ホテル・ザ・エルシィ、NEC小杉ビルと一体再開発へ
武蔵小杉駅北口のホテル・ザ・エルシィ跡地の用地を、不動産投資会社の
シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズが取得しました。シンプレクスは、
その南側にあるNEC小杉ビルも保有しており、双方の用地を一体化しての
開発を計画しているようです。
5月12日付の建通新聞神奈川版において報じられています。
■建通新聞神奈川版 武蔵小杉駅北口のホテル跡地を取得
http://www.kentsu.co.jp/kanagawa/news/p04321.html
■解体前のホテル・ザ・エルシィ
一方、ロータリーに接している小杉ビルディングについてはシンプレクスは
取得しておらず、記事中での言及もないことから、3物件一体での再開発
協議は不調に終わったものと想像されます。
■入居募集中の小杉ビルディング
2008/3/7エントリでも取り上げましたが、現在小杉ビルディングは
改装工事が終了、リニューアルオープンすることで新規入居募集を
行っている状態です。ビルの場所も一番有利な駅前ロータリーに
面しており、オーナー側としても再開発に応じにくい部分があったの
ではないでしょうか。
■ホテル・ザ・エルシィ周辺マップ
マップ上で確認すると小杉ビルディングの面積はそれほど大きいものでは
ありませんが、やはりロータリーに面していることは大きいですね。
2007/11/20エントリで取り上げました、「小杉駅周辺地区将来構想案」
では、武蔵小杉駅北口にペデストリアンデッキの設置を推進することと
なっています。
理想のシナリオはやはり、小杉ビルディングまで一体化した再開発を
行うことで駅前大型商業ビルとした上で、それをペデストリアンデッキで
武蔵小杉駅とシームレスに接続する、というかたちではないでしょうか。
溝の口駅のようなかたちですね。
ペデストリアンデッキも「設置を推進する」というだけで、まだ正式な決定
事項ではありません。現状のロータリーですと、小杉ビルディングにせよ
横浜銀行の入っているSTMビルにせよ、2階レベルでデッキとつながる
構造にはなっていませんし、現状のビルの性質上、無理やりつなげても
市民にさしてメリットが生まれない状態です。
いずれにせよ、とりあえずはホテル・ザ・エルシィ単独ではなく、NEC小杉
ビルとの一体開発にはなりそうで、細切れになるよりは良かったと思います。
シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズは不動産開発事業等行う
会社で、実績を見るとオフィスや商業ビルに強みを持っているようです。
実績はいずれもきれいなインテリジェントビルが多いようですが、武蔵小杉
駅前でどのようなアレンジを行うのか、注目が集まります。
【関連リンク】
株式会社シンプレクス・インベストメント・アドバイザーズ
武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉駅北部地区
2007/11/20 小杉駅周辺将来構想案
2008/1//27エントリ ホテル・ザ・エルシィ解体開始
2008/3/7エントリ 小杉ビルディングが入居募集