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2013年
08月03日

等々力緑地のヒートアイランド対策技術「保水性舗装」評価実験

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等々力緑地では、ヒートアイランド対策としての「保水性舗装」評価実験が行われていました。

■ヒートアイランド対策技術「保水性舗装」評価実験の看板
ヒートアイランド対策技術「保水性舗装」評価実験の看板

等々力緑地に、このような看板がありました。
中央駐車場において、「ヒートアイランド対策技術『保水性舗装』評価実験」が行われていることが告知されています。

■保水性舗装評価実験フィールド
保水性舗装評価実験フィールド

この実験は、中央駐車場においてエリアごとに4種類の舗装を行い、それぞれの保水性を評価するというものです。
看板には、それぞれの舗装の配置図が記載されています。

■評価実験が行われている中央駐車場
評価実験が行われている中央駐車場

実験が行われている中央駐車場は、野球場の隣にあります。
ぱっと見たところでは、よくわかりませんね。

■評価実験の説明
評価実験の説明

評価実験の説明

駐車場の一角には、評価実験の説明看板が設置されていました。

①一般舗装(密粒舗装)
②排水性舗装
③保水性舗装(部分浸透型)
④保水性舗装(全浸透型)


舗装には上記の4種類があり、それぞれのサンプルが掲示されています。

一般舗装は「密粒舗装」という名前の通り、アスファルトの隙間がないものであり、「排水性舗装」は、舗装に隙間があり水はけがよいものです。

「保水性舗装」は、JFEスチールの保水材「ロードクール」を舗装の隙間に充填したものです。
「ロードクール」を隙間に60%充填したものが部分浸透型、100%充填したものが全浸透型となっています。

■舗装のサンプル
舗装のサンプル

また、看板だけでなく、駐車場の片隅にも、4種類の舗装のサンプルがありました。

■一般舗装(密粒舗装)
一般舗装(密粒舗装)

■保水性舗装(全浸透型)
保水性舗装(全浸透型)

このように実際に舗装を見比べてみると、確かに違いがわかります。前者は一般の舗装「密粒型」で、アスファルトできっちり固まっています。

後者はアスファルトの粒の間に隙間があり、白い保水素材「ロードクール」が隙間を埋めています。
この保水素材があることにより、雨天時に吸収された水分が晴天時に蒸発し、気化熱によって路面温度の上昇を抑制することができるわけです。

■川崎市公害研究所年報 第35号 ヒートアイランド抑止技術の共同研究に関する報告-等々力緑地駐車場の保水性舗装における夏季調査結果-
http://www.city.kawasaki.jp/300/cmsfiles/
contents/0000043/43446/35-15.pdf


川崎市の公害研究所年報を参照すると、この評価実験は2007年の8月に実施されていたようです。
一定程度のヒートアイランド抑制効果が確認されたようですが、その後の川崎市内の舗装には反映されているのかどうか、情報が見つかりませんでした。

民間の協力を得てさまざまな実証的研究をするのは良いことと思いますので、是非実際の施策に反映していってほしいですね。

【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:生活情報:公園 等々力緑地
2007/11/25エントリ 中原区のヒートアイランド現象
2010/6/14エントリ 中原区環境“楽習会”レポート
2010/8/11エントリ 中原区役所の「緑のカーテン」完成
2010/8/29エントリ 中原区エコカフェ開催
2011/7/4エントリ 「ロジ―ちゃんと地球にやさしい生活」配布中
2012/1/17エントリ 中原区役所のソーラーパネル付き風力発電機
2013/2/2エントリ エクラスタワー武蔵小杉周辺のインターロッキング舗装と点字ブロック

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