川崎歴史ガイド・中原街道ルート(番外編):平塚市の中原御殿跡訪問、「中原小学校」「御殿一丁目」などまるで異世界の中原区を散策
川崎市中原区はなぜ「中原区」と呼ぶのか、ご存じでしょうか。
勿論中原街道が通っているからなのですが、そもそも中原というのは平塚市の地名で、平塚市の中原に至る街道が「中原街道」と呼ばれてきたわけです。
その理屈で言えば綱島に至る「綱島街道」が通っていることから「川崎市綱島区」でも良いのですが、平塚市の中原には徳川将軍家の別荘「中原御殿」があります。
中原区にあった将軍家の別荘「小杉御殿」と「中原御殿」を結ぶ「中原街道」が長く歴史の中心にあったことを踏まえると、「綱島区」より「中原区」のほうがふさわしく感じられます。
そこで今回は、平塚市の中原街道と「中原御殿」の史跡を訪れてみました。
■平塚市の中原街道(旧道)
こちらが、平塚市の中原街道の旧道です。
中原区においてもそうであるように、駅からは離れた場所を通っています。
旧道の一角、「真土地区」に立派な石碑が建てられていました。
■古道中原街道の立て札
石碑の近くには、中原街道の歴史を伝える立て札もありました。
かつて徳川家康が鷹狩りなどで好んで使い、東海道の整備により物流の中心からは外れていった歴史的経緯は中原区で語られているものと共通です。
平塚市においては、「真土地区」がかつての面影を最も残しているということでした。
■真土神社の参道
こちらは、真土地区の中心的存在、真土神社の参道です。
かつての中原街道で、多くの方が行き来したことと思います。
■中原街道の石碑
中原街道の旧道を歩いていくと、いくつか石碑が残っていました。
文字は読み取りにくいものが多いですが、こうした風景は中原区内の中原街道とも共通ですね。
■中原上宿遺跡
また中原街道の近くには、「中原上宿遺跡」がありました。
これは弥生時代・奈良・平安時代の住居址や、大型の井戸址が確認されたものです。
平塚が歴史ある地域であることを、改めて感じました。
■中原御殿があった「平塚市立中原小学校」
■中原小学校の創立百周年記念費

そして中原街道を辿っていくと、「平塚市立中原小学校」に至ります。
創立100周年を超える、歴史ある小学校です。
「川崎市立中原小学校」と同じ名前で、思わず学校名を二度見してしまいますね。
この付近に、徳川将軍家の別荘「中原御殿」があったとされています。
■中原御殿の石碑
中原小学校には、中原御殿の石碑や案内板が設置されていました。
中原御殿は中原小学校を含む一帯にあり、御殿の規模は東西約141m、南北約101m、四方に約10mの堀を巡らしていたといいます。
御殿は1596年に築造され(諸説あり)、1657年に引き払われました。
跡地には松や檜が植えられて、東照宮が祭られたそうです。
■中原区高札場跡
また小杉御殿の近くには「中原宿高札場跡」がありました。
これは幕府などの禁令を掲示する、現在でいう役所の掲示板のようなものです。
川崎市中原区の中原街道沿いにも、同様に高札場の跡地がありました。
こうしたところにも、中原区との歴史的な共通点があります。
さて、中原街道の史跡めぐりは以上ですが、平塚市の中原街道沿いを歩いているとまるで中原区にいるような錯覚を覚える瞬間がありました。
地名が「中原」あるいは「御殿」となっていて、前掲の「中原小学校」に代表されるようにあちこちにその名前が出てきたからです。
そんな地名や看板を、ここでまとめてご紹介しておきましょう。
■「御殿一丁目」
「中原御殿」があった中原小学校は、「平塚市御殿」にあります。
中原区の「小杉御殿町」にあたる場所ですね。
■ファミリーマート平塚御殿店
■アベニュー御殿
■メゾン御殿
■ダイアパレス平塚御殿
■マイキャッスル御殿
「御殿」にあるマンション・アパートは、多くが「御殿」の名前を冠していました。
なかでも「マイキャッスル御殿」は、まさしく御殿にふさわしい名前ではないでしょうか。
■中原二丁目
そして「平塚市御殿」の隣には「平塚市中原」が地名として残っています。
こちらが「本家中原」というわけです。
■中原二丁目中央
■NTT「中原支」
■中原商店会
■平塚警察署中原交番
■中原地区町内会
このあたりは、中原尽くしです。
「異世界の中原区」に来たようで、川崎市中原区住民としては、歩いているだけで楽しくなります。
■JR平塚駅
今回ご紹介したスポットは、いずれもJR平塚駅からは距離があります。
かといって車で都度駐車するのも大変ですので、散策される際は、「ハローサイクリング」などのシェアサイクルが便利かと思います。
またちょうど9月3日にはJ1リーグ「湘南ベルマーレvs川崎フロンターレ戦」が平塚のレモンガススタジアムで開催されますが、これは中原区御殿跡地の近くです。
アウェイ観戦ついでの散策もできるでしょう。
ここまで酔狂な方は多くないかもしれませんが、ご参考になりましたら幸いです。
なお、中原区役所では、歴史とまち歩きを通して中原区の魅力を発券する「なかはらの魅力発信講座」を開催しています。
2022年度は「平塚市×中原区コラボ企画」を予定しており、9月1日の川崎市政だよりでも特集が掲載されるということです。
この講座の参加申込みはすでに終了していますが、コラボ企画の一環である「まち歩き『中原街道を歩く』」(9月26日開催)のみ、追加募集を行う予定です。
追加募集は中原区のウェブサイトで告知されます。
また、このほかに平塚市・中原区の図書館でのコラボ企画も予定されています。
詳細は関連リンクより中原区のウェブサイトをご参照ください。
■中原御殿のマップ
【関連リンク】
・川崎市中原区報道発表資料 中原区と平塚市のコラボ企画、続々登場!~地元の魅力を連携発信し、地域活性化につなげます~
・中原区 なかはらの魅力発信講座(前期)
(川崎歴史ガイド・中原街道ルート連載)
・2009/9/23エントリ (1):「丸子の渡し」
・2009/10/6エントリ (2):「旧原家母屋跡地」
・2009/11/9エントリ (3):「旧名主家と長屋門」
・2009/11/29エントリ (4):「明治の醤油作りと八百八橋」
・2009/12/21エントリ (番外編):「武蔵小杉駅の八百八橋」
・2010/2/9エントリ (番外編):「丸子の渡しガイドパネル入札不調」
・2010/2/14エントリ (5):「小杉御殿と『カギ』の道」
・2010/3/30エントリ (6):「小杉御殿の御主殿跡」
・2010/5/23エントリ (番外編)「中原区役所の八百八橋」
・2010/6/28エントリ (7):「小杉陣屋と次大夫」
・2010/7/19エントリ (8):「御蔵稲荷と多摩川」
・2010/8/19エントリ (9):「西明寺と小杉学舎」
・2010/11/12エントリ (10):「小杉駅と供養塔」
・2011/2/11エントリ (11):「庚申塔と大師道」
・2011/3/27エントリ (12):「小杉十字路」
・2011/4/7エントリ (番外編):「中原区役所の八百八橋」リニューアル
・2011/5/3エントリ (番外編):「中原区役所の八百八橋」看板設置と石橋ベンチ
・2011/7/9エントリ (13):「二ヶ領用水と神地橋」
・2011/9/4エントリ (14):「泉沢寺と門前市」
・2012/12/1エントリ 「安藤家長屋門」が川崎市指定文化財に、本日12月1日(日)に一般開放
・2013/2/9エントリ 「安藤家長屋門 川崎市重要歴史記念物記念イベント」が2013年3月14日(木)、30日(土)開催
・2013/2/12エントリ 川崎市重要歴史記念物「安藤家長屋門」一般公開レポート
・2013/8/16エントリ (15):「旧中原村役場跡」
・2014/2/10エントリ (16):「木月堀と『くらやみ』」
・2015/12/20エントリ (番外編):旧原家母屋跡地「GATE SQUARE小杉御殿町」の歴史展示
・2016/3/16エントリ (番外編):神明神社と上小田中公園に残る、「くらやみ」の歴史
・2016/4/8エントリ (番外編):旧中原街道「桜坂」から見えるソメイヨシノと、武蔵小杉の高層ビル群
・2016/8/16エントリ (番外編):大田区側「おいと坂」と、「美富士橋」から見る武蔵小杉の高層ビル群
・2021/4/27エントリ 川崎歴史ガイド・中原街道ルート(番外編):子母口富士見台古墳から見た武蔵小杉の高層ビル群と、富士見台からの富士山
勿論中原街道が通っているからなのですが、そもそも中原というのは平塚市の地名で、平塚市の中原に至る街道が「中原街道」と呼ばれてきたわけです。
その理屈で言えば綱島に至る「綱島街道」が通っていることから「川崎市綱島区」でも良いのですが、平塚市の中原には徳川将軍家の別荘「中原御殿」があります。
中原区にあった将軍家の別荘「小杉御殿」と「中原御殿」を結ぶ「中原街道」が長く歴史の中心にあったことを踏まえると、「綱島区」より「中原区」のほうがふさわしく感じられます。
そこで今回は、平塚市の中原街道と「中原御殿」の史跡を訪れてみました。

■平塚市の中原街道(旧道)


こちらが、平塚市の中原街道の旧道です。
中原区においてもそうであるように、駅からは離れた場所を通っています。
旧道の一角、「真土地区」に立派な石碑が建てられていました。
■古道中原街道の立て札

石碑の近くには、中原街道の歴史を伝える立て札もありました。
かつて徳川家康が鷹狩りなどで好んで使い、東海道の整備により物流の中心からは外れていった歴史的経緯は中原区で語られているものと共通です。
平塚市においては、「真土地区」がかつての面影を最も残しているということでした。
■真土神社の参道


こちらは、真土地区の中心的存在、真土神社の参道です。
かつての中原街道で、多くの方が行き来したことと思います。
■中原街道の石碑


中原街道の旧道を歩いていくと、いくつか石碑が残っていました。
文字は読み取りにくいものが多いですが、こうした風景は中原区内の中原街道とも共通ですね。
■中原上宿遺跡

また中原街道の近くには、「中原上宿遺跡」がありました。
これは弥生時代・奈良・平安時代の住居址や、大型の井戸址が確認されたものです。
平塚が歴史ある地域であることを、改めて感じました。
■中原御殿があった「平塚市立中原小学校」


■中原小学校の創立百周年記念費

そして中原街道を辿っていくと、「平塚市立中原小学校」に至ります。
創立100周年を超える、歴史ある小学校です。
「川崎市立中原小学校」と同じ名前で、思わず学校名を二度見してしまいますね。
この付近に、徳川将軍家の別荘「中原御殿」があったとされています。
■中原御殿の石碑




中原小学校には、中原御殿の石碑や案内板が設置されていました。
中原御殿は中原小学校を含む一帯にあり、御殿の規模は東西約141m、南北約101m、四方に約10mの堀を巡らしていたといいます。
御殿は1596年に築造され(諸説あり)、1657年に引き払われました。
跡地には松や檜が植えられて、東照宮が祭られたそうです。
■中原区高札場跡


また小杉御殿の近くには「中原宿高札場跡」がありました。
これは幕府などの禁令を掲示する、現在でいう役所の掲示板のようなものです。
川崎市中原区の中原街道沿いにも、同様に高札場の跡地がありました。
こうしたところにも、中原区との歴史的な共通点があります。
さて、中原街道の史跡めぐりは以上ですが、平塚市の中原街道沿いを歩いているとまるで中原区にいるような錯覚を覚える瞬間がありました。
地名が「中原」あるいは「御殿」となっていて、前掲の「中原小学校」に代表されるようにあちこちにその名前が出てきたからです。
そんな地名や看板を、ここでまとめてご紹介しておきましょう。
■「御殿一丁目」

「中原御殿」があった中原小学校は、「平塚市御殿」にあります。
中原区の「小杉御殿町」にあたる場所ですね。
■ファミリーマート平塚御殿店

■アベニュー御殿

■メゾン御殿

■ダイアパレス平塚御殿

■マイキャッスル御殿

「御殿」にあるマンション・アパートは、多くが「御殿」の名前を冠していました。
なかでも「マイキャッスル御殿」は、まさしく御殿にふさわしい名前ではないでしょうか。
■中原二丁目

そして「平塚市御殿」の隣には「平塚市中原」が地名として残っています。
こちらが「本家中原」というわけです。
■中原二丁目中央

■NTT「中原支」

■中原商店会


■平塚警察署中原交番

■中原地区町内会

このあたりは、中原尽くしです。
「異世界の中原区」に来たようで、川崎市中原区住民としては、歩いているだけで楽しくなります。
■JR平塚駅

今回ご紹介したスポットは、いずれもJR平塚駅からは距離があります。
かといって車で都度駐車するのも大変ですので、散策される際は、「ハローサイクリング」などのシェアサイクルが便利かと思います。
またちょうど9月3日にはJ1リーグ「湘南ベルマーレvs川崎フロンターレ戦」が平塚のレモンガススタジアムで開催されますが、これは中原区御殿跡地の近くです。
アウェイ観戦ついでの散策もできるでしょう。
ここまで酔狂な方は多くないかもしれませんが、ご参考になりましたら幸いです。
なお、中原区役所では、歴史とまち歩きを通して中原区の魅力を発券する「なかはらの魅力発信講座」を開催しています。
2022年度は「平塚市×中原区コラボ企画」を予定しており、9月1日の川崎市政だよりでも特集が掲載されるということです。
この講座の参加申込みはすでに終了していますが、コラボ企画の一環である「まち歩き『中原街道を歩く』」(9月26日開催)のみ、追加募集を行う予定です。
追加募集は中原区のウェブサイトで告知されます。
また、このほかに平塚市・中原区の図書館でのコラボ企画も予定されています。
詳細は関連リンクより中原区のウェブサイトをご参照ください。
■中原御殿のマップ
【関連リンク】
・川崎市中原区報道発表資料 中原区と平塚市のコラボ企画、続々登場!~地元の魅力を連携発信し、地域活性化につなげます~
・中原区 なかはらの魅力発信講座(前期)
(川崎歴史ガイド・中原街道ルート連載)
・2009/9/23エントリ (1):「丸子の渡し」
・2009/10/6エントリ (2):「旧原家母屋跡地」
・2009/11/9エントリ (3):「旧名主家と長屋門」
・2009/11/29エントリ (4):「明治の醤油作りと八百八橋」
・2009/12/21エントリ (番外編):「武蔵小杉駅の八百八橋」
・2010/2/9エントリ (番外編):「丸子の渡しガイドパネル入札不調」
・2010/2/14エントリ (5):「小杉御殿と『カギ』の道」
・2010/3/30エントリ (6):「小杉御殿の御主殿跡」
・2010/5/23エントリ (番外編)「中原区役所の八百八橋」
・2010/6/28エントリ (7):「小杉陣屋と次大夫」
・2010/7/19エントリ (8):「御蔵稲荷と多摩川」
・2010/8/19エントリ (9):「西明寺と小杉学舎」
・2010/11/12エントリ (10):「小杉駅と供養塔」
・2011/2/11エントリ (11):「庚申塔と大師道」
・2011/3/27エントリ (12):「小杉十字路」
・2011/4/7エントリ (番外編):「中原区役所の八百八橋」リニューアル
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・2013/2/12エントリ 川崎市重要歴史記念物「安藤家長屋門」一般公開レポート
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・2016/8/16エントリ (番外編):大田区側「おいと坂」と、「美富士橋」から見る武蔵小杉の高層ビル群
・2021/4/27エントリ 川崎歴史ガイド・中原街道ルート(番外編):子母口富士見台古墳から見た武蔵小杉の高層ビル群と、富士見台からの富士山