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2015年
10月09日

府中街道の旧中原消防署跡地に「川崎市医師会館」が移転建設決定、中原区役所から休日急患診療所が会館内に移転整備へ

【Reporter:はつしも】

2014/8/28エントリにおいて、川崎市が検討を進めている「国道409号(小杉工区)沿道まちづくり」の構想についてお伝えしました。

本構想においては国道409号(府中街道)の拡幅にあわせた一体的なまちづくりの方向性が示され、その中で旧中原消防署跡地に「休日急患診療所」等の施設を再配置する計画が明らかになっていました。

このたび中原消防署跡地の土地を川崎市医師会が6億4,500万円で買収し、現在川崎区にある「川崎市医師会館」をここに建設することが決定しました。
同会館内に「休日急患診療所」も整備され、災害時には災害対策センターとして避難者の受け入れも行うものとしています。

■「国道409号(小杉工区)沿道まちづくり」のマップ
「国道409号(小杉工区)沿道まちづくり」のマップ 

■総合自治会館跡地周辺のまちづくり方向性
総合自治会館跡地周辺のまちづくり方向性

上記は、「国道409号(小杉工区)沿道まちづくり」の構想をマップにしたものです。
国道409号(府中街道)拡幅のうち東急線高架~小杉御殿町交差点までの「小杉工区」を対象とし、道路拡幅とあわせた都市基盤整備を進めることを計画しています。

そのうち小杉町3丁目東地区再開発ビルに移転が決定している「総合自治会館」跡地には商業・住宅複合ビルの建設が構想され、旧中原消防署跡地は「シビックゾーン」として、休日急患診療所など行政施設を再配置することが示されていました。

■旧中原消防署跡地
旧中原消防署跡地 

旧中原消防署跡地

旧中原消防署跡地は、小杉町3丁目中央地区第一種市街地再開発事業により一時的に中原区役所の駐車場が不足となることから、「中原区役所暫定駐車場」として運用されてきました。

2015年2月には小杉町3丁目中央地区の再開発ビル内に整備された中原区役所の駐車場が供用開始となったため、こちらの暫定駐車場は役割を終えました。
そこであらためて活用可能な土地として、今回川崎市医師会に売却されたわけです。

■新たな「川崎市医師会館」の概要
▼敷地面積:725.77㎡
▼延床面積:約3,300㎡
▼階数:7階建て
▼高さ:32m

▼フロア構成:
 1階…駐車場
 2階…休日急患診療所
 3階…会議室
 4階…在宅医トレーニング室、影読室
 5階~7階 川崎市医師会館事務所
▼工事日程:2016年3月着工、2017年6月供用開始予定

上記が、新たな「川崎市医師会館」の概要です。
7階建てで、そのうち2階に休日急患診療所が入ることになっています。

4階には「読影室」というものがあります。
読影とは、主治医からの依頼に基づいてCTやMRIなど必要な検査判断・検査画像の診断を行い、今後の治療方針等に関する助言を提供することです。

「読影室」では、川崎市医師会が会員医師向けに読影を行うことになるのでしょう。

また4階は、災害時には災害対策センターとして機能し、約160名の避難者を受け入れることが可能になります。

■旧中原消防署跡地と中原区役所
旧中原消防署跡地と中原区役所 

現在の中原休日急患診療所は、旧中原消防署跡地から府中街道を渡った中原区役所の隣にあります。
移転距離としては、道路を挟んですぐの場所です。

■中原休日急患診療所
中原休日急患診療所

■中原保健所(中原区役所別館)
中原保健所 

2013/12/30エントリでは、中原区役所隣接の中原休日急患診療所、中原保健所の2施設の移転候補先として旧中原消防署跡地が取りざたされていたことをお伝えしました。

今回川崎市医師会館に整備されるのは「休日急患診療所」であり、「保健所」は含まれていないようです。
中原保健所についても、いずれ整備方針が示されるのではないでしょうか。



さて一方、現在の川崎市医師会館は川崎区宮前町にあります。

■川崎区宮前町の現・川崎市医師会館
川崎区宮前町の現・川崎市医師会館


■現・川崎市医師会館内の川崎市医師会附属准看護学校 現・川崎市医師会館内の川崎市医師会附属准看護学校

■川崎市医師会 准看護学校
http://www.kawasaki.kanagawa.med.or.jp/nursingschool

一見して、なかなか立派な建物ですね。

こちらには川崎医師会附属准看護学校が4階~6階に入っていますが、すでに2016年度生徒募集は行っておらず、2017年3月をもって閉校となる予定です。

川崎市の商業・業務の中心は川崎区ですが、地理的には川崎市の南端となります。
地理的な中心に近く、交通網が発達している武蔵小杉への移転により、全市域の医師会員としては利便性が向上することでしょう。

■中原休日急患診療所の朝の待合室
朝8:40頃の診療所内

また地域住民としては、新しくなる中原休日急患診療所にも期待したいところです。
設備の充実や、待合室の改善がなされると良いと思います。

加えて、現在の中原休日急患診療所の土地が空くことになりますから、その跡地利用についても、地権者である川崎市のまちづくり方針が注目されますね。

【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:再開発情報:その他関連情報 府中街道
2008/4/21エントリ 中原消防署 新庁舎移転
2009/5/22エントリ 中原消防署跡地の中原区役所暫定駐車場
2009/11/13エントリ 中原区の休日急患診療所
2010/6/14エントリ 東京機械製作所跡地再開発始動と、府中街道と二ヶ領用水の一体整備案
2011/10/1エントリ 川崎市が旧中原消防署跡地をJR東日本に売却、新駅連絡通路跨線橋バリアフリー化のための隣接ビル代替地活用へ
2012/8/6エントリ 都市再生機構が「小杉3丁目南地区」の事業化を検討開始
2013/12/30エントリ 旧中原消防署跡地が「中原休日急患診療所」「中原保健所」の移転候補地に
2014/8/28エントリ 川崎市が「国道409号(小杉工区)沿道まちづくり」を発表、総合自治会館跡地に商業・住居複合ビルを構想

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