なかはらミュージカル第12回公演「スマイル!」で中原市民館に笑顔、多様性で世界が繋がる希望描き
中原区の市民ミュージカル「なかはらミュージカル」の第12回公演「スマイル!」が、2025年3月8日(土)、9日(日)に中原市民館多目的ホールおいて上演されました。
今回は多様性をテーマにした温かい物語で、2日間合計4回の公演チケットはいずれも完売で満員の客席となりました。
■なかはらミュージカル第12回公演「スマイル!」
「なかはらミュージカル(なかミュー)」は、2012年から継続的に上演されている市民ミュージカルです。
当初は「なかはらアクトストリート企画委員会」が中原区制40周年を記念した市民提案型事業として企画されました。
その後組織形態を発展させながら現在の「一般社団法人New Act Society」による運営となり、コロナ禍も乗り越えながら今回の第12回公演を迎えました。
世代を超えた豊かな「交流の場」を作り、人や街への理解を深めることによる「シビックプライド」を醸成するとともに、次代を担う子どもたちに実りある体験を提供することで、未来の「まちづくり」「ひとづくり」に貢献することを活動の目的としています。
■中原市民館多目的ホール前に設置されたウェルカムボード
「なかはらミュージカル」は、これまで「アミガサ事件」など地域の歴史を題材に、中原区や前身の御幸村を舞台にした作品を上演してきました。
今回は川崎市市制100周年を記念し、川崎市が掲げる多様性(カラフルかわさき)をテーマに、初めて「どこでもないとある街」が舞台となりました。
■観劇マナーの説明
冒頭、観劇マナーの説明がありました。
単なるアナウンスではなく、スタッフの方が演劇の一部のように楽しく説明をしてくれましたので、皆さん耳を傾けやすかったと思います。
■オープニング「The beginning of the show」
オープニングは全員で歌う「The beginning of the show」から。
一気にミュージカルの世界に引き込まれます。
■名門ミュージカル教室のモンスター保護者たち

■ぶつかりあう個性ある生徒たち

今回の舞台は、多くのトップスターを生み出してきた名門ミュージカルスクール。
髪も肌の色も、話し方も宗教もさまざまな子どもたちが通っています。
我が子を愛する「モンスター保護者」と、センターポジションを狙ってお互いの個性を皮肉りあう生徒たちに校長は頭を悩ませていました。
■転校してきたチリチリ髪の「チリア」

そこに転校してきたのがチリチリ髪の「チリア」です。明るく偏見に囚われないチリアはすぐに溶け込んでいきます。
■チリア(中央左)とサラ(中央右)

ただ、サラサラ髪の「サラ」は、センターポジションに並べられて最初は素直に友達になれませんでした。
■サラを励ましてくれた掃除のおばちゃん

サラのお母さんは、有名な女優さん。
でも、忙しいお母さんはなかなかサラの舞台を観に来てはくれません。
寂しい思いを抱えていたサラを、スクールの掃除のおばちゃんが励ましてくれました。
■スクールのお金を盗んだ疑いで捕まってしまう掃除のおばちゃん

ところが、掃除のおばちゃんは、スクールのお金を盗んだということで捕まってしまいます。
本当かどうかわからない、尾ひれのついた話も噂も広がりました。
■チリアの偏見のない心がサラに届く

でも、偏見のないチリアはそんな噂には惑わされず、サラを慰めます。
チリアの素直な心がサラに届き、ふたりも友達になりました。
■チリアのお父さんが銀行強盗の犯人として逃走中とされ…

■スクールにマスコミが殺到

しかし、今度は病院に入院しているという、チリアの父が銀行強盗の犯人で、刃物を持ったまま逃走中との報道が出ます。
スクールにマスコミが殺到し、たいへんな騒ぎとなりました。
ミュージカルの舞台に、チリアには出演をやめてもらおうという話になってしまいます。
■大人たちやギャングの力も借りてチリアを助けようとする仲間たち


チリアの仲間たちは、風変わりな大人たちやギャングの力も借りて、チリアを助けようとします。
その中で、人を見た目で判断してはいけないことも知りました。
■お母さんに思いをぶつけるサラ

サラのお母さんはチリアを責めますが、サラはお母さんにチリアが自分に足りないものを気付かせてくれた、大切な存在であることを訴えます。
お母さんにも、サラの思いが通じました。
■違うから、友達になれる

■カーテンコール


チリチリ髪の女の子が「銀行強盗犯の子どもの目印」だとマスコミが押し寄せ、チリアの出演が危ぶまれた舞台でしたが、「全員チリチリ髪で出演する」というアイデアで無事にチリアも出演できました。
カーテンコールでは、表題曲「Smile!」をみんなで歌います。
<表題曲「Smile!」より>
デコボコな 私達は ぶつかって 転がるけど
ゆっくりと 歩み寄れば 新しい 答えがある
パズルのピースみたいに それぞれ バラバラだけど
あなたの 笑顔で繋がる Big smile 世界は繋がる
さまざまな違いがあって、時にはぶつかることもありますが、違いを受け入れて歩み寄ること。
笑顔をもって接することで多様性あふれる世界がつながっていくこと。
表題曲「Smile!」には、そんなメッセージがこめられていました。
■CDの販売

■「おかし工房しいの実」のクッキー販売も

また会場では、スタジオ収録したCDなどのグッズ、また障がいのある方の自立支援を行う「おかし工房しいの実」によるクッキーなども販売していました。
実際に舞台を観ると楽曲のメッセージもより深く理解できますし、また聴きたいという気持ちになります。
■武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネル 多様性で世界が繋がる!「なかはらミュージカル」第12回公演「スマイル!」
「なかはらミュージカル」は、脚本・演出・音楽・歌唱指導・振付・ダンス指導まで、プロの方が密着して指導をされています。
「市民ミュージカル」という枠を超えた質の高い舞台が特徴です。
その魅力は映像を見ていただくのが一番ですので、武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネルで一部を紹介させていただきます。
是非、ご視聴ください。
【関連リンク】
・なかはらミュージカル ウェブサイト
・なかはらミュージカル facebookページ
・2013/2/16エントリ 「なかはらアクトストリート2013」「中原空襲展」開催レポート
・2016/12/22エントリ 多摩川の築堤を直訴「アミガサ事件」による「有吉堤」完成から100年。八幡大神・中丸子児童公園の記念碑と遺構をめぐる
・2017/6/7エントリ 東急武蔵小杉駅の情報発信スポット「こすぎアイ」で地域イベント告知を開始、「なかはらミュージカル」実行委員・ボランティアスタッフ・出演者を募集中
・2018/1/26エントリ 「なかはらミュージカル」第6回公演「新・多摩川伝」が2018年3月10日(土)・11日(日)開催、人気のチケット一般販売が1月27日(土)スタート
・2018/5/26エントリ 市民ミュージカル「なかはらミュージカル」がアミガサ事件をテーマに「第7回公演」を2019年3月上演、出演者募集の事前説明会を6月17日(日)に開催
・2019/1/22エントリ 「なかはらミュージカル」がアミガサ事件を描く公演「GREIFEN」を3月9日(土)10日(日)上演、1月26日(土)に完売必至のチケット販売
・2019/4/13エントリ 「なかはらミュージカル」の第7回公演「GREIFEN」が市民の手でアミガサ事件を描き切り喝采、4月21日まで回顧写真展を開催
・2019/6/19エントリ 市民ミュージカル「なかはらミュージカル」第8回公演が2020年3月上演、出演者募集の事前説明会を7月15日(月祝)上丸子小学校で開催
・2021/2/23エントリ 「なかはらミュージカル」第9回公演「Keep Smiling」が中原市民館で3/6・3/7上演、感染症防止対策講じ映像&ライブパフォーマンスに ・2021/3/8エントリ 「なかはらミュージカル」第9回公演が中原市民館で上演成功、リモート稽古経て映像&ライブパフォーマンスが輝く
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今回は多様性をテーマにした温かい物語で、2日間合計4回の公演チケットはいずれも完売で満員の客席となりました。
■なかはらミュージカル第12回公演「スマイル!」

「なかはらミュージカル(なかミュー)」は、2012年から継続的に上演されている市民ミュージカルです。
当初は「なかはらアクトストリート企画委員会」が中原区制40周年を記念した市民提案型事業として企画されました。
その後組織形態を発展させながら現在の「一般社団法人New Act Society」による運営となり、コロナ禍も乗り越えながら今回の第12回公演を迎えました。
世代を超えた豊かな「交流の場」を作り、人や街への理解を深めることによる「シビックプライド」を醸成するとともに、次代を担う子どもたちに実りある体験を提供することで、未来の「まちづくり」「ひとづくり」に貢献することを活動の目的としています。
■中原市民館多目的ホール前に設置されたウェルカムボード

「なかはらミュージカル」は、これまで「アミガサ事件」など地域の歴史を題材に、中原区や前身の御幸村を舞台にした作品を上演してきました。
今回は川崎市市制100周年を記念し、川崎市が掲げる多様性(カラフルかわさき)をテーマに、初めて「どこでもないとある街」が舞台となりました。
■観劇マナーの説明

冒頭、観劇マナーの説明がありました。
単なるアナウンスではなく、スタッフの方が演劇の一部のように楽しく説明をしてくれましたので、皆さん耳を傾けやすかったと思います。
■オープニング「The beginning of the show」


オープニングは全員で歌う「The beginning of the show」から。
一気にミュージカルの世界に引き込まれます。
■名門ミュージカル教室のモンスター保護者たち

■ぶつかりあう個性ある生徒たち

今回の舞台は、多くのトップスターを生み出してきた名門ミュージカルスクール。
髪も肌の色も、話し方も宗教もさまざまな子どもたちが通っています。
我が子を愛する「モンスター保護者」と、センターポジションを狙ってお互いの個性を皮肉りあう生徒たちに校長は頭を悩ませていました。
■転校してきたチリチリ髪の「チリア」

そこに転校してきたのがチリチリ髪の「チリア」です。明るく偏見に囚われないチリアはすぐに溶け込んでいきます。
■チリア(中央左)とサラ(中央右)

ただ、サラサラ髪の「サラ」は、センターポジションに並べられて最初は素直に友達になれませんでした。
■サラを励ましてくれた掃除のおばちゃん

サラのお母さんは、有名な女優さん。
でも、忙しいお母さんはなかなかサラの舞台を観に来てはくれません。
寂しい思いを抱えていたサラを、スクールの掃除のおばちゃんが励ましてくれました。
■スクールのお金を盗んだ疑いで捕まってしまう掃除のおばちゃん

ところが、掃除のおばちゃんは、スクールのお金を盗んだということで捕まってしまいます。
本当かどうかわからない、尾ひれのついた話も噂も広がりました。
■チリアの偏見のない心がサラに届く

でも、偏見のないチリアはそんな噂には惑わされず、サラを慰めます。
チリアの素直な心がサラに届き、ふたりも友達になりました。
■チリアのお父さんが銀行強盗の犯人として逃走中とされ…

■スクールにマスコミが殺到

しかし、今度は病院に入院しているという、チリアの父が銀行強盗の犯人で、刃物を持ったまま逃走中との報道が出ます。
スクールにマスコミが殺到し、たいへんな騒ぎとなりました。
ミュージカルの舞台に、チリアには出演をやめてもらおうという話になってしまいます。
■大人たちやギャングの力も借りてチリアを助けようとする仲間たち


チリアの仲間たちは、風変わりな大人たちやギャングの力も借りて、チリアを助けようとします。
その中で、人を見た目で判断してはいけないことも知りました。
■お母さんに思いをぶつけるサラ

サラのお母さんはチリアを責めますが、サラはお母さんにチリアが自分に足りないものを気付かせてくれた、大切な存在であることを訴えます。
お母さんにも、サラの思いが通じました。
■違うから、友達になれる

■カーテンコール


チリチリ髪の女の子が「銀行強盗犯の子どもの目印」だとマスコミが押し寄せ、チリアの出演が危ぶまれた舞台でしたが、「全員チリチリ髪で出演する」というアイデアで無事にチリアも出演できました。
カーテンコールでは、表題曲「Smile!」をみんなで歌います。
<表題曲「Smile!」より>
デコボコな 私達は ぶつかって 転がるけど
ゆっくりと 歩み寄れば 新しい 答えがある
パズルのピースみたいに それぞれ バラバラだけど
あなたの 笑顔で繋がる Big smile 世界は繋がる
さまざまな違いがあって、時にはぶつかることもありますが、違いを受け入れて歩み寄ること。
笑顔をもって接することで多様性あふれる世界がつながっていくこと。
表題曲「Smile!」には、そんなメッセージがこめられていました。
■CDの販売

■「おかし工房しいの実」のクッキー販売も

また会場では、スタジオ収録したCDなどのグッズ、また障がいのある方の自立支援を行う「おかし工房しいの実」によるクッキーなども販売していました。
実際に舞台を観ると楽曲のメッセージもより深く理解できますし、また聴きたいという気持ちになります。
■武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネル 多様性で世界が繋がる!「なかはらミュージカル」第12回公演「スマイル!」
「なかはらミュージカル」は、脚本・演出・音楽・歌唱指導・振付・ダンス指導まで、プロの方が密着して指導をされています。
「市民ミュージカル」という枠を超えた質の高い舞台が特徴です。
その魅力は映像を見ていただくのが一番ですので、武蔵小杉ライフ公式Youtubeチャンネルで一部を紹介させていただきます。
是非、ご視聴ください。
【関連リンク】
・なかはらミュージカル ウェブサイト
・なかはらミュージカル facebookページ
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