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2015年
04月08日

小杉町3丁目東地区第一種市街地再開発事業の組合設立認可と、商業・業務・公共公益施設の概要

【Reporter:はつしも】

小杉町3丁目東地区第一種市街地再開発事業の組合設立が、2015年2月16日に川崎市より認可を受けました。
本事業には三井不動産レジデンシャル・東急不動産が参画し、組合施行により2016年度着工、2019年度完成を目標として動き出すことになります。

高層部は高さ約160m・44階建てのタワーマンション、低層部は4階建ての商業・業務・公共公益施設となります。

■川崎市 報道発表資料 「小杉町3丁目東地区第一種市街地再開発事業」の組合設立認可について
http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/500/0000065189.html

■小杉町3丁目東地区第一種市街地再開発事業の概要
▼施行地区面積:約1.1ヘクタール
▼建築敷地面積:8,347.32㎡
▼建築面積:約5,200㎡
▼建築延面積:約72,900㎡
▼最高部高さ:約160m
▼規模:地上44階・地下2階
▼構造:鉄筋コンクリート造、鉄骨造
▼主要用途:
 商業・業務、住宅(520 戸)、公共公益(小杉こども文化センター・総合自治会館)、駐車場・駐輪場
▼建築工事期間(予定):2016年9月~2019年9月


■小杉町3丁目東地区
小杉町3丁目東地区の既存建築物
※写真手前には現在は武蔵小杉東急スクエア・エクラスタワーが建設されています。

小杉町3丁目東地区は、現在のダイソーやTSUTAYA、川崎信用金庫、みずほ銀行、旧中原図書館などがある中心市街地にあたります。
当該地区の再開発では、細分化されたこれらの地権者等で構成された「再開発組合」を組成し、同組合が各地権者の権利を等価交換して再開発ビルにまとめていくことになります。

■小杉町3丁目東地区再開発ビルのイメージパース
小杉町3丁目東地区再開発ビルのイメージパース

小杉町3丁目東地区再開発の概要は、これまでにもすでにお伝えした通りです。
低層部にはL字型の商業・業務・公共施設を配置し、その上に44階建て・最高部約160mのタワーマンションを建設する計画です。

■小杉町3丁目東地区の施設配置図
小杉町3丁目東地区の施設配置図

L字型の商業・業務・公共公益施設は、実際には「タワーマンション直下棟」「北棟」「南棟」(名称は本サイトが便宜上独自につけたものです)の3つに分かれています。
「タワーマンション直下棟」には1~3階に業務施設、「北棟」「南棟」には1~3階に商業施設、3階~4階に公共公益施設が入居する予定です。

公共公益施設はすでにお伝えした通り、小杉こども文化センターと総合自治会館が合計2,000㎡の規模で整備されます。
 
また、敷地北側には都市計画道路が整備され、「小杉町3丁目中央地区」(プラウドタワーなど。2015/4/4エントリ参照)「武蔵小杉駅南口地区西街区」(武蔵小杉東急スクエアなど。2014/7/28エントリ参照)の道路とつながります。
これにより、南武線南側の都市計画道路が府中街道から武蔵小杉駅前までつながり、綱島街道までも容易にアクセスできるようになります。

■再開発ビルの南北導線
再開発ビルの南北導線

本事業では3つに低層棟を分けることにより、再開発ビルの敷地が歩行者導線を分断することなく、東西南北の導線を確保することをコンセプトにしています。
上記イメージパースは再開発ビルの南北導線で、イトーヨーカドー武蔵小杉駅前店あたりから再開発ビルを見た構図です。

イメージパース奥では、現在のみずほ銀行・川崎信用金庫・ダイソーの間の道路が再開発敷地内の南北導線として機能しています。

■再開発ビルの間の広場
再開発ビルの間の広場

前掲の南北導線を北に向かって歩いていくと、再開発ビルに囲まれた広場があります。
ここには商業施設のテラス席なども想定され、中心市街地のにぎわいを創出するものと位置づけています。

ここで注目すべきなのは、小杉町3丁目東地区の商業施設は、店舗のファサード(正面)が外側の歩道に向かっている点です。

これまでの武蔵小杉再開発では、武蔵小杉東急スクエア・ららテラス武蔵小杉・グランツリー武蔵小杉など、ファサードが内側を向いているものがほとんどでした。
ファサードが内側を向いている場合、建物の内側と外側は隔絶されていまして、「建物の中に別世界をつくる」ようなかたちになります。

小杉町3丁目東地区の店舗は1階店舗が路面に並ぶ形になりますので、従来の商店街と連続した路面のにぎわいを作り出すということです。

■商業・公共公益施設南側の階段状テラスと広場
商業・公共公益施設南側の階段状テラスと広場

また、本事業では敷地の南北にも広場が計画されており、特に南側の広場は階段状のテラスと連続性をもたせています。
さらに駅前の「こすぎコアパーク」にも隣接しており、これらはイベント等での活用など、駅前のオープンスペースとしての連携も期待されますね。

■小杉町3丁目中央地区第一種市街地再開発事業のスケジュール(予定)
2015年度 権利返還計画認可
2016年度(9月) 施設建築物着工
2019年度(9月) 施設建築物完成


今後のスケジュールは、上記の通りです。
まずは今回再開発組合の設立が認可されまして、今後は再開発組合による権利返還計画の承認という山場を迎えることになります。
地権者の方の権利調整という最もデリケートな部分になりますので、これまでに「武蔵小杉駅南口地区東街区」など、ここで予定よりも時間を要した組合施行の事業も過去にはあります。

本事業は2011年の段階では「2017年度完成」、2012年に川崎市まちづくり局が周辺町内会に配布した資料では「2018年度完成」とされていましたから、そこからはすでに遅れていることになります。
上記スケジュールは100%その通りに進むとは限らないことは、あらかじめご承知ください。

【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉町3丁目地区 東地区
2008/7/1エントリ 小杉町3丁目東地区再開発始動
2008/11/19エントリ 小杉町3丁目東地区再開発のコンサルを日本設計に委託
2010/10/30エントリ 小杉町3丁目東地区再開発事業の試験掘り実施
2011/7/26エントリ 小杉町3丁目東地区再開発で商業・公共公益施設とタワーマンションを建設へ
2011/10/28エントリ 小杉町3丁目東地区再開発に三井不動産レジデンシャル・東急不動産が参画
2012/1/30エントリ 小杉町3丁目東地区再開発計画の素案を2012年2月提出へ、2013年3月の都市計画決定目指す 2012/8/10エントリ 小杉町3丁目東地区に44階・160mタワー、エルシィ跡地に48階・170mタワー建設へ
2013/1/31エントリ 小杉町3丁目東地区再開発ビルに小杉こども文化センターと総合自治会館が移転決定 
2015/4/4エントリ 小杉町3丁目中央地区の都市計画道路が供用開始、自転車専用レーンを整備

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