武蔵小杉の「ひと」(7):「コスギフェスタ2011実行ワーキング・グループ」座長・山中佳彦さん(後編)
(前編より続き)
■コスギフェスタに集まった協力の輪
--アイデアが百出したのち、「できること」に収斂していくといっても、
実際やっていくとなるとそう簡単ではないと思います。今回のコスギ
フェスタの実現に当たって、どのような方から協力が得られましたか。
(山中佳彦座長)
今回、非常に多方面からのご協力をいただきました。まず何と言っても、
ワーキンググループのメンバー自体です。皆さんボランティアで、もの
すごい熱意をもってやってくださっているので、その皆さんへの感謝
ですね。
さまざま議論はありつつも、アイデアをまとめていくところで、最後の
最後は一致していきますから。そこはチームワークを感じる瞬間です。
マンションの管理組合の皆様にも大変お世話になっております。
それと、商店街ですね。法政通り商店街と武蔵小杉駅前通り商店街の
皆さんに今回はたくさんの出店をいただきます。かなり積極的に協力
いただいています。今回、模擬店のテントも持ってきてくださることに
なりました。
メインステージで演目を披露してくださる方たちもたくさんいらっしゃい
ますので、それは後ほどご紹介します。
マンションの管理会社や、デベロッパーにもご協力をいただいてい
ますし、再開発エリアに店舗を構えている法人さまからもご協力を
いただいています。
警察署には、道路封鎖を許可していただきました。安全管理のところは
しっかりやります。今回メイン会場の片側は車両が通りますので、しっ
かり安全確保していきたいと思います。
加えて川崎市ですね。まちづくり局の方たちは、NPOに毎回のように
顔を出してくれて、一緒にコスギフェスタを作っていただいています。
■山中佳彦座長

■場所の問題
--お話を聞いていると規模が結構壮大で、知らない方はイベントが
「収斂している」とは思わないかもしれませんね。
(山中座長)
そうなんですよ、収斂していないんです(笑)。
3.11があって、一回キュッとしまった時期がありました。でも時間の
経過とともに、イベントの参加募集をはじめてみると、じわじわ広が
って行って、結果としてこうなったという感じですね。
ステージは2か所、隣接して用意する予定です。ひとつはまさにステ
ージで、一段高くなっています。ご挨拶や仮装コンテストはそこで
やりますが、大人数のブラスバンドやパフォーマンスは路上でやります。
公道の片側ですので、それほど大きく場所が取れないんですよね。
今回一番苦労したのは、そういった場所の確保です。
■片側が公道となるメイン会場

■交流をはかるための仕掛け
--イベントでは、どうしても主催者と参加者の関係性がメインであって、
参加者同士の交流は現実的には難しいのでは、といった意見もあり
ます。今回、コスギフェスタのテーマである交流を促進するような
工夫はありますか。
(山中座長)
まず、模擬店自体が仕掛けです。そこで出店している皆さんと参加者
である住民の交流はもちろんですが、今回お店を出すのは商店街
だけではなくて、マンションの住民も出店するんです。子どもが出す
ヨーヨー釣りのお店もあったりして。お店を出す側も住民であり参加者
でもあって、それはコミケ的な感じもありますね。
もうひとつの仕掛けは、仮装コンテストです。これは幅広く参加を呼び
掛けたいと思っています。ハロウィンのスタンプラリーもそうですよ。
あれは参加者でありながら、仮装を「見せている」側でもあるわけです。
全体がそういう参加型のイベントになっています。
あとは、なるべく幅広くボランティアをお願いしたいと思っています。
ある程度の規模のイベントになりましたので、人がいっぱい必要なん
ですね。安全管理の観点から、綱島街道の見守りも必要ですし、
メイン会場では片側車線を車が通行しますので、無理な横断等が
ないように見守る必要があります。
また、清掃も大切です。街を汚すお祭りというのは絶対にやっては
いけないと思っていますし、お祭りが終わったらむしろ以前よりも
きれいになっているくらいにしたいですよね。
ですから、ボランティアについては、お祭りに参加する合間の30分
でも1時間でもかまいませんので、できる範囲で時間をとってもらえ
ないかと思っています。
イベントというのは「お客さんと主催者の関係」にどうしてもなりがち
なのですが、なるべくそうならないようにしたいと思っています。準備
段階から、たとえば、当日メインステージ前に椅子を並べるのも
みんなで並べようと。後片付けをみんなでしましょう、とか。随所で
それをやっていきたいですね。

--ボランティア募集の話もありましたが、ある程度オールスターの
皆さんで協力していくのが良いのではないかと思います。
(山中座長)
今回うれしいのは、人が人を呼んでくれているということです。コア
メンバーの方がプロデザイナーの方を連れてきてくれたりして、そう
いうことができているうちは大丈夫と思っています。それが、仕事量が
特定の方に偏るようになると、継続性がなくなってくると思います。
そこはとても気にしていますね。
ですから、なるべく主催者と参加者にパキッと割れないようにしたいと
思っています。今回は参加者としてお祭りに来ただけかもしれない
けど、来年以降は一部でも一緒に作っていく側に回っていただければ
大変嬉しく思います。
僕がコスギタワーの秋祭りで気づきを得たように、今回のコスギフェ
スタをきっかけに、地域に関心を持ってくださる方が現れるといいな、
と思っています。
■イベントの目玉、仮装コンテストと「かわさき舞祭」
--今回は参加型も含めいろいろなイベントがある中で、目玉というか、
一押しの催しはなんでしょうか?
(山中座長)
どれも目玉ですが、あえていうなら仮装コンテストです。これは初めて
の試みですので、どれだけの方が参加してくれるかわかりませんけれ
ども、なるべく多くの方に参加していただきたいですね。
--コンテストというからには、何か賞があるんですか。
賞はたくさん用意しています。仮装コンテストは、「子どもの部」と
「大人の部」の二部構成で開催します。子どもの部は集まると思うん
ですけど、読めないのは大人の部ですよね。大人の部については、
僕が先陣を切ってコスプレしていこうと思っています(笑)。
■山中座長によるコスプレ:ファイナルファンタジー13「ライトニング」

--そこにフォロワーは集まってきている感じですか(笑)。
(山中座長)
ええ、ワーキンググループのメンバーは全員仮装です(笑)。警備
スタッフ以外は全員仮装するようにお願いしています。去年も恐怖の
フレディとか、二足歩行の牛もいたし、ドラキュラ伯爵もいたし、
まちづくり局の下田さんは敬虔な(?)シスターをやっていましたね。
みなさんキャラにはまっていましたよ、本当に(笑)。まちづくり局の
植木さんもカボチャの被り物して写真撮っていましたよね。
(※まちづくり局のお二人については、エントリ末尾【関連リンク】の
インタビュー記事もご参照ください)
■昨年のハロウィン(川崎市まちづくり局 植木さん)

あとはかわさき舞祭の「E-JUNC DANCE(いーじゃんだんす)」。
これは皆さん、見たことがないかもしれません。舞祭は新しいジャンル
です。たとえば、都はるみさんの「川崎踊り」とか、清掃車のテーマ
「好きです川崎愛の街」とか、おなじみの楽曲を現代風にアレンジして、
子供たちが汗を飛び散らして舞い踊ります。これは見た目にも華や
かで、とてもエネルギッシュです。見て頂いたら、間違いなく楽しんで
いただけますよ。
この企画の狙いはもうひとつありまして、小杉オリジナルのチームを
作りたいと思っているんです。E-JUNC DANCEを踊る子どもたち、
「KSG48」をプロデュースしたい(笑)。今回はそのための布石です。
実は、震災がなければ5月くらいにチームメンバーを募集して立ち
上げてしまおうかと思っていたんですが、今回は間に合いません
でした。
震災の影響で、小杉の花見市が中止になってしまいましたね。計画
としては、花見市に舞祭既存チームのみなさんに来てもらって、
バーンとパフォーマンスして、そこで小杉チームを募集する予定だっ
たんです。
それができなくなってしまって、みんな見たこともないものをやるのは
難しいだろうということで今回は断念しました。今回のコスギフェスタ
では舞祭が4チーム来ます。演目時間も一番長くとっていますので、
皆さん是非実際に目の当たりにしていただきたいと思います。それで、
やりたいという子供たちが出てきてくれるんじゃないかと期待しており
ます。来年こそ、コスギフェスタでKSG48デビューです(笑)。
メインステージでは音楽とパフォーマンスが充実します。法政二高の
吹奏楽部、キッズチアのバンビーズ、住吉高校チアリーディング部
ランサーズ、ジャグリング、住民の方が中心となったプロのビッグバンド、
そしてジャズ&ラテンバンドの演奏も必見です。フィナーレは上丸子
小学校の子どもたちも参加して、大いに盛り上がる企画を起こしてい
ます。当日のお楽しみです(笑)。

--ハロウィンは今回4回目ですが、今回はどのような形で開催され
ますか。
(山中座長)
今回はスタンプラリー形式で、自由に再開発地区を回っていただき
ます。前回のようにルートを決めて行列にすると、大変なんですよ。
行列させる方も大変だし、行列する方も大変です。途中で疲れちゃ
ったりする子もいましたしね。
そこで今回は、事前申し込みをしていれば、各マンションご自宅から
でもスタートできます。どういう風に回ってもらってもかまいません。
スタンプポイントは10か所あって、最後の1か所はほかの9か所回
らないといけないようになっています。
その最後のポイントがメインステージの前なんです。そこに仮装を
キメたハロウィンマスターが待っていて、ハロウィン仮装コンテストに
出るようスカウトされる。そういう流れなんです。
※2011年10月23日追記
ハロウィンスタンプラリーの申込が大盛況につき、仕様が変更に
なりました。
ゴールは本部に限定せず、途中でも本部でのスタンプ及びお菓子が
もらえることとなっています。
■昨年のハロウィンイベント

子供たちは可愛い、カッコイイ恰好してきてもらって、ステージに
数人ずつあがってもらいます。写真タイムでポーズを決めてもらって、
いい記念になりますよ。
今までは子どもが主体で、大人は一部の主催者の人だけが仮装
していたんですが、今回はコンセプトとして、大人も楽しみましょう、
ということを掲げています。
コアメンバーの一人が、面白いことを言っていました。仮装という
言葉の「仮」という字は、実は仮ではなくて、本当の自分をさらけ
出すチャンスなんだと。お化粧の「化」という字は化けると書きます
けど、これは何か違うものに化けるんじゃなくて、自分の本性を、
本当の姿を見せるもの、それが化粧だと。
…本当の自分をさらけだせるという幸せ、それが仮装を通してでも、
何でもいいのですが、お祭りというのは非日常の場ですから、こういう
機会を活用してぜひ、大人も楽しみましょうよ、ということをアピール
していきたいのです。
今回のハロウィンは、そこが昨年までとは違います。子供フォーカス
から、大人も対象、老若男女、全年齢対象です。

■どなたでも、ご参加ください
--今回のハロウィンや、コスギフェスタ全体についてもそうなのですが、
再開発地区以外のどなたでも参加可能なんですよね。
はい(力強く)!どなたでも、ご参加いただけます。サブテーマのところ
でも言っていることがすべてで、コスギフェスタは言わば「オープン」
です。
閉鎖的になったらそれはもうイベントが失敗だと思っています。是非
ご参加ください!
--最後に武蔵小杉ブログ読者の皆様にメッセージをお願いします。
とにかく、参加していただきたいと思っています。大人も子供も楽しめる
出し物をたくさん準備できていると思います。そして、もともとお祭りが
お好きだったら、スタッフとしても是非ご参加ください(笑)。
自分たちの街を盛り上げるのはやはり自分たちなのですから、
みんなで協力して、一緒に作っていけたら大変嬉しく思います。
--ありがとうございました。
※ ※ ※
インタビューは以上です。70分間ほどの間、「コスギフェスタ2011」
にかける熱い思いを語っていただきました。
今回が初開催にもかかわらず、これだけ盛りだくさんのイベントを
具現化されるにあたっては、この熱意と、多くの地域のみなさんの
協力があったことがわかりました。
2011/10/7エントリでも詳細をお伝えしたように、「コスギフェスタ
2011」は家族連れで様々楽しめるイベントになっていると思います。
武蔵小杉ライフは今回広報面で協賛させていただいておりますが、
私自身参加者としても、ぜひ当日満喫してみたいと思います。
なお、インタビュー中にもある「ハロウィンスタンプラリー」は、休み
明けの10月11日より事前受付が開始されます。
以下にあらためて、仮装コンテストとあわせて要項を再掲しておき
ます。
■ハロウィーンスタンプラリー
10:00~12:00 再開発地区の各マンションをスタンプラリー形式で
めぐります。ハロウィンの仮装をしてお菓子をもらいましょう!
(参加方法)
○事前申込制(参加費500円)
○申込期間:2011年10月11日(火)~28日(金)まで
○参加費を添えて下記窓口までお越しください。参加証のスタンプ
シートをお渡しします。
○申込み先:
NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメント 佐藤
(リエトコート武蔵小杉公開空地内 リエトプラザ)
Tel:044-433-9180(月~土 10:00~17:00)
Mail:info@musashikosugi.or.jp
アクセスマップ:http://musashikosugi.or.jp/sub-e5.html
■仮装コンテスト開催
12:45~13:30 メインステージで開催します。
大人の部 ※当日申込制 先着10名ほど 参加無料
子供の部 ※当日申込制 先着40名ほど 参加無料(子供のみ参加賞あり)
(参加方法)
11:00~12:30 本部席にて整理券を配布します。
※パフォーマンス賞ほか、各賞あり
・大人はパフォーマンス持ち時間1分、子どもはとびきりのポーズを
決めてください!希望により音楽データ等の持ち込みも可(CDのみ)
【関連リンク】
NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメント 公式ウェブサイト
2009/10/31エントリ 武蔵小杉を練り歩く子ども仮装行列
2010/9/26エントリ THE KOSUGI TOWERで「コスタまつり
2010秋」開催
2010/11/1エントリ 武蔵小杉を練り歩く子ども仮装行列2010
2011/9/11エントリ 「コスギフェスタ2011」パークシティ武蔵小杉
前で2011年10月30日(日)開催
2011/10/7エントリ 「コスギフェスタ2011」イベント詳細決定、
11日よりハロウィンスタンプラリー申込開始
2011/10/8エントリ 武蔵小杉の「ひと」(7):「コスギフェスタ
2011実行ワーキング・グループ」座長・山中佳彦さん(前編)
2010/12/5エントリ 武蔵小杉の「ひと」(5):川崎市まちづくり局(前編)
2010/12/6エントリ 武蔵小杉の「ひと」(5):川崎市まちづくり局(後編)