川崎市が日本医科大学跡地の新設小学校の建築計画を発表、体育館屋上にグラウンドを整備し5階建て校舎とバルコニーで接続
【Reporter:はつしも】
日本医科大学武蔵小杉病院および新丸子キャンパスにおいて、現在大規模な再開発事業が進められています。
同事業の一部として、新丸子キャンパスの跡地に川崎市立小学校および3,000平米の公園を新設することが計画され、2019年度の開校が予定されています。
このたび新設小学校の建築計画概要が発表されるとともに、近隣住民向けの説明会が開催されました。
これにより5階建ての校舎・3階建ての体育館を建設し、体育館屋上にはグラウンドを設置する計画であることなどがわかりました。
■小杉地区新設小学校のイメージパース
■新設小学校の建物配置図
小学校を新設するのは、日本医科大学新丸子キャンパスの敷地のうち、約10,000㎡の区画です。
残る北側の約3,000平米には公園を整備し、小学校の敷地内においては北側に校舎を配置することで校舎が公園とグラウンドに挟まれる形になります。
5階建ての校舎は、イメージパースのように木を活かしたデザインが計画され、従来型の小学校とはイメージを一新したものになりそうです。
1階に職員室・給食室・多目的室、2~4階に普通教室・特別教室、5階(屋上)にはプールが設置されます。
特別教室の中には「ミュージックギャラリー」「メディアギャラリー」など、目新しい名前の施設も見受けられました。
学級数は18で状況に応じて増加させることも可能とし、とりあえずは1学年3クラスの構成になりそうです。
また前述の通り体育館屋上にはグラウンド設置を計画するなど、限られたスペースを最大限活用するものとしています。
校舎4階には体育館屋上グラウンドにつながるバルコニーやテラスなども整備され、なかなかお洒落な雰囲気が感じられました。
(※新設小学校の各フロア図面もありますが、防犯上の観点からここでは掲載を差し控えます。)
加えて、同小学校では、グラウンドを人工芝または舗装にすることも検討されています。
川崎市の多くの小学校のグラウンドは砂ですが、強風の際に砂嵐になるなど、周辺環境への影響も懸念されます。
人工芝や舗装であればそのような環境影響が軽減されますが、整備コストの増加を伴うことから現段階においてはまだ未確定ということです。
なお、今回発表されたのは小学校の「建築計画」であり、学区の再編等については来年度に検討されることとされています。
■日本医科大学武蔵小杉病院・新丸子キャンパスの再開発構成
ここで、日本医科大学再開発の全体像を見ていきましょう。
日本医科大学は、武蔵小杉駅北口に広大な敷地を保有しています。
一番駅寄りに武蔵小杉病院、その北側に新丸子キャンパスのグラウンド、グラウンド西側に新丸子校舎という構成です。
同大学の再開発事業においては、グラウンドに武蔵小杉病院を移転・看護学部を併設し、武蔵小杉病院跡地は三菱地所レジデンスが買収してツインタワーマンションの建設を行います。
また新丸子キャンパスの校舎を都内に移転させ、本エントリでご紹介した通り、跡地に川崎市立小学校および3,000平米の公園が整備されることになります。
■日本医科大学新丸子キャンパスの校舎
武蔵小杉病院跡地は売却される一方で、新丸子校舎の跡地は引き続き日本医科大学が保有します。
2015年から2048年まで、33年間の定期借地権により川崎市が小学校・公園用地として賃借して活用を行います。
これは将来的に予測される人口減も踏まえて、固定化を避けたものではないかと思います。
■「事業計画のお知らせ」
このたびの計画概要の確定を受けて、現地には「事業計画のお知らせ」が公示されました。
新設小学校は当初は2017年度開校予定でしたが、最近になって具体化してきた近隣開発動向を検証することを目的として2019年度の開校に変更されました。
「事業計画のお知らせ」では、校舎の完成予定は2018年12月となっています。開校が2019年度ですから、竣工してから3か月の準備期間が確保されています。
■日本医科大学新丸子キャンパスのグラウンド
■日本医科大学武蔵小杉病院
■武蔵小杉病院移転・タワーマンション建設の「事業計画のお知らせ」
一方、日本医科大学新丸子キャンパスのグラウンドにおける武蔵小杉病院・看護学部建設、現・武蔵小杉病院におけるツインタワーマンションの建設についても、すでに「事業計画のお知らせ」が公示されています。
武蔵小杉病院・看護学部は地上9階・約43m、ツインタワーマンションは地上50階・約180mです。
すでにお伝えしたとおり、三菱地所レジデンスのツインタワーマンションには低層部に商業・業務施設、老人福祉施設・スポーツクラブ等が整備される計画です。
こちらは2023年8月完成とまだまだ先の話になりますが、新設小学校の整備と並行して準備が進められていくことになります。
■日本医科大学再開発のイメージパース(小学校・公園新設を除く)
【関連リンク】
・川崎市教育委員会 小杉駅周辺地区における小学校の新設について
・川崎市 環境影響評価 学校法人日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発計画
・武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉駅北部地区
・2011/10/29エントリ 川崎市と日本医科大学の、小学校新設に向けた協定内容
・2012/2/24エントリ 日本医大再開発:武蔵小杉病院・新丸子校舎を移転、跡地開発および3,000㎡の公園を整備へ
・2012/8/10エントリ 小杉町3丁目東地区に44階・160mタワー、エルシィ跡地に48階・170mタワー建設へ
・2013/1/25エントリ 日本医科大学武蔵小杉病院の移転跡地に都市型住宅・福祉・商業の高層ビル2棟を誘導へ
・2014/2/15エントリ 日本医科大学武蔵小杉病院跡地に三菱地所レジデンスが180mツインタワー・商業施設を建設へ
・2014/9/7エントリ 川崎市が「日本医科大学武蔵小杉再開発計画」に関するアンケート結果を発表
・2015/3/30エントリ 日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発の環境アセスメントが開始、三菱地所レジデンスによる180m・50階建てツインタワー計画が具体化
・2015/7/22エントリ 川崎市が日本医科大学武蔵小杉病院再開発への「地域包括ケアシステム」導入方針を発表、同病院が権利床を川崎市に寄附へ
・2015/12/3エントリ 日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発計画のイメージパースが公表、武蔵小杉再開発の最終景観がフォトモンタージュに
日本医科大学武蔵小杉病院および新丸子キャンパスにおいて、現在大規模な再開発事業が進められています。
同事業の一部として、新丸子キャンパスの跡地に川崎市立小学校および3,000平米の公園を新設することが計画され、2019年度の開校が予定されています。
このたび新設小学校の建築計画概要が発表されるとともに、近隣住民向けの説明会が開催されました。
これにより5階建ての校舎・3階建ての体育館を建設し、体育館屋上にはグラウンドを設置する計画であることなどがわかりました。
■小杉地区新設小学校のイメージパース
■新設小学校の建物配置図
小学校を新設するのは、日本医科大学新丸子キャンパスの敷地のうち、約10,000㎡の区画です。
残る北側の約3,000平米には公園を整備し、小学校の敷地内においては北側に校舎を配置することで校舎が公園とグラウンドに挟まれる形になります。
5階建ての校舎は、イメージパースのように木を活かしたデザインが計画され、従来型の小学校とはイメージを一新したものになりそうです。
1階に職員室・給食室・多目的室、2~4階に普通教室・特別教室、5階(屋上)にはプールが設置されます。
特別教室の中には「ミュージックギャラリー」「メディアギャラリー」など、目新しい名前の施設も見受けられました。
学級数は18で状況に応じて増加させることも可能とし、とりあえずは1学年3クラスの構成になりそうです。
また前述の通り体育館屋上にはグラウンド設置を計画するなど、限られたスペースを最大限活用するものとしています。
校舎4階には体育館屋上グラウンドにつながるバルコニーやテラスなども整備され、なかなかお洒落な雰囲気が感じられました。
(※新設小学校の各フロア図面もありますが、防犯上の観点からここでは掲載を差し控えます。)
加えて、同小学校では、グラウンドを人工芝または舗装にすることも検討されています。
川崎市の多くの小学校のグラウンドは砂ですが、強風の際に砂嵐になるなど、周辺環境への影響も懸念されます。
人工芝や舗装であればそのような環境影響が軽減されますが、整備コストの増加を伴うことから現段階においてはまだ未確定ということです。
なお、今回発表されたのは小学校の「建築計画」であり、学区の再編等については来年度に検討されることとされています。
■日本医科大学武蔵小杉病院・新丸子キャンパスの再開発構成
ここで、日本医科大学再開発の全体像を見ていきましょう。
日本医科大学は、武蔵小杉駅北口に広大な敷地を保有しています。
一番駅寄りに武蔵小杉病院、その北側に新丸子キャンパスのグラウンド、グラウンド西側に新丸子校舎という構成です。
同大学の再開発事業においては、グラウンドに武蔵小杉病院を移転・看護学部を併設し、武蔵小杉病院跡地は三菱地所レジデンスが買収してツインタワーマンションの建設を行います。
また新丸子キャンパスの校舎を都内に移転させ、本エントリでご紹介した通り、跡地に川崎市立小学校および3,000平米の公園が整備されることになります。
■日本医科大学新丸子キャンパスの校舎
武蔵小杉病院跡地は売却される一方で、新丸子校舎の跡地は引き続き日本医科大学が保有します。
2015年から2048年まで、33年間の定期借地権により川崎市が小学校・公園用地として賃借して活用を行います。
これは将来的に予測される人口減も踏まえて、固定化を避けたものではないかと思います。
■「事業計画のお知らせ」
このたびの計画概要の確定を受けて、現地には「事業計画のお知らせ」が公示されました。
新設小学校は当初は2017年度開校予定でしたが、最近になって具体化してきた近隣開発動向を検証することを目的として2019年度の開校に変更されました。
「事業計画のお知らせ」では、校舎の完成予定は2018年12月となっています。開校が2019年度ですから、竣工してから3か月の準備期間が確保されています。
■日本医科大学新丸子キャンパスのグラウンド
■日本医科大学武蔵小杉病院
■武蔵小杉病院移転・タワーマンション建設の「事業計画のお知らせ」
一方、日本医科大学新丸子キャンパスのグラウンドにおける武蔵小杉病院・看護学部建設、現・武蔵小杉病院におけるツインタワーマンションの建設についても、すでに「事業計画のお知らせ」が公示されています。
武蔵小杉病院・看護学部は地上9階・約43m、ツインタワーマンションは地上50階・約180mです。
すでにお伝えしたとおり、三菱地所レジデンスのツインタワーマンションには低層部に商業・業務施設、老人福祉施設・スポーツクラブ等が整備される計画です。
こちらは2023年8月完成とまだまだ先の話になりますが、新設小学校の整備と並行して準備が進められていくことになります。
■日本医科大学再開発のイメージパース(小学校・公園新設を除く)
【関連リンク】
・川崎市教育委員会 小杉駅周辺地区における小学校の新設について
・川崎市 環境影響評価 学校法人日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発計画
・武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉駅北部地区
・2011/10/29エントリ 川崎市と日本医科大学の、小学校新設に向けた協定内容
・2012/2/24エントリ 日本医大再開発:武蔵小杉病院・新丸子校舎を移転、跡地開発および3,000㎡の公園を整備へ
・2012/8/10エントリ 小杉町3丁目東地区に44階・160mタワー、エルシィ跡地に48階・170mタワー建設へ
・2013/1/25エントリ 日本医科大学武蔵小杉病院の移転跡地に都市型住宅・福祉・商業の高層ビル2棟を誘導へ
・2014/2/15エントリ 日本医科大学武蔵小杉病院跡地に三菱地所レジデンスが180mツインタワー・商業施設を建設へ
・2014/9/7エントリ 川崎市が「日本医科大学武蔵小杉再開発計画」に関するアンケート結果を発表
・2015/3/30エントリ 日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発の環境アセスメントが開始、三菱地所レジデンスによる180m・50階建てツインタワー計画が具体化
・2015/7/22エントリ 川崎市が日本医科大学武蔵小杉病院再開発への「地域包括ケアシステム」導入方針を発表、同病院が権利床を川崎市に寄附へ
・2015/12/3エントリ 日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発計画のイメージパースが公表、武蔵小杉再開発の最終景観がフォトモンタージュに