In Unity2009 反町充宏実行委員長インタビュー(後編)
昨日のエントリに引き続きまして、「In Unity2009」実行委員長の
反町充宏さんのインタビュー(後編)です。
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【武蔵小杉ライフ × In Unity2009 反町委員長インタビュー】
●はつしも:
今度は運営される側の話をお伺いしたいのですが、実行委員はどの
ような方が加わっていらっしゃるのでしょうか?
●反町委員長:
社会人、フリーター、大学生、高校生、主婦・・・。平均25歳くらいで
しょうか? 約10人で、かなりバラエティに富んでいます。月1回定例
の打ち合わせがあるほか、ビデオ撮影などいろいろな準備を重ねて
いきます。
■「In Unity2009」実行委員の皆さん
●はつしも:
仕事をお持ちですと大変ですね。
●反町委員長:
そうですね。ここにいる副委員長の小山も社会人ですが、仕事が
終わってから駆けつけたり、立場はそれぞれに違いますが、皆さん
協力してくれます。
事前準備のなかでも大規模なのは、関係者を集めての事前説明
会でしょうか。出演者、スタッフあわせて200人以上いるわけですが、
それが全員集合した状態でその場の差配をしていくということは、
実際にやってみるとなかなか大変です。
●はつしも:
運営上、苦労されている点はありますか?
●反町委員長:
それが、今では実行委員の皆さんが自主的に動いてくれるように
なってくれているんです。こちらから指示をしなくても、自分から
どんどん動いてくれますので、本当に助かっています。いい苦労話
でもあるといいんですが(笑)。
●はつしも:
やはり、10年継続されてきて、実行委員の皆さんも成熟してきて
いらっしゃるのでしょうね。
●反町委員長:
皆さんにそれだけ動いてもらって、私が感じているのは、実行委員と
して参加していただくからには、必ず何かを得てもらいたい、という
ことです。それが私の責任だと思っています。
●はつしも:
反町さんのモチベーションはどこにあるのでしょう?
●反町委員長:
スタッフの皆さんが遠くから来てくれて、積極的に協力してくれること
は、とてもうれしいことですし、周囲の方が、その姿を見て「自分もやり
たい!」と言ってくれることがあります。そんな時は、やりがいを感じ
ますね。
●はつしも:
モチベーションについては、私も「武蔵小杉ライフ」を運営していて、
よく聞かれる質問なんです。金銭的な利得がない活動に対して、何が
目的なのか、と不思議に思う方が多いようなんですね(笑)。
「In Unity」以外でも、反町さんは音楽イベントにかかわる活動をして
いらっしゃるようですね。
●反町委員長:
「カワサキミュージックキャスト」というNPO法人を2008年1月に設立
しまして、川崎市内で幅広く音楽イベントを開催あるいは支援してい
ます。武蔵小杉の近辺では、「まるこ花見市」もお手伝いをさせていた
だいています。
また、イベントの機材を持っていますので、機材ひとつから貸し出しも
しておりまして、これはミュージシャンはもちろん、イベント関係の会
社さんから依頼があったりもしますね。
■「カワサキミュージックキャスト」事務所開き
■「まるこ花見市」の音楽イベント設営
●はつしも:
幅広く活動をされているんですね。そういえば、9月にリエトコートで
開催された「なかはらオープンカフェ」も、カワサキミュージックキャ
ストと中原区の主催でしたね。
■なかはらオープンカフェ
さて、「In Unity2009」の話に戻りますが、運営にあたって、中原区
の役どころはどのような部分になるのですか?
●反町委員長:
中原区の地域振興課が窓口となり、In Unityの事務局として立って
いただいているかたちです。地域振興課の方にはIn Unityを温かく
支援いただいています。
●はつしも:
地域振興課の方は私も存じ上げていますが、私も個人的に好感を
持っています。とても前向きに市民活動を支援されていると思いま
すね。
●反町委員長:
担当の方には温かく、時には厳しい視点でも見守っていただいてい
ます。我々も若い集団ですから、時にはあれれ、という方向に行き
そうになる場合もあるのですが、そういったときに冷静に、はっと
我にかえるような示唆をいただけたりして、本当に助かっています。
●はつしも:
最後に、ちょっと話はずれるのですが、武蔵小杉では現在大規模な
再開発が行われていますが、イベントに利用できるようなオープン
スペースが限られているように思います。
例えば、昨年夏の「こすぎ夏フェスタ'08」も、次回は横須賀線駅前
広場が使えなくなり、どうしようかというところです。先ほどの「なか
はらオープンカフェ」についても、公開空地の利用にあたってはいろ
いろとハードルが高かったと聞いています。
■リエトコート武蔵小杉公開空地
高層化のバーターとして公開空地は生み出されましたが、市民が
自由に利用できるスペースという意味では、制約が多いというのが
現実ではないでしょうか。
まだ再開発エリアはたくさん残っていますが、現在のところ、そう
いった意味での「オープンスペース」がないのではないかと感じて
います。街としての「のりしろ」というか、「遊びの部分」というんで
しょうかね。
反町さんはこの点について、どのように思われますか。
●反町委員長:
なるほど。
確かに、現状の中原区内で音楽イベントができる場所というと、限ら
れているのは確かです。
「音楽のまち・かわさき」というキャッチフレーズはありますが、現実
に音楽活動をしようとした時に難しい面があるというのは、私もこれ
まで声を大にして申し上げてきたことです。
■「音楽のまち・かわさき」(カワサキミュージックキャスト事務所)
●はつしも:
武蔵小杉の再開発では、せっかくこれだけの面積を開発するの
ですから、総合的に街をデザインして、「遊び」の部分として、音楽
イベントだったり、フリーマーケットだったり、何でも自由に使える
オープンスペースを設けておけば武蔵小杉の街の魅力も増すの
ではないか? と思うんですけどね。
その場所が、再開発エリアで人と人とのつながりを生んだり、楽し
さがあったり・・・というイメージです。
そういった意味では「In Unity」のようなイベントは、そういった「場」
の提供という面で、とても有意義なものではないかと思っているん
です。
●反町委員長:
ありがとうございます。オープンスペースについては、私もできると
良いと思いますね。
●はつしも:
ちょっと話がそれましたけれども、まずは「In Unity2009」まであと
1ヶ月というところで、これからお忙しくなると思います。楽しみに
しておりますのでがんばってください!
本日はお忙しいところありがとうございました。
●反町委員長:
こちらこそありがとうございました。皆さんに楽しんでいただける
イベントにするべく、がんばります。
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インタビューは以上です。
非常にはっきりとした語り口でお答えいただいたのが印象的でした。
「In Unity2009」当日の主役は出演アーティストの皆さんですが、
裏方として支える実行委員の皆さんの前向きな姿が伝わってきて、
頼もしく感じましたね。
徒手空拳でひとつのイベントを立ち上げていくというのは、なかなか
できることではないですし、ここまでにご苦労もあったかと思います。
こういった地域を盛り上げていく活動は、武蔵小杉ライフとしても
引き続き応援していきたいと思いました。
■いただいたお団子(ごちそうさまでした)
さて、あらためて「In Unity2009」ですが、2009年3月7日(土)、
8日(日)の2Days開催で、会場はエポックなかはらで入場無料です。
(タイムテーブル等の詳細は公式ウェブサイトをご参照ください)
気軽に参加できるイベントですので、ご興味をお持ちでしたら一度
参加してみるといいと思いますよ!
【関連リンク】
In Unity2009 公式ウェブサイト
音楽のまち・かわさき 公式ウェブサイト
NPO法人カワサキミュージックキャスト 公式ウェブサイト
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