リエトコート武蔵小杉賃料値下げ
昨日コメントで情報いただきましたが、本日よりリエトコート武蔵小杉の
賃料の値下げが行われています。
■リエトコート武蔵小杉とTHE KOSUGI TOWER
2008/5/25エントリでお伝えしたとおり、ダヴィンチ・アドバイーザーズの
開示情報ではイーストタワーの空室率が67.0%(5月15日現在)となって
おり、ウエストタワーが未募集であることも踏まえると厳しい状況です。
(KENコーポレーションのウェブサイトの物件情報では本日現在442件の
空室がヒットしますので、そこから算出した場合、空室率81.5%となります)
この現状から、これまでリエトコート武蔵小杉を検討した方に対して、
賃料値下げに関するお知らせメールが配信されたものです。
それによると、
■2503号室 E2L-Atype
239,000円 → 217,000円+管理費12,000円 (22,000円値下げ)
■1106号室 E3L-Ltype
299,000円 → 254,000円+管理費15,000円(45,000円値下げ)
上記が事例としてピックアップされており、高層階ほど値引きの幅が
大きいようです。
募集サイドに確認行ったところ、今回の値下げは主に25階以上の
高層階をメインに実施されているものですが、中層階以下についても
値下げされている部屋があります。
すでに当初家賃で入居している方がいることの兼ね合いからか、やはり
値下げについてはブラックボックスという印象で、「どことどこの部屋を
値下げした」という形で完全にカードを晒した案内ではありません。
希望者側の予算など希望をヒアリングした上で値下げした部屋を案内
してくるという感じです。
そのため、値下げされた部屋が本当に一部なのかわかりません。
とりあえず、手元のカードを晒したくはないでしょうから、募集する上での
方便なのかな、という感じも受けました。
物件公式サイトでも公表されていませんし、ひとことで言えば「要相談」と
いう感じでしょうか。
■リエトコート武蔵小杉ウエストタワー
なお、ウエストタワーについては引き続きダヴィンチ・アドバイザーズの
意向が下りてこない状態とのことで、いまだ全くの未定となっています。
ただ、募集サイドから「ウエストタワーを分譲ではなく賃貸でお待ちなの
ですか?」と含みを持たせるような発言があり、分譲になるのか、と突っ
込んだところやや慌てた感じで「何も決まってはいないのですが」と
念押しされました。非常にあいまいな内容でしたが、分譲の可能性を
示唆するようなやりとりでした。
(※このあたり、非常に不確かな話ですので、分譲確定というような
誤った情報を流布されないようにお願いします)
とりあえずは、イーストタワーの一部値下げ実施ということで、これで
どの程度空室率が改善するか、ダヴィンチ・アドバイザーズとしても
温度をはかっているような感じがします。
まずは今回の施策の結果を受けて、ウエストタワーも含めた次の手を
打ってくるのではないかと思います。
少し余談になりますが、6月19日に東証への上場を予定していたREIT
(Real Estate Investment Trust:不動産投資信託)、大和ハウス
リート投資法人の上場が、直前の6月10日に中止となりました。
■J-CASTニュース 東京都心のオフィスビル「貸し手市場」終息の兆し
http://www.j-cast.com/2008/06/16021806.html
J-REITの上場が途絶えて久しかったのですが、久々の上場承認、
かつ野村證券主幹事ということで市場関係者の期待も大きかった
案件です。
しかしながら、厳しいREIT市況を前に、証券界の雄である野村證券
ですら十分な投資家を集めることができず、満足のいく株価が見込め
ないことから上場中止となりました。
J-REITの株価は底を打ったという見方もありますが、不動産投資の
市況が厳しい状態であることを象徴する出来事でした。
ダヴィンチ・アドバイザーズの莫大な運用資金を考えれば、一物件で
あるリエトコート武蔵小杉の収益は全体を左右するほどのものでは
ありませんが、イメージの問題として、不動産投資バブル崩壊の象徴の
ように扱われることは大きな不利益です。
なるべく早く現状を打開したいと考えていることは間違いのないところで、
今回切った「賃料値下げ」というカードがどのような効果をもたらすか、
注目が集まります。
【関連リンク】
リエトコート武蔵小杉 公式サイト
武蔵小杉ライフ:リエトコート武蔵小杉特別取材コンテンツ
武蔵小杉ライフ:再開発情報:中丸子地区
2008/5/27エントリ リエトコート武蔵小杉の空室率
2008/6/6エントリ リエトコート武蔵小杉の公開空地