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2018年
02月15日

中原地区消防出初式に登場した中原消防署の双腕作業機「ASTACO」を、つぶさに観察

【Reporter:はつしも】

2018年1月に等々力緑地で開催された「中原地区消防出初式」において、災害救助等に使われる双腕作業機「ASTACO」が展示されました。

「ASTACO」は2008年10月に東京消防庁にはじめて配備されたのち、2機目の改良型が2011年3月に東京消防庁および川崎市消防局(中原消防署)に配備されたたいへんユニークな作業機です。

今回の展示では出初式終了後もしばらくフリーで「ASTACO」を見ることができましたので、この機会に細かいところまで観察してみました。

■双腕作業機「ASTACO」
双腕作業機ASTACO 

■「ASTACO」のネーム
「ASTACO」のネーム

「ASTACO」は、日立建機が2005年に開発した作業機です。

「ASTACO」とは「Advance System with Twin Arm for Complex Operation)」の略で、その名前の通り役割の異なるツインアームを複合的に稼動させてさまざまな作業をこなすことができます。

■「ASTACO」のツインアーム
「ASTACO」のツインアーム

■右腕「つかむ」
 右腕「つかむ」

■左腕「切る」
左腕「切る」

「ASTACO」のツインアームは、右腕が「つかむ」手、左腕が「切る」カッターになっています。

この組み合わせにより、「つかみながら切る」「支えながら引っ張り出す」「長いものを折り曲げる」などの作業ができます。

さらには「軟らかく壊れやすいものをしっかり持つ」といった、デリケートな操作も可能ということで、リサイクル分野、危険物処理、災害救助などのシーンで活躍しています。
災害救助であれば、崩れないようにがれきを支えながら下敷きになったものを引っ張り出したりもできるわけですね。

■「ASTACO」の長いアーム
「ASTACO」の長いアーム 
 
■操縦席
操縦席

操縦席 

ご覧の通りアームは長く、複数の関節で動くようになっています。

その操作方法は、座席の左右に配置されたジョイスティック型のレバーを前後左右に動かすと、アームがそれに同期した動きをするというものです。

「機動戦士ガンダム」などのロボットアニメーション作品では一般的な操作体系ですが、現実の作業機等でこれを実現したものは当時世の中にはなく、画期的なものでした。

「ASTACO」の開発者は、実は無類のガンダムファンだったのだそうです。
長年の夢が結実したのが、この双腕作業機だったのではないでしょうか。

■旋回内立ち入り禁止
旋回内立ち入り禁止

この日は間近で観察することができましたが、稼働中はもちろん旋回内立ち入り禁止です。
挟まれている「ピクトさん」が、受難の図ですね。

■「ASTACO」と武蔵小杉のタワーマンション
「ASTACO」と武蔵小杉のタワーマンション

等々力緑地の広場からは、「ASTACO」の向こうに武蔵小杉のタワーマンションをのぞむことができました。

「ASTACO」はこれまでにも「なかはら“ゆめ”区民祭」や「富士通フェスティバル 春まつり 川崎」などにも登場していますし、また中原消防署でもその姿を見ることができます。

イベントや中原消防署に立ち寄られた際に、細部を見てみると面白いと思います。

■区民祭での「ASTACO」展示
区民祭での「ASTACO」展示

【関連リンク】
日立建機ウェブサイト 事業紹介 双腕作業機
2011/6/29エントリ 中原消防署に双腕作業機「ASTACO」配備
2013/1/2エントリ 中原消防署の消防車ペーパークラフト
2014/9/13エントリ 中原消防団が踊る「恋するフォーチュンクッキー」で団員募集PR
2016/10/16エントリ 「第38回なかはら“ゆめ”区民祭」開催レポート:川崎市消防救助隊発足50周年記念展示に双腕工作車「ASTACO」が登場

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