川崎市立新城小学校創立70周年で記念キャラクター「新城つばさ」が登場、「八百八橋遺構」再現展示を整備
新城小学校が、本年度(令和4年度)に創立70周年を迎えています。
70周年記念事業として、校内に「八百八橋」の再現展示が行われましたので、ご紹介します。
■新城小学校創立70周年の横断幕
新城小学校は、1953年(昭和28年)に開校しました。
校舎は中原区下新城にあり、隣は日本代表の田中碧選手の出身校である神奈川県立新城高等学校です。
学校の前には、将来「等々力大橋(仮称)」を経由して目黒通りにつながる幹線道路「宮内新横浜線」が通っています。
この道路に面して、新城小学校創立70周年の横断幕が掲示されていました。
■新城小学校70周年キャラクター「新城つばさ」
横断幕に描かれているのは、新城小学校創立70周年記念キャラクター「新城つばさ」です。
「あふれる夢と熱い思いで新城小のみんなを一生懸命応援する妖精」ということで、 羽はなかよしグループの4色を表しています。
「新城つばさ」の頭には、新城小学校の校章にも取り入れられた「桜の花」があります。
これは、学校開校よりも前に当時の二ヶ領用水に地域の方が植えた桜を表現したもので、かつて校舎からも桜の花が見えたということです。
■「八百八橋」展示の案内
そして横断幕の隣に掲示されていたのが、「八百八橋遺構」のご案内です。
「八百八橋」とは、1772年から1781年にかけて上丸子で「ほしか屋」という肥料店を営んでいた野村文左衛門が私財を投じて中原街道沿いの各地に架けた石橋のことです。
上記案内にある通り、洪水のたびに土橋や木橋が流されて人々が困っている様子を見て思い立ったということです。
生涯に808基の橋を架けたという言い伝えが正確かどうかはわかりませんが、野村文左衛門は「人々のために1,000の橋を架ける」という志を持っていたそうです。
その功績を讃えて、後年「八百八橋」と呼ばれるようになりました。
■新城小学校で再整備された「八百八橋」の展示
校庭を見ると、「八百八橋」が川に架けられた様子を再現した展示がありました。
もともと、新城小学校には小さい八百八橋の石が残されていたのですが、上記のような展示をするには小さいものでした。
そこで上記の石碑にもある、横山石材店のご親族の方が保存されていた石橋を3基寄贈されて、今回の展示を整備したということです。
上記の展示では、寄贈された石橋のうち2基が使われています。
■残りの2基の石橋
上記が、残り2基の石橋です。
こちらはベンチのようになっていますね。
なお、新城小学校ではこの「八百八橋」の展示は地域の方にも見てほしいということで、歩道に面したフェンスに対外向けの案内の掲示が出ています。
但しあくまでも児童が学校生活を送る校内ですので、鑑賞される際はご配慮くださいね。
また、「八橋八橋」は、武蔵小杉駅北口や中原区役所、中原区内の神社など各地に残されています。
本サイトの過去エントリでもご紹介していますので、関連リンクよりご参照ください。
■隣の新城高等学校の田中碧選手応援幕
【関連リンク】
・川崎市立新城小学校 創立70周年記念ページ
※ページ内に「70周年記念ソング」(Youtube)へのリンクがあります。
(川崎歴史ガイド・中原街道ルート連載)
・2009/9/23エントリ (1):「丸子の渡し」
・2009/10/6エントリ (2):「旧原家母屋跡地」
・2009/11/9エントリ (3):「旧名主家と長屋門」
・2009/11/29エントリ (4):「明治の醤油作りと八百八橋」
・2009/12/21エントリ (番外編):「武蔵小杉駅の八百八橋」
・2010/2/9エントリ (番外編):「丸子の渡しガイドパネル入札不調」
・2010/2/14エントリ (5):「小杉御殿と『カギ』の道」
・2010/3/30エントリ (6):「小杉御殿の御主殿跡」
・2010/5/23エントリ (番外編)「中原区役所の八百八橋」
・2010/6/28エントリ (7):「小杉陣屋と次大夫」
・2010/7/19エントリ (8):「御蔵稲荷と多摩川」
・2010/8/19エントリ (9):「西明寺と小杉学舎」
・2010/11/12エントリ (10):「小杉駅と供養塔」
・2011/2/11エントリ (11):「庚申塔と大師道」
・2011/3/27エントリ (12):「小杉十字路」
・2011/4/7エントリ (番外編):「中原区役所の八百八橋」リニューアル
・2011/5/3エントリ (番外編):「中原区役所の八百八橋」看板設置と石橋ベンチ
・2011/7/9エントリ (13):「二ヶ領用水と神地橋」
・2011/9/4エントリ (14):「泉沢寺と門前市」
・2012/12/1エントリ 「安藤家長屋門」が川崎市指定文化財に、本日12月1日(日)に一般開放
・2013/2/9エントリ 「安藤家長屋門 川崎市重要歴史記念物記念イベント」が2013年3月14日(木)、30日(土)開催
・2013/2/12エントリ 川崎市重要歴史記念物「安藤家長屋門」一般公開レポート
・2013/8/16エントリ (15):「旧中原村役場跡」
・2014/2/10エントリ (16):「木月堀と『くらやみ』」
・2015/12/20エントリ (番外編):旧原家母屋跡地「GATE SQUARE小杉御殿町」の歴史展示
・2016/3/16エントリ (番外編):神明神社と上小田中公園に残る、「くらやみ」の歴史
・2016/4/8エントリ (番外編):旧中原街道「桜坂」から見えるソメイヨシノと、武蔵小杉の高層ビル群
・2016/8/16エントリ (番外編):大田区側「おいと坂」と、「美富士橋」から見る武蔵小杉の高層ビル群
・2021/4/27エントリ (番外編):子母口富士見台古墳から見た武蔵小杉の高層ビル群と、富士見台からの富士山
・2022/8/30エントリ (番外編):平塚市の中原御殿跡訪問、「中原小学校」「御殿一丁目」などまるで異世界の中原区を散策
(中原区×平塚市コラボ関連)
・2022/9/9エントリ 中原区×平塚市コラボ・中原図書館で中原街道史料展示開始、小杉御殿・川崎フロンターレvs中原御殿・湘南ベルマーレ「中原街道御殿ダービー」も熱戦
・2022/9/29エントリ 中原区・なかはら散策ガイドの会が平塚市コラボの中原街道まち歩きを開催、小杉御殿・中原御殿の歴史を辿る
(新城高校関連)
・2021/8/4エントリ 川崎フロンターレ出身五輪代表、田中碧・三好康児・三笘薫ら各選手の祝賀メッセージが出身の新城高・橘高・富士通川崎工場に掲示
・2023/1/7エントリ 「川崎ゆかり」W杯日本代表選手への感謝・応援メッセージが市内各所に登場、中原図書館・新城高校・鷺沼小・フレルさぎ沼を巡る
70周年記念事業として、校内に「八百八橋」の再現展示が行われましたので、ご紹介します。
■新城小学校創立70周年の横断幕
新城小学校は、1953年(昭和28年)に開校しました。
校舎は中原区下新城にあり、隣は日本代表の田中碧選手の出身校である神奈川県立新城高等学校です。
学校の前には、将来「等々力大橋(仮称)」を経由して目黒通りにつながる幹線道路「宮内新横浜線」が通っています。
この道路に面して、新城小学校創立70周年の横断幕が掲示されていました。
■新城小学校70周年キャラクター「新城つばさ」
横断幕に描かれているのは、新城小学校創立70周年記念キャラクター「新城つばさ」です。
「あふれる夢と熱い思いで新城小のみんなを一生懸命応援する妖精」ということで、 羽はなかよしグループの4色を表しています。
「新城つばさ」の頭には、新城小学校の校章にも取り入れられた「桜の花」があります。
これは、学校開校よりも前に当時の二ヶ領用水に地域の方が植えた桜を表現したもので、かつて校舎からも桜の花が見えたということです。
■「八百八橋」展示の案内
そして横断幕の隣に掲示されていたのが、「八百八橋遺構」のご案内です。
「八百八橋」とは、1772年から1781年にかけて上丸子で「ほしか屋」という肥料店を営んでいた野村文左衛門が私財を投じて中原街道沿いの各地に架けた石橋のことです。
上記案内にある通り、洪水のたびに土橋や木橋が流されて人々が困っている様子を見て思い立ったということです。
生涯に808基の橋を架けたという言い伝えが正確かどうかはわかりませんが、野村文左衛門は「人々のために1,000の橋を架ける」という志を持っていたそうです。
その功績を讃えて、後年「八百八橋」と呼ばれるようになりました。
■新城小学校で再整備された「八百八橋」の展示
校庭を見ると、「八百八橋」が川に架けられた様子を再現した展示がありました。
もともと、新城小学校には小さい八百八橋の石が残されていたのですが、上記のような展示をするには小さいものでした。
そこで上記の石碑にもある、横山石材店のご親族の方が保存されていた石橋を3基寄贈されて、今回の展示を整備したということです。
上記の展示では、寄贈された石橋のうち2基が使われています。
■残りの2基の石橋
上記が、残り2基の石橋です。
こちらはベンチのようになっていますね。
なお、新城小学校ではこの「八百八橋」の展示は地域の方にも見てほしいということで、歩道に面したフェンスに対外向けの案内の掲示が出ています。
但しあくまでも児童が学校生活を送る校内ですので、鑑賞される際はご配慮くださいね。
また、「八橋八橋」は、武蔵小杉駅北口や中原区役所、中原区内の神社など各地に残されています。
本サイトの過去エントリでもご紹介していますので、関連リンクよりご参照ください。
■隣の新城高等学校の田中碧選手応援幕
【関連リンク】
・川崎市立新城小学校 創立70周年記念ページ
※ページ内に「70周年記念ソング」(Youtube)へのリンクがあります。
(川崎歴史ガイド・中原街道ルート連載)
・2009/9/23エントリ (1):「丸子の渡し」
・2009/10/6エントリ (2):「旧原家母屋跡地」
・2009/11/9エントリ (3):「旧名主家と長屋門」
・2009/11/29エントリ (4):「明治の醤油作りと八百八橋」
・2009/12/21エントリ (番外編):「武蔵小杉駅の八百八橋」
・2010/2/9エントリ (番外編):「丸子の渡しガイドパネル入札不調」
・2010/2/14エントリ (5):「小杉御殿と『カギ』の道」
・2010/3/30エントリ (6):「小杉御殿の御主殿跡」
・2010/5/23エントリ (番外編)「中原区役所の八百八橋」
・2010/6/28エントリ (7):「小杉陣屋と次大夫」
・2010/7/19エントリ (8):「御蔵稲荷と多摩川」
・2010/8/19エントリ (9):「西明寺と小杉学舎」
・2010/11/12エントリ (10):「小杉駅と供養塔」
・2011/2/11エントリ (11):「庚申塔と大師道」
・2011/3/27エントリ (12):「小杉十字路」
・2011/4/7エントリ (番外編):「中原区役所の八百八橋」リニューアル
・2011/5/3エントリ (番外編):「中原区役所の八百八橋」看板設置と石橋ベンチ
・2011/7/9エントリ (13):「二ヶ領用水と神地橋」
・2011/9/4エントリ (14):「泉沢寺と門前市」
・2012/12/1エントリ 「安藤家長屋門」が川崎市指定文化財に、本日12月1日(日)に一般開放
・2013/2/9エントリ 「安藤家長屋門 川崎市重要歴史記念物記念イベント」が2013年3月14日(木)、30日(土)開催
・2013/2/12エントリ 川崎市重要歴史記念物「安藤家長屋門」一般公開レポート
・2013/8/16エントリ (15):「旧中原村役場跡」
・2014/2/10エントリ (16):「木月堀と『くらやみ』」
・2015/12/20エントリ (番外編):旧原家母屋跡地「GATE SQUARE小杉御殿町」の歴史展示
・2016/3/16エントリ (番外編):神明神社と上小田中公園に残る、「くらやみ」の歴史
・2016/4/8エントリ (番外編):旧中原街道「桜坂」から見えるソメイヨシノと、武蔵小杉の高層ビル群
・2016/8/16エントリ (番外編):大田区側「おいと坂」と、「美富士橋」から見る武蔵小杉の高層ビル群
・2021/4/27エントリ (番外編):子母口富士見台古墳から見た武蔵小杉の高層ビル群と、富士見台からの富士山
・2022/8/30エントリ (番外編):平塚市の中原御殿跡訪問、「中原小学校」「御殿一丁目」などまるで異世界の中原区を散策
(中原区×平塚市コラボ関連)
・2022/9/9エントリ 中原区×平塚市コラボ・中原図書館で中原街道史料展示開始、小杉御殿・川崎フロンターレvs中原御殿・湘南ベルマーレ「中原街道御殿ダービー」も熱戦
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(新城高校関連)
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・2023/1/7エントリ 「川崎ゆかり」W杯日本代表選手への感謝・応援メッセージが市内各所に登場、中原図書館・新城高校・鷺沼小・フレルさぎ沼を巡る