【Reporter:はつしも】
現在、
等々力緑地では大規模な再編整備が進められています。
その一環として等々力陸上競技場の全面改修が先行して着手されていまして、2015年3月にメインスタンドが完成しました。
これに続いて
新硬式野球場・じゃぶじゃぶ池の整備が行われることとなり、現状の硬式野球場「等々力球場」と、「等々力プール」の解体工事が着手されています。
今回は解体工事の現況と計画をご紹介するとともに、解体前の両施設を記録として残しておきたいと思います。
■硬式野球場・プールの解体工事
等々力球場・等々力プールの解体工事は10月から進んでいまして、すでにプールや野球場のスタンドの姿は見えなくなっています。
その中にあって、野球場の電光掲示板がまだかろうじて残っていました。
■新硬式野球場の事業計画のお知らせ
現地には、
新硬式野球場の「事業計画のお知らせ」が掲示されていました。
工事の完成予定は2018年6月を予定しています。
建築物の用途を見ると、
「老人福祉センター」が含まれています。
これは、現状
テニスコート近くにある「等々力いこいの家」を外野スタンドの下に移転させるものです。
またこのほか、等々力緑地の
公園インフォメーションセンターや災害備蓄倉庫も設置される予定です。
■川崎市 等々力緑地再編整備計画 公式野球場およびプール廃止のお知らせ
http://www.city.kawasaki.jp/530/cmsfiles/contents/
0000068/68479/haisi.pdf
■川崎市 等々力緑地再編整備計画 等々力緑地再編整備の今後の取り組みイメージ
http://www.city.kawasaki.jp/530/cmsfiles/contents/
0000068/68483/torikumi.pdf
■新硬式野球場のイメージパース
■全体の整備計画
解体工事の仮囲いには、
新硬式野球場やじゃぶじゃぶ池などの整備計画が掲示されていました。
これは同様の内容が、川崎市等々力緑地再編整備室のウェブサイトにも掲載されています。
①新硬式野球場を従来のプール側に移動させる
②これにより空いた土地にじゃぶ池を整備する
③廃止されるプールは、等々力陸上競技場バックスタンド、サイドスタンドと一体整備を検討する
新硬式野球場は今回の整備により
内野6,000人、外野4,000人程度の観客席を擁し、高校・社会人野球の大会を開催できるようになります。
現在は自由に中に入ることができないのですが、
外野部分はシートを設置しない芝生席とし、通常時は公園の一部として利用できる計画です。
■解体前の旧硬式野球場「等々力球場」
そしてこちらが、
解体前の等々力球場です。
2015年10月18日に開催された「なかはら“ゆめ”区民祭」の会場の一部になっていまして、その時に記録を残しておきました。
■内野席
■バッターボックスから、バックスクリーンをのぞむ
旧等々力球場では、ご覧の通り
外野に観客席がなく、内野のみとなっています。
これが新硬式野球場では、外野席も前述の通り芝生で整備されることになります。
「なかはら“ゆめ”区民祭」では、バッターボックスを使って野球をしている子供たちもいました。
これが旧硬式野球場での最後の機会であることは、知らなかったかもしれません。
■川崎市のロゴマークと、武蔵小杉の高層ビル群
バッターボックスの斜め後ろには、
川崎市のマークがありました。
右打席の後ろにしかありませんので、ネクストバッターズサークルというわけでもないようです。
また、外野フェンスの向こうには、
武蔵小杉のタワーマンション群も見えます。
■カウント表示機
バックスクリーン側の電光掲示板だけでなく、内野席側にも
カウント表示機がありました。
近くで見ると、想像以上に大きいことがわかります。
これもかなり年代物でしたね。
■照明設備
旧等々力球場にも、
夜間の照明設備がありました。
野球場の位置と向き自体が変わりますので、こちらも新たに作り直されることでしょう。
■等々力プール(大人用)
■等々力プール(子供用)
続いて、
解体前の等々力プールの姿も残しておきましょう。
ここには大人用の50mプールと、子供用(幼児用含め2種)がありました。
利用シーズンは7月~8月で、そのほか「CCとどろき エコ暮らしこフェア」でイベント活用もされていました。
上記写真は、「エコ暮らしこフェア」の際に記録しておいたものです。
このプールは年間の1時期しか活用されていないということもあり、
等々力緑地再編整備にあたっては廃止がいったん決定されました。
しかしながら存続を求める声も多く、その後再選整備計画の中で
「等々力陸上競技場バックスタンド・サイドスタンド整備」と複合させて再整備を行うことが検討されています。
本件については、前掲の川崎市の等々力緑地再編整備室の資料にもその旨明記されています。
現状は検討段階ではありますが、可能性が薄いものを市民に向けて開示するとは考えにくいですね。
現状のところ、バックスタンド・サイドスタンドへの複合化の可能性が高いと考えてよいのではないでしょうか。
■1975年の等々力緑地航空写真
そのようなわけで、今回のエントリでは
硬式野球場・等々力プールの在りし日の姿、現在の工事状況、今後の整備計画をまとめてご紹介いたしました。
等々力陸上競技場のバックスタンド・サイドスタンドの整備計画は2016年度に取りまとめが行われる予定ですので、そこで等々力プールの位置づけについても具体化されてくるものと思います。
【関連リンク】
川崎市 等々力緑地再編整備室
川崎市 等々力緑地
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