武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

川崎市中原区の再開発で変貌する街・武蔵小杉のタウン情報サイト『武蔵小杉ライフ』の公式ニュースブログ。街の最新情報やさまざまな話題をご紹介します。

2023年
04月16日

コスギアイハグに二ヶ領用水の国登録記念物指定案内板が設置、敷地隣接「中丸子堰」の歴史を偲ぶ

川崎市内を流れる二ヶ領用水は、2021年3月10日付で「国登録記念物(遺跡関係)」の指定を受けており、これを記念して同年、二ヶ領用水のあらましを伝える案内板が市内4カ所に設置されていました。

このうち中原平和公園内の案内板は2021/7/21付記事でご紹介しておりましたが、2023年3月25日に開業した「コスギアイハグ(KOSUGI iHUG)」内にも新たに設置されました。

■2023年3月25日開業「コスギアイハグ」
コスギアイハグ

コスギアイハグ

「コスギアイハグ」は、川崎市総合自治会館跡地に整備された複合施設です。
川崎市の用地提供のもと、東レ建設やナチュラなどの共同企業体の事業が採択され、「農・食・健(健康)」をコンセプトにした施設が完成しました。

敷地の中央には芝生の広場「アイハグパーク」(芝生養生中)が整備されており、隣接する二ヶ領用水沿いの遊歩道と一体的な空間になっています。

■「アイハグパーク」に設置された二ヶ領用水案内板
二ヶ領用水の案内板

二ヶ領用水の案内板

アイハグパークの一角に設置されたのが、こちらの二ヶ領用水の案内板です。
2021年にご紹介した、中原平和公園の案内板とは共通するデザインながら、記載内容は一部が違うバージョンになっています。

二ヶ領用水は、現在の川崎市多摩区から幸区にかけて流れる用水です。
その名前は、かつての「稲毛領」「川崎領」の2つの領地に跨ることに由来します。

徳川家康から江戸近郊の治水と新田開発を明示された小泉次太夫が奉行となって1597年から1613年にかけて整備したもので、多摩川流域のもっとも古い農業用水のひとつとされています。

二ヶ領用水は農豪用水としての役割を終えたのちは地域の発展とともに工業用水に代わり、現在では地域住民の憩いの場となるなど、その姿を変えてきました。

案内板ではそんな二ヶ領用水の歴史を知ることができます。

■案内板の記載内容(左側)
案内板の記載内容

年表

案内板の左側には、国登録記念物として登録されたあらましや、二ヶ領用水誕生の歴史が掲載されていました。

この左側の内容は、中原平和公園の案内板と同一のものです。

二ヶ領用水は多摩川に水源を有する最古級の農業用水であることや、開削以来利用する村々が協力して維持管理を行ってきた歴史などが評価され、大部分が国登録記念物に登録されたということです。

■案内板の記載内容(右側)
案内板の記載内容

案内板の記載内容

左側も上段の「近代化する用水施設」「農業用水・工業用水を経て現在へ」は中原平和公園の案内板と共通なのですが、下段の「中丸子堰」はコスギアイハグ独自の記載内容になっています。

これによると、ちょうど「コスギアイハグ」付近に「中丸子堰」があり、ここからにが中丸子堀と田中堀に分かれていたといいます。

中丸子堀は下流の中丸子村に、田中堀は木月村田中耕地一帯(現在の中原平和公園付近)に供給されていました。

「中丸子堰」は水位・流量の調節のために設けられたもので、中丸子村の飛び地として重要な場所だったということです。

このように、「コスギアイハグ」内に設置された案内板ならではの内容になっていまして、地域の歴史をまた知ることができました。

■「コスギアイハグ」のイベントスケジュール
コスギアイハグのイベントスケジュール

「コスギアイハグ」には、今後のイベントスケジュールが掲示されていました。

弊紙でご紹介した大好評イベント「大田市場直送マルシェ(野菜マルシェ)」は、来週は4/18(火)・20(木)・22(土)の3日間開催となります。

GWも5/3~5に3日間連続開催となりますので、多くの方が来場されるのではないでしょうか。

ご覧の通り他にも多数のイベントが予定されていますので、そのついでに二ヶ領用水の案内板もご覧になってみてはいかがでしょうか。。



■二ヶ領用水の案内板(中原平和公園)
中原平和公園の案内板

二ヶ領用水の案内板

■案内板の内容
二ヶ領用水のあらまし

二ヶ領用水のあらまし

こちらは、2021年にご紹介した中原平和公園の案内板です。

川崎市における国登録記念物は、2007年に指定された「禅寺丸柿(動物・植物及び地質鉱物関係)に続く2件目で、遺跡関係では初の指定となります。
また用水関係では、全国でも三重県の「立梅用水」に続く2件目です。

■二ヶ領用水の「選奨土木遺産」案内板
「こすぎごてんみどり歩道橋」前の案内サイン

また、二ヶ領用水は2012年9月29日に公益社団法人土木学会の「選奨土木遺産」に認定され、2015年3月には総合自治会館近くや小杉十字路近く、平間配水所近くに案内板が設置されていました。

こちらも過去エントリでご紹介しておりますので、末尾の関連リンクからご参照ください。

【関連リンク】
川崎市ウェブサイト 二ヶ領用水が国登録記念物(遺跡関係)に登録されました!
川崎市ウェブサイト 国史跡及び国登録記念物等の案内板・解説板を設置しました!!
武蔵小杉ライフ:生活情報:公園 二ヶ領用水
2015/4/11エントリ 渋川の地元名称は「シブッカ」?川崎市が二ヶ領用水の選奨土木遺産認定記念の案内サインを設置
2016/8/26エントリ 二ヶ領用水の桃の実と、こすぎごてんみどり歩道橋前「選奨土木遺産」認定の案内サイン
2019/8/26エントリ かつて川崎市の工業発展を支えた水源。平間配水所近く、二ヶ領用水取水口跡地の「選奨土木遺産」案内サイン
2021/7/20エントリ 二ヶ領用水が「国登録記念物(遺跡関係)」の指定受け、中原平和公園内など市内4か所に案内板が設置

(コスギアイハグ関連)
2023/3/22エントリ 3/25部分開業「KOSUGI iHUG」の「コスギグリルマーケット」がメディア公開、肉・魚・米・キムチ・カフェが出店しグリルテーブルで調理 2023/3/25エントリ 新複合施設「コスギアイハグ」開業記念式典開催、「農・食・健康」各施設公開しオープニングイベントに賑わい
2023/3/26エントリ 「第43回こすぎ名物花見市」が雨天のもと4年ぶり開催、二ヶ領用水・渋川沿いに模擬店復活しコスギアイハグにステージも 2023/3/28エントリ 武蔵小杉の桜の時。2023は新複合施設「コスギアイハグ」前の二ヶ領用水沿いに夜桜ライトアップが登場
2023/4/2エントリ 武蔵小杉の新複合施設「コスギアイハグ」が「大田市場直送マルシェ」とソメイヨシノ花見で盛況、週末に食のイベント継続開催
2023/4/2エントリ 武蔵小杉の新複合施設「コスギアイハグ」が「大田市場直送マルシェ」とソメイヨシノ花見で盛況、週末に食のイベント継続開催
2023/4/6エントリ 武蔵小杉の新複合施設「コスギアイハグ」の「コスギグリルマーケット」がグリルテーブル営業を開始、お刺身組み合わせで海鮮丼も自在

Comment(0)