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2024年
09月08日

大規模インフラ「木月トンネル」はなぜ完成?広域交通ネットワーク担う「苅宿小田中線」Ⅱ期工事に期待高まる

都市計画道路「苅宿小田中線」のⅢ期工事として、東急線の下をくぐる「木月トンネル」が2024年3月28日より順次供用開始となり、8月30日にトンネルとしては「完全体」となったことを2024/9/1エントリでお伝えしておりました。

ところで、「なぜここだけ立派なトンネルが?」と疑問を感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その答えは、下記の「苅宿小田中線整備工事」の全体像を見ていただくとわかります。

木月トンネルを整備したのは、「Ⅲ期工事」とある通り、「Ⅰ期工事」「Ⅱ期工事」とあわせた一体的な道路ネットワーク整備の一部にあたるからなのです。

■苅宿小田中線整備工事の全体像
苅宿小田中線整備工事

「苅宿小田中線」とは、その名前の通り、苅宿と小田中地区を結ぶ幹線道路です。

現在は法政大学グラウンドの南側を拡幅する「Ⅰ期工事」と、木月トンネルを含む「Ⅲ期工事」が概ね完成しています。

■Ⅲ期工事とⅡ期工事の接続部
Ⅲ期工事とⅡ期工事の接続部

現在、関東労災病院側から木月トンネルを抜けると、突き当りは1車線の舗装道路です。

左は元住吉、右は法政通り商店街を抜けて武蔵小杉方面ですが、いずれも大きな交通量をさばけるような幹線道路ではありません。

ですから、綱島街道側の道路や木月トンネルの充実に比べると、突然どん詰まりになるような印象があります。

この先を2車線道路で拡幅して下小田中方面につなげるのが、Ⅱ期工事というわけです。

■先行して完成済みのⅠ期工事
先行して完成済みの1期工事

法政大学グラウンド南側を拡幅するⅠ期工事は、先行して概ね完成しています。
ご覧の通り、歩道付きの2車線道路となっています。

■2期工事区間との接続部
2期工事区間との接続部

それが、2期工事区間の接続部では、交差点付近で拡幅用地を一部ガードレールで封鎖して接続道路に幅を合わせてあります。

ここは2期工事区間が完成しないと、交差点で急に道路が狭くなっては支障があるため、このような未完成の状態でペンディングになっているわけです。

■苅宿小田中線整備の看板
苅宿小田中線整備の看板

苅宿小田中線整備の看板

ガードレールで封鎖されたエリアには、苅宿小田中線整備の看板が立てられていました。
赤い部分がⅠ期工事区間です。

■Ⅱ期工事区間周辺の住宅街
2期工事区間の住宅街

Ⅱ期工事区間周辺は、密集した住宅街で用地取得も進んでいません。
途中で渋川を渡る橋の工事も必要ですから、仮に完成させるとしても相当に時間がかかるでしょう。

ただし、川崎市の道路整備プログラムでは計画としては生きており、「隣接区間の整備状況などを踏まえ、着手時期について検討」するステータスとなっています。

全体が2車線道路1本で開通しますと、下小田中を経て宮内新横浜線につながります。

宮内新横浜線は将来的に「(仮称)等々力大橋」から目黒通りに接続されますから、中原区の広域交通ネットワークとして、木月トンネルも含めて機能することになりますね。

こういった全体像もあったうえで、このたび木月トンネルが完成をみました。
今後の事業推進に関しては、気長に見守ってまいりたいと思います。

■完全体となった「木月トンネル」
完全体となった木月トンネル

■武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネル 2024年3月28日車道供用開始!「木月トンネル」現地見学会


■武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネル 「武蔵小杉1号踏切」が廃止!木月トンネルの歩道・エレベーター供用開始


【関連リンク】
フジタ・織戸共同企業体 中原区内都市計画道路苅宿小田中線(Ⅲ期)道路築造(立体交差化)工事ウェブサイト
川崎市ウェブサイト 事業路線情報 苅宿小田中線(第3期工区)
2011/5/29エントリ 木月住吉町の自転車専用レーン
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