武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

川崎市中原区の再開発で変貌する街・武蔵小杉のタウン情報サイト『武蔵小杉ライフ』の公式ニュースブログ。街の最新情報やさまざまな話題をご紹介します。

2008年
10月24日

横須賀線武蔵小杉新駅完成が1年遅れ、仮設での開業に

hatsushimo.gif

先日コメントでも情報いただきましたが、2010年3月開業を予定して
いた横須賀線武蔵小杉駅の工事が間に合わないことが報道
され
ました。開業自体については仮ホームなどで何とか予定通りに間に
合わせる
ものとされています。

■神奈川新聞 JR横須賀線武蔵小杉新駅・正式開業が1年遅れに
http://www.kanaloco.jp/localnews/entry/entryxiiioct0810592/

■東京新聞 横須賀線・武蔵小杉新駅計画変更 市の負担39億円増
連絡通路追加工事 開業時は暫定通路設置

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/20081023/CK2008
102302000093.html


なお、本件については現在新聞報道のみで、川崎市およびJR東日本
からオフィシャルなプレスリリースは出されていません。そのため、
武蔵小杉ライフとしても川崎市に確認を取ったところ、概ね報道の
通りの事実が確認できました。


より正確を期すならば、川崎市によると、横須賀線武蔵小杉駅の工事
に関しては、駅舎完成後の残工事まで含めると、最終的な完了は2年
遅れる
とのことです。
(駅舎自体は報道どおり約1年後に完成予定です)

■川崎市ヒアリングによる現在の工事予定
2010年3月 仮開業(予定通り)
約1年後   正式な駅舎および連絡通路が完成
約2年後   駅舎完成後の残工事が完了

・・・ということで、2012年までは横須賀線武蔵小杉駅周辺での工事は
続く
、ということになりそうです。

最初に率直な感想を申し上げると、やっとカミングアウトしたのね、
というところです。
横須賀線武蔵小杉駅の工事に関しては、「遅れているのではないか」
という観測は大分前からありました。これまでのエントリでも取り上げた
通り、当初は、横須賀線の下り線のNEC側への移設は11月頃に完了
する予定
となっていましたが、難しそうな状況です。

■横須賀線下り線の橋脚(2008年9月現在)
横須賀線下り線の橋脚(拡大)

これは憶測に過ぎませんが、10月下旬に入ったこの時期のカミング
アウトは、この11月に工事の遅れが明白にならざるを得ない、という
こともあったのかもしれません。

さて、仮開業の形態ですが、報道及び川崎市によると、仮設の地上
連絡通路・一部仮設のホームと屋根により予定通り2010年3月に
間に合わせる
ことになります。
新幹線・横須賀線の地下をくぐる連絡通路の工事が地上の新幹線
に干渉することなどが要因で、連絡通路は仮設で地上になる予定と
されています。

地上ルートを通るとなると、おそらくは既存の線路下のトンネルを
利用するのかな、と思います。

■新幹線・横須賀線下のトンネル
新幹線・横須賀線下のトンネル

綱島街道の上丸子こ線橋の土手(まだ高架化されていない)を、
南武線沿いの部分だけ少し崩して通れるようにすれば、その先の
新幹線と横須賀線下には、一応このようなトンネルがすでにあります。
この先は横須賀線のホームになりますので、何とか地上レベルで
仮設の連絡通路を作ることはできそうです。

綱島街道の土手を越えるのがハードルですが、それ以外にルート
はないように思います。そうでなければ綱島街道の信号を普通に
歩行者として渡るしかなくなってしまいますので・・・。

ただ、この方式をとった場合、今度は上丸子こ線橋の拡幅工事
干渉して、玉突きで綱島街道の拡幅が遅れることになったりしない
といいのですが。

■綱島街道の上丸子こ線橋拡幅工事
綱島街道の上丸子こ線橋工事

また、これらにともなう追加工事の発生により、新駅工事の費用が
50億円膨らみます。
横須賀線武蔵小杉駅は川崎市の要望による
「請願駅」のため、この大半は川崎市の負担であり、今回の50億円
についても39億円が川崎市の追加負担
となるようです。
(一部国からの補助が交付される可能性はあるようです。なお、
当初想定された工事費用は総額200億円です)

このあたり、実際にはどこに瑕疵があったのか、責任割合はどうなの
か、契約内容はどうなっていたのか、詳細がわかりませんので何とも
いえない部分ではありますが、39億円は大きな金額です。

さて、次に焦点となるのは次の2点になろうかと思います。

①仮設工事ならば本当に2010年3月に間に合うのか
②正式開業は本当に1年遅れでできるのか

これについては、すでに当初予期せぬ工事上の困難が発生している
わけで、さらに新たな困難が発生する可能性は、ゼロとはいえない
ところです。

ただ、新聞報道にもあるように、武蔵小杉新駅周辺では2010年3月
の開業を前提としたオフィスビルやマンションなどの開発が進行して
おり、これが間に合わなければ重大な影響を及ぼす
ことから、川崎
市としても何としてもの仮開業は間に合わせる努力をするものとは
思います。

この横須賀線新駅については、通勤などある程度生活上の計画に
織り込んでいる方も多いと思いますので、仮であれ2010年3月開業
を死守してほしいところです。もちろん、安全がきちんと担保されて
いることが前提ではあります。

また、コメントでもいただいたように報道だけでは不安を増幅する面が
あろうかと思いますので、川崎市なりJR東日本から、市民に対して
公式な説明がなされることを期待したいと思います。

【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉駅東部地区 横須賀線武蔵小杉駅
2007/10/10エントリ 横須賀線武蔵小杉駅工事の進捗
2008/3/14エントリ 横須賀線武蔵小杉駅トンネル工事
2008/9/8エントリ 横須賀線武蔵小杉駅の橋脚
2008/10/1エントリ 横須賀線武蔵小杉駅の連絡通路着工と工事図面
2008/10/9エントリ 横須賀線武蔵小杉駅のイメージパース

Comment(4)