川崎市と東京都では、多摩川に架ける「等々力大橋(仮称)」の整備を進めています。
これは中原区宮内の「宮内新横浜線」と世田谷区玉堤「目黒通り」をつなぐもので、川崎市では「宮内新横浜線」の整備を先行して進めてきました。
2021/11/25エントリにおいて、この橋梁下部の橋脚・橋台の建設工事が着工になったことをお伝えしましたが、その後工事が進み、橋脚部分の躯体が立ち上がってきました。
■「等々力大橋(仮称)」の建設に伴う通行止め
■建設工事のお知らせ
前回エントリでお伝えした通り、「等々力大橋(仮称)」の下部工事に伴って、多摩川土手や河川敷の一部が通行止めになっています。
現在は多摩川土手の「かわさき多摩川ふれあいロード」が、橋台部分の工事のために通行止めになり、通過するためには一度河川敷に降りるようになっていました。
■「多摩川大橋(仮称)」の橋台
そしてこちらが、徐々に形になってきた多摩川大橋(仮称)の橋脚です。
建設工事のうえでは「P3橋脚」と呼ばれているものです。
■橋梁断面イメージ図
■「P3橋脚」
川崎市側では、今回立ち上がってきた「P3橋脚」と「A2橋台」の建設工事が行われます。
「P3橋脚」は、現在よりももう少し背が高くなりそうですね。
■川崎市側の接続道路予定地から見た橋脚
こちらは、川崎市側の接続道路予定地から見た橋脚です。
工事中の上部が見えました。
また、橋台工事のため、多摩川の土手が一部切り崩されて、鉄板がかましてあります。
■「けんせつ小町」の掲示
この建設工事現場は、女性も活躍されているということで、「けんせつ小町」の看板が掲示されていました。
工事のお知らせにも花飾りがあったり、柔らかい雰囲気作りがされています。
現在はすでに終了していましたが、1月にはイルミネーションの点灯などもしていたそうです。
■工事情報のデジタルサイネージ
また現地には、工事情報を発信するデジタルサイネージが設置されていました。
工法の紹介や工事スケジュールなどは、大規模工事であれば比較的多くの工事現場で見かけますね。
■「クイズ!等々力!(仮)」
さらにこのサイネージでは、「クイズ!等々力!」も出題されていました。
写真の道具は「レベル」と呼ばれる測量機器で、高低差や標高を測定するものということです。
■泥岩の中から化石見つかる
そして今回、工事により13mほど地下に掘り進んだところの泥岩(支持地盤)の中から、貝の化石のようなものが見つかったそうです。
太古の昔は、「等々力大橋(仮称)」の場所の13m下が海、あるいは河口付近だった可能性を示唆するものとしてデジタルサイネージで紹介されていました。
こうした楽しい情報発信が行われていますので、ジョギングやサイクリングでご通行の際、注目してみてください。
■宮内新横浜線と等々力大橋の整備マップ
なお、前回エントリでお伝えした通り、2021年11月19日には、川崎市の「第2次道路整備プログラム(後期)」の案が発表されました。
この案では、等々力大橋と接続される宮内新横浜線の整備は2029年度においても完成はしていない計画となっており、現段階で等々力大橋の供用開始のめどはわかりません。
今回ご紹介した橋脚は、今後建設される橋台とともに完成後スタンバイしたまま相当年月を待つことになりそうです。
【関連リンク】
・川崎市 まちづくり委員会資料 川崎市道路整備プログラム後期の取り組みに係るパブリックコメントの実施について
・川崎市 川崎都市計画道路の変更(3・3・10号 宮内新横浜線の変更)の告示内容
・2008/12/8エントリ 宮内新横浜線と多摩川新橋
・2010/8/31エントリ 二ヶ領用水・西下橋交差点から等々力緑地付近
・2015/5/31エントリ 武蔵小杉駅東口に新設「キヤノン玉川事業所直行バス」で行く、下野毛の工場街(前編)
・2015/6/1エントリ 武蔵小杉駅東口に新設「キヤノン玉川事業所直行バス」で行く、下野毛の工場街(後編)
・2015/9/11エントリ 「デスノート」「ドS刑事」などロケの定番、宮内の「廃工場スタジオ」
・2019/2/25エントリ 「(仮称)等々力大橋」建設の護岸設置工事が着工、目黒通りと宮内新横浜線を接続する橋梁イメージ写真が現地に掲示
・2021/11/25エントリ 中原区宮内と目黒通りを接続「等々力大橋(仮称)」の橋脚・橋台が着工、11/19発表川崎市道路整備プログラム案で2029年度も事業継続見通し