川崎フロンターレは、今シーズンより持続可能な開発目標「SDGs」の推進を掲げています。
かねてから取り組んできた地域貢献・社会貢献の活動をSDGsの「17のゴール」に当てはめて、さらに発展させていく取り組みです。
このたび
川崎フロンターレが川崎市に拠点を置く抗菌加工等の技術開発企業「染めQテクノロジィ」との「SDGs協業」を進めていくことに合意し、4月2日のホームゲーム「セレッソ大阪戦」開催前に調印式が行われました。
■川崎フロンターレ・染めQテクノロジィ・川崎市産業振興財団による調印式
川崎フロンターレは、地域密着を掲げこれまでにもさまざまな貢献活動を推進してきました。
その一部は、本サイトでもご紹介させていただいております。
「SDGs」という言葉こそこれまで前面には出してきませんでしたが、
サッカークラブの枠を超えた幅広い活動は、そのすべてがSDGsに定められた「17のゴール」のいずれかに結びついているものです。
特に17のゴールのひとつ
「17. パートナーシップで目標を達成しよう」は、多くの地域パートナーとの協業により進める川崎フロンターレの活動のほとんどすべてに該当しています。
今回は
公益財団法人川崎市産業振興財団の引き合わせにより、新たなパートナーシップとして川崎フロンターレと染めQテクノロジィの協業が行われることになりました。
染めQテクノロジィは、抗菌加工や防カビ加工などにより、菌・ウイルスから健康を守る環境づくりを支援しています。
またサビ止めやコンクリートの長寿命化などの技術も提供しています。
本社は茨城県猿島郡五霞町ですが、川崎市川崎区榎町にR&Dセンターがあります。
今回、川崎フロンターレ・染めQテクノロジィ・川崎市産業振興財団の3者で合意された協業は下記の3点です。
(1)企業マッチングによる市全体のSDGs活動推進への寄与
(2)川崎フロンターレのSDGsイベントに染めQテクノロジィの出展
(3)川崎市産業振興財団との連携によるSDGs活動推進
2番目の「川崎フロンターレのSDGsイベント」は、
6月18日「北海道コンサドーレ札幌戦」で開催される「かわさきSDGsランド」です。
これははじめての取り組みで、現段階で詳細は未確定ですが、染めQテクノロジィの技術を体験できるブース出展などが行われるようです。
■川崎フロンターレ 吉田明宏副社長
川崎フロンターレの吉田副社長からのメッセージは、下記の通りです。
「川崎フロンターレの記念すべき26周年の周年事業として、新たな挑戦としてこれまで地域密着活動の一環として皆さんと続けてきたさまざまな社会貢献活動を「川崎フロンターレSDGs」として17のゴールに紐づけて体系化してまいりました。
クラブ単体ではなく、多くのパートナーの皆さんとこの活動を行うべく、その第1弾として協業の記者会見を染めQテクノロジィ様と行うこととなりました。
先日茨城県五霞町の染めQテクノロジィ様にお伺いし、社長や社員の皆さまの社会貢献活動に対するミッション・意識・開発力の高さに大変感銘を受けました。我々もひとつでも多くのパートナーの皆さまとつなげていきたいと思っています。
また今回川崎市産業振興財団の仲介もあり、今回調印に至ったことを感謝しております。
川崎フロンターレは、川崎フロンターレSDGsをSDGsで多くの皆さまとつながることによって、単なるサッカークラブではなく、地域社会に欠かせない存在、社会インフラとして、つまり生活インフラとして欠かせない存在になることを目指してまいります」
■染めQテクノロジィ 菱木貞夫社長
染めQテクノロジィの菱木社長のメッセージは、下記の通りです。
「当社の事業をご紹介しますと、人の命を助ける。ウイルスが流行する中でどうウイルスと対決するか。一度塗布したら、そこでウイルスが増殖できなくなる。カビが生えなくなる。カビを殺す薬品はあっても、カビが出なくなる薬品はまだないはずです。そういう技術開発を行っています。
また建物などの社会インフラがありますが、その多くは鉄やコンクリートです。それらの劣化やサビを止めることができます。加えて劣化したものの強度を高めることもできます。
そんなことが今の社会に役に立ったらよいと思い、(川崎市産業振興財団の)三浦理事長にご相談したらこのようなご縁をいただくことができました。
世界的にSDGsが標榜されてから何年か経ちますが、それよりもずっと前から私たちは社会のためにひたすら黙々と研究開発してきました。
そして今回、川崎フロンターレさんとこんなご縁をいただくことができました。
(川崎フロンターレのように)サッカークラブという以上に、本当に地域を大事にして、地域の人たちと結束のあるクラブチームがあるだろうか。本当に感銘を受けております。そんなご縁が、我々にとっても有難いご縁になるのではないかと思い、今日改めて三浦理事長、吉田副社長にも御礼申し上げます。
精一杯この技術を世に広めることで活動してまいりたいと思います。今回は良いご縁をいただいたと思っています」
■川崎市産業振興財団 三浦淳理事長
川崎市産業振興財団の三浦淳理事長は、以前は川崎市の副市長をつとめられていた方です。
今回は両社をマッチングした立場から、本協定に下記のように期待を寄せられました。
「川崎フロンターレ様、染めQテクノロジィ様の協業調印にあたり、誠にありがとうございます。両社をつなげたご縁ということでお招きいただきましたが、産業振興財団としても心から嬉しく思います。
今回の協定締結の意義をお話ししたいと思います。川崎フロンターレさんはサッカーを通じて地域社会、子どもたちをはじめ、笑顔を地域の隅々まで届けていただいている、川崎市民の誇りであるわけです。
染めQテクノロジィさんは、『ナノ密着技術』で長年社会的な課題解決に向けて取り組んでこられている技術開発企業です。縁があってお知り合いになって、是非川崎での展開ということで、川崎市のR&Dの拠点も設けていただきました。
そうした中でフロンターレさんと染めQテクノロジィさんと、ある意味で全く違った方がマッチングして協業締結したわけですが、両社のもつ力・人脈・ネットワーク・技術が協力することで、社会的課題解決や地域社会を元気にすることに貢献できると考えております。
ある意味では両社の協業マッチング自体がイノベーションではないかと考えております。
染めQテクノロジィさんは財団主催の起業家オーディションでさまざまな賞を獲得されました。フロンターレさんについても、本年度から起業家オーディションに協賛いただき、新たに『川崎フロンターレSDGs賞』をつくっていただきます。
こういった両社の取り組みを通じて、とりわけ川崎のスタートアップに大きなエールを送っていただき、スタートアップにおいても川崎の地においてSDGsのが広がることを心から期待したいと思います。
本日がそこに向けたキックオフになろうかと思います。川崎の町がさらに元気になることを期待しております」
本協定による取り組みの第1弾は、6月18日(土)開催のホームゲーム「北海道コンサドーレ札幌戦」でのイベント「かわさきSDGsランド」ということになりそうです。
今シーズンからホームゲームイベントでは
「SDGsブース」が出展していますが、「かわさきSDGランド」はそれをイベント全体に拡大したものになるでしょう。
■川崎フロンターレSDGsブース
■SDGsの主な取り組み一覧を配布
今シーズン、川崎フロンターレのホームゲームイベントにおける
「SDGsブース」では、川崎フロンターレのこれまでの社会貢献・地域貢献活動がSDGsの「17のゴール」のどれに結びついているのか、体系化して説明する展示が行われてきました。
■SDGsブースでの「LEADS TO THE OCEAN」ごみ拾い
■「SDGs」の一環として開催された「フロンターレ牧場」
また
「SDGsブース」を起点に実施していたごみ拾い活動や、ホームゲームイベント「フロンターレ牧場」なども、それぞれSDGsのゴールに結びつくものです。
今回の協定に基づき、「かわさきSDGランド」を皮切りとしつつ、今後さらに具体的な活動や成果がもたらされることを、本サイトとしても楽しみにしたいと思います。
なお、前述の通り4月2日は
J1リーグ第6節「川崎フロンターレvsセレッソ大阪戦」が開催されました。
この試合は川崎フロンターレが中盤でのボールロストやカウンターなどから4失点を喫し、
反撃も及ばず1-4で今季2敗目を喫しました。
これにより、
等々力陸上競技場でのホーム無敗記録は、25試合でストップすることとなりました。
■後半一矢を報いたマルシーニョ選手
©KAWASAKI FRONTALE
後半一矢を報いたのは左サイドでフル出場したマルシーニョ選手です。
途中出場した小林悠選手のポストプレーを起点とした、見事な連携でここは完璧な崩しでした。
得点は良かったとしつつも敗戦したことは残念と振り返り、
「顔を上げて次に向けて良い準備をしていきたい」と切り替えました。
また同日、等々力陸上競技場周辺では
ホームゲームイベント「ドールランド春」が開催されています。
■ホームゲームイベント「ドールランド春」のワルンタ
「ドールランド」は、川崎フロンターレのスポンサーである「ドール」の冠イベントです。
同社は
「かわさき応援バナナ」「かわさき応援アボカド」などで川崎フロンターレとコラボレーションも進めており、「ドールランド」では商品であるバナナをテーマにした企画が毎回開催されます。
上記写真は
マスコットキャラクター「ワルンタ」によるじゃんけん大会で、勝つとドール商品がもらえます。
ワルンタはいつもやる気に乏しく普段はイベントには出てこないのですが、今回はバナナも装着して登場してくれました。
じゃんけんは相変わらず無気力で、寝っ転がったままずっとグーを出したままだったりします。
■「バナナフリーキック」
■ドールランド仕様の「イケメンダンク」
その他、
バナナ越しにフリーキックを決める「バナナフリーキック」や、ドールランド仕様のバスケットボールゲーム「イケメンダンク」など、多くのイベントがありました。
「イケメンダンク」のビジュアルは、ドールランドとのコラボによる
「かわさき応援バナナ」「かわさき応援アボカド」のものですね。
これらのバナナ・アボカドは川崎市内のスーパーで販売されており、
購入すると売り上げの一部が等々力陸上競技場整備資金として寄付されます。
なお、次回のホームゲームイベントは
4月9日(土)で、人気の「陸前高田ランド」です。
陸前高田市の物産販売などにより東日本大震災の被災地を支援するもので、こちらも
川崎フロンターレのSDGs活動のひとつです。
川崎フロンターレでは、引き続きパートナーシップを活かした活動を推進していくものと思われます。
【関連リンク】
・
川崎フロンターレウェブサイト 川崎フロンターレSDGs
・
川崎フロンターレウェブサイト 株式会社染めQテクノロジィとの「クラブパートナー契約」締結のお知らせ
・
染めQテクノロジィ ウェブサイト
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