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2020年
06月21日

アフターコロナの音楽活動支援「音楽のまち・かわさき」コンサートが中原平和公園野外音楽堂で試験開催、運営ノウハウ公開し新たな一歩に

【Reporter:はつしも】

本日、コロナに負けない!音楽業界アーティスト・スタッフ支援企画『音楽のまち・かわさき』平和公園コンサート」が中原平和公園の野外音楽堂で開催されました。

ヴァイオリンの神山里梨さん、門倉茜さん、ピアノの中山亜利沙さんが出演し、18:30~19:15の約45分の間、美しい生演奏で皆さんに馴染みのある楽曲を演奏してくれました。
 
■会場となった中原平和公園の野外音楽堂
中原平和公園の音楽堂

■「音楽のまち・かわさき」平和公園コンサート
平和公園コンサート 

現在、新型コロナウイルスの影響により、音楽・芸術分野の活動が大幅な縮小を余儀なくされています。

これはミュージシャンらにとって収入を絶たれる死活問題であるとともに、アーティストとしてのモチベーションを保つことも難しい状況にあります。

「このままでは、現在の自粛期間中だけでなく、その先の未来においても本来生まれたはずの音楽を失うことになるのではないかー。」

中原区に拠点を置き、川崎市でミュージシャンの活動支援を行うNPO法人カワサキミュージックキャストの反町充宏さんは、そんな危機感を覚えました。

反町さんはそこで、「今現在、社会で許容される範囲」のコンサートをさまざまな検討の末に企画しました。

川崎市の音楽振興活動「音楽のまち・かわさき」の協力、川崎市の後援のもと、本日「コロナに負けない!アーティスト・スタッフ支援企画『音楽のまち・かわさき』平和公園コンサート」として結実したというわけです。

今回は基本的に事前の告知をほとんど行わず、試験的な取り組みとなりました。

■受付での検温
受付での検温

まず本イベントの受付では、非接触式の検温が行われました。
この業務を担当するスタッフは、マスクとフェイスシールドの両方を着用しています。


受付表の記入

受付票の記入

検温後は、受付票の記入を行います。
名前、性別、年齢、住所、連絡先を記入するようになっています。

これは万が一新型コロナウイルスの感染者等が判明した場合にご連絡できるよう、念のための対応ということですね。

■受付票の提出
受付票の提出

受付票の提出窓口です。
ここにはアクリルスタンドが立てられ、飛沫感染を防止するようになっています。

■マスクをした「ミュートン」
マスク着用の「ミュートン」 

■消毒液
消毒液

窓口には、「音楽のまち・かわさき」のキャラクター「ミュートン」が、マスクをしていました。

また、消毒液も備置されていますので、消毒をして入場です。

■音楽堂の着席可能場所の指定
音楽堂の客席絞り込み

本イベントではソーシャルディスタンス確保のため、野外音楽堂の客席を限定しています。

写真のように円形のシートが敷かれているところが、着席可能な場所です。
全体で約70席ありました。

なお、シート一つに1名が絶対ではなく、家族であればシートを中心に並んで着席することも可能でした。

■「音楽のまち・かわさき」平和公園コンサート開始
「音楽のまち・かわさき」平和公園コンサート開始

■司会の橋本聖子さん
司会の橋本聖子さん 

さて、皆さん着席して、定刻の18:30に「音楽のまち・かわさき」平和公園コンサートが開始です。

司会は、シンガーソングライターの橋本聖子さんです。
川崎市内などで音楽活動をされ、武蔵小杉のイベントにも出演をされていました。

ご自身の活動も大きく制限されているだけに、本イベントの開催にあたっての思いもあったかと思います。

■カワサキミュージックキャストの反町充宏さん
カワサキミュージックキャストの反町充宏さん

冒頭、カワサキミュージックキャストの反町充宏さんからご挨拶がありました。

反町さんとしては、今回のノウハウ、経験を広く公開し、共有することで今後音楽活動などが許容される範囲において、少しでも実現できる第一歩にしていきたいということでした。

ご自身の活動だけにとらわれない広い視野から、本イベントを取り組まれたものです。

司会の橋本聖子さん、反町充宏さんもともにマスク着用でした。
 
■出演者の登場
出演者の登場

■神山里梨さん
神山里梨さん

ヴァイオリンの神山里梨さんは、川崎市出身です。
第16回大阪国際音楽コンクール全国大会入選、セシリア国際音楽コンクール入選など実績を積まれ、東京音楽大学を卒業されました。

地元・川崎市ではカワサキミュージックキャストのコンサートコーディネーターとして、多くのコンサートのプロデュース・キャスティングを担当されているということです。

■門倉茜さん
門倉茜さん

同じくヴァイオリンの門倉茜さんは、3歳よりヴァイオリンを始めました。
東京音楽大学を卒業、同大学大学院音楽研究科科目等履修生を修了され、2015年には第16回大阪国際音楽コンクールAge-U入選を果たしています。

デュオやソロでの活動に加え、室内楽・オーケストラなど幅広い活動をされているということです。

■中山亜利沙さん
中山亜利沙さん

そして3人目はピアノの中山亜利沙さんです。
同じく東京音楽大学を卒業し、第4回ヨーロッパ国際ピアノコンクール大学生の部・特別優秀賞など、在学中に複数の受賞歴があります。

これまでにゲーム音楽の作曲や、ジャズ、クラシック、ポップスなど幅広いジャンルでの演奏活動や指導をされているということです。

■3人による演奏
3人での演奏

3人での演奏

3人での演奏
3人での演奏

3人での演奏

今回は約45分という限られた時間の中で、「魔女の宅急便より『海の見える街』」「オリンピック応援メドレー」「チャルダッシュ」「かもめが翔んだ日」「坂本九メドレー」「ハンガリー舞曲」、そしてアンコールでサザンオールスターズ「勝手にシンドバッド」が演奏されまました。

いずれも多くの方が耳にしたことがある、馴染みのある曲でしたので、楽しみやすかったと思います。

演奏のクオリティはとても高く、やはりその場で聞く「生演奏」の良さをあらためて感じたところです。

■撮影スタッフの方
3人での演奏

本イベントは、カワサキミュージックキャストに加えて、「音楽のまち・かわさき推進協議会」の皆さんもスタッフとして協力されていました。

新型コロナウイルス影響による「緊急事態宣言」発令下では、ずっと自粛せざるを得なかったコンサートの現場です。

ミュージシャンの方はもちろん、それを支える現場スタッフの皆さんにとっても、厳しい時期が続いていたのではないでしょうか。

今回は「第1回」ということで、基本的に事前告知を行わず試験的な開催となりました。

試験開催で得られた経験値を活かして、今後開催可能な範囲でこうしたコンサートを継続していきたいということです。

また反町さんがお話されていたように、運営ノウハウは全て公開していくということですから、各地で同様の取り組みが広がっていくと良いと思います。

■ライトアップがきれいな野外音楽堂
ライトアップがきれいな野外音楽堂  
 
そして今回注目すべきだったのは、中原平和公園の野外音楽堂です。

新型コロナウイルス感染症防止のためには「3密」を避けることが求められており、屋内でのコンサートはかなりハードルが高い状況にあります。

そんな中、この野外音楽堂は貴重な会場になりうるのではないでしょうか。

もっとも、現状は騒音クレーム防止のために打楽器・管楽器などかなり禁止楽器の範囲が広いようです。
今回はヴァイオリン・ピアノとその制約の隙間を縫って開催されたということでした。

そんな制約はありますが、これまではイベント開催で使われることがかなり少ない状態にありましたので、あらためて存在意義を見直してみても良いように思います。


次回以降の取り組みについて、本サイトとしても注目してまいります。

【関連リンク】
音楽のまち・かわさき ウェブサイト
NPO法人カワサキミュージックキャスト
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2010/7/5エントリ 武蔵小杉の「ひと」(1):カワサキミュージックキャスト・反町充宏さん(後編)

(新型コロナウイルス関連の取り組み)
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