2009/8/9エントリにおいて、
川崎市環境局との中原区の公園行政に
関する意見交換会を取り上げました。環境局の人的・予算的キャパ
シティの制約もあり、
なかなか公園の管理が行き届かない面がある
のが現状ですが、その一例として再開発地区にある
「新丸子東第2
公園」を取り上げてみたいと思います。
■新丸子東第2公園の所在地
新丸子東第2公園は、再開発地区の
綱島街道から1本脇道に入った
ところにあります。上記マップのグリーンの部分の形状の通りで、
脇道からさらに細い通路で中に入っていったところに公園の敷地が
開けているかたちになっています。
公園の西側は、
パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー
の公開空地と隣接していますが、柵で仕切られていてつながっては
いません。
■新丸子東第2公園の入口
実際に現地を見てみると、このような
細い通路の入口になっていま
す。この時点で、この公園に入っていくのが少々ためらわれますが
・・・。
前方には公園の奥にステーションフォレストタワーも見えますね。
■新丸子東第2公園の全景
細い通路を抜けると、
公園の敷地が広がっています。小さい敷地なの
ですが、果たしてここは公園なのでしょうか?
■生い茂った雑草
敷地の外周部は
雑草が生い茂っていて、もはや近づけません。
さて、以前私がこの公園に来た際も、
「ずいぶん荒れているなあ」と
思いましたが、その際にはこの公園唯一の遊具として、
老朽化した
スプリング遊具が2つありました。
■老朽化したスプリング遊具(前回撮影時点)
ところが、これが現在では・・・、
■遊具があった場所
・・・もう、何がどうなっているのかわかりません。
一応雑草をかきわけて探してみましたが、撤去されたのか、見つか
りませんでした。
■放置自転車
また、手前のフェンス際には、
自転車が放置されていました。放置と
いっても施錠はされており、割合きれいなビニール傘が挟んであり
ましたので、どなたかがここをベースに利用されているように思われ
ました。
何分こんな状態ですので
子どもたちの人影などなく、見かけることが
あるとすれば
ホームレス風の男性がベンチで寝そべっているくらい
です。
■寝泊り禁止のお願い
川崎市環境局側もこの公園のリスクを全くわかっていないわけでは
ないようで、一応このような
寝泊り禁止の看板が設置されています。
看板はきれいでしたので、比較的最近設置されたものではないかと
思います。
■公園からパークシティ武蔵小杉を見上げて
新丸子東第2公園の隣は
パークシティ武蔵小杉ステーションフォレ
ストタワーですので、見上げるとタワーがよく見えます。
公園がこのような状態で放置されるのであれば、
フェンスを挟んで
隣接している公開空地と一緒にして整備してしまった方が良かった
のでは、と思いました。
間口が狭くて
公園全体が閉鎖された死角そのものになってしまう
構造的な問題もあり、現状ですと、公園がこの状態で存在すること
は地域にとってのリスク要因にしかなっていないように感じます。
なお、この新丸子東第2公園の問題につきましては、前回の意見交
換会に先立って、
2009/3/9エントリにおいて
改善して欲しいとのコメ
ントをりえりえさんやミさんからいただきました。
私自身も以前からこの公園は何とかならないものかと思っており
ましたので、
写真入りの資料としてまとめ、川崎市環境局に要望と
してお伝えしております。
・・・ただ、現状は残念ながらご覧の通りでして、
改善されるどころか
以前よりも状況は悪化していました。
きちんと整備するには予算が付くことが必要ですし、やるにしても
ニーズのヒアリングや設計など時間がかかることでしょうが、現状は
あきらかに放置されすぎで、
とりあえず雑草の手入れくらいは最低限
必要と思います。
しかしながら、前回の意見交換会のエントリにもあります通り、川崎
市環境局のできることには限界があるというのが現実で、
人的にも
手が回りきらない面があるようです。
抜本的な再整備は別として、日常的な管理、手入れについては
各
地域の協力がないと立ち行かない、というのが現状です。
前回エントリにおいて、
比較的管理の行き届いた公園として、小杉
御殿団地に隣接した
小杉御殿町2丁目公園の事例に言及しました
が、先日、土曜日の午前中に
草刈りや清掃をしている地域ボランテ
ィアの皆さんをお見かけしました。
■小杉御殿町2丁目公園を清掃する皆さん
これは小杉御殿団地の皆さんによるボランティア活動のようで、こう
した地域の皆さんの協力で公園が維持されています。遊具にも目が
行き届いていて、
破損したり古くなったりした部分が比較的こまめに
交換されているのを確認しています。
(
2007/10/31エントリでも一度取り上げています)
遊具のメンテナンスなども含め、川崎市環境局としては
最低限のチェ
ック以外は連絡ベースでしか対応できない状況です。それはつまり、
地域から声が上がるかどうかで公園の管理状況に格差が出ることを
意味しています。
そういう意味では、新丸子東第2公園の現状を改善して、継続的に
地域の皆さんが快適に利用できるようにするためには、
地域の皆さん
が関心を持って行政に働きかけたり、主体的に環境づくりをしていく
ことも必要なのではないでしょうか。
それにあたっては、当然ながら行政サイドには果たすべき責任を全う
していただくとして、ですね。
このあたり、
2009/9/18エントリ「犯罪のないまちづくり」で取り上げた
ブロークンウィンドウズ理論にかかわるまちづくりの意識とも重なって
くる話のように思います。
ちょうど、9月27日には
「市内統一美化活動」として、川崎市内の各地
で地域の皆さんによるごみ拾いや清掃が行われました。その中で、
中丸子まるっこ公園では草むしりが行われたそうです。
この活動に武蔵小杉のブロガー・たいにーさんが参加され、レポート
記事を書いていらっしゃいました。お疲れ様でした。
■たいにー・すちゃらかのーと 中丸子まるっこ公園の草むしり
http://wankuma.seesaa.net/article/129070718.html
■中丸子まるっこ公園
タマゴが先かニワトリが先か、行政か地域か、いろいろと考え方は
あろうかと思いますが、新丸子東第2公園に関しては、いずれにせよ
現状が早く改善されると良いと思います。
【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:生活情報:公園 新丸子東第2公園
武蔵小杉ライフ:生活情報:公園 小杉御殿町2丁目公園
武蔵小杉ライフ:生活情報:公園 中丸子まるっこ公園
2007/10/31エントリ 武蔵小杉の公園管理:小杉御殿町2丁目公園
2009/3/9エントリ 公園井戸端会議プロジェクトに参加
2009/3/11エントリ 公園井戸端会議と、オリーブの木
2009/8/9エントリ 中原区の公園行政について、川崎市環境局との意見交換会
2009/9/18エントリ 犯罪のないまちづくり