二ヶ領用水支流の暗渠巡り(2):中丸子緑道から分岐「中丸子南緑道」「北谷町緑道」の美しい花壇と南武線
【Reporter:はつしも】
2018/4/25エントリにおいて、二ヶ領用水の支流「中丸子堀」の暗渠に整備された「中丸子緑道」をご紹介しました。
今回はその途中から枝分かれしている「中丸子南緑道」「北谷町緑道」をご紹介してみたいと思います。
■「中丸子緑道」「中丸子南緑道」「北谷町緑道」のマップ
中丸子南緑道と北谷町緑道は、南武沿線道路を挟んで名称は違うものの、かつては一続きだったと思われる緑道です。
これはかつての渋川を暗渠(あんきょ:地下水溝)にしたものとされています。
現在の渋川下流は別の場所を流れていますから、支流にあたる部分だったのかもしれません。
中丸子緑道の南端近くから分岐するかたちになっていますが、ここは多摩川近くですから、かつての用水路だった頃は「分岐」というよりは「合流地点」だったのではないでしょうか。
■中丸子南緑道の入口
■緑道入口の看板
中丸子南緑道は、1974年に造成されました。
中丸子緑道と同様に町内会の方が手入れをされていまして、「花と緑の公園」と銘打たれています。
■大きな花壇
■サクラソウ
■芝桜
「花と緑の公園」の名前の通り、緑道には大きな花壇がありました。
春を迎えて、その花壇がたいへん明るく鮮やかになっています。
■鮮やかな花々
花壇は冬に咲くものももちろんありますけれども、やはりこの時期が華やかです。
種類も多く、見ごたえがありました。
■近隣保育園の花壇
またここには、近隣保育園の子どもたちの花壇もありました。
色とりどりのパンジーが綺麗です。
■エクササイズ器具
こちらは、遊具というよりはエクササイズ器具でしょうか。
周辺地域はシニアの方も多く、ジョギングなどとあわせて利用される方もいらっしゃるかと思います。
■小鳥のえさやり場
■小鳥の水浴び場
これは、小鳥のえさやり場と、小鳥の水浴び場ですね。
えさやり場には屋根がついていて、あまり大きな鳥は食べにくいようになっています。
また水浴び場まで用意されていて、とても小鳥フレンドリーな緑道です。
■めだかの水槽
緑道の片隅、どんぐりの木の下には、めだかの水槽がありました。
町内会の方が育てていらっしゃるようです。
■「中丸子緑道を守る会」の表彰
このようにこまめな緑道の維持をされている地域グループ「中丸子南緑道を守る会」は、その活動にたいして表彰を受けていました。
行政だけでは、細かいところまでの対応は限界があります。
地域の皆さんの日頃の清掃活動や花植え、水やりなどがあることを知っておきたいと思います。
■玉川小学校の壁画
中丸子南緑道は、前掲のマップを見てもわかる通り「玉川(ぎょくせん)小学校」に隣接しています。
小学校に面した緑道の壁面には、玉川小学校の児童による壁画が描かれていました。
■楽しい学校生活
■世界地図
壁画には、玉川小学校の校舎や楽しい学校生活に加えて、世界地図も描かれていました。
ローカルとグローバル、両方の視点がメッセージとして込められているように思います。
■震災時避難所の案内
この付近の震災時の避難所は、もちろん玉川小学校です。
ただし、この案内に書いてある通り、玉川小学校は多摩川の堤防が破堤した場合には浸水のおそれがあります。
状況に応じた対応が必須となりますね。
■欄干だけが残った「玉川橋」
もう少し緑道を進むと、緑道を道路が横切る部分がありました。
かつて緑道が渋川だった頃の名残で、ここは道路にかつての「玉川橋」の欄干だけが残されていました。
渋川を暗渠にする際、橋を取り壊さずに埋め立てたのでしょう。
このようなところに、かろうじてかつての渋川の名残を見つけることができます。
■南武沿線道路で、「中丸子南緑道」は終点
玉川橋をこえると、南武沿線道路にぶつかります。
ここで中丸子南緑道は終点で、道路を渡った先に「北谷町緑道」が続いています。
この部分もかつては渋川を渡る橋だったのでしょう。
■「北谷町緑道」
北谷町緑道は、中丸子緑道に比べると再整備されて新しくなっています。
こちらはインターロッキングブロックが敷設され、滑り台などがありました。
「北谷町」は、幸区との境界にある中原区南端の町名です。
■公園の注意書き
緑道には、このような注意書きもありました。
ペットの排泄の後始末がピクトになっています。
■緑道終点と、南武線のトンネル
北谷町緑道は、南武線にぶつかるところで終点です。
この先にも暗渠は続いているはずですが、緑道として整備されたのはその一部ということでしょう。
中原区には、用水路やその跡地などを中心に多くの緑道があります。
武蔵小杉駅からは距離がありますので、自転車で史跡を訪ねながら散策をしてみるのも良いと思います。
【関連リンク】
・中原区ウェブサイト 歴史と緑の散策マップ
・2011/7/16エントリ 「ガス橋」と平間の渡し
・2014/11/21エントリ 下平間のバス停「住宅前」と、「武道館前」
・2014/11/28エントリ 川崎市動物愛護センターが中原区上平間に2018年度移転へ
・2015/5/26エントリ 南武線各駅開業88周年記念展示(4):「平間駅」
・2016/9/7エントリ 臨海部の工業用水を支える「平間配水所」の調圧塔と、川崎市中部学校給食センター・動物愛護センター整備
・2016/12/22エントリ 多摩川の築堤を直訴「アミガサ事件」による「有吉堤」完成から100年。八幡大神・中丸子児童公園の記念碑と遺構をめぐる
・2018/4/25エントリ 二ヶ領用水支流の暗渠巡り(1):中丸子堀跡地の「中丸子緑道」に春の散策シーズンが到来
2018/4/25エントリにおいて、二ヶ領用水の支流「中丸子堀」の暗渠に整備された「中丸子緑道」をご紹介しました。
今回はその途中から枝分かれしている「中丸子南緑道」「北谷町緑道」をご紹介してみたいと思います。
■「中丸子緑道」「中丸子南緑道」「北谷町緑道」のマップ
中丸子南緑道と北谷町緑道は、南武沿線道路を挟んで名称は違うものの、かつては一続きだったと思われる緑道です。
これはかつての渋川を暗渠(あんきょ:地下水溝)にしたものとされています。
現在の渋川下流は別の場所を流れていますから、支流にあたる部分だったのかもしれません。
中丸子緑道の南端近くから分岐するかたちになっていますが、ここは多摩川近くですから、かつての用水路だった頃は「分岐」というよりは「合流地点」だったのではないでしょうか。
■中丸子南緑道の入口
■緑道入口の看板
中丸子南緑道は、1974年に造成されました。
中丸子緑道と同様に町内会の方が手入れをされていまして、「花と緑の公園」と銘打たれています。
■大きな花壇
■サクラソウ
■芝桜
「花と緑の公園」の名前の通り、緑道には大きな花壇がありました。
春を迎えて、その花壇がたいへん明るく鮮やかになっています。
■鮮やかな花々
花壇は冬に咲くものももちろんありますけれども、やはりこの時期が華やかです。
種類も多く、見ごたえがありました。
■近隣保育園の花壇
またここには、近隣保育園の子どもたちの花壇もありました。
色とりどりのパンジーが綺麗です。
■エクササイズ器具
こちらは、遊具というよりはエクササイズ器具でしょうか。
周辺地域はシニアの方も多く、ジョギングなどとあわせて利用される方もいらっしゃるかと思います。
■小鳥のえさやり場
■小鳥の水浴び場
これは、小鳥のえさやり場と、小鳥の水浴び場ですね。
えさやり場には屋根がついていて、あまり大きな鳥は食べにくいようになっています。
また水浴び場まで用意されていて、とても小鳥フレンドリーな緑道です。
■めだかの水槽
緑道の片隅、どんぐりの木の下には、めだかの水槽がありました。
町内会の方が育てていらっしゃるようです。
■「中丸子緑道を守る会」の表彰
このようにこまめな緑道の維持をされている地域グループ「中丸子南緑道を守る会」は、その活動にたいして表彰を受けていました。
行政だけでは、細かいところまでの対応は限界があります。
地域の皆さんの日頃の清掃活動や花植え、水やりなどがあることを知っておきたいと思います。
■玉川小学校の壁画
中丸子南緑道は、前掲のマップを見てもわかる通り「玉川(ぎょくせん)小学校」に隣接しています。
小学校に面した緑道の壁面には、玉川小学校の児童による壁画が描かれていました。
■楽しい学校生活
■世界地図
壁画には、玉川小学校の校舎や楽しい学校生活に加えて、世界地図も描かれていました。
ローカルとグローバル、両方の視点がメッセージとして込められているように思います。
■震災時避難所の案内
この付近の震災時の避難所は、もちろん玉川小学校です。
ただし、この案内に書いてある通り、玉川小学校は多摩川の堤防が破堤した場合には浸水のおそれがあります。
状況に応じた対応が必須となりますね。
■欄干だけが残った「玉川橋」
もう少し緑道を進むと、緑道を道路が横切る部分がありました。
かつて緑道が渋川だった頃の名残で、ここは道路にかつての「玉川橋」の欄干だけが残されていました。
渋川を暗渠にする際、橋を取り壊さずに埋め立てたのでしょう。
このようなところに、かろうじてかつての渋川の名残を見つけることができます。
■南武沿線道路で、「中丸子南緑道」は終点
玉川橋をこえると、南武沿線道路にぶつかります。
ここで中丸子南緑道は終点で、道路を渡った先に「北谷町緑道」が続いています。
この部分もかつては渋川を渡る橋だったのでしょう。
■「北谷町緑道」
北谷町緑道は、中丸子緑道に比べると再整備されて新しくなっています。
こちらはインターロッキングブロックが敷設され、滑り台などがありました。
「北谷町」は、幸区との境界にある中原区南端の町名です。
■公園の注意書き
緑道には、このような注意書きもありました。
ペットの排泄の後始末がピクトになっています。
■緑道終点と、南武線のトンネル
北谷町緑道は、南武線にぶつかるところで終点です。
この先にも暗渠は続いているはずですが、緑道として整備されたのはその一部ということでしょう。
中原区には、用水路やその跡地などを中心に多くの緑道があります。
武蔵小杉駅からは距離がありますので、自転車で史跡を訪ねながら散策をしてみるのも良いと思います。
【関連リンク】
・中原区ウェブサイト 歴史と緑の散策マップ
・2011/7/16エントリ 「ガス橋」と平間の渡し
・2014/11/21エントリ 下平間のバス停「住宅前」と、「武道館前」
・2014/11/28エントリ 川崎市動物愛護センターが中原区上平間に2018年度移転へ
・2015/5/26エントリ 南武線各駅開業88周年記念展示(4):「平間駅」
・2016/9/7エントリ 臨海部の工業用水を支える「平間配水所」の調圧塔と、川崎市中部学校給食センター・動物愛護センター整備
・2016/12/22エントリ 多摩川の築堤を直訴「アミガサ事件」による「有吉堤」完成から100年。八幡大神・中丸子児童公園の記念碑と遺構をめぐる
・2018/4/25エントリ 二ヶ領用水支流の暗渠巡り(1):中丸子堀跡地の「中丸子緑道」に春の散策シーズンが到来