武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

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2020年
10月12日

川崎フロンターレ×陸前高田市「ふろん田」発の日本酒「青椿」がフロカフェ等で好評、被災地支援から地域課題解決のパートナーに

【Reporter:はつしも】

川崎フロンターレは、陸前高田市「酔仙酒造」のコラボレーションにより日本酒「青椿(あおつばき)」を完成させました。

この「青椿」は2020年8月1日より武蔵小杉駅北口の「フロカフェ」で販売をスタートさせ、さらに9月9日からは、「酔仙酒造」のオンラインストアでも販売されるようになりました。
(※オンラインストアは、現在完売となっています。)

今回はこの「青椿」をご紹介したいと思います。

まず、「青椿」をご紹介するためには、川崎フロンターレのこれまでの東日本大震災被災地支援活動を振り返る必要があります。

■「Mind-1ニッポンプロジェクト」の街頭募金活動
「Mind-1ニッポンプロジェクト」の活動
(C)川崎フロンターレ

■被災地でのサッカー教室
被災地でのサッカー教室
(C)川崎フロンターレ

被災地でのサッカー教室
(C)川崎フロンターレ

■被災地への算数ドリルの寄贈
算数ドリルの寄贈
(C)川崎フロンターレ

■被災地の皆さんを招待した「川崎修学旅行」
かわさき修学旅行
(C)川崎フロンターレ

川崎フロンターレは、2011年3月11日の東日本大震災発生以降、「支援は、ブームじゃない。」を合言葉に継続的な被災地の復興支援活動に取り組んできました。

武蔵小杉においては写真のような街頭募金活動が目に留まった方も多いと思います。
また現地では算数ドリルの寄贈やサッカー教室の開催、被災地の子どもたちを招いた「川崎修学旅行」など、幅広い支援活動を行っています。

■「高田フロンターレスマイルシップ」締結からスタートした「陸前高田ランド」
陸前高田ランド

■「陸前高田ランド」では酔仙酒造の日本酒も販売
陸前高田ランド

こうした取り組みの中で陸前高田市との交流が深まり、2015年9月11日に両者による友好協定「高田フロンターレスマイルシップ」が締結されました。
同協定をベースに、等々力陸上競技場でのホームゲームイベント「陸前高田ランド」が2015年以降毎年開催され、同市の物産の販売などが行われて人気を博しています。

また2016年には、「高田スマイルフェス2016」が開催され、川崎フロンターレ側から陸前高田市に出向く形で、同じJ1リーグの「ベガルタ仙台」との親善試合も開催されました。

通常、サッカーの試合ではサポーター同士の衝突が起こらないようにホーム・ビジターの客席間を行き来できないように封鎖し「緩衝帯」を設けるのが常識ですが、近年の川崎フロンターレとベガルタ仙台戦においては自由に行き来が可能になっています。
これはサポーターもクラブと協力して支援活動に取り組んできたことによる、友好関係の象徴の一つといえます。

このように、当初は「被災地支援」だったものが、継続的に取り組むことで信頼関係が醸成され、相互の交流や地域活性化につながる活動に発展してきた経過があります。

■川崎フロンターレによる「ふろん田」
川崎フロンターレによる「ふろん田」
(C)川崎フロンターレ

2019年には、交流をこえて「陸前高田市の課題解決を川崎フロンターレがサポートする」取り組みへのチャレンジが進められました。

陸前高田市では、基幹産業である農業分野において、耕作放棄や農業の担い手不足など、多くの問題・課題を抱えています。
まずはこの農業の普及・復興や魅力発信に川崎フロンターレの発信力や行動力で貢献すべく誕生したのが、マスコットキャラクター「ふろん太」の名前を冠した田んぼ「ふろん田」です。

「田んぼに『ふろん田』って名前を付けて、日本酒を作りたいんだよね」

当時、陸前高田市の「酔仙酒造」の方から、会食の席でお申し出があったといいます。

「この課題解決の取り組みは、地元の方が声を上げてくれたものです。それが非常にうれしかったです」

「ふろん田」を担当された集客プロモーショングループの若松さんは、そう当時を振り返ります。

決して川崎フロンターレの「企画先行」ではなく、陸前高田市の皆さんから「相談できる相手」として、課題解決の期待をもってクラブを見てもらえるようになったことが重要なのだと思います。

■サポーター有志による田植え
サポーター有志による田植え
(C)川崎フロンターレ

「ふろん田」の苗の一部は、川崎フロンターレのクラブハウスで育てられ、選手らも水やりに参加しました。
この苗は等々力陸上競技場において選手からサポーター有志に託され、陸前高田市の「ふろん田」まで「ふろん田ツアー」として持ち込まれて田植えが行われました。

■選手らによるネット張り・かかし作り
ふろん田プロジェクト
(C)川崎フロンターレ

選手らによるネット張り・かかし作り
(C)川崎フロンターレ

選手らによるネット張り・かかし作り
(C)川崎フロンターレ

選手らによるネット張り・かかし作り
(C)川崎フロンターレ

稲作はもちろん田植えで終わりではなく、収穫までのケアがたいへん重要です。
サポーター有志だけでなく選手たちも「ふろん田」を訪れ、ネット張りなどの農作業や、かかし作りにも取り組んでいました。

写真の通り参加できる限り、たいへん多くの選手が参加していることがわかります。
ピッチでの活動だけでなく、長年にわたり選手らも積極的に取り組んでいることが信頼関係のベースになっているように思います。

■ふろん田で収穫したお米でつくった「青椿」
ふろん田で収穫したお米でつくった「青椿」

このような取り組みの結果、「ふろん田」からは約500kgに及ぶお米が収穫されました。
このお米は陸前高田市の「たかたのゆめ」で、これまでにも川崎フロンターレが武蔵小杉でも販促活動を行っていたものです。

そして収穫された「たかたのゆめ」をもとに酔仙酒造が作り上げたのが、日本酒「青椿」です。

「青椿」の名前に使われている「椿」は、「川崎市の木」でもあり、「陸前高田市の花」でもあります。
そこに川崎フロンターレのカラーである青を加えて「青椿」となりました。

震災がなければ川崎と陸前高田が繋がることがなかったかもしれないという思いも込めて、まだ世の中には存在しない「青色の椿」という奇跡にちなんだということです。

なお、この名称は公募によるもので、約300件もの応募の中から「青椿」が選ばれました。

■カブレラのゆらゆらグラスでいただく「青椿」
カブレラのゆらゆらグラスでいただく「青椿」

「青椿」は、武蔵小杉駅北口のオフィシャルカフェ「フロカフェ(FRO CAFE)」で飲むことができます。
250ml、税別700円で、同店がまだ酒類販売の免許を取得していない関係上、イートインのみでの提供となります。

フロカフェでこの「青椿」を飲んだ、武蔵小杉在住のフロンターレサポーター・青山巧さんに話を伺うと、

「微発泡が爽やかで、口当たりがやさしく非常に飲みやすい仕上がり。どんどん飲めます」

と、好印象でした。

アルコール度数は7度と、日本酒としては軽いほうです。
これでしたら、苦手な方でもあっさり美味しく飲めてしまうのではないでしょうか。

■ふろん太・カブレラも描かれたラベル
ふろん太・カブレラも描かれたラベル

「青椿」は、単にサッカークラブの関連商品というだけにとどまらず、2011年の東日本大震災以降、10年近くにわたって積み重ねた取り組みのひとつのかたちです。

そんな背景も振り返りつつ、ただ一方で難しく考える必要はありませんので、シンプルに楽しく飲んでみると良いと思います。

オンライン販売も非常に好調で完売となっています。
ご来店時、フロカフェも完売となっている可能性がありますので、予めご了承ください。

■「超厳戒態勢」規制下でのホームゲーム開催
「超厳戒態勢」規制下でのホームゲーム開催

今シーズン、ご承知の通りJリーグは新型コロナウイルス感染症対策のため、大きな規制がかかっています。
ホームゲームイベントも従来通りのかたちでは開催が難しくなっていますが、本サイトでもご紹介の通り、徐々にイベント開催もできるようになってきました。

非常に好評の「陸前高田ランド」については、クラブとしても実施したい気持ちはあるようです。

今後の社会情勢ばかりはコントロールが難しいですが、何らか、相互にハッピーになれる取り組みができればよいと思いますし、「青椿」の提供は、現在できることの答えのひとつではないでしょうか。

■「オンラインフロンパーク」での陸前高田市の生産者の皆さんとの交流
オンラインフロンパークでの陸前高田市の生産者の皆さんとの交流

無観客試合(リモートマッチ)が続く中、川崎フロンターレでは「オンラインフロンパーク」を開催し、陸前高田市の生産者の皆さんとの交流の場を作っていました。
またクラブのウェブサイトを通じて、同市の物産の販促協力なども行っていたところです。

また今後、リアルの場での行き来ができる日がくることを願っております。

■「AZZURRO NERO × FRO CAFE」の店舗情報
●所在地:中原区新丸子町1008-2
●営業時間:11:30~21:00
※試合開催時は予約制となります。

●定休日:年中無休(年末年始除く)
●Web:https://fro-cafe.com/
●twitter:https://twitter.com/frontalecafe/
●Instagram:https://www.instagram.com/frontalecafe/

■マップ


【関連リンク】
川崎フロンターレ 「ふろん田」日本酒ネーム決定のお知らせ
川崎フロンターレ フロンターレ日記 名前は「青椿」に決定!
川崎フロンターレ Mind-1ニッポンプロジェクト ウェブサイト
酔仙酒造 ウェブサイト
(アズーロ・ネロ×フロカフェ関連)
フロカフェ ウェブサイト
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(川崎フロンターレの東日本大震災復興支援活動)
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