中丸子まるっこ公園に川崎市内の標高測定基準「水準点」が新設、現在の標高は6.4m
【Reporter:はつしも】
武蔵小杉再開発地区の南端に「中丸子まるっこ公園」があります。
この公園内に、市内の標高を測定する基準「水準点」が新設されていました。
■中丸子まるっこ公園
「中丸子まるっこ公園」は、武蔵小杉再開発によって川崎市が2007年12月(現地の表記上は2008年1月)に新設した街区公園です。
3,000㎡の細長い敷地に、遊具やストレッチ器具などが設置されています。
この公園の道路沿いの部分に、従来は存在していなかった「水準点」が登場しました。
■中丸子まるっこ公園に新設された水準点
■水準点の標石
川崎市の水準点は一定の形状が定められていまして、必ず四方を石で囲まれた標石があります。
この標石が、標高を測定する基準となるものです。
水準点のそばに建てられた標識には「水準点を大切にしましょう」とあります。
これは後述しますが、各地の水準点が長い年月の中で亡失してしまうケースがみられるためです。
■標石に刻まれた番号
水準点の標石には、水準点番号が刻まれています。
中丸子まるっこ公園の水準点は「62B」という番号が割り振られていました。
川崎市では、この水準点を活用して年に1回、1月1日を基準日として測量を行っています。
これを毎年積み重ねることで、各水準点の標高と年間の変動量を算出しています。
この統計情報は、川崎市のウェブサイトで公開されていまして、そのうち武蔵小杉駅近くの水準点データを抜粋すると以下の通りになります。
■武蔵小杉駅近くの水準点データ
上記のデータを見ての通り、かつて地下水のくみ上げで問題となった地盤沈下等は全般的に認められません。
中原区の他地域、また川崎市全域のデータもありますので、ご関心ある方はエントリ末尾の関連リンクをご参照ください。
データを見て気付くことは、水準点が「亡失」している地点が少なからずあることです。
水準点は公共用地のほか、地権者の協力を得て私有地にも設置されています。
長い年月の中で水準点の存在が忘れ去られ、建築物の建て替えなどの際に亡失してしまうケースがあるようです。
なお、今回ご紹介した「62B」の水準点は、上記データが古いために掲載されていません。
近くの「62A」がだいぶ前から亡失してしまっているため、その代替として昨年新設されたものではないでしょうか。
■「水準点を大切にしましょう」
このような亡失リスクもあって、川崎市では水準点を説明する看板を立てることとしています。
さすがにここは公園の敷地内ですから、川崎市の与り知らぬところで撤去されてしまうことはないでしょうが、衝突などによる破損はありえることです。
地域の生活を守っていくうえで重要な機能をもっている存在であることを、あらためて認識しておきたいと思います。
■NEC玉川ルネッサンスシティ前の水準点
■木月公園の水準点
本サイトでは、これまでに「NEC玉川ルネッサンスシティ前」(前掲データ102A)「木月公園」の水準点をご紹介してきました。
他にも気になっている場所がありますので、またいつかご紹介したいと思います。
【関連リンク】
・武蔵小杉ライフ:タウンガイド:公園・公開空地 中丸子まるっこ公園
・川崎市ウェブサイト 地盤情報 市内の標高
・ガイドマップかわさき 川崎市水準点情報
・2012/6/23エントリ 木月公園の「水準点」
・2017/5/14エントリ NEC玉川ルネッサンスシティの「水準点」
武蔵小杉再開発地区の南端に「中丸子まるっこ公園」があります。
この公園内に、市内の標高を測定する基準「水準点」が新設されていました。
■中丸子まるっこ公園
「中丸子まるっこ公園」は、武蔵小杉再開発によって川崎市が2007年12月(現地の表記上は2008年1月)に新設した街区公園です。
3,000㎡の細長い敷地に、遊具やストレッチ器具などが設置されています。
この公園の道路沿いの部分に、従来は存在していなかった「水準点」が登場しました。
■中丸子まるっこ公園に新設された水準点
■水準点の標石
川崎市の水準点は一定の形状が定められていまして、必ず四方を石で囲まれた標石があります。
この標石が、標高を測定する基準となるものです。
水準点のそばに建てられた標識には「水準点を大切にしましょう」とあります。
これは後述しますが、各地の水準点が長い年月の中で亡失してしまうケースがみられるためです。
■標石に刻まれた番号
水準点の標石には、水準点番号が刻まれています。
中丸子まるっこ公園の水準点は「62B」という番号が割り振られていました。
川崎市では、この水準点を活用して年に1回、1月1日を基準日として測量を行っています。
これを毎年積み重ねることで、各水準点の標高と年間の変動量を算出しています。
この統計情報は、川崎市のウェブサイトで公開されていまして、そのうち武蔵小杉駅近くの水準点データを抜粋すると以下の通りになります。
■武蔵小杉駅近くの水準点データ
水準点 | 2011年度 | 2012年度 | 2013年度 | 2014年度 | 2015年度 |
62A 市ノ坪131 |
亡失 | 亡失 | 亡失 | 亡失 | 亡失 |
63A 中原区市ノ坪54 |
7.6171 | 7.6234 | 7.6210 | 7.6217 | 7.6239 |
64 今井上町19 |
8.3765 | 8.3825 | 8.3816 | 8.3815 | 8.3819 |
102A 下沼部1753先 |
6.0786 | 6.0838 | 6.0818 | 6.0801 | 6.0849 |
178A 小杉町2-284先 |
8.0383 | 8.0434 | 8.0423 | 7.6909 | 亡失 |
上記のデータを見ての通り、かつて地下水のくみ上げで問題となった地盤沈下等は全般的に認められません。
中原区の他地域、また川崎市全域のデータもありますので、ご関心ある方はエントリ末尾の関連リンクをご参照ください。
データを見て気付くことは、水準点が「亡失」している地点が少なからずあることです。
水準点は公共用地のほか、地権者の協力を得て私有地にも設置されています。
長い年月の中で水準点の存在が忘れ去られ、建築物の建て替えなどの際に亡失してしまうケースがあるようです。
なお、今回ご紹介した「62B」の水準点は、上記データが古いために掲載されていません。
近くの「62A」がだいぶ前から亡失してしまっているため、その代替として昨年新設されたものではないでしょうか。
■「水準点を大切にしましょう」
このような亡失リスクもあって、川崎市では水準点を説明する看板を立てることとしています。
さすがにここは公園の敷地内ですから、川崎市の与り知らぬところで撤去されてしまうことはないでしょうが、衝突などによる破損はありえることです。
地域の生活を守っていくうえで重要な機能をもっている存在であることを、あらためて認識しておきたいと思います。
■NEC玉川ルネッサンスシティ前の水準点
■木月公園の水準点
本サイトでは、これまでに「NEC玉川ルネッサンスシティ前」(前掲データ102A)「木月公園」の水準点をご紹介してきました。
他にも気になっている場所がありますので、またいつかご紹介したいと思います。
【関連リンク】
・武蔵小杉ライフ:タウンガイド:公園・公開空地 中丸子まるっこ公園
・川崎市ウェブサイト 地盤情報 市内の標高
・ガイドマップかわさき 川崎市水準点情報
・2012/6/23エントリ 木月公園の「水準点」
・2017/5/14エントリ NEC玉川ルネッサンスシティの「水準点」