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2023年
06月09日

川崎フロンターレの「かわさきこども食堂ネットワーク」支援にウエインズトヨタ神奈川が参画、営業所を寄贈品置き場に提供

川崎フロンターレは、川崎市と連携協定を締結して「川崎フロンターレSDGs」の取り組みを推進しています。

その一環として、昨年8月に「かわさきこども食堂ネットワーク」とクラブパートナー企業等とのマッチングを行い、同ネットワークの課題解決を図っていくことを発表していました。

■SDGs連携協定に基づく「かわさきこども食堂ネットワーク」支援の取り組み図
かわさきこども食堂ネットワーク支援の取り組み
©KAWASAKI FRONTALE

そしてこのたび、この枠組みにパートナー企業である「ウエインズトヨタ神奈川」が加わり、こども食堂の長年の課題である「寄贈品置き場」として同社の9か所の営業所が提供されることとなりました。

6月10日から受け入れを開始し、約350kgの食品を分配して保管していきます。

またこれとあわせて、同社が小田原で地域貢献活動として協力している「桑原めだか米」260kgがかわさきこども食堂ネットワークに寄贈され、6月7日に贈呈式が行われました。
 
■川崎フロンターレ・ウエインズトヨタ神奈川・かわさきこども食堂ネットワークによる贈呈式
贈呈式

「こども食堂」とは、さまざまな事情のある子どもたちが一人でも安心して利用できる、無料または廉価な食事を提供する食堂のことです。

「かわさきこども食堂ネットワーク」は、川崎市内のこども食堂の連携ネットワークで、情報共有や交流、課題解決を目的に活動しています。

こども食堂の認知度が向上するにつれて、企業や地域のフードドライブなどで多くの食品が寄贈で集まる一方、その「置き場」の確保が大きな課題となっています。

今回は川崎フロンターレの仲介により、ウエインズトヨタ神奈川が9つの営業所を寄贈品置き場として提供することになり、取り組みの目的としていたこども食堂の課題解決が大きく進むことになりました。

■贈呈式が行われたウエインズトヨタ神奈川中原店
ウエインズトヨタ神奈川中原店

ウエインズトヨタ神奈川中原店

ウエインズトヨタ神奈川は、2023年1月に横浜トヨペット、トヨタカローラ神奈川、ネッツトヨタ神奈川の3社が統合されたトヨタの販売会社です。

地域連携活動にも力を入れ、2004年から川崎フロンターレの選手・関係者の移動や荷物の運搬用に10台以上の車両を提供し、2013年からはオフィシャルスポンサーとして看板の掲載やエキサイトマッチの開催(試合の冠スポンサー)も行っています。

今回の贈呈式は営業所のひとつ「ウエインズトヨタ神奈川中原店」で行われ、同社の印出副社長、間島専務執行役員、川崎フロンターレ吉田社長、かわさきこどもネットワークの佐藤代表、あらぐさこども食堂の上野代表、そしてふろん太君が出席しました。



■ウエインズトヨタ神奈川 間島努専務執行役員
間島専務執行役員

(間島専務執行役員挨拶)
フロンターレさんと弊社のお付き合いについて、ご説明させていただきたいと思います。弊社の中でも一番川崎フロンターレさんとのお付き合いが長いのが私でありまして、ファンの皆さま、ここにいるふろん太君とも仲良くさせていただいております。フロンターレさんと弊社のお付き合いは、もともとはフロンターレさんと弊社の社員の仲からはじまりました。いろんな話を聞いているなかで、2004年にハイエースの貸与というかたちで会社としてお付き合いをスタートさせていただきました。

以前の武田社長は地域密着ということで、選手が一緒になって商店街を回る、そういう地域密着・貢献という考え方について神奈川で商いをさせていただいている我々と、全く同じだなと思いました。またお子様のファンを大事にするという姿に、我々も今のお客様だけでなく、将来のお客様という面で我々も一緒にサポートすることできたらなという思いで、武田社長の時代、藁科社長の時代、そして今いらっしゃる吉田社長の時代まで一貫している、「地域」ということに着目する姿に、我々も一緒にやっていきたいなと思ってきました。

2013年からオフィシャルスポンサーになり、そして2019年からはふろん太君のパンツスポンサーのお話をふろん太君からいただいて、OKを出した次第です。そして我々としては延べ10台、車を貸与させていただいています。トップチームやスタッフの皆さまに貢献できていればと思います。
そして先月エキサイトマッチのハーフタイムで走行した3台をフロンタウン生田に貸与させていただいて、アカデミーや地域活動のサポートをできるようにさせていただいております。

このようななかで「かわさきこども食堂ネットワーク」様とのサポートの話をいただいて、本日にいたった次第でございます。我々のロゴの真ん中には人がいます。これは社員でもあり、また地域のお客様でもあります。このような縁をしっかり大事にしていき、これからもフロンターレさん、かわさきこどもネットワークさんといい活動ができたらなと思います。



■川崎フロンターレ 吉田明宏社長
川崎フロンターレ吉田明宏社長

(吉田明宏社長挨拶)
我々川崎フロンターレは、2022年に川崎フロンターレSDGsというものを立ち上げまして、環境活動を含めて地域の皆さまと一緒にSDGs活動を進めてまいりました。
その一環といたしまして、川崎市内のこども食堂約45か所の中間支援団体でおられる、こちらのかわさきこども食堂ネットワーク様の活動に共感しまして、ぜひお手伝いさせていただきたいということで、昨年の8月からお手伝いをさせていただいております。

当初、いろんなお話をお伺いしたところ、たくさんの課題を抱えておられるということで、ひとつは大量の寄贈品提供会社との調整、こども食堂45か所への配布、コントロール、寄贈品置き場、配送ルートなど、こういったことが大きな課題ということでした。

我々川崎フロンターレがサッカーを通じていろいろ支援をいただいているパートナー会社様各社に、こういったことを解決していただける会社があるのではないかとお声がけをして、現在8社のパートナー様に一緒に活動をしていただいています。そういう意味では、今回ウエインズトヨタ神奈川様が9社目ということになります。


ウエインズトヨタ神奈川様との関係は、さきほど間島専務からお話いただきましたように、長いいい関係を続けさせていただき、我々にとっては本当にありがたいパートナーとしてご支援いただいています。我々のサッカーの活動においては、スタジアムやイベントまで本当に多くのものを運ぶのが大事なことです。また地域の商店街を回るためには自動車はなくてはならないものです。こういったものを貸与いただきまして、街を走っていると、川崎フロンターレのマスコットの絵のついた車をお見掛けいただくことがあると思いますけれども、我々は安全運転を心掛けながら、川崎市内を走り回っているということでございます。

かわさきこども食堂ネットワーク様との取り組みにおいて、8か月間で2022年度の寄贈品量トータル5.1トンでございます。我々がご支援させていただいたのが全体の30%を占めるところまできております。こうした寄贈品量が増えるにあたっては、一時保管や配送などの課題がどんどん大きくなっているということでございますので、今般のウエインズトヨタ神奈川様の営業所を利活用させていただくことが本当に、今抱えている大きな課題の解決になるということでございます。

我々は単なるサッカークラブではなく、地域の社会インフラとしての役割、つまり生活の一部として、なくてはならない存在としてのクラブを目指しております。本日お集りのメディアの皆さまにも、引き続きご協力、ご配慮をお願いいたします。本日は本当にありがとうございます。



■かわさきこども食堂ネットワーク 佐藤由加里代表
かわさきこども食堂ネットワーク佐藤様

(佐藤代表挨拶)
さきほど川崎フロンターレ社長の吉田様からご説明をいただきました通り、昨年の8月から川崎フロンターレさまを通じてパートナー企業8社による当ネットワークへの支援がスタートいたしました。
この支援を始めるにあたって、どんなものが一番必要としているのか、押し付けではなく実際に欲しいものをいくつかあげてくださいというご相談を伺いまして、何回か打ち合わせをした結果、寄贈品ということがまずは欲しいねということで、バナナですとかコアラのマーチといったお菓子の寄贈からスタートしました。

昨年来、17トンのうち5トンが川崎フロンターレさんを通じた支援ということになります。

どんどん寄贈品が増えていく中で、またあらたな課題が出てきまして、どこに一時的に保管したらいいのかというところと、それをどうやって運んだらいいのかという新たな課題が出てきました。今回、ウエインズトヨタ神奈川様のご協力をいただけるということで、子ども食堂支援品の一時的な保管場所として提供していただけることになりました。


子ども食堂支援という話になると、商品をあげるよとか、みんなでフードドライブしたものを提供するよ、といったお話をよく聞くんですけれども、具体的に形に見えないことなんですが、置き場の支援は非常に助かる、ものすごくありがたい取り組みで、とても先駆的な支援ではないかと思います。

先日全国の子ども食堂の中間支援団体50名が集まる会議に参加してきたんですけれども、どんな支援があるか、行政からどんな支援を受けているかという話を聞いてきたんですが、プロスポーツチームがパートナー企業様と一緒に地域のネットワークを支援するといったこういう取り組みは、全国でも稀にみるというか、川崎だけ、フロンターレさんだけの取り組みで、ほかの団体からは「どうやったらそうやって素敵なお話をもらえるの」「私も川崎にいきたい」、そういったお話をいくつかいただいた状況でございます。このような取り組みを作っていただけましたフロンターレさん、ウエインズトヨタ神奈川様に感謝申し上げます。

さきほどご説明にありました、神奈川県産のめだか米260kgを寄贈いただけるという話も伺っています。目の前に2kgの袋がいくつか並んでいるんですけれども、ネットワークの登録団体が45か所あります。川崎市内には70か所の子ども食堂があります。強制ではなく任意参加ですので参加団体が45ということなんですが、ウエインズトヨタ神奈川様の協力店舗を通じて、引き渡しができればなと思っております。ウエインズトヨタ神奈川様も「260kg」という数字にこだわったので、こちらとしても26kg、「26」という数字にこだわって、各子ども食堂に寄贈を予定しています。抽選の結果、当選の団体にご連絡という形をとりたいと思います。

■引き取り確認用カード
引き取り確認用カード

引き取りにあたっては、ウエインズトヨタ神奈川の社員の方々が、お米を引き取りにきた方が本当に子ども食堂の方なのかわからないと困る、ということで、どうしたらよいかご相談させていただいてですね、こういったカードを子ども食堂にお渡しして、このカードを持って店舗に行くと、確かに子ども食堂の方だということがわかって、お渡しできるという、こういうところまできめ細やかなご配慮をいただいておりますことも、お伝えしたいと思います。



■ウエインズトヨタ神奈川 印出和憲代表取締役副社長
副社長

(印出副社長挨拶)
かわさきこども食堂ネットワークの方々が寄贈品の置き場にお困りになっているということで、日ごろお世話になっている川崎フロンターレさんからお話をいただきまして、我々として何かできることなないかなと検討していく中で、我々の営業所を置き場として提供させていただくかたちとなりました。ただ店舗も大きいところ、小さいところありまして、工場も併設していたり当然お客様もいらっしゃいますし、なかなか会社としてはどこまでできるのかという、困る部分もあるのかなと思っていたんですけれども、SDGsはできるところを自分なりにやっていくのがたぶんスタートななんだろうなと思っていますので、そういう面では各9つの店舗が地域の子ども食堂の皆さまと相談しながら修正していくというのが一番だなと思っていますので、そういうかたちで提供させていただくことといたしました。

■「桑原めだか米」
桑原めだか米

今回、ここにありますめだか米を寄贈させていただくかたちになります。実はですね、我々の会社は小田原の桑原というところにあります、めだか米を10年以上支援させていただいております。ここでできたお米の配送ですとか、認知向上ですとか、田植えですとか、稲刈りなど、社員やお客様も入っていただいて体験していただくという活動をさせていただきました。

めだか米のメダカは、絶滅危惧種にも指定されています。実はめだかはいろんな品種が混ざってくると、日本古来のめだかがいなくなっていってしまいます。しかも水がきれいであるなど環境が非常に重要ということで、小田原で環境をしっかりしていこうということと、地産でものをつくっていこうというかたちで、10年以上まえからいろんな形で一緒にやってきたということです。

今回はお店の場所の提供ということだけではなく、我々として出せるものはないかなと相談したところ、そうだ、めだか米があるよねということで、我々として260kg寄贈させていただくこととしました。

この260kgというのはフロンターレのフロからとったということで、フロンターレさんに間に入っていただいたこともあり、260kg贈呈させていただくことといたしました。

実は昨日も社員と、社員の家族で小田原の方に行きまして、田植えをやってきました。我々がスポンサーしている横浜ビー・コルセアーズの森井キャプテンにも参加いただきました。こういったかたちで我々としても社会貢献として活動させていただいていますが、我々も地域に子ども食堂に置き場の問題を含め、さまざまな課題があるということをわかっていなかった部分もあります。我々のスタッフも子ども食堂さんとの接点を含めていろいろ勉強する価値があると思いますし、そういった地域貢献に取り組んでまいりたいと思います。



■あらぐさこども食堂 上野規子代表(右から2番目)
 上野代表

また今回、贈呈式で挨拶はされていませんが、「あらぐさこども食堂」の上野規子代表にも個別取材でお話を伺いました。

「あらぐさこども食堂」はかわさきこども食堂ネットワークに加わり、佐藤代表とも協力して活動をされています。

こども食堂は「一緒に食事をする」コミュニケーションも重視していますが、コロナ禍でお弁当の持ち帰り形式が続きました。

行動規制が撤廃された現在は食事形式も再開していますが、お弁当形式も便利でニーズが高いこと、食事形式は場所が課題で20名程度が限界であることなどから、現在のところ利用者の要望にあわせて食事・お弁当の両面で提供されているということです。

利用者数、こども食堂の数もともに増えているということで、必要性が高まっていることを実感されているようでした。

■「桑原めだか米」の贈呈式
めだか米の贈呈式

「桑原めだか米」は、小田原市桑原・鬼柳地区で生産されているお米です。
富士山や箱根山系を水源とする酒匂川の湧水で満たされた田んぼで育てられています。

これらの地区の水はたいへん良質で、県内唯一の絶滅危惧種である野生メダカの生息地でもあります。
「桑原めだか米」は、メダカが泳ぐほどきれいな川の水で育てられたお米としても人気があるのだそうです。

ウエインズトヨタ神奈川は印出副社長の挨拶にもあるように、桑原めだか米の生産活動を社員や家族参加で10年来支援されているということです。

今回の営業所の「置き場」提供とあわせて、「桑原めだか米」260kgをかわさきこども食堂ネットワークに寄贈されることとなりました。

■ふろん太君のパンツスポンサー
パンツスポンサー

前述のとおりウエインズトヨタ神奈川と川崎フロンターレの縁は古く、また2019年からはふろん太君のパンツスポンサーも務めていました。

ふろん太君のパンツにロゴが入っていますので、今度ご覧になってみてください。

■フロンタウン生田に貸与された車両
フロンタウン生田の車

フロンタウン生田の車


■クラウドファンディングのリターンで寄せられた応援メッセージ
フロンタウン生田の車

フロンタウン生田の車

また同社はかねてから川崎フロンターレに車両を貸与し、先日オープンした「フロンタウン生田」にも3台の車両を提供しています。

この車体に応援メッセージを入れられるクラウドファンディングも実施し、弊紙でもご紹介しておりました。


元々の「サッカークラブのスポンサー」という取引関係にとどまらず、今回のような地域の課題解決に昇華させていく取り組みは、地域密着やSDGs推進を掲げる川崎フロンターレならではではないでしょうか。

「単なるサッカークラブではなく、地域に欠かせないインフラでありたい」

そう語る川崎フロンターレ吉田社長のビジョンに、また近づく一歩と言えそうです。

■2021年のウエインズグループの優勝祝賀懸垂幕(神奈川丸子店)
トヨタカローラ神奈川

■2022年のホームゲームイベント「かわさきSDGsランド」の「キットパス」体験
キットパス

【関連リンク】
かわさきこども食堂ネットワーク ウェブサイト
ウエインズトヨタ神奈川 ウェブサイト
2022/8/9エントリ 川崎市・川崎フロンターレがSDGs協定締結し会見、地域社会のインフラ目指し「かわさきこども食堂ネットワーク」をパートナーと支援
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