サイエンス倶楽部
武蔵小杉駅北口から南武沿線道路を向河原方面に向かい、綱島
街道と立体交差になっているすぐ先に「サイエンス倶楽部」という
教室があります。週末に前を通りかかると白衣を来た子供達がいる
のでなんだろう?と思ったことがある方もいるのではないでしょうか。
街道と立体交差になっているすぐ先に「サイエンス倶楽部」という
教室があります。週末に前を通りかかると白衣を来た子供達がいる
のでなんだろう?と思ったことがある方もいるのではないでしょうか。
■サイエンス倶楽部 武蔵小杉教室
サイエンス倶楽部は首都圏を中心に展開している主に小学生向けの
教室ですが、いわゆる学習塾とは異なり「科学実験」に特化してい
ます。
ます。
■教室風景
ホームページからの抜粋によると、~サイエンス倶楽部は、学校でも
塾でもない理科実験教室です。~ とあります。
文部科学省が定める現在の学習指導要領では「理科」の科目が
登場するのは、小学校3年生からであり、それまでの1、2年生の間は
「せいかつ」という科目で、理科と社会科と家庭科が合わさったような
授業をやっています。
登場するのは、小学校3年生からであり、それまでの1、2年生の間は
「せいかつ」という科目で、理科と社会科と家庭科が合わさったような
授業をやっています。
■文部科学省 小学校学習指導要領 理科
サイエンス倶楽部では幼児コースから設けられていて、武蔵小杉
教室では小学校1年生のコースから先生の指導のもと科学の実験を
体験できます。
教室では小学校1年生のコースから先生の指導のもと科学の実験を
体験できます。
実験というと、よく子供向けの体験イベントで何かを手作りで工作する
ような想像をしてしまいますが、ここサイエンス倶楽部では使用する
道具は科学実験器具そのもので、カリキュラムも大人顔負けの内容を
やっています。
道具は科学実験器具そのもので、カリキュラムも大人顔負けの内容を
やっています。
■どこか懐かしい実験器具
■通常実習のカリキュラム
■3月の実験内容
1年 「たねをみやぶれ」
2年 「金属ゾクゾク」
3年 「本物はどれだ!」
4年 「走れホバークラフト」
5年 「水溶液の性質」
6年 「放射線」
この内容だけみると本当に小学生がこんな内容できるのかな?と
思ってしまうほどですが、そこは専門スタッフが丁寧に指導してくれる
模様です。
思ってしまうほどですが、そこは専門スタッフが丁寧に指導してくれる
模様です。
■実験の準備中
本日はここサイエンス倶楽部 武蔵小杉教室にお邪魔して2年生の
クラスを見学させていただきましたのでレポートします。
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本日の2年生の教室は「金属ゾクゾク」という題目で金属の性質に
ついての実験をやっていました。
最初の実験は、金属を混ぜ合わせて作る「合金」についての実験です。
はじめに先生が質問します。
先生「2つの金属をどうやってまぜたらいいでしょう?」
すると早速、
子供「マイナスドライバーを使う!」
子供「手でまぜる!」
といった元気な回答が飛び出てきました。先生は他には?と質問を
続けます。
こうしてひとしきり子供達の自由な意見を聞いた後に、先生が実験の
手順を説明します。
子どもたちは興味津々の様子で先生の説明に聞き入ります。説明の後
いよいよ実験です。実験が進むにつれ金属が溶けて交り合う様子を
子供達はつぶさに観察しています。
「金属の溶ける順番が大事だから覚えておいてね」
という先生の言葉に対して、
「なんでこっちのほうが先に溶けるんだろう?」
「粒が小さいからじゃない?」
「なんで振ると混ざるの?」
といった率直な感想が交わされていました。
こうして溶けて混ざった金属を小さな器に移し替えて、冷えて固まったら
取り出して保存します。
ここで先生がボードにまとめを書きます。
先生「こうやって出来たものを漢字で「合金」と書きますが
これなんて読むか分かる人?この漢字習いましたか?」
子供「あうきん?」
こうしたやり取りが続いた後、子供達はこの教室の教材でもある
実験ノートに試料を貼り付けたりまとめを書いたりしていきます。
実験ノートに試料を貼り付けたりまとめを書いたりしていきます。
■実験ノート
さて休憩を挟んで後半は「みがく」に挑戦です。
ここではもう一つ別の合金、真鍮(しんちゅう)が登場しました。
ここでまた最初に先生が質問します。
先生「このしんちゅうはみんなのよく知っているお金に使われて
います。どのお金に使われているでしょう?」
子供「500円!」
先生「ブブー」
子供「じゃあ千円!」
(それは紙だろう・・)と思わず笑ってしまうようなやりとりを経てから
また先生が実験の手順を説明します。
今回は全員に紙やすり(耐水ペーパー)が配られました。この
紙やすりを水で濡らしながらこすって磨いていきます。子供達は
疲れるそぶりを見せることもなく、時々磨いた面を確かめながら
楽しそうに実験作業を進めています。
紙やすりを水で濡らしながらこすって磨いていきます。子供達は
疲れるそぶりを見せることもなく、時々磨いた面を確かめながら
楽しそうに実験作業を進めています。
こうして磨きあがった金属面を、先生の合図で一斉に裏返して見て
みると、子供達から大きな歓声があがりました。実験の最後には、
磨くと光るという金属の性質(金属光沢)についてまとめていました。
こうして身近にある金属の種類や性質について実験を通して学ぶ、
というのが今回の内容でした。
終了後には保護者向けに本日の実験内容の説明が実施されます。
■ブリーフィング風景
以上で見学のレポートは終わりです。
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かつて「理科離れ」という言葉で子供達の学力低下問題が議論されて
いたことがありました。冒頭に記載した学習指導要領は時代と共に
年々改定されており、その時々でなにが重要か、という価値観も移り
変わってきていることと思います。
そんな中で、ここサイエンス倶楽部の理念として紹介されている下記の
特色は大変興味深い感覚をおぼえます。
■サイエンス倶楽部の理念
~私たちが子どもたちに一番身に付けて欲しいと願っているもの。
それは「主体的に考える力」です。~
今回の実験教室を見学していて、確かに先生は安易に答えに直結
するような説明をすることはなく、必ず「なぜ?」「どうやって?」という
するような説明をすることはなく、必ず「なぜ?」「どうやって?」という
問いかけを行っていました。またこれに対して子供達は、大人から
見れば笑ってしまうぐらい自由な発想で受け答えをしていました。
科学の素材は身近にいくらでもありますが、それについて考える
ということはなかなか機会がありません。こうした実験を通して
見てみるととても新鮮な気がしました。
■待合室に展示してある液状化現象が観察できる実験道具
■小学校科学作品展で賞をとった1年生の生徒さんの発表作品
おもわず感心してしまう秀作