2018/11/17エントリにおいて、向河原駅前の踏切における下沼部小学校PTAによる安全向上の取り組みについてご紹介しました。
この踏切は多くの児童らが通学することから、これまでにも踏切の拡張などが行われてきましたが、朝ラッシュ時の遮断時間が長く、「開かずの踏切」とも呼ばれてきました。
この踏切を迂回し、南武線のアンダーパスをくぐるためのアクセスルートの整備が進められ、2019年6月30日(日)17時をもって供用開始になることが発表されましたので、お伝えします。
■向河原駅前踏切の迂回ルート図
※川崎市報道発表資料より
まずこちらが、迂回ルート図です。
南武線のNEC玉川事業場側に迂回路を整備することで、「中丸子老人いこいの家」の前で南武線のアンダーパスをくぐることができるようになります。
これにより、武蔵小杉再開発地区から向河原方面に、踏切を渡らずに行き来できるというわけです。
なお、この迂回路は歩行者・自転車専用であり、車・バイクは通行することができません。
■迂回路の入口
■迂回路整備工事の看板
一方、こちらが新たな迂回路の入口です。
JR向河原駅とNEC玉川事業場の間に、歩道が設けられる計画です。
現地の看板では、7月31日までが工事期間となっています。
歩道は6月30日に供用開始となりますが、残工事が7月まで続くということです。
■南武線沿いに続く迂回路
■中丸子老人いこいの家の前で既存の道路と合流
■中丸子老人いこいの家の前から
迂回路は、南武線の線路沿いにまっすぐ、中丸子老人いこいの家の前まで続いています。
ここで既存の道路と合流です。
この場所にはかつての貨物線の遺構「市ノ坪短絡線」がありまして、2016/4/25エントリでご紹介しておりました。
■南武線のアンダーパスへのアクセス部分
そしてこちらが、老人いこいの家の目の前の南武線のアンダーパスです。
あまり高さはないのですが、大人でもよほど長身でなければ普通に通行できます。
NEC玉川事業場側からここが通行できるようになれば、便利になる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
■踏切の交通整理員
■向河原駅前の商店街「向河原商栄会」
今回のような、鉄道施設に間接的にでもかかわる工事は様々なハードルが生じやすく、なかなか事業が進まないことが多いです。
この迂回路もかねてから要望がありましたが、完成が見えるところまでこぎつけるのは簡単ではなかったように思います。
将来的には南武線の連続立体交差事業がすすめられますが、相当先の話になりますから、まずは一歩前進というところですね。
【関連リンク】
・川崎市報道発表資料 【JR南武線】向河原駅前踏切の迂回路利用に関するお知らせ。
・2010/10/11エントリ 向河原駅のNEC専用改札口
・2011/2/23エントリ 南武線快速電車運行開始ポスターと、踏切横断注意
・2011/8/3エントリ 御幸踏切の馬頭観音
・2011/8/9エントリ 向河原駅前踏切を2倍近く拡幅へ
・2010/10/12エントリ 開かずの御幸踏切と、隣接の歩道橋
・2012/3/8エントリ 開かずの「御幸踏切」の歩道橋改修
・2014/7/20エントリ JR南武線向河原駅前の踏切拡幅工事が完了し供用開始
・2015/12/2エントリ 戦火に消えた、南武線の駅。玉川中学校・橘高校前の「武蔵中丸子駅」跡地探訪
・2016/4/25エントリ JR向河原駅から延びる、歴史の遺構。「市ノ坪短絡線」廃線跡の緑道を巡る
・2018/11/17エントリ 武蔵小杉再開発地区から下沼部小への通学路で安全向上取組中。踏切拡張に続き歩道にグリーンベルト設置、同小PTAが見守り活動を継続