「第3回 丸子の渡し祭り」開催レポート:渡し船は1時間40分待ちの盛況、大田区発祥「揚げパンマン」登場
【Reporter:はつしも】
本日、丸子橋の近くにて「第3回 丸子の渡し祭り」が開催されました。
かつて、旧中原街道において活躍した渡し船「丸子の渡し」が1日限りで復活し、多くの方が会場に集まりました。
■「丸子の渡し祭り」
江戸と平塚市の中原を結ぶ交通網として、徳川家康が整備したのが中原街道です。
その途上、多摩川を渡る渡し船が「丸子の渡し」と呼ばれていました。
1935年に丸子橋が完成したことで「丸子の渡し」は役割を終えましたが、川崎市側・大田区側の地域の皆さんの力により「丸子の渡し祭り」として毎年1日限定で復活することになりました。
「丸子の渡し祭り」の会場は、かつて渡し船が行き来していた場所に近い、丸子橋のそばです。
■「丸子の渡し」の受付
「丸子の渡し」に乗船するためには、まずは手前で受付を行います。
大人(中学生以上)500円、小学生300円です。
■「丸子の渡し」の通行手形
また受付では、先着500名限定で「丸子の渡し」の通行手形を配布していました。
10月9日に先行開催されていた多摩川河川敷のイベントにも参加して焼き印をもらっていると、特典があったようです。
■「丸子の渡し」の長蛇の列
本日、「丸子の渡し」にはご覧の通り川崎市側に長蛇の列ができていました。
11:10頃に並び始めて乗船できたのが12:53頃ですので、1時間40分待ちだったことになります。
川崎市側に比べると、大田区側の行列のほうが短かったようですので、「最初は丸子橋を歩いて大田区側に渡り、大田区側から乗船する」のが効率的だったかもしれません。
15時のイベント終了よりかなり早くに受付は終了しましたので、10時のスタートに合わせて、早くから会場に到着するのがよさそうです。
■待ち時間の好適品「海老のから揚げ」
ただ、イベント開始前からスタンバイをしないと、ある程度の行列は必至でしょう。
待ち時間が長いですので、「海老のから揚げ」などつまめるものを出店で買っておくと、良いかもしれません。
■乗船場所
川崎市側の乗船場所には、木製の階段が設置されています。
乗る際に船が少々揺れますので、ゆっくりと乗船しましょう。
■3艘で回転する渡し船
渡し船は、3艘で川崎市と大田区をつないでいます。
1艘あたりお客さんは8人、乗船していました。
■渡し船から見た丸子橋
さて、いよいよ渡し船に乗船です。
多摩川の上から見る丸子橋は、普段なかなか見ることのないアングルです。
■京浜河川事務所の鉄塔
大田区側の船着き場は、京浜河川事務所の鉄塔近くにあります。
この鉄塔には多摩川の水位を監視するライブカメラが設置されていまして、2016/7/7エントリでご紹介しておりました。
■大田区側で販売「揚げパンマン」
大田区側では、同区発祥とされる「揚げパン」の販売が行われていました。
こちらは川崎市側で宣伝を行っていた「揚げパンマン」です。
■「シン・ゴジラ」大田区側でのロケ写真展
今年大ヒットした映画「シン・ゴジラ」では、武蔵小杉が重要なシーンで登場します。
同作品では大田区でもロケが多数行われていまして、「丸子の渡し祭り」の会場でパネル展が開催されていました。
■川崎市側の出店
続いて、川崎市側の出店や催事も見ていきましょう。
一番手前の「KOSUGI CURRY」など、多数の地元店などが出店していました。
各店舗の看板には、「大田×川崎むすんでつつむ おたかわ」というロゴが掲載されていました。
■「黒湯サイダー」
その一角で販売されていたのが、2016/5/22エントリでご紹介した「黒湯サイダー」です。
川崎市から大田区にかけての一帯は、天然温泉である「黒湯」が出る地域です。
「黒湯」は、古代の植物が枯れて分解された無形成分の影響で茶褐色に色づいているのが特徴で、フミン酸が含まれて美肌効果があるとされています。
この「黒湯サイダー」は、この黒湯をイメージして2014年度に大田区の観光大使と川崎市の大学生が試作したもので、先般川崎市の飲料メーカー・川崎飲料が商品化を行いました。
大田区と川崎市にまたがる地元商品であり、まさに「丸子の渡し祭り」で販売するのにふさわしいといえるでしょう。
■「アユの塩焼き」の行列
■アユの塩焼き
そして「丸子の渡し」にも負けない行列を作っていたのが、「アユの塩焼き」です。
多摩川はかつて高度経済成長期に水質が悪くなりましたが、現在ではアユの遡上がみられるほどに改善しました。
このアユは、多摩川でとれたものです。
かなりの人気がありまして、本日はイベント終了前に完売となりました。
このほか、多摩川の河口でとれたシジミ汁も販売されていました。
■「チーム等々力」のワークショップ
さらに、催事関係もご紹介してまいります。
こちらは等々力緑地周辺の町工場の有志グループ「チーム等々力」のワークショップです。
「チーム等々力」は、川崎のものづくりを子供たちに伝える活動を継続的に展開しており、2015/5/16エントリで「メタルパッチワークアート」をご紹介したことがありました。
今回のワークショップでも、金属加工の町工場の材料を使って、ものづくり体験が行われていました。
■丸子宮元囃子保存会
ワークショップ会場の近くでは、「丸子宮元囃子保存会」の演奏が続いていました。
渡し船の長い待ち時間の間、活気のある音色でひととき耳を楽しませてくれました。
■大道芸
また、大道芸の方も登場しまして、会場を沸かせてくれました。
こちらは座席が用意されていましたので、一休みしながら鑑賞できます。
■連凧
また会場では、さまざまな種類の凧揚げも行われていました。
中でもこの連凧は見事ですね。
■ごみの分別
帰りには、ごみをきちんと分別して捨てるか、持ち帰りをしましょう。
会場では、串、紙コップ、しじみの殻など、会場で実際に発生するごみの種類別に分別をしていました。
■丸子橋近くの「丸子の渡し」の記念碑
今回ご紹介したのは「丸子の渡し祭り」の一部ですが、渡し船だけでなく、想像以上にさまざまな催しが行われていました。
大田区側ともあわせて、家族で楽しめるイベントになっていたかと思います。
また来年も開催される予定ですので、本エントリも参考に、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
【関連リンク】
・川崎市報道発表資料 「丸子の渡し祭り」を開催します
・とどろき水辺の楽校 平成28年10月30日(日)『丸子の渡し祭り』開催のお知らせ
(多摩川・大田区関連)
・2009/9/23エントリ 川崎歴史ガイド・中原街道ルート(1):「丸子の渡し」
・2011/6/1エントリ 丸子橋の大田区側の親柱
・2011/7/16エントリ 「ガス橋」と平間の渡し
・2011/11/25エントリ 大田区から見る武蔵小杉再開発ビルと、富士山
・2012/8/15エントリ ガス橋から見た、六郷土手の花火大会
・2015/3/22エントリ 多摩川浅間神社の見晴らし台から望む、武蔵小杉周辺パノラマ
・2015/10/13エントリ 中原区にあった、日本初の常設サーキット。 「多摩川スピードウェイ」メインスタンド跡地を歩く
・2015/11/21エントリ 「多摩川スピードウェイ・回顧展」が11月21 日(土)・22日(日)開催、第1回レース優勝車「オオタ号」を展示中
・2016/2/5エントリ 大田区側の多摩川河川敷から見る、武蔵小杉の 鏡面世界パノラマ
・2016/4/8エントリ (番外編):旧中原街道「桜坂」から見えるソメイヨシノと、武蔵小杉の高層ビル群
・2016/7/7エントリ 丸子橋周辺の多摩川水位を、24時間ライブ配信。「国土交通省京浜河川事務所 田園調布出張所」の鉄塔探訪
・2016/7/17エントリ 中原区の、日本初常設サーキットの記録。市民ミュージアム「多摩川スピードウェイ展」が本日スタート、福田市長も観覧/スピードウェイ遺構には記念パネルが設置
・2016/8/6エントリ 川崎歴史ガイド・中原街道ルート(番外編):大田区側「おいと坂」と、「美富士橋」から見る武蔵小杉の高層ビル群
(丸子の渡し祭り参加団体関連)
・ 2015/5/16エントリ 「川崎ものづくりフェアin等々力」のメタルパッチワークアートと、段ボールパーク
・2016/5/22 川崎市・大田区の地サイダー登場。甘さ控えめ「黒湯サイダー」が各銭湯とスリーエフで発売中
本日、丸子橋の近くにて「第3回 丸子の渡し祭り」が開催されました。
かつて、旧中原街道において活躍した渡し船「丸子の渡し」が1日限りで復活し、多くの方が会場に集まりました。
■「丸子の渡し祭り」
江戸と平塚市の中原を結ぶ交通網として、徳川家康が整備したのが中原街道です。
その途上、多摩川を渡る渡し船が「丸子の渡し」と呼ばれていました。
1935年に丸子橋が完成したことで「丸子の渡し」は役割を終えましたが、川崎市側・大田区側の地域の皆さんの力により「丸子の渡し祭り」として毎年1日限定で復活することになりました。
「丸子の渡し祭り」の会場は、かつて渡し船が行き来していた場所に近い、丸子橋のそばです。
■「丸子の渡し」の受付
「丸子の渡し」に乗船するためには、まずは手前で受付を行います。
大人(中学生以上)500円、小学生300円です。
■「丸子の渡し」の通行手形
また受付では、先着500名限定で「丸子の渡し」の通行手形を配布していました。
10月9日に先行開催されていた多摩川河川敷のイベントにも参加して焼き印をもらっていると、特典があったようです。
■「丸子の渡し」の長蛇の列
本日、「丸子の渡し」にはご覧の通り川崎市側に長蛇の列ができていました。
11:10頃に並び始めて乗船できたのが12:53頃ですので、1時間40分待ちだったことになります。
川崎市側に比べると、大田区側の行列のほうが短かったようですので、「最初は丸子橋を歩いて大田区側に渡り、大田区側から乗船する」のが効率的だったかもしれません。
15時のイベント終了よりかなり早くに受付は終了しましたので、10時のスタートに合わせて、早くから会場に到着するのがよさそうです。
■待ち時間の好適品「海老のから揚げ」
ただ、イベント開始前からスタンバイをしないと、ある程度の行列は必至でしょう。
待ち時間が長いですので、「海老のから揚げ」などつまめるものを出店で買っておくと、良いかもしれません。
■乗船場所
川崎市側の乗船場所には、木製の階段が設置されています。
乗る際に船が少々揺れますので、ゆっくりと乗船しましょう。
■3艘で回転する渡し船
渡し船は、3艘で川崎市と大田区をつないでいます。
1艘あたりお客さんは8人、乗船していました。
■渡し船から見た丸子橋
さて、いよいよ渡し船に乗船です。
多摩川の上から見る丸子橋は、普段なかなか見ることのないアングルです。
■京浜河川事務所の鉄塔
大田区側の船着き場は、京浜河川事務所の鉄塔近くにあります。
この鉄塔には多摩川の水位を監視するライブカメラが設置されていまして、2016/7/7エントリでご紹介しておりました。
■大田区側で販売「揚げパンマン」
大田区側では、同区発祥とされる「揚げパン」の販売が行われていました。
こちらは川崎市側で宣伝を行っていた「揚げパンマン」です。
■「シン・ゴジラ」大田区側でのロケ写真展
今年大ヒットした映画「シン・ゴジラ」では、武蔵小杉が重要なシーンで登場します。
同作品では大田区でもロケが多数行われていまして、「丸子の渡し祭り」の会場でパネル展が開催されていました。
■川崎市側の出店
続いて、川崎市側の出店や催事も見ていきましょう。
一番手前の「KOSUGI CURRY」など、多数の地元店などが出店していました。
各店舗の看板には、「大田×川崎むすんでつつむ おたかわ」というロゴが掲載されていました。
■「黒湯サイダー」
その一角で販売されていたのが、2016/5/22エントリでご紹介した「黒湯サイダー」です。
川崎市から大田区にかけての一帯は、天然温泉である「黒湯」が出る地域です。
「黒湯」は、古代の植物が枯れて分解された無形成分の影響で茶褐色に色づいているのが特徴で、フミン酸が含まれて美肌効果があるとされています。
この「黒湯サイダー」は、この黒湯をイメージして2014年度に大田区の観光大使と川崎市の大学生が試作したもので、先般川崎市の飲料メーカー・川崎飲料が商品化を行いました。
大田区と川崎市にまたがる地元商品であり、まさに「丸子の渡し祭り」で販売するのにふさわしいといえるでしょう。
■「アユの塩焼き」の行列
■アユの塩焼き
そして「丸子の渡し」にも負けない行列を作っていたのが、「アユの塩焼き」です。
多摩川はかつて高度経済成長期に水質が悪くなりましたが、現在ではアユの遡上がみられるほどに改善しました。
このアユは、多摩川でとれたものです。
かなりの人気がありまして、本日はイベント終了前に完売となりました。
このほか、多摩川の河口でとれたシジミ汁も販売されていました。
■「チーム等々力」のワークショップ
さらに、催事関係もご紹介してまいります。
こちらは等々力緑地周辺の町工場の有志グループ「チーム等々力」のワークショップです。
「チーム等々力」は、川崎のものづくりを子供たちに伝える活動を継続的に展開しており、2015/5/16エントリで「メタルパッチワークアート」をご紹介したことがありました。
今回のワークショップでも、金属加工の町工場の材料を使って、ものづくり体験が行われていました。
■丸子宮元囃子保存会
ワークショップ会場の近くでは、「丸子宮元囃子保存会」の演奏が続いていました。
渡し船の長い待ち時間の間、活気のある音色でひととき耳を楽しませてくれました。
■大道芸
また、大道芸の方も登場しまして、会場を沸かせてくれました。
こちらは座席が用意されていましたので、一休みしながら鑑賞できます。
■連凧
また会場では、さまざまな種類の凧揚げも行われていました。
中でもこの連凧は見事ですね。
■ごみの分別
帰りには、ごみをきちんと分別して捨てるか、持ち帰りをしましょう。
会場では、串、紙コップ、しじみの殻など、会場で実際に発生するごみの種類別に分別をしていました。
■丸子橋近くの「丸子の渡し」の記念碑
今回ご紹介したのは「丸子の渡し祭り」の一部ですが、渡し船だけでなく、想像以上にさまざまな催しが行われていました。
大田区側ともあわせて、家族で楽しめるイベントになっていたかと思います。
また来年も開催される予定ですので、本エントリも参考に、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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