【Reporter:あさお】
「天皇杯 JFA第101回全日本サッカー選手権大会」の2回戦が6月9日に開催されました。
同大会においては、J1リーグのクラブはシードで2回戦から出場するレギュレーションになっています。
川崎フロンターレは2回戦でJ3の「AC長野パルセイロ」と等々力陸上競技場で対戦しました。
前回天皇杯の優勝クラブ、かつ今シーズン無敗の川崎フロンターレが優位に試合を進めることが予想されましたが、「AC長野パルセイロ」は高いモチベーションで果敢にプレッシャーをかけ、川崎フロンターレの中盤の連携を寸断しました。
前半42分にルーズボールから失点してからも攻め手を欠き、
後半アディショナルタイムに入って敗北が近づく中、大卒ルーキーの橘田健人選手が値千金の同店ゴールを挙げました。
延長戦も1-1のまま終了し、
PK戦にもつれた試合は元韓国代表のGKチョン・ソンリョン選手がさすがのセービングを見せ、川崎フロンターレが何とか勝利をものにしました。
■PK戦の結果
これにより川崎フロンターレは3回戦に進出し、
7月7日にJ2のジェフユナイテッド千葉と対戦します。
敗れはしたものの最後まで勇敢にボール奪取に動いたAC長野パルセイロの選手らを称えて、川崎フロンターレサポーターからも惜しみない拍手が贈られました。
■天皇杯twitter
天皇杯は、今シーズン101回目を迎えた歴史ある大会です。
自動的に出場権が得られるJ1リーグ・J2リーグのプロクラブに加えて、
都道府県代表としてJ3、社会人や大学のアマチュアクラブも参加し、トーナメント一発勝負で勝者を決めるカップ戦です。
川崎フロンターレは、前身の富士通サッカー部時代を含めると1977年から、累計38回天皇杯に出場しています。
AC長野パルセイロはJ3のクラブですから、長野県の予選を勝ち抜いて県代表として天皇杯に出場してきたというわけです。
J1リーグのクラブはシードで2回戦からの出場ですから、川崎フロンターレはこれが天皇杯初戦でした。
■天皇杯「川崎フロンターレvsAC長野パルセイロ戦」が開催された等々力陸上競技場
そのようなわけで、J2との入れ替えはありつつも大部分はお馴染みのクラブとの対戦となるJ1リーグと異なり、
天皇杯の特に序盤は非常に新鮮味のある対戦カードを楽しめるのが醍醐味です。
等々力陸上競技場近くの
小鳥オブジェ付き車止め「ピコリーノ」も、見慣れない「AC長野パルセイロ」カラーのコスチュームをまとっていました。
■ホームゲームイベントのない天皇杯
そして
天皇杯は主催が「Jリーグ」ではなく、「JFA(公益財団法人日本サッカー協会)」であり、管轄が異なります。
Jリーグのようにホーム&アウェー方式ではなく
、ホームゲームイベントや、ホーム側クラブを特別に盛り上げるような演出もありません。
賑やかなJリーグの試合と比べると、粛々とフォーマルに試合が開催されるイメージです。
■AC長野パルセイロの選手バス
「AC長野パルセイロ」の選手バスや、荷物搬入のトラックなども、等々力陸上競技場で初めて見ました。
さきほどのピコリーノの衣装にあったように、オレンジと紺がクラブカラーですね。
■AC長野パルセイロのサポーター
実際のユニフォームも、とても鮮やかですね。
配色でいうと、現在J2で、J1で川崎フロンターレと対戦したこともある大宮アルディージャが近いでしょうか。
■AC長野パルセイロのグッズショップ
■川崎フロンターレtwitter
この日のメインスタンドには、
AC長野パルセイロのグッズや、長野県の無農薬野菜のショップも出店していました。
こうした機会に
全国各地域のクラブや物産に触れることができるのも、天皇杯の魅力かもしれません。
トーナメントは一発勝負、
前回優勝している「格上」の川崎フロンターレは負けが許されず、挑戦者を退けるのはいつも簡単ではありません。
また、100%勝ち続けるクラブはどこにも存在しません。
無敗が続く川崎フロンターレが不覚をとることもあるでしょうし、
実際昨日のAC長野パルセイロ戦はちょっとした確率の揺らぎで敗北してもおかしくありませんでした。
勿論勝利をめざすのは当然ですが、
勝敗だけでなく視界を広げて楽しんでみるのもよいと思います。
■天皇杯優勝カップ
【関連リンク】
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第101回天皇杯 JFA全日本サッカー選手権大会 ウェブサイト
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