中原街道のモノトーン基調案内板と、「中原街道都市景観形成地区景観形成方針・基準」
【Reporter:はつしも】
武蔵小杉駅周辺の各所には、周辺マップや公共施設等の方角を示した案内板が設置されています。
近年はフロンターレカラーのブルーが標準で、マスコットキャラクターの「ふろん太くん」も描かれているのを2010/5/22エントリなどでご紹介していました。
この新バージョンが登場し、中原街道沿いの一部区間においてはモノトーンを基調にした案内板が展開されるようになりまし た。
■旧来型の案内板
まずこちらは、フロンターレカラーが導入される前の旧来型の案内板です。
現在も小杉御殿町に残され、武蔵小杉駅や等々力緑地へのアクセスガイドとなっています。
JR横須賀線の記載がありませんが、ここから新駅まではかなり距離があることから、バージョンアップも必須ではないということかと思います。
■フロンターレカラーの案内板
続いてこちらが、現在の主流となっているフロンターレカラーの案内板です。
標準で周辺マップと、案内板の所在地が掲載されています。
かつては案内板の所在地は重要な情報ではありませんでしたが、現在はスマートフォンの地図アプリを使用する方も多いでしょう。
現在地がわかれば、地図アプリにアドレスを入力することができます。
■「モモ」「パンジー」と「ふろん太くん」
この案内板の上部には、中原区の木「モモ」、中原区の花「パンジー」に加えて、川崎フロンターレのマスコットキャラクター「ふろん太くん」が掲載されています。
「モモ」は2015年3月1日に「中原区の木」として制定されたもので、まだ新しい存在です。
■中原区ウェブサイト 中原区の木モモ
http://www.city.kawasaki.jp/nakahara/page/0000065588.html
■中原区ウェブサイト 中原区「区の木」シンボル マーク使用承認要領
http://www.city.kawasaki.jp/templates/outline/nakahara/00000 65587.html
「中原区の木」は、川崎市制90周年を記念して、市民一般投票も経て制定されたものです。
案内板に使われているシンボルマークは、一般公募された原画をデザイナーがブラッシュアップをしてデザイン化されました。
このマークは所定の手続きにより、民間でも印刷物等に使用することができます。
■中原街道バージョンの案内板
そしてこちらが、新たに登場した「中原街道バージョン」の案内板です。
黒を基調としたデザインで、ふろん太君は登場しないかわりに「中原街道」のロゴが掲載されています。
■案内板近くの「石橋醤油店」の旧醤油蔵
中原街道は、本サイトでも「川崎歴史ガイド・中原街道ルート」の連載でもご紹介してきたとおり、歴史のある旧街道です。
沿道には現在もいくつかの文化財が保存され、かつての「小杉御殿」の名残を今に伝えています。
一方でその歴史の象徴のひとつともいえる「カギ道」周辺は見通しが悪い上に狭隘な道路に歩道も整備されていません。
交通上非常にリスクが高い状態になっており、現在都市計画道路の整備による「カギ道」の解消と拡幅を行う事業が進められています。
■都市計画道路整備中の中原街道の「カギ道」
都市計画道路の整備を行うということは、中原街道の沿道の風景が一新されるということです。
歴史的景観にそぐわない建物や看板などが並んでしまうリスクを孕む一方、統一感のある街並みを創出するチャンスともいえます。
そこで川崎市では、地元有志による研究会をベースとしつつ、川崎市景観条例による「都市景観形成地区」の指定を行うとともに、地元関係者の合意を得て同条例による「景観形成方針・基準」を2013年3月に定めました。
■川崎市 中原街道都市景観形成地区景観形成方針・基準
http://www.city.kawasaki.jp/500/page/0000018375.html
細かい方針及び基準は、上記ウェブページに掲載されています。
ざっくり申し上げると「派手な色や色数の多い建物・屋外広告物を作らない」「和のテイストを推奨する」ということです。
これらの方針および基準に基づいて、川崎市の案内板もモノトーン基調を導入したものとなっているわけですね。
■「GATE SQUARE小杉陣屋町」の「陣屋門」
上記基準の指定区域外ではありますが、中原街道沿いの旧名主の屋敷を開発した「GATE SQUARE小杉陣屋町」においては、敷地奥を低層マンションに建て替えつつ、街道沿いの「陣屋門」をそのまま保存していま す。
これにより、街道沿いの風景をある程度維持するものになっていました。
「カギ道」を解消する都市計画道路の整備や沿道の建物の更新等はまだまだこれからということになりますが、条例に基づいた景観配慮が行われるものと思います。
なお、この案内板は、川崎市内ですべて共通というわけではありません。
■夢見ヶ崎動物公園付近のガイドパネル
2013/8/17エントリでご紹介した「夢見ヶ崎動物公園」付近のガイドパネルは、ご覧の通り動物園仕様になっています。
このように地域の特性に合わせたデザイン展開も良いですね。
【関連リンク】
・川崎市 中原街道都市景観形成地区景観形成方針・基準
・武蔵小杉ブログ 川崎歴史ガイド・中原街道ルート カテゴリ記事
・2010/5/22エントリ 武蔵小杉駅周辺の案内板
・2011/4/24エントリ 「なかはら歴史と緑の散策マップ」最新版を 配布中
・2012/4/8エントリ 横須賀線武蔵小杉駅ロータリー各所にフロン ターレの等々力アクセスガイドが設置
・20123/8/17エントリ 横須賀線に乗って、夢見ヶ崎動物公園へ
・2015/3/5エントリ 2015年3月1日制定、「中原区の木・モモ」とシ ンボルマーク
武蔵小杉駅周辺の各所には、周辺マップや公共施設等の方角を示した案内板が設置されています。
近年はフロンターレカラーのブルーが標準で、マスコットキャラクターの「ふろん太くん」も描かれているのを2010/5/22エントリなどでご紹介していました。
この新バージョンが登場し、中原街道沿いの一部区間においてはモノトーンを基調にした案内板が展開されるようになりまし た。
■旧来型の案内板
まずこちらは、フロンターレカラーが導入される前の旧来型の案内板です。
現在も小杉御殿町に残され、武蔵小杉駅や等々力緑地へのアクセスガイドとなっています。
JR横須賀線の記載がありませんが、ここから新駅まではかなり距離があることから、バージョンアップも必須ではないということかと思います。
■フロンターレカラーの案内板
続いてこちらが、現在の主流となっているフロンターレカラーの案内板です。
標準で周辺マップと、案内板の所在地が掲載されています。
かつては案内板の所在地は重要な情報ではありませんでしたが、現在はスマートフォンの地図アプリを使用する方も多いでしょう。
現在地がわかれば、地図アプリにアドレスを入力することができます。
■「モモ」「パンジー」と「ふろん太くん」
この案内板の上部には、中原区の木「モモ」、中原区の花「パンジー」に加えて、川崎フロンターレのマスコットキャラクター「ふろん太くん」が掲載されています。
「モモ」は2015年3月1日に「中原区の木」として制定されたもので、まだ新しい存在です。
■中原区ウェブサイト 中原区の木モモ
http://www.city.kawasaki.jp/nakahara/page/0000065588.html
■中原区ウェブサイト 中原区「区の木」シンボル マーク使用承認要領
http://www.city.kawasaki.jp/templates/outline/nakahara/00000 65587.html
「中原区の木」は、川崎市制90周年を記念して、市民一般投票も経て制定されたものです。
案内板に使われているシンボルマークは、一般公募された原画をデザイナーがブラッシュアップをしてデザイン化されました。
このマークは所定の手続きにより、民間でも印刷物等に使用することができます。
■中原街道バージョンの案内板
そしてこちらが、新たに登場した「中原街道バージョン」の案内板です。
黒を基調としたデザインで、ふろん太君は登場しないかわりに「中原街道」のロゴが掲載されています。
■案内板近くの「石橋醤油店」の旧醤油蔵
中原街道は、本サイトでも「川崎歴史ガイド・中原街道ルート」の連載でもご紹介してきたとおり、歴史のある旧街道です。
沿道には現在もいくつかの文化財が保存され、かつての「小杉御殿」の名残を今に伝えています。
一方でその歴史の象徴のひとつともいえる「カギ道」周辺は見通しが悪い上に狭隘な道路に歩道も整備されていません。
交通上非常にリスクが高い状態になっており、現在都市計画道路の整備による「カギ道」の解消と拡幅を行う事業が進められています。
■都市計画道路整備中の中原街道の「カギ道」
都市計画道路の整備を行うということは、中原街道の沿道の風景が一新されるということです。
歴史的景観にそぐわない建物や看板などが並んでしまうリスクを孕む一方、統一感のある街並みを創出するチャンスともいえます。
そこで川崎市では、地元有志による研究会をベースとしつつ、川崎市景観条例による「都市景観形成地区」の指定を行うとともに、地元関係者の合意を得て同条例による「景観形成方針・基準」を2013年3月に定めました。
■川崎市 中原街道都市景観形成地区景観形成方針・基準
http://www.city.kawasaki.jp/500/page/0000018375.html
細かい方針及び基準は、上記ウェブページに掲載されています。
ざっくり申し上げると「派手な色や色数の多い建物・屋外広告物を作らない」「和のテイストを推奨する」ということです。
これらの方針および基準に基づいて、川崎市の案内板もモノトーン基調を導入したものとなっているわけですね。
■「GATE SQUARE小杉陣屋町」の「陣屋門」
上記基準の指定区域外ではありますが、中原街道沿いの旧名主の屋敷を開発した「GATE SQUARE小杉陣屋町」においては、敷地奥を低層マンションに建て替えつつ、街道沿いの「陣屋門」をそのまま保存していま す。
これにより、街道沿いの風景をある程度維持するものになっていました。
「カギ道」を解消する都市計画道路の整備や沿道の建物の更新等はまだまだこれからということになりますが、条例に基づいた景観配慮が行われるものと思います。
なお、この案内板は、川崎市内ですべて共通というわけではありません。
■夢見ヶ崎動物公園付近のガイドパネル
2013/8/17エントリでご紹介した「夢見ヶ崎動物公園」付近のガイドパネルは、ご覧の通り動物園仕様になっています。
このように地域の特性に合わせたデザイン展開も良いですね。
【関連リンク】
・川崎市 中原街道都市景観形成地区景観形成方針・基準
・武蔵小杉ブログ 川崎歴史ガイド・中原街道ルート カテゴリ記事
・2010/5/22エントリ 武蔵小杉駅周辺の案内板
・2011/4/24エントリ 「なかはら歴史と緑の散策マップ」最新版を 配布中
・2012/4/8エントリ 横須賀線武蔵小杉駅ロータリー各所にフロン ターレの等々力アクセスガイドが設置
・20123/8/17エントリ 横須賀線に乗って、夢見ヶ崎動物公園へ
・2015/3/5エントリ 2015年3月1日制定、「中原区の木・モモ」とシ ンボルマーク