【Reporter:はつしも】
2021年5月23日に、J1リーグ第15節
「川崎フロンターレvs横浜FC戦」が等々力陸上競技場で開催されました。
ここまで無敗で首位を走る川崎フロンターレと、わずか1勝にとどまり最下位に沈む横浜FCとの戦いは、多くの決定機を生み出した
川崎フロンターレが3得点を先行し、3-1で勝利しました。
川崎フロンターレはこの勝利により、
J1リーグ連続無敗記録を「23試合」に更新し、リーグ首位をひた走っています。
■得点の起点となり1ゴールも挙げた田中碧選手(右)と家長昭博選手(左)
(c)川崎フロンターレ
この試合、攻撃の起点となったのは
インサイドハーフ(中盤の攻撃的ポジション)の田中碧選手です。
同選手は
U-24日本代表の中心を担い、強豪アルゼンチン戦で圧倒的なパフォーマンスとリーダーシップを示したことでサッカー専門メディアで代表チームの「皇帝」「王様」とも評されるなど、東京五輪代表選出も有力視されています。
今季の川崎フロンターレにおいても全試合に出場し、中盤で別格の存在感を放っているところです。
この
横浜FC戦においても得点の起点となる縦パスを供給し、また自身でも華麗なターンから1得点を挙げて勝利に貢献しました。
もっとも、
本人は疲労の出た後半にミスがあったことを悔やみ、「自分にがっかりしている」と自身に高いハードルを課していました。
そんな選手のあくなき向上心こそが、川崎フロンターレが現在国内最強であるゆえんではないか、と感じさせます。
■ホームゲームイベント「等々力スーパーキッズランド」
この日の等々力陸上競技場周辺でのホームゲームイベントでは、
本来は「陸前高田ランド・初夏」が開催される予定でした。
これは川崎フロンターレと友好協定を締結する陸前高田市の物産等の販売を行う人気イベントでしたが、
新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止になりました。
そこで
急遽代替開催されたのが、「等々力スーパーキッズランド」です。
これは従来のキックターゲットなどのミニゲームイベント
「等々力キッズランド」のアトラクションをリニューアルしたもので、5月12日の「ベガルタ仙台戦」で初開催されたものです。
■「ナインストライカー」
一番人気は、
キックターゲット「ナインストライカー」です。
従来はボードの一部に的となる穴があって、そこに見事通すと得点になるのですが、
今度はボード全体が的で、9分割されたものを順次命中させていく形になっています。
小さい的に当てるのは難しいですが、これはとりあえず前に飛ばせればひとつは命中できそうですね。
一方で腕に覚えのある方は狙いを定めて打ち分けることもできますし、幅広く楽しめて良いのではないでしょうか。
ロッテがスポンサーですので、ボードはロッテのお菓子になっています。
■「ドリブルトッポ」
こちらもロッテのお菓子、「トッポ」のキャラクターを取り入れた
「ドリブルトッポ」です。
ドリブルのタイムアタックで、往復時間によってもらえるトレーディングカードの枚数が変わります。
そんなに手間取らずに往復すると、大体10数秒くらいの時間になると思います。
■恒例「イケメンダンク」
最後の
「イケメンダンク」は、例年と基本的に同じ内容かと思います。
ダンクではなくフリースローで、バスケットゴールに3球、投じることができます。
ボードに登場するイケメンが、
家長昭博選手、知念慶選手、長谷川竜也選手になっていました。
マスコットキャラクターの
ふろん太・カブレラも、イケメン仕様で眉がキリっとしています。
■武岡優斗元選手のグッズ獲得イベントに登場した「ワルンタ」
そして、この日は
かつて川崎フロンターレに在籍していた武岡優斗元選手の現役引退イベントも開催されました。
新丸子の同人誌専門印刷会社「ねこのしっぽ」の協力により、
同選手のオリジナルキーホルダーが500個製作され、じゃんけんで勝利すると獲得できるという企画に、マスコットキャラクターの「ワルンタ」が登場しました。
この「ワルンタ」はふろん太と違って働かないことで知られ、本日も久々の等々力陸上競技場でしたがダルそうにじゃんけんに参加していました。
■武岡優斗元選手本人も登場
そして途中から、ワルンタにかわって
武岡優斗元選手本人が登場して、じゃんけんに参加です。
同選手は
2014~2018シーズンに在籍し、2019はヴァンフォーレ甲府、2020はレノファ山口でプレイしたのちに現役引退しました。
着ているユニフォームは2016年の、一番思い入れがあるシーズンのものということです。
この時のじゃんけんも流れ作業ではなく、
じゃんけんが終わった後の参加者にも笑顔を向けて応対され、さすがに「川崎フロンターレの選手」でした。
武岡優斗さんは、例えば中村憲剛さんのように在籍年数が長かったわけではなく、また移籍後2年以上が経過しているわけですが、
サポーターに愛され、こうしたイベントが成立する理由がわかった気がいたします。
■メッセージ寄せ書きをプレゼント
そしてじゃんけん大会終了後には、
会場で集められた寄せ書きがプレゼントされました。
在籍当時の写真を印刷したシートに、メッセージがびっしりと埋まっています。
■等々力陸上競技場の引退セレモニー
等々力陸上競技場の試合開始前、
引退セレモニーが行われました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため上限5,000人が設定され、
無人となったバックスタンドに、武岡優斗さんの「17番」の2016年ユニフォームと、メッセージ横断幕が掲示されています。
武岡優斗さんも、移籍後の甲府、山口でもそれぞれ1年間で多くの試合に出場し、力を尽くしたことと思いますが、それでもやはり
選手としてトップリーグで活躍した川崎フロンターレでの5年間に特に思い入れが強かったのではないでしょうか。
川崎フロンターレでの2017、2018シーズンにJ1連覇も体験していますが、その2年間は出場試合数がリーグ3試合、5試合にとどまり、次の年に移籍しています。
今回のイベントで、連覇よりもリーグ18試合に出場した2016シーズンユニフォームを選んだ武岡優斗さんの選択から、
選手はやはり試合に出ること、自分の力がクラブにダイレクトに貢献したことに価値を見出すものと感じました。
川崎フロンターレは現在国内最強のクラブとされており、その選手層の厚さからも
中村憲剛さんのように「川崎フロンターレで引退すること(選手生命の最後まで川崎フロンターレの水準を維持すること)」はなかなかハードルが高くなってきているかもしれません。
今後も移籍する選手は出てくると思いますが、そんな
移籍選手が帰ってこられる「ホーム」の温かさを持ち続けることも、川崎フロンターレの良さではないでしょうか。
■カブレラも「17番」を身に着け
■陸前高田ランドは中止も「たかたのゆめちゃん」は登場
【関連リンク】
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川崎フロンターレ ゲーム記録 第15節
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武岡優斗オフィシャルブログ 引退セレモニー。
(2021シーズン関連)
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2021/2/26エントリ 川崎フロンターレがマリノス戦制しJ1ホーム開幕戦9年ぶり勝利、緊急事態宣言下で「ソーシャルディスタンス等々力キッズランド」開催
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