武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

川崎市中原区の再開発で変貌する街・武蔵小杉のタウン情報サイト『武蔵小杉ライフ』の公式ニュースブログ。街の最新情報やさまざまな話題をご紹介します。

2021年
05月27日

川崎市が等々力緑地再編整備改定骨子案を発表:等々力陸上競技場は球技専用スタジアム化、6/1より市民意見を募集

【Reporter:はつしも】

本日、川崎市が等々力緑地再編整備実施計画の「改定骨子案」を発表しました。
2021年6月1日より市民意見を募集し、2022年2月の計画改定に向けて推進していきます。

本案においては、等々力陸上競技場から陸上トラックを廃止して球技専用スタジアムとして改修すること、陸上競技場は等々力緑地内の補助競技場を機能向上することなどが盛り込まれています。

■等々力陸上競技場の球技専用スタジアムとしての整備イメージ
等々力陸上競技場の球技専用スタジアムとしての整備イメージ ※川崎市報道発表資料より

まずこちらが、等々力陸上競技場の球技専用スタジアムとしての整備イメージです。

完成して間もない現状のメインスタンド(手前)はそのまま生かし、サイドスタンド、バックスタンドを改修します。

その際、芝生のピッチを囲んでいる陸上トラックを撤去することで施設をコンパクト化しつつ、よりピッチに近い位置からより収容人員の多い観客席を建設することができます。

また等々力陸上競技場周辺には店舗やイベントスペース、ストリートスポーツが楽しめる施設なども整備される計画となっていました。

■トラックに囲まれた現在の等々力陸上競技場のピッチ
東急電鉄が全面改修を提案した等々力陸上競技場

こちらが、現在の等々力陸上競技場です。
トラックがあるためどうしても観客席からピッチが遠くなりますが、これを球技専用スタジアムにすることで、より臨場感のある観戦も可能となります。

■2017年の「セイコーゴールデングランプリ川崎」のPR
「セイコーゴールデングランプリ陸上」のPR

現在の等々力陸上競技場は、国際大会なども開催できる「第1種公認陸上競技場」です。

これにより「セイコーゴールデングランプリ」(2017年)などのトップレベルの大会も開催できたわけですが、実際にそうした大会が開催されるのは数年に一度でした。

一方、現状の土日は45%がJリーグなどのサッカー場としての利用という実態があり、川崎市は今回発表された案において、施設の利用状況に関わる課題として挙げています。

■機能強化が図られる等々力補助競技場
再整備が完了した等々力補助陸上競技場

一方、等々力緑地内にある「等々力補助競技場」は、「第3種公認陸上競技場」です。

本案においては、この競技場の周囲に観客席を設置することで、「第2種公認陸上競技場」として機能強化し、陸上競技大会はこちらで開催するものとしています。

前述の通り、「第1種公認陸上競技場」としての機能が必要な陸上競技大会は現状数年に一度です。
普段、サッカー等が無い日に等々力陸上競技場で開催している通常の大会は、「第2種」で開催が可能です。

等々力陸上競技場を球技専用スタジアムとし、陸上競技場は別途整備することで、陸上競技大会の開催自由度も向上するというわけです。

■等々力緑地再編整備のイメージ
等々力緑地再編整備のイメージ※川崎市報道発表資料より

こちらは、将来的な等々力緑地のイメージ図です。
最初に掲載した等々力陸上競技場のイメージは、「パース③」と書かれた黒い矢印のアングルからのものです。

■パース② オープンスペースのイメージ

※川崎市報道発表資料より

パース① オープンスペースのイメージ
オープンスペースのイメージ
※川崎市報道発表資料より

パース①は、等々力緑地北端のオープンスペースのイメージです。

ここは現在、川崎水道局の水道設備工事が行われていますが、その終了後には等々力緑地が拡張される構想となっています。

1点注目なのは、等々力緑地からデッキで多摩沿線道路を超えて、多摩川土手にシームレスにつながるということです。

現在は交通量の多い多摩沿線道路の信号を渡る必要がありますが、二子玉川のようにデッキで繋がると、一体的な回遊ができるようになりますね。

等々力緑地の再編整備にあたっては、川崎市は民間事業者からの事業提案をヒアリングする「マーケットサウンディング」を2018年11月~12月にかけて実施し、民間事業のニーズ把握も行ってきました。

そうした中、2019年2月28日に東急電鉄(現東急株式会社)から民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)に基づく正式な事業提案がありました。

同社の事業提案においては、等々力陸上競技場サイドスタンド・バックスタンドを全面改築し、川崎市市民ミュージアム等との複合施設とすること、とどろきアリーナを民設民営化することなどが提案されていました。

川崎市はこの事業提案を検討した結果、今回の「等々力緑地再編整備実施計画改定骨子(案)」の策定につながったものです。

その他、「等々力緑地再編整備実施計画改定骨子(案)」の詳細は、関連リンクから川崎市の発表資料をご参照ください。

市民意見(パブリックコメント)の募集は6月1日からですので、ご意見のある方はどうぞお寄せください。

■2020年に完成した等々力球場
等々力球場のフィールド全体

【関連リンク】
川崎市ウェブサイト 「等々力緑地再編整備実施計画改定骨子(案)」の市民意見の募集について
等々力緑地再編整備室
川崎市 等々力緑地
武蔵小杉ライフ:生活情報:公園 等々力緑地
2015/3/13エントリ 等々力陸上競技場 新メインスタンド完成。報道機関向け内覧会・完成記念式典最速レポート!
2015/3/29エントリ 等々力陸上競技場新メインスタンドの、藤子・F・不二雄ミュージアムコラボのブロンズ像 全8体をご紹介
2015/12/12エントリ 「等々力球場」「等々力プール」の解体工事と、在りし日の記録。廃止されるプールは等々力陸上競技場併設を検討
2016/3/13エントリ 等々力緑地再編整備:「健康美」の像周辺と、硬式野球場・じゃぶじゃぶ池整備エリアの工事進む
2016/11/15エントリ 川崎市が等々力緑地再編整備の「じゃぶじゃぶ池」のイメージプラン3案を発表、本日より11月30日まで市民意見を募集中<
2016/12/11エントリ 等々力緑地の硬式野球場・じゃぶじゃぶ池建設工事の仮囲いに硬式野球場のイメージパースが掲示
2017/3/12エントリ 等々力緑地再編整備:府中街道沿いの正面広場のリニューアルが完了、「健康美」の像を移設しオープンスペースを拡張
2017/6/15エントリ 等々力陸上競技場サイド・バックスタンド3階を増築する第2期整備基本方針(案)が発表、6月17日(土)メインスタンドで説明会開催・7月11日(火)までパブリックコメント募集中
2017/9/13エントリ 等々力緑地の硬式野球場建設工事で廃棄物・軟弱地盤等の問題が発覚、工期が2年遅れ2020年完成へ/等々力プールの等々力陸上競技場バック・サイドスタンド併設可能性は消滅
2018/11/8エントリ 川崎市が総合自治会館跡地活用・等々力緑地再編整備について民間事業者からの事業提案を募る「マーケットサウンディング」を実施、2019年1月までに結果公表へ
2019/12/19エントリ 東急が等々力陸上競技場全面改築など緑地再編整備を川崎市にPFI事業提案、市が取組方針案を公表し意見募集
2020/3/17エントリ 等々力緑地の硬式野球場の建設進む、仮囲いに工事進捗の空撮写真が時系列で掲示
2020/4/19エントリ 等々力補助競技場の再整備が完成、フィールドが人工芝化され陸上トラックが鮮やかな青色に
2020/10/19エントリ 県内最大規模・最新設備の硬式野球場「等々力球場」が等々力緑地で供用開始、報道機関向け内覧会・完成記念式典開催レポート

Comment(4)