武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

川崎市中原区の再開発で変貌する街・武蔵小杉のタウン情報サイト『武蔵小杉ライフ』の公式ブログ。街の最新情報やさまざまな話題をご紹介します。

2010年
12月06日

武蔵小杉の「ひと」(5):川崎市まちづくり局(後編)

karejishi.gif

前編から続き)

--お二人の今現在の活動においての課題とか今後の方向性に
ついてはいかがでしょうか?

(植木)
一番大きいのは今後新たに建設されるマンションの住民の方々が
どれだけNPOに加入していただけるか
、といったあたりが一つの
課題ですよね。

いま計画がある中でいうと東京機械の跡地とあとは東横線の駅を
挟んだ西と東両方
にまたマンションが建ちますよね。この地域に
ついても先ほどのNPOの設立の趣旨からすると、もともと住民が
いなくてコミュニティがなかった場所なので、そういうところには
やはりNPOとしても活動を広げて行きたいなと思っていて、
そうするとそこの3棟についてもNPOに加入していただけるように
いろんなかたちで調整をしていかなければいけない
というのが一つ
大きな課題です。

もう一つはやっとエリマネ連絡会議等が開催できるようになってきて
マンションの住民の方、地域住民の方を主体としたNPOの運営
というような形になってきている
のですね。それがもっと動いていく
なかでNPOの活動というのは多分大きく変わってくると思うんです
よね。

■エリマネ連絡会議
エリマネ連絡会議

住民の方が実際に必要だと思っていることと、われわれ行政や
あるいはNPOに携わっている周辺の市街地の住民の方々がNPO
としてやるべきだと思っている内容とはたぶん温度差があって、
ほんとに住民の方主体のNPO活動になってくると、今まで
やっている事業も大幅に見直しをしていろいろと内容を変えて
いかないといけない
というようなことになってくると思います。

その辺については人の問題、何をやるについても人手がないと
できませんので、そういうものを担っていって頂ける人材、
こういったものを発掘していかないといけない
と。たぶんその辺が
NPO的には大きな課題なのかなと思います。

--駅の向こう側というのは少し離れていますがどの辺までエリアを
拡大するのでしょうか?中丸子のほうにも新しいマンションが
建ちますし、地域の町内会との分担などはどうなのでしょう?

(植木)
町内会についてはむしろこの新しいマンションができた時に地図上
だけでいうと既存の町内会の対象に入るわけですが、実際には既存の
町内会の世帯数よりもマンション1棟のほうが世帯数でいうと大きい
ようなマンションが建
ってしまうので、それはちょっと面倒を見切れ
ない
といったような話がでてきたのです。

それでこの地域では今現在町内会がないという状況になっているの
ですね。それが実際に西街区のほうでいうとあの辺の町内会の方が
どういう意向かと、つまり向こうの方々が町内会で面倒をみるから
ということであればそれはまた状況が違うのでしょうけど、
もし同じように町内会では面倒みられませんということであれば、
そこはやはりNPOとしてフォローしていかなければいけない
のだろう
なと思います。

(下田)
そういう整理がついてすんなり町内会で受け入れてもらえるので
あれば、あえてエリマネでどうこうという話ではないと
思うんですよね。

(植木)
その辺がなかなか難しくて、それと町内会=NPOではないので
例えば町内会に入ったからといってじゃあNPOではなにもしなくて
いいのか?という問題もあるのだろうし、あと現在NPOが対象に
しているのは分譲マンションだけ
なんですよ。賃貸がまったく
抜けちゃっているんですね。

■賃貸マンション R-Styles武蔵小杉
賃貸マンション R-Styles武蔵小杉

■賃貸マンション ロイヤルパークス武蔵小杉
賃貸マンション ロイヤルパークス武蔵小杉

本当は住んでいる住民という視点で考えるとみんな同じなので、
そこにはなんの区別もないはずなので、そうすると我々はその人たち
を対象にいろんな活動をしたいんですけど、現実の問題としては賃貸
だと管理組合がない
じゃないですか。管理会社があるだけなので。
そうすると我々が交渉する窓口がないわけですよね。

--各世帯ということになりますね。

そうですね。例えば近隣の賃貸マンションでも300戸近い規模の
ところがありますが、1軒1軒回ってNPOの活動を説明して
いくのもなかなか現実には難しくて、それでもパパママパークとか
こども探検隊とかやっているとその賃貸マンションの方からも
たくさん参加者がいる
んですよ。

■こども探検隊の特別企画として開催されたハロウィンイベント
こども探検隊の特別企画として開催されたハロウィンイベント

そこの住民の方で個別にNPOの正会員になってくださるような理解
のある方もいらっしゃるのですけど、なかなかそれが全世帯にというと
難しい。
まあそれは周辺のこの地域以外の中原区のマンションでも
町内会に入っていないところなんて一杯あるわけで、どこでも同じ
だと思うんですけど。

(下田)
民生委員の話一つとってもあれだけのマンションを町内会に入れたと
しても、町内会の方で全てが賄える活動ではないですよね。だから
マンションの人も町内会に頼りっきりじゃなくて自分達も町内会に
参加する意識
を持ってくれないとたぶんうまく回っていかないと
思うんですよね。この地区の超高層マンション一棟で民生委員を
2人ださないといけない
という話じゃないですか。

(植木)
というのは、民生委員は380世帯に一人ださないといけないという
決まりがあるんですよ。そうするとこの辺のマンションなどは
2人ずつぐらい出さないといけないのですよね。ところがいまの
ところ誰も出ていなかった。

さっき言った地図の話でいうとこの辺は中丸子だから駅の向こう側の
町内会のほうから現在民生委員が出ていて、その人たちが一応は
担当になっている
のですね。そうすると何かあるとその方たちがきて
活動をする必要があるのですが、そもそもセキュリティの問題が
あって入る事ひとつ大変
です。

まして誰がどこに住んでいるとか、全然わかんないわけですよね。
それはまあ住んでいる住民の方にとっても同じなのですけど、
隣の人の顔も名前もわかんないという人が一杯いるわけで。

--そういった民生委員とか児童委員というのもまちづくり局の
管轄なのですか?

(植木)
これは区役所の地域保健福祉課の担当ですが、もちろん区役所と
連携はしています。こちらのエリマネ連絡会議やいろんな交流会の
場を使って区役所の担当職員が来て民生委員・児童委員の説明を
させてもらったり、あるいは個別にマンションの交流会に伺って、
そういう説明をさせていただいたりして、理解をしていただくような
努力をしています。

(下田)
その結果として3人候補者がでました。結局これだけ大きくても
町内会がないじゃないですか。町内会と行政との連携って切っても
切れない部分があって、いろんな情報交換や役割分担をしているん
ですよね。

そういうものが一切なくて、例えば民生委員はとりあえずでました
けれども、青少年指導員や体育指導員や地域教育会議とか町会経由で
出ているもの、そういったまだまだ整理仕切れていない部分って一杯
あるんですよ。それは町内会とおんなじようにやる必要は
ないんだろうけど、この地域なりのかかわり方というのはやっぱり
考えていかないといけない
ですよね。

--確かに既存の町内会・自治会が持っている重要な機能・役割分担
みたいなものはありますよね。

(植木)
住民の方々もいまそういう町内会的な機能をNPOに求めるように
なってきている
、それはいろいろと話していく中で感じているん
ですね。やっぱりそういう町内会的なものをやって欲しいという
希望があると。

■NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメントの交流会
NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメントの交流会

一方でやっぱりNPO法人なのであくまで主目的は公益的な活動を
するのがメイン
なんですよ。公益的ということは不特定多数の人の
ための活動をするということで、マンション住民という特定多数の
人のためだけの活動ということになるとこれは共益的な活動になって
しまうと。

そうなるとこれはNPO法人のもともとの趣旨とずれてきてしまうの
ですね。町内会的な活動、そこに住んでいるみんなのための活動に
なるとこれはもうあきらかに共益的な活動の部分
なので、それを主に
NPOとしてやるということはやはりそのいまの法制度上難しい。

そうするとNPOとしてやれることは公益的なことを主として行い
ながら副次的に共益的なことをやりましょう
と、いまはそのやれる
範囲のことをなるべく大きくして、やれるだけやっていこうとして
いるんですけど、これが町内会活動とかをもっと頑張ってやって
くれよってことになってくると、ひょっとするとNPOとしては
担えなくなるかもしれない。


その場合にはNPOの他になにか新しい団体を設立するのか、
あるいはNPO自体を新しい組織に移行するのか、その辺の将来的な
展望というのはよくわからないのですが、あくまで
エリアマネジメント活動を推進していくというまちづくり局の目的
からするとNPOはNPOとしてあって、それとは別に町内会的な
活動をする団体をつくるという方向になっていくのかな、

という風に思いますね。

やっぱりそれをやっていかないといけないし、住民のニーズが
いまそういうところにはっきりと出てきているので、これからは
そういう方向を模索していくのかなと思います。

--今まで面識がなかった同士のマンション住民からそのような
要望が出ているとは知りませんでした。


それは本当にわれわれも予期しなかったのですけど、こんなに早い
段階で住民の方からやっぱり町内会必要だよねという話が出てきて、
そういうことを真剣に考えていこうと自分達の口からそういう意見が
出てきた
というのがちょっと意外なぐらいでした。だから我々としても
これは全力でサポートしてそういうような形にもっていきたいなと
思います。

■植木課長補佐
植木課長補佐

(下田)
民生委員だってこんなに早く3人でるとは思わなかったですね。
法に定められているから課題であるのは間違いなかったですけど
時間がかかるのだろうなと思ったら、意外なことに3人出てきて
くれて。

(植木)
それだけこのマンションの住民の方のポテンシャルというのは高い
んですよ。いろんな知識だとか能力だとか経験だとか持ち合わせて
いる方がたくさんいて、やる気のある方も一杯いらっしゃるのです。

たとえば先ほどいった民生委員というのはこうなんですよ、
こういうふうにこのマンションからも出して欲しいのです、
ということを行政から説明するじゃないですか。説明してそういう
趣旨をちゃんと理解してもらうと、よし俺がやろうという方が実は
いらっしゃる
んですよ。
それってこの地域以外の他のマンション群ではなかなか無いこと
なのかなと思いますね。だからこの住民の方々についてはすばら
しい人材も一杯いて非常に頼もしく思いますよね。

--下田さんのほうにも課題や方向性をお伺いしたいのですが。

(下田)
私もやっぱり形は徐々に出来ているとは思うのですけど、やっぱり
です。ほんとに人についても3年前からみれば比べるべくもない
ぐらいたくさんの人と一緒に活動は出来てきている
んですけど、
まだまだ探せば探すほど課題が結構出てきて、自分達のやりたい
こととかも盛り上がって来ている
んですよ、ものすごく。

でも結局やっぱり同じ人がいくつもやってしまっているんですよね。
ワーキンググループなんかを立ち上げてもやっぱり引っ張ってくれる
人は決まっていて、例えばレジデンスの森さんとか。
(前回NPO法人インタビュー参照)
ああいうすばらしい人材が一杯いるんですけども、やっぱその人に
集中しちゃうというか、だからこううまく役割分担みたいなのを
キレイにして、みんなで仕上げていける形にしたいな
って思って
いるんですよ。

持続可能な取組みとして地域に定着していくためには、一人の人に
過度な負担がかかっちゃうのはよろしくないですし、やっぱり地域
全体として活動していく趣旨とかにも反しますから。そういう課題を
発掘してその課題を解決する方向性をみんなでまとめていけるように
したいです。それを実現するためのこうキレイな組織体制と役割分担
して、みんなでやっていこうという形を少しずつでもまとめて
いければいいかなあというと思います。

(植木)
最初に入会したレジデンスにしてもまだ3期目、次が4期目ですよね。
要するに理事会とかのメンバーになってNPOや地域と関わって
いかないと見えないじゃないですか、いろんな部分が。

たぶん今まで見ていても、理事になってNPOと関わってみて
やっぱりこういうことは大事だとか、じゃあ自分も関わってやって
いこう
っていうふうになってくると思うんですよね。

だからレジデンスさんでもどんどん理事が代替わりしていって
その度にいろんな人がNPOと関わりを持っていって、じゃあ俺も
手伝おうっていう人がどんどん増えてきているのだと思います。

その点からみると、今はまだ3~4年目の段階でいろんな人に
みんな一緒にやろうよっていっても実際にはなかなか難しい

思うので、それはこれから時間がたっていくと徐々に変わって
いく
のじゃないかなと思います。

それともう一つは、レジデンスが一番に入会してくれたというのは
NPOとしては非常に大きくて、まあ中には当然NPOに対して
反対する意見とかもあったんでしょうけど、そういうのもまとめて、
まあ一度やってみようよということで最初に意見を集約して
くださった、第一期の理事の方が果たしてくれた役割というのは
非常に大きい
と思うんですよ。

それがあったからこそパークシティとかコスギタワーとかみんな
そういうところも協力してくれているわけで、そのおかげが大きいと
われわれは感じているんですよね。

■4期目を迎えたレジデンス・ザ・武蔵小杉
4期目を迎えたレジデンス・ザ・武蔵小杉

--例えば地域の活動をするときに一定数で賛同されない方、
あるいは反対だという意見も存在します。そういったことに対する
取り組みについてなにかありますか?

(植木)
やっぱりわれわれが思っているのは根気よく説明をするというのが
一番
かなと思います。

例えばあるマンションなんかでも最初は非常に反対意見が多くて
理事会としてもこのままでは難しいよという話もあったんですけど、
何度も足を運んで説明して、実際にNPOの活動に参加して
いただくうちに理事の方に理解していただけるようになりました。

そうするとあとは理事の方が各住民を説得してくださるんで、
非常にうまくいくようになると思うんです。だからその前提としては
我々が理事の方々に対してどれだけきちんと説明が出来て説得が
できるのかということ
、それは時間をかけてお互い人間関係を築いて
信頼関係が出来てこないとなかなかそう簡単には進まない
ので、
それぞれのマンションの理事会にもそれこそ何度も何度も行って、
土日も行って、だいたいマンションの理事会って土日が多いじゃない
ですか、あとは平日のすごく遅い時間とか、われわれも本音を言えば
勘弁して欲しいと思う時もあるんですけど(笑)
行って、話をしてきているわけですよね。

それでやっぱりその中で住民の方にしても役所の人もこんな夜遅く
よく来てくれたとか、休みの日にきてくれたとか、そういう中で
やっぱり人間関係ができてきたり、例えば今回みたいにハロウィン
とかあったりするじゃないですか。そういうのを通して一緒にやって
いくとやっぱりNPO必要だなと思ってくださる
わけですよね。
そういうところの積み重ねでしか無いと思うんですよ、うまく説得
というかみなさんに理解してもらえるようにするというのは。

(下田)
最初から全部受け入れてくれるとこなんてないですよね。
NPOって何?ってところからの人が多いですからね。

--最後に武蔵小杉ブログの読者のみさんに一言お願いします。

(下田)
役所の人間も割とみんな見ているんですよ(笑)
武蔵小杉ライフさんを定期的にチェックしていて、なんでそんな
ところまで知っているんだろうとか(笑)でも、地域の情報が
あれだけなんでも見られるというのがあるというのは便利だし
ありがたいと思うんですよね。

NPOに携わっている観点からすると、本来はNPOのホームページ
があのようにあるべきじゃないか
と思っているんですけれども、
NPOの使命としてはそういう情報発信とか情報を集約するっていう
機能がこれからますます重要になってくると思いますので、そういう
意味では武蔵小杉ライフさんをお手本にしながらやっていきたいなと
思います。

大きなことやらなくていいと思うんですよね。ここにくれば何か
見られるとか、情報がちょっと載っているだけでも十分
だと思うん
ですよね。せっかくこれだけの地域のイベントとかをやっているので
そこら辺をうまく発信できるようなツールをもっと作って行きたいな
っていうのはありますよね。

住民のみなさんには、まずは参加して触れてもらって理解して
もらいたいと
と思うのですね。まだまだご理解いただけてない部分
ってあると思うし、こっちがみなさんのかゆいところに手が届いて
いないのかも知れないですけど、そこはまさに参加してそういう
指摘をしてもらって、願わくはじゃあ一緒にやっていこうよという
体制を作りたいなと思っています。

私がほんとに嬉しかったのはパパママパークってもう3年ぐらい
やっているんですけど、そこに参加している若いお母さん達が
自分達にもお手伝いが出来るんじゃないかということで、
パパママパークⅡみたいなのが出来た
んですよ。

■「パパママパークこすぎ」
「パパママパークこすぎ」

それはなぜかと言うと参加者のお母さんが、もう結構お子さん達が
大きくなって自分達来づらいかなって思っていたらしいんです。
そんなことないよと、じゃあそういう人たちのためのパークを自分達
でやればいいじゃん、という話になって第二のパークみたいなのが
出来たんです。それってほんとに理想だなと思います。まさにOB的
な感じでその人たちが次の世代を担うような、うまい仕組み
になった
なあと思います。

それは最終的な目標ですけど、まずは参加してみて体験してもらって
みんなで作っていくNPO
だと思っているので、できればそこで口と
手を出していただく、という人をもっと一人でも多く見つけたいと
思っています。

(植木)
武蔵小杉ブログの情報の早さ、正確さにはいつも驚かされています(笑)
NPOのホームページも現在見直し中なんですが、地元のみなさんが
困ったときにはNPOのホームページを見ようと思っていただける
ようなものを目指しています。近日中にリニューアル予定ですので、
ときどきインターネットでチェックしていただけるとうれしいです。

(後日、リニューアルオープンしました)
■NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメント 新ウェブサイト
http://musashikosugi.jpn.org/

--本日はどうもありがとうございました。

■川崎市まちづくり局 植木課長補佐(左)と下田さん(右)
川崎市まちづくり局 植木課長補佐(左)と下田さん(右)

【関連リンク】
NPO法人小杉駅周辺エリアマネジメント 公式ウェブサイト
2009/11/7エントリ 「キラッと!小杉&丸子モールマップ」
2010/9/26エントリ THE KOSUGI TOWERで「コスタまつり
2010秋」開催

2010/10/19エントリ 武蔵小杉の「ひと」(4):NPO法人小杉駅周辺
エリアマネジメント(前編)

2010/10/20エントリ 武蔵小杉の「ひと」(4):NPO法人小杉駅周辺
エリアマネジメント(後編)

2010/12/5エントリ 武蔵小杉の「ひと」(5):川崎市まちづくり局(前編)

Comment(0)