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2017年
07月18日

元住吉・オズ通り商店街の「正一伏見稲荷」

【Reporter:はつしも】

元住吉のオズ通り商店街の一角に、小さな稲荷神社がありました。
鳥居など比較的新しい部分もあり、忘れ去られることなく地域でお世話をする方がいらっしゃるようです。

■オズ通り商店街の稲荷神社
オズ通り商店街の稲荷神社

オズ通り商店街の稲荷神社

オズ通り商店街の稲荷神社は、「さかなの台所オリエンタル」と蕎麦店「やぶ久」の間にあります。
建物の間に挟まれた間口に、小さな鳥居が立っているのが目に留まりました。

■「正一伏見稲荷」
「正一伏見稲荷」

この稲荷神社の入口には、「正一伏見稲荷」という新しい看板が設置されています。

「正一」とは、日本古来から現在まで続く位階「正一位」のことを指していると思われます。

正一位は最高位の位階であり、人物ではこれまでに太政大臣、関白、征夷大将軍など錚々たる顔ぶれが叙されています。
それらの多くが死後に叙され、最後に正一位となったのは1917年の織田信長です。

人物のほかに「神階」として神社が叙されるものがあり、稲荷神社の総本山である「伏見稲荷大社」が正一位であることから、その分祀先である全国の稲荷神社の多くが正一位を名乗っています。
本来は分祀された神社が名乗れるものではなかったはずなのですが、このあたりはかなりいい加減になってしまっているようです。

■稲荷神社の境内
稲荷神社の境内

■稲荷様の壊れた台座と、新しい稲荷様
稲荷様の壊れた台座と、新しい稲荷様

稲荷神社の境内は、こじんまりとしています。
手前には古い台座がありますが、ここにあったと思われる稲荷様の像は消失してしまっています。

その奥に新しい稲荷様の像がありまして、こちらは金網で防護されています。

■金網で防護された、新しい稲荷様
金網で防護された、新しい稲荷様

詳しい経緯をたどることはできませんが、過去に古い稲荷様が壊されてしまったことがあったのかもしれませんね。

■平成20年の建立
平成20年の建立

新しい鳥居には、「平成20年2月吉日 稲荷講 講中」の文字がありました。
新しい稲荷様なども同時期に作られたものではないかと思います。

「稲荷講」とは、 稲荷を信仰する方々が参詣や祭礼のために組織する団体のことです。

全国には「人に忘れ去られた」小さな神社や石仏などもありますが、オズ通りの稲荷神社は、現在も地域の「稲荷講」に守られているようです。

商店街の賑わいの中で、ふと建物の谷間に足を踏み入れるとこのような空間があるのも良いと思います。

■「京浜伏見稲荷神社」
「京浜伏見稲荷神社」

■大戸小学校前の「ピンスケ稲荷」
大戸小学校前の「ピンスケ稲荷」

本サイトではこれまでに、新丸子の「京浜伏見稲荷神社」や大戸小学校前の「ピンスケ稲荷」などもご紹介してきました。
「ピンスケ稲荷」は、たいへん小規模ですがやはり「正一位」でした。

詳細は関連リンクをご参照ください。

【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:タウンガイド:生活情報 神社・仏閣
2009/7/25エントリ 伏見稲荷神社に、108体のご神使
2010/1/2エントリ NEC玉川ルネッサンスシティの玉川稲荷神社
2010/7/19エントリ (8):「御蔵稲荷と多摩川」
2013/1/18エントリ 大戸小学校前の「ピンスケ稲荷」と「権九郎稲荷」
2013/8/18エントリ 京浜伏見稲荷神社の富士山

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