがありましたらたいへんうれしく思います。
「なかはらフォトコンテスト」は、おそらく今年も開催されるものと思います。
手元のスマートフォンで気軽に応募できますので、その際にはご案内したいと思います。
またコンテスト等に応募有無にかかわらず、普段、ふと楽しい風景を見つけたときにでも街の姿を記録しておくとのちのち良いと思います。
変わりゆく武蔵小杉周辺の姿を、本サイトも記録しつつお伝えしてまいります。
【関連リンク】
・中原区まちづくり推進委員会公式ブログ なかまちブログ
・2011/12/29エントリ 「第2回なかはらフォトコンテスト」入選作品発表
・2013/1/21エントリ 「第3回なかはらフォトコンテスト」優秀賞・入賞作品発表、中原区役所で全応募作品を展示中
・2013/4/18エントリ 「第4回なかはらフォトコンテスト」に向けた「写真講座」が2013年5月8日(水)開催
・2013/9/5エントリ 「第4回なかはらフォトコンテスト」優秀賞・入選作品発表、中原区役所で全応募作品を展示中
・2015/1/12エントリ 「第5回なかはらフォトコンテスト」優秀賞・入選作品発表
・2015/8/14エントリ 「第6回なかはらフォトコンテスト」9月30日まで作品募集中