武蔵小杉ブログ(武蔵小杉ライフ 公式ブログ)

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2015年
07月22日

川崎市が日本医科大学武蔵小杉病院再開発への「地域包括ケアシステム」導入方針を発表、同病院が権利床を川崎市に寄附へ

【Reporter:はつしも】

川崎市が、日本医科大学武蔵小杉病院地区再開発において導入する「川崎らしい都市型の地域包括ケアシステム」機能の方針を決定しました。

これにより同地区には(1)老人福祉センター、(2)介護サービス基盤施設、(3)交流・相談・情報提供スペース、(4)医療機能の強化・看護系教育施設、(5)高齢者向け住宅、(6)スポーツクラブが導入されることになります。

なお、(1)~(3)の機能整備にあたっては、日本医科大学武蔵小杉病院から再開発ビルの権利床約1,700㎡を寄附する意向が示されたということです。

■川崎市報道発表資料 日本医科大学地区開発計画における導入機能の方針決定について
http://www.city.kawasaki.jp/templates/press/500/0000069114.html

■日本医科大学地区開発計画の土地利用計画図
日本医科大学地区開発計画の土地利用計画図
※川崎市報道発表資料をもとに加工

現在、日本医科大学武蔵小杉病院および同大学新丸子キャンパスの移転・建て替えが予定されています。
その跡地には三菱地所レジデンスによる180m程度のツインタワーマンションが建設される計画であり、2015/3/30エントリでは環境アセスメント手続きがスタートしたことをお伝えしておりました。

環境アセスメントにおいてもすでに高齢者向け福祉サービス施設・高齢者向け住宅などが導入されることが判明しておりましたが、今回の川崎市の報道発表により、それがもう少し具体化された形です。

■日本医科大学地区開発計画に導入される機能
※環境アセスメント等既存情報と今回の川崎市報道発表の情報を統合しております。

<川崎市が事業者から床の寄附を受け床の保有及び運営を行う機能>
(1)老人福祉センター
(約1,000㎡)
○介護が必要となる前の介護予防の拠点
○地域交流の拠点
※老朽化した中原老人福祉センターを移転整備し、移転後の跡地活用については、特別養護老人ホーム
の整備を基本に、地元の意見を伺いながら検討を進める。
(2)在宅生活を支える地域に密着した介護サービス基盤施設
(約500㎡)
○「看護小規模多機能型居宅介護」や「定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス」等、介護が必要になった場合でも在宅生活を支えるための機能を整備
※「看護小規模多機能型居宅介護」
⇒小規模多機能型居宅サービスと訪問看護を組み合わせた地域密着型サービスで、通い、訪問介護、ショートステイ、訪問看護を組み合わせてサービスを提供することで、在宅での生活継続を支援する一体型サービス。
※「定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス」
⇒ホームヘルパーや看護師が定期的に利用者宅を巡回するとともに、利用者またはその家族等からの通報に対し、常駐するオペレーターが相談援助を行う地域密着型のサービス。
(3)交流・相談・情報提供スペース
(約200㎡)
○多世代が交流する地域活動の場(支え合いの意識の醸成とつながりの形成や新旧住民の交流の場)
○保健・医療・福祉に関係する多職種が顔の見える関係をつくるための場
○日医大「街ぐるみ認知症相談センター」と連携した取組の実施
○認知症サポーター養成、かかりつけ医のスキル向上等の研修会の開催
○KIS認証製品等のガラスケース展示
○ウェルフェアイノベーションプロジェクト推進のための会議やイベントのための場(ウェルフェアイノベーションフォーラムマッチング会等)等

<事業者等が床の保有及び運営を行う機能>
(4)医療機能の強化・看護系教育機能 ○高度医療対応の強化、救急医療の強化、地域の医療機関との連携等
○身近な医療を提供するクリニックの整備
○看護系教育機能の整備
(※日本医科大学看護学部を予定)
(5)高齢者向け住宅 ○在宅生活支援機能と連携した介護が必要になっても地域で住み続けられるまちづくりに寄与
(6)スポーツクラブ ○老人福祉センターと連携したスポーツを通した健康づくり
○広場等を活用した地域向けの健康増進プログラム等の実施 等
(7)飲食物販施設 ※環境アセスメントより
(8)保育所 ※環境アセスメントより
(9)共同住宅(タワーマンション) ○50階建・高さ約180m
※環境アセスメントより
○三菱地所レジデンスによる分譲

上記のうち「老人福祉センター」については、現在は中原区井田にある「中原老人福祉センター」を移転させる計画であることがわかりました。
同センターは丘陵地帯にあってアクセスが悪く、築50年近くが経過して施設の老朽化が進んでいます。これを武蔵小杉の再開発ビル内に移転させることで、利便性が向上する見込みです。

■川崎市ウェブサイト 中原老人福祉センター
http://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000022945.html

■現在の中原老人福祉センター
現在の中原老人福祉センター
※川崎市報道発表資料より

また現在のセンター跡地には、特別養護老人ホームの整備を基本に地元意見も踏まえて検討を進めていくことになります。

■C地区・ツインタワーの1階平面図
C地区・ツインタワーの1階平面図

■2階平面図
2階平面図
■3階平面図
3階平面図

■4階平面図

4階平面図
こちらは、前回お伝えした環境アセスメントにおけるツインタワーの低層部フロア図です。

北棟の低層部に「老人福祉センター」「介護サービス基盤施設」「交流・相談・情報提供スペース」が日本医科大学の寄贈により入居し、南棟の低層部には「スポーツクラブ」(健康増進施設)が入居する形になります。

敷地内の広場では、スポーツクラブによる地域向けの健康増資プログラム等も導入が推進されるものとされています。

■「学校法人日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発計画」の予定地
「学校法人日本医科大学武蔵小杉キャンパス再開発計画」の予定地

■川崎市に権利床を寄附する日本医科大学武蔵小杉病院
川崎市に権利床を寄附する日本医科大学武蔵小杉病院

前述の通り、今回の「川崎らいしい地域包括ケアシステム」の整備は、日本医科大学からの権利床の寄附により行われるものです。

一方、これに先立って川崎市は当該地区で大幅な高さ制限・容積率の緩和を行い、三菱地所レジデンスが180m級のツインタワーマンションを分譲できることになりました。
これにより、地権者である日本医科大学は武蔵小杉病院の建て替え費用を捻出しています。


なお、隣接するJX日鉱日石エネルギー社宅跡地のツインタワー「パークシティ武蔵小杉ザ ガーデン」においても、同様の規制緩和が行われるとともに、事業者から川崎市に対して再開発ビルの一部約3,000㎡が寄附され、コンベンションセンターが整備されることになります。

これらはほぼ同一のスキームになっていまして、規制緩和と公共施設整備のための権利床寄附はバーターの関係にあると考えるのが普通かと思います。

■現地に掲示された「事業計画の構想の概要」
現地に掲示された「事業計画の構想の概要」

■現在の想定スケジュール
・2015年度:環境アセスメント手続き
・2015年度:都市計画決定
・2017年3月:着工
・2023年8月:完成
※スケジュールは想定であり、変更される可能性があります


さて、今回の川崎市の発表と現地で掲示されている「事業計画の構想の概要」等を反映した最新のスケジュールは、上記の通りです。
以前お伝えしていたスケジュールは2022年完成でしたので、1年後ろ倒しに変更されています。

完成まで丸8年間がありますので、着工するまではまだ変動することがあるかもしれませんね。

■武蔵小杉駅北口地区の再開発全体図
武蔵小杉駅北口地区の再開発全体図

【関連リンク】
武蔵小杉ライフ:再開発情報:小杉駅北部地区
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